映画「女囚さそり けもの部屋」

女囚さそり けもの部屋
梶芽衣子

今回は伊藤俊也監督1973年製作「女囚さそり けもの部屋」をピックアップする。
前回「女囚701号さそり(1972年)」を紹介したが、本作は続編である。伊藤俊也監督はこの他に「女囚さそり 第41雑居房(1972年)を製作し、最終作「女囚さそり 701号怨み節(1973年)」は長谷部安春監督にバトンタッチされた。その後1976年から2012年にかけてリメイク版が他の女優主演で8作も作られた。

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梶芽衣子

さそりシリーズは何と言っても梶芽衣子の魅力に尽きる。
クエンティン・タランティーノ監督も「キル・ビルVol.2(KILL BILL:VOL.2)」で梶芽衣子本人が歌う「怨み節」を使用しているくらいファンだそうだ。私もレコードを買った記憶がある。

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渡辺やよい

【ストリー】
“さそり”こと松島ナミは、刑務所を脱獄した。地下鉄で逃亡中、二人の刑事に追われ手錠をかけられたナミは、隠し持っていたドスで、一人を殺し、手錠をかけた権藤刑事の右腕を斬り落し、逃走した。
墓場で手錠を外そうとしているナミを、一人の女、ユキが見ていた。ユキには両親がなく、知的障害者の兄、正男との二人暮しだった。そして、ユキは正男を養うために、自分の体を犠牲にしてまでも正男に尽くしていた。数日後、ナミは洋裁の針子として働いた。だが、士地のヤクザ・鮫島興業の幹部谷田は、ナミの正体を知って、肉体を要求してくるが、谷田の情婦・安江の嫉妬を巧みに利用して、安江に谷田を殺させる。それを知った鮫島は、ナミを捕えた。ところが、鮫島の女房カツは、ナミの刑務所仲間で、ナミに苦い思いをさせられた事もあり、凄絶なリンチを加えて鳥小屋に監禁する。そこでナミは、客に子供を孕ませられたしのぶが、鮫島たちに無理矢理堕胎させられ死んでしまった、という事を知った。あまりにも悪辣なやり口に、ナミは憎悪に燃えていき、悪徳医師の山下や、鮫島の子分たちを次々に殺していった。強気だったカツは、さすがに恐れをなし、自ら刑務所の中へと逃げ込んでしまった。鮫島はビルの中に隠れたが、厳重な警戒網をくぐりぬけたナミによって、殺された。一方、右腕を斬り落された権藤は、猟犬のようにナミを追った。追いつめられたナミは地下道に逃げ込む。封じ込め作戦を取る警官隊。その頃、ユキは、ナミの安否を気遣って、マンホールからマンホールへと、火のついたマッチを落してナミに呼びかけた。半身を泥水に浸って疲労と飢えと寒気に耐えて身を潜めていたナミは、ユキの呼びかけを聞いた。それから一週間、ナミはユキからの食料の差し入れで耐えていた。だが、ユキは権藤に掴まり、激しい拷問の末、ナミの居所を吐かされてしまった。マンホールからガソリンを流し込まれ、火責めにされたナミは、泥水に潜って辛くも生き伸びた。翌日、街娼を装ったナミは、放火犯として刑務所に入った。刑務所の中でナミを見たカツは、恐怖から精神異常をきたし、尋問に来た権藤をナミと錯覚して締め殺した……。

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成田三樹夫                     李麗仙

題名:女囚さそり けもの部屋
監督:伊藤俊也
企画:吉峰甲子夫
原作:篠原とおる
脚本:松田寛夫
撮影:清水政郎
照明:梅谷茂
録音:広上益弘
美術:桑名忠之
装飾:酒井喬二
装置:吉田喜義
美粧:井上守
美容:花沢久子
衣装:福崎精吾
擬斗:日尾孝司
記録:山内康代
編集:田中修
音楽:菊池俊輔 主題歌:梶芽衣子「恨み節」
現像:東映化学
進行主任:東一盛
助監督 馬場昭格
演技事務:和田徹
スチール:加藤光男
出演:梶芽衣子、成田三樹夫、李礼仙、渡辺やよい、南原宏治、藤木孝、真山知子、森みつる、神太郎、木村俊恵
1973年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー87分35mmフィルム
女囚さそり けもの部屋 [DVD]
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