映画「女と男のいる舗道」

女と男のいる舗道
アンナ・カリーナ
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今回は待望のジャン=リュック・ゴダール監督1962年製作「女と男のいる舗道(VIVRE SA VIE)」高評価作品sをピックアップ出来た。主演は当時ゴダール監督の妻でもあったアンナ・カリーナだ。撮影は巨匠ラウール・クタール氏、呼応する移動撮影が実に見事だ。キャメラはNCミッチェル、フィルムはコダック・XX(ダブルエックス/5222/実効感度250)を使用とクレジットされている。「– シャトレ広場 – 見知らぬ男- ナナは知識をもたずに哲学する」の章でナナと哲学を論じあう男はアルベール・カミュやアンドレ・ブルトンと親交のあった哲学者ブリス・パラだそうだ。

作品リスト


女と男のいる舗道女と男のいる舗道女と男のいる舗道

私は1970年代前半に自主製作映画に参加していた頃に本作を四谷公会堂で16mm縮小版で上映した事がある。準備段階で何度も本作を映写機で観た のが懐かしい。長らくDVDが製造中止で入手出来なかったがやっとの思いで手に入れた。私は本作を超える作品に今だ出会っていない。私はゴダール作品でも本作が一番好きだ。

【キャスト】
ナナ・クランフランケンハイム・・アンナ・カリーナ
ラウール・・・・・・・・・・・・サディ・レボ
ポール・・・・・・・・・・・・・アンドレ・S・ラバルト
イヴェット・・・・・・・・・・・ギレーヌ・シュランベルジェ
シェフ・・・・・・・・・・・・・ジェラール・オフマン
エリザベート・・・・・・・・・・モニク・メシーヌ
ジャーナリスト・・・・・・・・・ポール・パヴェル
ディミトリ・・・・・・・・・・・ディミトリ・ディネフ
若い男・・・・・・・・・・・・・ペテ・カソヴィッツ
ルイジ・・・・・・・・・・・・・エリック・シュランベルジェ
哲学者・・・・・・・・・・・・・ブリス・パラン
アルチュール・・・・・・・・・・アンリ・アタル
最初の客・・・・・・・・・・・・ジル・ケアン
カフェのウェートレス・・・・・・オディル・ジュフロワ
警官・・・・・・・・・・・・・・マルセル・シャントン
映画館のなかの男・・・・・・・・ジャック・フロランシー

女と男のいる舗道 女と男のいる舗道
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【ストリー】
パリのあるカフェ。ナナ(アンナ・カリーナ)は別れた夫と疲れきった人生を語りあっている。現在の報告をしあって別れる。夢も希望もない。ナナはそんなあ る日、舗道で男に誘われ、体を与えてその代償を得た。そして彼女は古い女友達イヴェット(G・シュランベルゲル)に会う。彼女は街の女達に客を紹介しては ピンはねする商売の女だ。ナナは完全な売春婦になった。ラウール(サディ・ルボット)というヒモも出来た。ナナは見知らぬ男と寝て、彼等から金をもらう。 無意識に、無感情に--その金はラウールの手に渡っていた。ある居酒屋でダンスをしていたナナの眼に、玉突きをしている一人の青年の姿がうつった。彼女の もの憂げな眼がかすかに動いた。ナナの心に、女の感情が小さく灯った。ナナは青年を愛し始める。ラウールとは別れよう……だが、彼はナナの心の動きをみる や、彼女を他の売春業者へ売りとばしてしまった。しかし、その取引きの現場で間違いが起った。相手の出した金は約束の金額には不足していたのだ。ラウール はナナを連れて帰ろうとしたが、相手のヤクザが射った拳銃の弾丸はナナの胸にあたった。ラウールはそのまま逃走した。射ったヤクザ達の車もギアを入れ た。……その冷たい舗道にナナは「生きたい!」と叫んで死んだ。

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【解説】
ゴダールの長篇劇映画第4作である。「女は女である(1961年)」についでアンナ・カリーナが出演したゴダール作品の第3作、カリーナとの結婚後第2作 である。マルセル・サコット判事が上梓した「売春婦のいる場所(1959年)」の記述をヒントに、ゴダールがオリジナル脚本を執筆した。エドガー・アラ ン・ポーの短篇小説「楕円形の肖像(1842年)」も織り込まれている。カリーナの役名は「ナナ・クランフランケンハイム」、姓は当時アルザス地域圏バ= ラン県にあった片田舎の村の名称、名は、エミール・ゾラの小説「ナナ(1880年)」の主人公と同じである。
ナナの髪型は、ゲオルク・ヴィルヘルム・パープスト監督の「パンドラの箱(1929年)」に登場するルイーズ・ブルックス(en:File:Louise Brooks in Pandora’s Box.jpg)を模したショートボブであり、本作の暴力的なアンチハッピーエンディングも、同作の影響下にある。ジャン・ドゥーシェは、溝口健二監督の 遺作「赤線地帯」の影響なしには本作は存在しないと指摘する。
ラストショットのロケ地はパリ13区エスキロル街17番地、レストラン・デ・ステュディオ前である。ナナは第1タブローで別れた夫ポールと近況を交換する が、ポールを演じるのは、ゴダールとは、互いがカイエ・デュ・シネマ誌での批評家時代からの盟友でドキュメンタリー映画の監督アンドレ・S・ラバルトであ る。ラバルトは、ゴダールの「勝手にしやがれ」「子どもたちはロシア風に遊ぶ(1993年)」「JLG/自画像(1995年)」にも出演している。ナナがほのかに恋をする若い男を演じるペテ・カソヴィッツは、ブダペスト出身のユダヤ人でドキュメンタリー映画の監督である。「憎しみ(1995年)」の 監督マチュー・カソヴィッツの父で、同作にも出演している。ただし、ポーの『楕円形の肖像』を読み上げる声は、ゴダール本人が吹き替えている。ルイジを演じるエリック・シュランベルジェも、ヌーヴェルヴァーグの映画作家たちと同世代のスイスの映画監督である。ジュークボックスの前にいる男を演じ るジャン・フェラは作曲家で、本作の挿入歌を演奏している。兵士を演じるジャン=ポール・サヴィニャックは本作の助監督、けが人を演じるラズロ・サボはゴ ダール組の常連俳優である。アルベール・カミュやアンドレ・ブルトンと親交のあった哲学者ブリス・パランが、ナナと哲学を論じあう碩学として登場している が、ゴダールの哲学の恩師である。

第1章「-タブロとあるビストロ- ナナはポールを棄ててしまいたい – 下にある機械」
第2章「-レコード屋- 2,000フラン – ナナは自分の人生を生きている」
第3章「-コンシェルジュ – ポール – 裁かるゝジャンヌ – あるジャーナリスト」
第4章「-警察- ナナの反対尋問」
第5章「-外の大通り- 最初の男 – 部屋」
第6章「-イヴェットと会う- 郊外のとあるカフェ – ラウール – 外での銃撃」
第7章「-手紙 – またラウール – シャンゼリゼ」
第9章「-午後- 金銭 – 化粧室 – 快楽 – ホテル」
第10章「-若い男- ルイジ – ナナは自分が幸せなのか疑問に思う」
第11章「-舗道- あるタイプ – 幸福とは華やかなものではない」
第12章「-シャトレ広場- 見知らぬ男 – ナナは知識をもたずに哲学する」
第13章「-また若い男- 楕円形の肖像 – ラウールは再びナナを売る」
(参照:ウィキペディア)

女と男のいる舗道女と男のいる舗道

題名:VIVRE SA VIE/IT’S MY LIFE/MY LIFE TO LIVE
邦題:女と男のいる舗道
監督:ジャン=リュック・ゴダール
製作総指揮:ピエール・ブロンベルジェ
製作:レ・フィルム・ド・ラ・プレイヤード
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
録音:ギイ・ヴィレット、ジャック・モーモン
記録:シュザンヌ・シフマン
編集:アニエス・ギュモ
音楽:ミシェル・ルグラン
現像:L.T.C
製作主任:ロジェ・フレトゥー
助監督:ジャン=ポール・サヴィニャック、ベルナール・トゥブラン=ミシェル
出演:アンナ・カリーナ、サディ・レボ、ブリス・パラン、アンドレ・S・ラバルト
1962年ヴェネチア国際映画祭【審査員特別賞】ジャン=リュック・ゴダール
1962年フランス/イーストマンコダック・モノクロ・スタンダードサイズ83分35mmフィルム
女と男のいる舗道 ブルーレイ [Blu-ray]
2014年6月現在、DVDレンタルはありません。

LTC
LTC 現像所 筆者撮影(フランスロケにて)
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