映画「続・荒野の用心棒」


続・荒野の用心棒(DJANGO) フランコ・ネロ

「続・荒野の用心棒(DJANGO)」高評価作品sイタリア製西部劇について

マカロニウエスタンという造語をご存じだろうか?
それは1960年~1970年頃に作られたイタリア製西部劇の事で、命名は映画評論家の故淀川長治氏だ。クリント・イースト・ウッド主演で世界的にヒットした「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」と言えばピンと来る方も多いと思う。

日本人では俳優の仲代達也氏が1968年に「野獣暁に死す」に出演し、1971年にビートルズのリンゴ・スター本人が「盲目ガンマン」に悪役で出演している。

私はそんなイタリアで作られたアメリカ時代劇を少年時代からこよなく愛している。
今回ピックアップする作品は、セルジオ・コルブッチ監督1966年製作の「続・荒野の用心棒(DJANGO)」だ。

この映画を見たのは、小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅近くにあった「祖師谷劇場」という小さな映画館だった。当時は私鉄沿線の各停駅にも映画館があった時代で入場料が300円で三本立てだったのを覚えてる。中学生だった私は学校が映画館だった。


フランコ・ネロ

邦題の「続・荒野の用心棒」はセルジオ・レオーネ監督「荒野の用心棒」の続編ではなく配給会社の東和が付けたものだ。主演は名優フランコ・ネロ、1990年にハリウッド映画「ダイ・ハード2」にも出演している。

また2007年に日本で三池崇史監督によって「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」としてオマージュ化された作品になり、主題歌「DJANGO」を日本語にして歌手の北島三郎氏が歌ったのには驚かされた。

メキシコ国境に近い町。ここでは元南軍のジャクソン少佐(エドアルド・ファヤルド)とメキシコ独立運動家ウーゴ・ロドリゲス将軍(ホセ・ボダロ)の 二つの勢力が対立していた。棺桶をひきずり現れたガンマン・ジャンゴ(フランコ・ネロ)は、逃亡して殺されかかっていたマリア(ロレダーナ・ヌシアク)を救う。
町に入ったジャンゴは、酒場でジャクソンの手下を撃ち殺す。戻ったジャクソンは40人の手下を連れて現れるが、ジャンゴは棺桶から機関銃を取り出し返り討ちにする。
これは当時、最も意外性を与えた名シーンだった。誰も機関銃を出すとは思わなかった。
しかし今見ると小道具の機関銃に無理がある。弾倉が同期していないのだ。


1967年「二匹の流れ星」のロレダーナ・ヌシアク      エドゥアルド・ファヤルド

マカロニウエスタンの特徴は、ハリウッド西部劇と違い通り一遍の正義がなく銀行家や判事、保安官はほとんど悪人として描かれ、主人公でさえ BOUNTY KILLER(賞金稼ぎの殺し屋)である場合が多く、動機は常に金である。この混沌とした世界観に荒廃した風景とエンニオ・モリコーネの音楽が填まる。
※本作はモリコーネが担当してないが製作されたマカロニ作品での比率は高い。

【ストリー】
メキシコとの国境にほど近い小さな村。この村では、人種偏見にとらわれた元南軍の少佐アメリカ人のジャクソン少佐(エドゥアルド・ファヤルド)一派と、メ キシコ独立 運動の闘士ユーゴ・ロドリゲス将軍(ホセ・ボダロ)一派が激しく対立していた。ある日、国境にある底なし沼で混血娘マリア(ロレダナ・ヌシアック)が、将 軍の部下と 少佐の部下に相次いで危害を加えられようとしていた。ちょうどその時、古ぼけた棺桶をひきずり丘の上にたたずむ男がいた。男は目にもとまらぬ早技でマリア を救った。
この男が国境地方で名を売った早射ちの用心棒ジャンゴ(フランコ・ネロ)だった。ジャンゴはマリアを連れて、ナタニエーレ(アンヘル・アルバレス)の酒場 で休むことにした。ほ どなく少佐の部下達が酒場に現れ、けたはずれの用心棒代をナタニエーレに強要しからんだ。ジャンゴの二度目の早射ちが見れたのはこの時だった。やがて復讐 の念に燃えた少佐の一味が四十人の手下を従えて姿を現した。おもむろに棺桶から機関銃をとりたすやいなやジャンゴの前には死者の山ができた。一方将軍達は 革命のために機関銃を着々と集めていた。そんなある日、メキシコ政府軍営舎に多量の黄金があるとの情報が入った。資金集めにとって、営舎襲撃はかっこうの チャンスだった。
ジャンゴの腕を見込んだ将軍は、黄金を折半することで手を握った。襲撃は成功した。しかし将軍は黄金の分け前を渡してくれぬばかりか、 ジャンゴを邪魔者扱いするのだった。怒ったジャンゴは黄金を棺に詰めこむとマリアと村から逃げだした。ところがつり橋のところで馬車が急に傾き、棺はそこ なし沼に落ちてしまった。
棺捜しにもたついているうちに、将軍の追手が姿を現し、ジャンゴは捉えられた。そして二度と銃を握れぬように馬の蹄でジャンゴの 両手もこなごなに踏みつぶして去った。そしてメキシコに向う将軍達は、待ち伏せた少佐達に、皆殺しにされてしまった。傷ついた腕をかかえ酒場に戻ったジャ ンゴを少佐達は墓場へ呼びよせた。
積り積った恨みをこめて、少佐達はジャンゴを狙った。しかしながら、次の瞬間倒されたのは少佐達だった。激痛に耐えて、 ピストルに細工をし、墓標でピストルを支え、げき鉄を利用してのジャンゴの執念の闘いだった。

セルジオ・コルブッチ監督は本作以外に、
1966年「さすらいのガンマン」出演:バート・レイノルズ
1968年「豹/ジャガー」出演:フランコ・ネロ/ジャック・パランス
1969年「殺しが静かにやって来る」出演:ジャン・ルイ・トランティニャン/クラウス・キンスキー
1970年「ガンマン大連合」出演:フランコ・ネロ/トーマス・ミリアン/ジャック・パランス
が日本で公開されたウエスタンだが、62歳(1990年12月)で亡くなってしまった。
もう見れないのは残念である。

題名:DJANGO
邦題:続・荒野の用心棒
監督:セルジオ・コルブッチ
脚本:フランコ・ロゼッティ、ホセ・G・マエッソ、ピエロ・ヴィヴァレッリ
製作:マノロ・ボロニーニ
撮影:エンツォ・バルボーニ
音楽:ルイス・エンリケス・バカロフ  「さすらいのジャンゴ」ロベルト・フィア
撮影機材:テクノビジョン
現像:テクニカラー
出演:フランコ・ネロ、ロレダナ・ヌシアック、エドゥアルド・ファヤルド、ホセ・ボダロ、ジーノ・ペルニーチェ、アンヘル・アルバレス
1966年イタリア・スペイン/ビスタサイズ・カラー97分35mmフィルム
続 荒野の用心棒 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


続・荒野の用心棒(DJANGO)