映画「荒野の墓標」

荒野の墓標夕陽のガンマン
ピーター・リー・ローレンス                         「夕陽のガンマン」での回想シーン

今回はジャンニ・プッチーニ監督1967年製作「荒野の墓標(DOVE SI SPARA DI PIU’)」をピックアップする。
本作はシェークスピアの戯曲”ロミオとジュリエット”を下敷きにした異色マカロニ・ウエスタンで、ロミオ(ジョニー)役に「夕陽のガンマン」でモンティーマ大佐の回想シーン(写真右)で出演したドイツ人俳優ピーター・リー・ローレンス(本名:カール・ ハインバッハ)が初主演した。ジュリエッタ役は、撮影当時に17歳のクリスティーナ・ガルボが演じている。撮影後に結婚したピーター・リー・ローレンスとクリスティーナ・ガルボだが、1974年にピーター・リー・ローレンス(享年29歳)の急逝で死別する。

本作の音楽は、魔訶不思議であった。改変されてるのか元々なのか?
リズ・オルトラーニ作曲の「怒りの荒野」、ジャンニ・フェリオ作曲の「さいはての用心棒」「荒野の1ドル銀貨」のサントラ音楽がそのまま使われている。音楽著作の権利関係はどうなっているのだろうか?

荒野の墓標荒野の墓標
クリスティーナ・ガルボ               マリア・クアドラ

ヨーロッパの巨匠となった「荒野の墓標」の助監督
衝撃的なラストシーンが話題を呼んだ本作のジャンニ・ブッチーニ監督は、1914年にイタリアのミラノで生まれ、1930年代に映画批評家として活動を開始。1940年代から映画の脚本を手掛けるようになり、ルキノ・ヴィスコンティ監督の「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1943年)」や「殺して祈れ」のカルロ・リッツアーニがアカデミー賞原案賞にノミネートされた「にがい米(1949年)」などで腕を磨いた。
そして1951年に監督デビューを果たし、マカロニ・ウエスタン・ブーム真っ只中の1967年、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を翻案した本作で映画界の話題をさらったのである。そんな彼を助監督としてサポートしたのは、後にイタリアを代表する名匠となるジャンニ・アメリオである。1945年にイタリアのカタンツァーロで誕生し、助監督からテレビ・ディレクター、監督へとキャリアアップを果たした彼は、「荒野の用心棒(1964年)」などのジャン・マリア・ボロンテを主役に据えた「宣告(1990年)」で、ヨーロッパ映画賞作品賞を獲得。1992年の「小さな恋人(1998年)」でも同賞とカンヌ国際映画祭審査員グランプリ、1998年の「いつか来た道」ではヴェネチア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)に輝くなど、ヨーロッパ映画祭における”常連”となったのだった。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

荒野の墓標荒野の墓標
ピエロ・ルッリ              ピーター・リー・ローレンス 、アンドレス・メフート

【ストリー】
カリフォルニアが合衆国に併合された直後、そこに残留したメキシコ人と、新来のアメリカ人との間には争いが絶えなかった。メキシコ人カンポス一族と、アメリカ人マウンターの一族も、土地争いがもとで、対決を続けていた。そして、カンポス家の甥がマウンター家の者に、殺されたのがもとで、両家の間で決闘が行なわれることになった。しかし、カンポス家の卑怯なやり方で、マウンター家の一人息子ジョニー(ピーター・リー・ローレンス)は、つかまってしまったが、やはり、カンポス家に捕まっていたお尋ね者のガンマン、レフトと一緒に逃げだした。これを機会に二人は親友となり、ジョニーは拳銃の使い方などを教わった。復讐を誓った二人は、カンポス家に向う馬車を襲った。そこでジョニーは、同家の一人娘ジュリエッタ(クリスティーナ・ガルボ)に出会い、心惹かれるようになった。その夜、カンポス家ではジュリエッタと保安官の婚約披露パーティーが開かれた。この婚約をきらったジュリエッタは、その夜、忍びこんできたジョニーと再会し、二人は愛しあうようになった。しかし、ジョニーに思いをよせていた酒場の女ロザリンドが、嫉妬心から、二人の恋をジュリエッタの兄ロドリゴに告げ口してしまう。驚いたロドリゴはジョニーを殺そうと出向いたが、ジョニーは愛するジュリエッタのため、必死で感情を押えた。するとロドリゴは、一緒にいたレフトを射殺してしまった。親友を殺されたジョニーは思わずロドリゴを射殺。ロドリゴの葬式の日、こっそりと現われたジョニーは、ジュリエッタと翌日一緒に逃げる約束をした。当日、ジュリエッタを待つジョニーの前に、彼女と婚約している保安官が通りかかった。二人は対決し、ジョニーが勝った。この間に、二人の恋人たちは行き違いになり、それぞれ相手の家までむかえに行って、二人ともつかまってしまった。宿敵の両家は、再び戦った。しかし、愛しあう娘と息子たちの姿をみて、初めて両家の人々は、いたずらに憎みあうことの、むなしさを知ったのである。長い間、憎みあっていた両家は、これを機会に和解することになった。

荒野の墓標荒野の墓標
ピーター・リー・ローレンス、クリスティーナ・ガルボ       マリア・クアドラ

題名:DOVE SI SPARA DI PIU’/FURY OF JOHNNY KID
邦題:荒野の墓標
監督:ジャンニ・プッチーニ
製作:フランチェスコ・メルリ
脚本:ブルーノ・バラッティ、マリア・デル・カルメル・M・ロマン
撮影:マリオ・モントゥオーリ
音楽:ジーノ・ペグリ
助監督:ジャンニ・アメリオ
出演:ピーター・リー・ローレンス、クリスティーナ・ガルボ、ピエロ・ルッリ、マリア・クアドラ、ルイス・インダニ、アンドレス・メフート、イグネル・アルベルト
1967年イタリア・スペイン/テクニスコープ・テクニカラー88分35mmフィルム
荒野の墓標 -DVD-
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2016年 11/6号[分冊百科]
2016年10月現在、DVDレンタルはありません。

荒野の墓標荒野の墓標
右の髑髏の仮面を付けた死神のシーンは劇場版にはなかった。
荒野の墓標(DOVE SI SPARA DI PIU’)


荒野の墓標(DOVE SI SPARA DI PIU’)
荒野の墓標荒野の墓標
※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。