映画「怒りの用心棒」

怒りの用心棒(復讐のダラス)
ジュリアーノ・ジェンマ 怒りの用心棒(THE PRICE OF POUER)

今回は名匠トニーノ・ヴァレリ監督1969年製作「怒りの用心棒(THE PRICE OF POUER)」をピックアップした。
本作は日本で劇場未公開だったが、邦題が「怒りの用心棒」「ダラス・ブリット」「怒りと復讐の果て」「復讐のダラス」 と四つもある。VHS販売、テレビ放映で題名を変えられ、DVD版では「怒りの用心棒 復讐のダラス」となっている。マカロニウエスタンの邦題は実にいい加減だ。本作の英語題名”THE PRICE OF POWER”は「権力の代償」。
1963年のケネディ大統領暗殺をモチーフにしている本作は、1973年「ダラスの熱い日」よりも早く題材にした訳だが、劇中のガーフィールド大統領は歴 史上に実在する合衆国第20代大統領で、実際に1881年にダラスではなくワシントンDCで暗殺されている。この歴史的事実とフィクションをシャッフルし 再構築した内容は、マカロニ作品にしてはシリアスでおもしろかった。派手なアクション・ガンプレイも少なくジュリアーノ・ジェンマと絡むヒロインもいない。

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本作は助演陣も凄い。黒幕の銀行家を演じるフェルナンド・レイは、ルイス・ブニュエル監督1970年「哀しみのトリスターナ(TRISTANA)」 1972年「ブルジョワジーの秘かな愉しみ(LE CHARME DISCRET DE LA BOURGEOISIE)」やウィリアム・フリードキン監督1971年「フレンチ・コネクション(THE FRENCH CONNECTION)」に出演したスペインの俳優(1994年没)、悪徳保安官を演じたベニート・ステファネッリは、「夕陽のガンマン」「怒りの荒野」ほか多数のマカロニウエスタンに出演している。その他にもマカロニ作品で顔馴染みの中堅俳優が多数出演しているのが嬉しい。

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ジュリアーノ・ジェンマ、ヴァン・ジョンソン

【ストリー】
1881年のダラス。南北戦争の遺恨がくすぶるこの街にガーフィールド大統領が遊説にやってくるが、彼の政策を快く思わない保守派連中はならず者を雇い大 統領を暗殺。その生贄に選ばれたのが黒人青年ジャック。彼を大統領狙撃犯に仕立て白人の黒人に対する憎悪を煽ろうとする。
かつてジャックと共に北軍兵士として戦った戦友のウィリアム(ジュリア―ノ・ジェンマ)はこの企てに父を殺したならず者のウォレス一派が加わっている事を 掴み、ジャックの救出と共に真相を公にすべく奔走。しかしジャックは殺され真相も闇の中に葬られようとする最中、副大統領補佐官も真相究明に乗り出す…。

怒りの用心棒(復讐のダラス)怒りの用心棒(復讐のダラス)

英題:THE PRICE OF POUER
伊題:IL PREZZO DEL POTERE
邦題:怒りの用心棒 / ダラス・ブリット / 怒りと復讐の果て / 復讐のダラス
監督:トニーノ・ヴァレリ
脚本:マッシモ・パトリッツィ
撮影:スティルヴィオ・マッシ
音楽:ルイス・エンリケス・バカロフ
フィルム:イーストマンコダック
出演:ジュリアーノ・ジェンマ、ウォーレン・ヴァンダース、ヴァン・ジョンソン、フェルナンド・レイ、ベニト・ステファネッリ、レイ・サンダース、ホセ・カルヴォ、ホセ・スアレス
1969年イタリア/テクノスコープ・テクニカラー109分35mmフィルム [日本劇場未公開]
怒りの用心棒 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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