映画「殺しが静かにやって来る」

THE GREAT SILENCE

今回は1968年の話題作「殺しが静かにやって来る(THE GREAT SILENCE)」高評価作品sをピックアップした。
監督は「続・荒野の用心棒」で紹介したセルジオ・コルブッチ氏だ。「パリは燃えているか(1966)」「暗殺の森(1970)」のジャン・ルイ・トライティニアンと「夕陽のガンマン」、「上海異人娼館チャイナ・ドール(1981)」の性格俳優クラウス・キンスキーが熱演している。

本作の舞台は、西部劇では異例の”雪国“になっている。(デンバーあたりの設定なのか?)
また主人公が持つGUNがコルトではなくモーゼル(ドイツ製)の自動拳銃というのもユニークだった。鬼才と言われた監督だけあって練りに練った内容は、DJANGOとは違うテーストの優秀な映画である。

THE GREAT SILENCETHE GREAT SILENCE

【ストリー】
賞金稼ぎを生業とする残虐な無法者集団。彼らは無垢の人々をも手にかけ、一顧だにしない冷酷さを持っていた。彼らに夫を殺された未亡人は、ひとりの男に復讐を依頼する。“サイレンス”と呼ばれるその男は、幼いときに両親を殺され、自分も声帯を切り裂かれて声を失っていた。そして、彼をそんな目に会わせたのが、その無法者たちのボスだった……。

これからDVDなどでご覧になる方もいるかもしれないのでネタばらしはしないが、ラストに想定外の展開がある。

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ジャン・ルイ・トライティニアン        クラウス・キンスキー

「『About The Film』で作品名をなぜ原題の英語で書くのか?」という質問を戴いた。
1980年代後半にホンダのTVCFでイタリアにロケに行った時、現地コーディネーターが手配したスタッフにマカロニウエスタン(現地ではそう呼ばない)の製作主任であるファビオ氏が参加した。
そこで彼と長時間通訳を介して話す事が出来た。
その時の教訓で「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」などと訳してもらっても日本の造語なのでせっかくの時間を無駄にしてしまったからだ。少なくとも洋画は原題を覚える必要がある。
幸いウラ覚えの英語題名で理解してもらい製作裏話を聞かせて貰った事は貴重な体験となった。本作のセルジオ・コルブッチ監督もトニーノ・ヴァレリー監督もスタッフから尊敬されていたそうだ。セルジオ・レオーネ監督はやはり巨匠としての位置づけだった。『「怒りの荒野(DAYS OF WRATH)」と「暁の用心棒(ONE DOLLAR IN THE TEETH)」と同じセットだろう?』と質問したら「日本人がそこまで観てるのか?」と言われたりしてファン冥利に尽きたのを思い出す。

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※主人公(サイレンス)の持つモーゼル自動拳銃。時代考証は大丈夫なのだろうか?

題名:THE GREAT SILENCE / IL GRANDE SILENZIO
邦題:殺しが静かにやって来る
監督:セルジオ・コルブッチ
脚本:セルジオ・コルブッチ、ブルーノ・コルブッチ、ヴィットリアーノ・ペトリリ、マリオ・アメンドラ、
製作:セルジオ・コルブッチ
撮影:アレハンドロ・ウローア
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ジャン・ルイ・トランティニャン、クラウス・キンスキー、ヴォネッタ・マギー、フランク・ウォルフ、ルイジ・ピコラッリ
1968年イタリア・フランス合作/テクニスコープ・イーストマンカラー105分35mmフィルム
殺しが静かにやって来る -DVD-
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