映画「北北西に進路を取れ」

北北西に進路を取れ
エバ・マリー・セイント
北北西に進路を取れ北北西に進路を取れ
ケイリー・グラント

今回はサスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督1959年製作「北北西に進路を取れ(NORTH BY NORTHWEST)」高評価作品sをピックアップする。本作の台本、演出、撮影、美術、照明、録音の全てが素晴らしい名作だとつくづく思う。
50年以上前の作品であるにも関わらず新鮮な作品で、ヴィスタビジョンの鮮明な映像、テクニカラーの独自なルックも重厚だ。
本作は、映画は時代ではなく監督なのだと痛感させてくれる作品でもある。

北北西に進路を取れ北北西に進路を取れ
エバ・マリー・セイント             ジェームズ・メイソン

【ストリー】
広告代理業者ロジャー・ソーンヒル(ケーリー・グラント)は、ニューヨークのホテルから無理やり2人の男に連れ出された。給仕がキャプランという男を呼びだしていた時、電話に立ち上がったので、間違えられたのだ。海の近くの邸宅で、主人のタウンゼントと称する男(ジェームズ・メイスン)は“仕事”への協力を強いた。断ると、彼を泥酔させ、車のまま海へ突き落とそうとした。危く逃れたが、パトロールカーに酔っぱらい運転で捕まった。翌日の裁判では、彼の母からまで信用されなかった。例の邸宅の夫人は、彼をパーティに招いたと証言した。罰金刑。―ーロジャーは国連総会に出席中と夫人がいったタウンゼント氏に会いに行った。氏は昨夜の男と違っていた。こちらが本物だ。くわしくきこうとした時、氏は背中に短剣を受けて倒れた。例の2人組の仕業だ。ロジャーが犯人とされた。彼はシカゴのホテルへ移ったキャプランを追って、急行に乗った。美人の乗客が追手をかわしてくれた。女(エヴァ・マリー・セイント)はイーブ・ケンドルと名乗った。2人はひかれ、車室で恋の夜が過ぎた。彼女は偽タウンゼントの手下だ。シカゴに着くと、一味は彼女にロジャーを郊外へおびき出させた。ー―野原の真ん中で、彼は飛行機に追い回された。ー―キャプランはすでに南ダコタのラピッドシティに移っていた。ロジャーはイーブを追って、ノース・ミシガンの画廊へ行く。彼女のそばの偽タウンゼントは小さな彫刻を落札した。バンダムと呼ばれた。ロジャーは2人をののしった。せりをかき乱すことで、警官を呼び、やっと逃げだすが、車は空港へ向かう。連邦警察の「教授」と呼ばれる男が委細を話してくれた。キャプランは、バンダムのそばにいる本物のスパイから注意をそらすための架空のスパイだった。ロジャーの画廊での行為が、本物のスパイをうたがわせたのだ。ー―ラシュモア山の岩壁にはワシントンら偉人の顔が刻まれている。ふもとの食堂で、教授のいうまま、ロジャーはイーブに空弾で射殺される芝居を打った。彼女が本物のスパイなのだ。が、彼女が使命のために、バンダムについて北北西へ向けて飛び立つことを知ると、ロジャーは病院を抜け、バンダムの山荘に忍びこんだ。彼の部下が空弾のトリックを知り、イーブは海の上空で突き落とされることになった。ロジャーはやっと彼女に連絡をつけた。飛行機が着いた時、彼は女中にピストルをかざされていた。銃声で一同がふり向いたすきに、イーブは秘密のマイクロフィルム入りの例の彫刻を奪い、ロジャーが逃げてきた車に乗りこんだ。女中のピストルはイーブの空弾入りのものだった。ラシュモアの岩壁を2人は逃げ回った。教授と警官隊が危機一髪を救った。悪人たちは皆墜落して果てた。ー―2人は例の急行でニューヨークへ向かった。

北北西に進路を取れ北北西に進路を取れ
マーティン・ランドー         エバ・マリー・セイント、ケイリー・グラント

題名:NORTH BY NORTHWEST
邦題:北北西に進路を取れ
監督:アルフレッド・ヒッチコック
製作:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:アーネスト・レーマン
撮影:ロバート・バークス
特撮:A・アーノルド・ギレスピー
録音:フランクリン・ミルトン
美術:メリル・パイ、ウィリアム・A・ホーニング
ヘアメイク:ウィリアム・タトル
音楽:バーナード・ハーマン
編集:ジョージ・トマシーニ
出演:ケイリー・グラント、エバ・マリー・セイント、ジェームズ・メイソン、マーティン・ランドー、ジェシー・ロイス・ランディス、レオ・G・キャロル
1959年アメリカ・MGM/ヴィスタビジョン・ビスタサイズ・カラー・テクニカラー136分35mmフィルム
北北西に進路を取れ [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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ヴィスタビジョンカメラ(2,000ftマガジン)

ヴィスタビジョン(1.66:1)は、パラマウント社が開発したキャメラシステムで、ムーヴメントは、35mm8パーフォレーション(ダブルフレーム)の横走りで伝統のミッチェル社製エキセントリック・キャメラムーヴメントにより、フィルムは右から左へ、1対のレジストレーション・ピンと、1対のフォーク・プルダウン・クロウ(掻き落とし)で上下の4パーフォレーションを掻き落とす。
キャメラ・アパーチュアは、37.72mm×25.17mmで、ほぼライカ版と同じフレームなので(ポジは4パーフォレーション)ネガ面積は、スタンダードに比べ2倍になり、より鮮明で粒子が細かくクリアな画質が得られる。しかしながら撮影フィルムコストが倍になり、カメラも専用の大きなもの(上左写真)が必要だった。
アルフレッド・ヒッチコック監督は「泥棒成金」から採用したが本作が最後となり、シネマスコープサイズは使わなかった。