映画「夕陽のガンマン」


クリント・イーストウッド

クリント・イーストウッド

今回はマカロニウエスタンが世界的ヒットとなった巨匠セルジオ・レオーネ監督の1965年製作「夕陽のガンマン(FOR A FEW DOLLARS MORE)」高評価作品sをピックアップする。
本作の大部分は、スペインのアルメリア地方で撮影され“エル・パソ”のオープンセットを砂漠に作り上げた。当時のオープンセットは現存し、ミニ・ハリウッドと呼ばれる観光名所になっているそうだ。

作品リスト


夕陽のガンマン(FOR A FEW DOLLARS MORE)

リー・ヴァン・クリーフ             ジャン・マリア・ヴォロンテ

2005年に公開されたスペイン映画「マカロニ・ウエスタン800発の銃弾」で”その後のミニ・ハリウッド”をテーマにしているのも興味深い。


リー・ヴァン・クリーフ、クラウス・キンスキー

出演は、「荒野の用心棒 (1964年)」「続・夕陽のガンマン(1966年)」のクリント・イーストウッド、「怒りの荒野(1967年)」のリー・ヴァン・クリーフ、「群盗荒野を裂く(1967年)」のジャン・マリア・ヴォロンテ、「殺しが静かにやって来る(1968年)」のクラウス・キンスキーが好演している。
興味深いのは、ジャン・マリア・ヴォロンテが本作出演後にジャン=リュック・ゴダール監督1969年「東風」でイタリア語をしゃべる騎兵隊の将官”役で出演している。西部劇の設定を借りて階級闘争と民主主義の勝利が語られる内容だった。

セルジオ・レオーネ監督は、イタリアで公開された黒澤明監督「用心棒」に感銘を受け、西部劇風にリメイクした「荒野の用心棒」を製作した。この作品が低予算での製作ながらイタリアのみならず世界的に大ヒットし、マカロニウエスタン(※)ブームとなった。しかし、黒澤プロダクション側に正式 な許可を得てなかった為に盗作問題が浮上し黒澤プロに著作権侵害だとして訴えられることになる。裁判の結果を受けてセルジオ・レオーネ側は、黒澤プロにア ジアでの配給権と全世界における興行収入「荒野の用心棒」の15%を支払うことになったエピソードがある。

※マカロニウエスタンは日本の造語である。海外では通用しない。その意味でアメリカ製西部劇をビフテキウエスタンとも言って区別した。

セルジオ・レオーネ監督は本作で独自の演出スタイルを確立し、名実共にイタリア製西部劇の巨匠と呼ばれる様になった。本作の製作費は、$600,000 だったそうだが、世界的にヒットした為に次回作「続・夕陽のガンマン」で$1,200,000になったそうだ。

音楽はエンニオ・モリコーネが映画を最高に盛り上げてくれているが、劇中で使用されたオルゴール曲(SIXTY SECONDS TO WHAT)が2011年の国内TVCF「ルブラン化粧品」で使用された。本作をご覧になった方は気付かれた事だろう。エンニオ・モリコーネとセルジオ・レオーネ監督は小学校の同級生で、仕事のみならずプライベートでも親密だったそうだ。1964年「荒野の用心棒」から1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」までの作品を担当している。


アルド・サンブレル、ジャン・マリア・ボロンテ

【当プログで紹介したセルジオ・レオーネ監督作品】
1964年「荒野の用心棒
1966年「続・夕陽のガンマン
1968年「ウエスタン
1971年「夕陽のギャングたち
1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
1989年4月に60歳で他界されている。

作品リスト

【ストリー】
マンゴー(クリント・イーストウッド)は若い男で激しい性格、物事はすばやく片づけるのが得意だ。
もう一人、大佐(リー・バン・クリーフ)と呼ばれる男は初老で、身のこなしも上品、冷静に計算してから仕事を片づける。この二人お互いに相手を知らなかっ たが、共通の目的はインディオ(ジャン・マリア・ボロンテ)と呼ばれる凶悪な殺人鬼を探し、殺すことだった。賞金は二万ドル。マンゴーと大佐の出会いは、 お互いの不信から決闘寸前にまでいったが、血をみずに終り、共通の目的を果たすために手を結んだ。もちろん賞金は山分け、ということで……このときイン ディオは牢獄を脱走し、仲間と一緒にエル・パソの銀行を襲撃する計画をねっていた。これを知った二人は、一人がインディオの仲間に潜入し、手引きをした末 に彼を殺すことにきめた。そしてマンゴーが潜入する役を引きうけることになった。銀行襲撃の日--うまうまとインディオ一味に加わったマンゴーは内部から、大佐は外からインディオを倒すことに手はずをととのえた。ところが素早いイン ディオのため計画は失敗。舞台はメキシコ領の小さな村に移された。ここで略奪品に手を出したマンゴーと大佐は、インディオの手下に捕えられてしまった。だ が二人を助けて自分の手下を殺させその上で二人を殺そうというのがインディオの考えだった。結果は二人の銃弾に手下は皆殺しになりさらに大佐はインディオ の銃の前に立たされてしまった。懐中時計のオルゴールが鳴りやめば大佐の命は消える。このときマンゴーがあらわれ、彼の立会いの下、大佐とインディオの決闘が行なわれることになった。銃弾はとびかい、インディオは倒れた。マンゴーに感謝した大佐は、賞金の山分けを辞退、彼は望みどおりすべての賞金を頂だいすることになった。

題名:FOR A FEW DOLLARS MORE / PER QUALCHE DOLLARO IN PIU
邦題:夕陽のガンマン
監督:セルジオ・レオーネ
原作:セルジオ・レオーネ、フルヴィオ・モルセッラ
脚本:セルジオ・レオーネ、ルチアーノ・ヴィンチェンツォーニ
製作:アルトゥーロ・ゴンザレス、アルベルト・グリマルディ
撮影:マッシモ・ダラマーノ
編集:ユージェニオ・アラビソ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:クリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフ、ジャン・マリア・ボロンテ、クラウス・キンスキー、ヨゼフ・エッガー、ルイジ・ピスティッリ、アルド・サンブレル、パノス・パパドプロス、マリオ・ブレガ、トーマス・ブランコ、フランク・ブラナ、ホセ・マルコ
1965年イタリア・スペイン合作/テクニスコープ・テクニカラー132分35mmフィルム
夕陽のガンマン [Blu-ray]

本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


夕陽のガンマン(FOR A FEW DOLLARS MORE)