映画「陸軍中野学校」

陸軍中野学校陸軍中野学校
市川雷蔵(8代目)

今回は増村保造監督1966年製作「陸軍中野学校」をピックアップする。
本作は戦前から戦中にかけて実在した大日本帝国陸軍のスパイ養成機関である陸軍中野学校に所属することになった青年将校の物語で、当時時代劇を中心に活躍していた市川雷蔵(8代目)が現代劇に主演した異色作でもあった。興業的に成功し、陸軍中野学校シリーズとして5作が製作された。
「陸軍中野学校 雲一号指令(1966年/監督:森一生)」
「陸軍中野学校 竜三号指令(1966年/監督:田中徳三)」
「陸軍中野学校 密命(1967年/監督:田中徳三)」
「陸軍中野学校 開戦前夜(1967年/監督:井上昭)」

陸軍中野学校陸軍中野学校
小川真由美                 加東大介、市川雷蔵

【ストリー】
昭和13年10月、三好次郎以下18名の陸軍少尉が九段の靖国神社に集合した。草薙中佐の極秘命令だった。次郎は母と許婚の雪子に行先不明の出張だといって家を出てきたのだ。草薙中佐の目的は次郎らを優秀なスパイに教育することだった。中佐は任務の重要さを力説した。幹部候補生たちはとまどう暇もなく、外部との連絡を一切絶って訓練を受けることになった。彼らは軍服を背広に着換え、変名を使い、軍隊用語は話さないようにしなければならなかった。訓練は柔道から飛行機の操縦までわたり、政治、経済、外交問題については大学教授の講義を受けた。やがて、中野電信隊跡に移住した次郎らはさらに実地の訓練を受けた。変装、ダンス、更に女の肉体を喜ばせる方法まで。だが、スパイになり切れず、落伍する者もいた。気の弱い中西は自殺し、手塚は女に貢ぐ金を得るため窃盗を働らき、強引に自殺させられた。一方、雪子は音信不通の次郎の手掛りを得ようとベントリー商会を退社して参謀本部のタイピストになっていた。一年間のスパイ教育を終えようとしていた次郎は、杉本と久保田と共に、卒業試験として英国外交電報の暗号コードブックを英国領事館から盗んだ。勿論、盗まれたことがわからないように写真撮影したのだが、英国の暗号は変えられ、次郎らの働らきは無駄になった。次郎は参謀本部から秘密が洩れたのではないかと考えて行ってみると、雪子の姿を目にした。次郎が訝って尾行してみると、雪子はかっての上司ラルフと連絡をとっていた。二人とも英国側のスパイだったのだ。次郎は雪子を憲兵隊に任せず、自分の手で殺した。そして身も心もスパイになりきった次郎たち16名は、陸軍中野学校第一期生として世界各地にちらばっていった。ちょうど欧州では第二次大戦か始まっていた。

陸軍中野学校陸軍中野学校
加東大介                 小川真由美、待田京介

題名:陸軍中野学校
監督:増村保造
脚本:星川清司
撮影:小林節雄
照明:渡辺長治
美術:下河原友雄
録音:渡辺利一
編集:中静達治
音楽:山内正
スチール:薫森良民
出演:市川雷蔵(8代目)、小川真由美、加東大介、待田京介、E.H.エリック
1966年日本・大映/シネスコサイズ・モノクロ95分35mmフィルム
陸軍中野学校 [DVD]
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陸軍中野学校陸軍中野学校
E.H.エリック、市川雷蔵