映画「ロスト・イン・トランスレーション」

ロスト・イン・トランスレーションロスト・イン・トランスレーション
ビル・マーレイ                スカーレット・ジョハンソン

今回はソフィア・コッポラ監督2003年製作「ロスト・イン・トランスレーション(LOST IN TRANSLATION)」をピックアップする。日本で撮影された本作は、パークハイアット東京(西新宿)、渋谷駅前、代官山AIR、上目黒~中目黒駅周辺、成願寺、河口湖カントリークラブ、東京医科大学病院、京都南禅寺、平安神宮などでロケが行われているが、アメリカ人スタッフは本国と違って相当な苦労をしたに違いない。
撮影機材は、LA(Los Angeles)のクレアモントカメラから持参し、日本コダックから撮影フィルム、ネガ現像・ラッシュは、五反田イマジカ、仕上げは、Fotokem Laboratory(Burbank, CA )で行った様だ。
プロデューサーを兼ねている実父のフランシス・フォード・コッポラ氏は「地獄の黙示録」「ゴットファーザー」の監督として知られる巨匠だが、娘のソフィア・コッポラ本人が若い頃に日本に滞在しており、その体験を基にした半自伝的作品としたそうだ。

“LOST IN TRANSLATION”は、言語問題や文化だけではなく、夫と妻、男と女、老人と若者、友人間など、現代社会の人間関係における相互理解の難しさをテーマとしている。その孤独感の演出として、日本以外の上映に際しても、日本語のセリフに英語字幕はないそうだ。劇中、CM撮影で”サントリー”の実社名、商品名を出しているシーンや新宿西口で優美に終わるラストシーンがアメリカ映画という事に驚き、新鮮で優秀な作品だと思ったが、1985年にヴィム・ヴェンダース監督が製作した「東京画」と”好奇心”が類似する。欧米人が東京を見つめると同じ興味になるのだろうか?
本作の製作費は400万ドルと少なめな予算と27日間で撮影されたが、4,400万ドルの米興収成功を収め、多くの米映画賞を総ナメにした。

ロスト・イン・トランスレーションロスト・イン・トランスレーション

【ストリー】
ハリウッド俳優のボブ・ハリス(ビル・マーレイ)は、サントリーウィスキーのCM撮影のために来日する。慣れない国での不安感を感じるボブは、パークハイアット東京(西新宿)に到着した翌朝、エレベーターで若いアメリカ人女性、シャーロット(スカーレット・ジョハンソン)と乗り合わせた。彼女はフォトグラファーの夫ジョン(ジョヴァンニ・リビシ)の仕事に同行してきた若妻で、やはり孤独と不安に苛まれていた。やがて2人は、ホテルのバー・ラウンジで初めて言葉を交わし、親しくなる。シャーロットの友人のパーティーに誘われ、夜の街へと出掛けたボブは、カタコトの英語を話す若者たちとの会話を楽しみ、カラオケでマイクを握るシャーロットに魅入る。2人は東京に来て初めて開放的な気分を感じた。ボブはCM撮影が終了したが、急遽舞い込んだテレビ出演の話を承諾し、滞在を延ばすことになった。その間、シャーロットとランチを共にし、ホテルの部屋で古い映画を観て時を過ごし、絆を深めていった。だがボブの帰国の時が訪れる。その日の朝、2人は新宿の街中で初めてキスを交わし、そのまま別れるのだった。

ロスト・イン・トランスレーションロスト・イン・トランスレーション

題名:LOST IN TRANSLATION
邦題:ロスト・イン・トランスレーション
監督:ソフィア・コッポラ
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ、フレッド・ルース
製作:ソフィア・コッポラ、ロス・カッツ
脚本:ソフィア・コッポラ
撮影:ランス・アコード
美術:アン・ロス、K・K・バーレット
編集:サラ・フラック
音楽:ブライアン・レイツェル、ケヴィン・シールズ 音楽監修:ブライアン・レイツェル
撮影機材:クレアモントカメラ(LA)
フィルム:イーストマンコダック(日本コダック)
現像:イマジカ(日本),Fotokem Laboratory
出演:ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョバンニ・リビジ、アンナ・ファリス、田所豊、マシュー南(藤井隆)
2003年アカデミー賞【脚本賞】ソフィア・コッポラ2003年ゴールデン・グローブ【作品賞(コメディ/ミュージカル)】【男優賞(コメディ/ミュージカル)】 ビル・マーレイ 【脚本賞】 ソフィア・コッポラ 2003年NY批評家協会賞【男優賞】ビル・マーレイ【監督賞】ソフィア・コッポラ2003年LA批評家協会賞【男優賞】ビル・マーレイ
2003年アメリカ/ビスタサイズ・イーストマンカラー102分35mmフィルム
ロスト・イン・トランスレーション [DVD]
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ロスト・イン・トランスレーション(LOST IN TRANSLATION)