映画「傷だらけの用心棒」

傷だらけの用心棒傷だらけの用心棒
ロベール・オッセン

今回はロベール・オッセン監督主演1968年製作の「傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)」をピックアップした。
フランスのスター俳優ロベール・オッセンがフィルムノワールのティストを取り入れたマカロニウエスタンだ。共演はフラン ソワ・トリュフォー監督「ピアニストを撃て」に出演した女優ミシェル・メルシエ「荒野の一つ星」でジュリアーノ・ジェンマと共演したセルジュ・マルカン「怒りの荒野」のベニート・ステファネッリ「皆殺しのジャンゴ」のリー・バートンが脇を固めている。

セルジオ・レオーネセルジオ・レオーネ
セルジオ・レオーネ  クリス・ヒュエルタ

本作で特筆すへきはイタリア映画界の巨匠でありマカロニウエスタンの父であるセルジオ・レオーネ監督が出演している事だろう。カメオ出演ではあるが威厳を持った宿屋の主人役で出ている。貴重な1シーンだった。
また当時アイドル歌手だったスコット・ウォーカーが主題歌を歌っている。

セルジオ・レオーネに捧げられた「傷だらけの用心棒」
本作に登場する”ワイルド・ウエスト・ホテル”のフロントの男を演じているのは、”マカロニ・ウエスタンの父”と称される巨匠セルジオ・レオーネである。….という”誠しやかな噂”がある。本作の監督・脚本・主演を務めたロペール・オッセンはレオーネの旧友であり、エンドクレジットには「この作品をセルジオ・レオーネに捧げる」とのメッセージが登場。そして何より、フロントの男の風貌がレオーネによく似ている事などから、未だに広く信じられている噂である。ところが、日本でDVD化した際の調査によると、フロントの男を演じているのはレオーネではなく、ポルトガル人俳優クリス・ヒュエルタであるようだ。それでは何故、この様な噂が流れたのだろうか。レオーネの生涯を綴った「セルジオ・レオーネ 西部劇神話を撃ったイタリアの悪童(著者:クリストファー・フレイリング 訳:鬼塚大輔 発行:フィルムアート社)」によれば、レオーネは実際にオッセンからオファーを受け、ホテルのフロントマンを一度は演じたという。しかし、レオーネは自分自身の演技力に失望し「あの映画に出ている自分の姿を見て、もう二度とやるまいと心に誓ったよ。馬の方が私よりも演技が巧みだったからね(同書)」とコメントしている。この事から、一度は撮影したものの、本人の希望を受けたオッセンが、レオーネによく似たヒュエルタを起用し、同じシーンを取り直した….という可能性が考えられる。またオッセンは撮影現場に訪れたレオーネに、本編36分30秒頃から約3分にわたる食事シーンの演出を依頼。後に「レオーネは素晴らしい場面に仕上げてくれた。彼はやはり、最高の監督だ」という感謝の言葉を残している。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

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ミシェル・メルシエ

【ストリー】
かつて愛した女マリア(ミシェル・メルシエ)に呼ばれて、無口で非情なガンマンのマヌエル(ロベール・オッセン)がやって来る。未亡人マリアの願いは、殺された夫の葬儀を執り行うことだった。夫の仇である牧場主の元へ用心棒として潜入したマヌエルは、牧場主の一人娘(セルジュ・マルカン)の誘拐に成功。可愛い娘を人質を取られた牧場主はマリアの要求通り、夫の葬式に参列する。血を流すことなく全てがうまく治まろうとしたその矢先、ならず者兄弟が人質の娘を奪い返そうとして、犠牲者が出る。早撃ちのガンマンとならず者たちの間で、血で血を洗う報復合戦が始まった。

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セルジュ・マルカン

題名:UNE CORDE, UN COLT/CIMITERO SENZA CROCE
邦題:傷だらけの用心棒
監督:ロベール・オッセン
脚本:ダリオ・アルジェント、クロード・デザイリー
撮影:アンリ・ペルサン
音楽:アンドレ・オッセン
現像:テクニカラー
出演:ロベール・オッセン、ミシェル・メルシエ、リー・バートン、セルジュ・マルカン、ベニート・ステファネッリ、ミッシェル・ルモアン、グイド・ロロプリジーダ。ダニエル・バルガス、ピエール・コレット、アンヘル・アルバレス
1968年イタリア・フランス/ビスタサイズ・イーストマンカラー87分35mmフィルム[日本劇場未公開]
傷だらけの用心棒 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)