映画「いつかギラギラする日」


萩原健一                      木村一八

今回は深作欣二監督1992年製作「いつかギラギラする日」をピックアップする。
本作は北海道を舞台に、爆破・カーチェイスを詰め込んだアクション・クライム作品で、ハリウッド映画に比べると物足りないが、製作費の掛け方は、他の日本映画よりも濃く反映されている。撮影当時、時期はずれの台風に見舞われ、北海道の他に神奈川県三崎漁港や木更津市でも撮影されたそうだ。問題は、当初3億円の予算だったのが、深作監督の粘りで4億8,000万円となり、さらにラストのパトカーを何十台も並べて壊すシーンが、車輌を買い取る事になってその他も含め最終的に約11億円の製作費に至った。結果として劇場興行は惨敗に終わり、制作会社の1社が倒産してしまったのだ。こうした事から、日本映画のアクション作品のスタッフ、とりわけスタント、カースタント、ガンエフェクト、火薬効果などの後継者が育つ経験の機会が失われる事を危惧してしまう。

【追記・訃報】
ドラマ「太陽にほえろ!」「傷だらけの天使」「前略おふくろ様」など数々の作品で知られる俳優で、グループサウンズ「ザ・テンプターズ」のボーカルも務めた萩原健一(はぎわら・けんいち、本名・敬三=けいぞう)さんが2019年3月26日午前10時30分、GIST(消化管間質腫瘍)のため都内の病院で死去したことが28日、分かった。68歳。埼玉県出身。所属事務所が発表した。「ショーケン」の愛称で親しまれ、一時代を築いた。
2019年3/28(木) 22:07配信 スポニチアネックス


荻野目慶子                    多岐川裕美、萩原健一

【ストリー】
うらぶれた産婦人科から出て来た女・美里の肩を抱いた神崎(萩原健一)は、10年来の愛人である美里(多岐川裕美)に「また仕事を始める」とつぶやいた。昔の仲間で現在うつ病で入院中の井村(石橋蓮司)に話を持ちかけ、2人そろってこれも昔の仲間である北海道の柴(千葉真一)のもとへ飛んだ。待ち受けていた柴は30歳年下の麻衣(荻野目慶子)と同棲しており、2人がよく出掛けるディスコのマネージャー、角町(木村一八)が今度の仕事の仕掛け人だった。角町は自分のライヴハウスを持つために5千万円を必要としていたのだ。計画は洞爺湖の温泉ホテルの売上金2億円を運ぶ現金輸送車を襲うというもので、角町が加わることに神崎は難色を示したが、計画は実行され成功、4人は廃屋になっているレストラン跡にたどり着いた。しかし2億円入っているはずのジュラルミンケースにあったのは、たった5千万の現金だけだった。イラつく角町、失望の井村をよそに神崎がそれを4等分し始めたとき、切羽詰まった井村が血迷い、銃を片手に狂ったように札束をかき集め始めた。そんな井村を神崎が諭した瞬間、角町が銃を発射、井村は即死し、柴も重傷を負った。柴を背負いからくも逃れた神崎は、身を案じて廃屋へやってきた美里の車で現場を離れた。柴は計画を知る麻衣を角町が襲うのではないかと案じたが、実は麻衣は柴を裏切り角町と組んでいたのだった。麻衣は角町が現金を独り占めするため彼女を襲いに来るのを察知し、逆に角町から現金を奪う。その頃札幌に戻った神崎は、角町の周辺を調べるうち、角町が室蘭のヤミ金融から多額の借金があることもわかった。突然、神崎のもとに麻衣から5千万を返すとの電話があり、指定の場所に出掛けたが、麻衣はショットガンを向けてきた。角町までもが銃を乱射しながら車で襲って来る。罠にはまった神崎は海中へ沈み、なんとか一命だけは取りとめアジトへ戻るが、重傷だった柴はついに帰らぬ人となった。そして函館のライヴハウスのオープンの日、怒りを押し殺した表情の神崎、ヤミ金融のヤクザ連中と殺し屋の野地が見つめる中、浮かれる角町と麻衣が現れた。神崎はライヴハウス前の路上に爆発物を仕掛け、付近を混乱に陥れる。警察をも巻き込み、神崎、角町、麻衣、野地(原田芳雄)らのカーチェイスが始まった。途中、角町はバスをジャックするなどエスカレート、麻衣はマシンガンを乱射するが、野地の凶弾に倒れ、野地も角町に倒される。ついに神崎と角町の一騎打ちとなり、夜の波止場で角町の車が横転、観念するふりをして神崎を倒そうとするが、逆に神崎の逆襲に遭いその若き命を散らした。そして取り囲むパトカーの群を乗り越えようとした神崎も車もろとも海に沈んだ。後日、金融街を走るバスの中には次の標的をさぐる神崎と美里の姿があるのだった。


千葉真一                    萩原健一、八名信夫

樹木希林                     石橋蓮司

題名:いつかギラギラする日
監督:深作欣二
企画:中川好久
製作総指揮:奥山和由
製作:杉崎重美、鍋島壽夫、斉藤立太
脚本:丸山昇一
撮影:浜田毅
照明:渡辺孝一
録音:信岡実
整音:紅谷愃一
美術:今村力
特殊メイク:織田尚、山木綾子
アクションコーディネーター:二家本辰巳
スタント&アクション:アーバンアクターズ、ジャパンアクションクラブ
カースタント:カースタントTA・KA
ガンエフェクト:BIGSHOT
火薬効果:テイクワン
記録:小山三樹子
編集:川島章正
音楽:菱田吉美 音楽プロデューサー:佐々木麻美子
撮影機材:ナック
照明機材:日本照明
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作管理:片岡毅允生、木村博人
助監督:初山恭洋
制作協力:堤康二
スチール:金田正
出演:萩原健一、木村一八、荻野目慶子、多岐川裕美、石橋蓮司、八名信夫、野口貴史、真木洋子、安岡力也、原田芳雄、樹木希林、千葉真一
1992年日本/ビスタサイズ・カラー108分35mmフィルム
いつかギラギラする日 -DVD-
2017年6月現在、DVDレンタルはありません。


原田芳雄                     多岐川裕美、萩原健一