映画「ライジング・スターの伝説」


セバスチャン・ハリソン              ローラ・フォルネル

今回はヴィンセント・ドーン監督1986年製作「ライジング・スターの伝説(BIANCO APACHE)」をピックアップする。
本作は富士フィルムによって撮影されたが、現在、富士フィルムの映画用フィルムは製造されていない。

実在した”白いアパッチ”
本作に登場する白人のアパッチは、19世紀の西部開拓時代に先住民の手によって育てられた白人たちがモデルとなっている。多くの場合は、戦いで遺された白人の子供が、先住民の部族に育てられたケースだが、その中には誘拐された子供も含まれていたという。
テキサスでドイツ民族の子供として生まれたハーマン・レーマンは、10歳となった1869年に農作業の手伝いをしていたところを、兄のウィリーと共に先住民に拉致されてしまった。ウィリーは単独で脱出に成功したが、逃げ遅れたハーマンは、「家族が全員殺された」と言い含められ、部族の一員として生きる事となる。以降、白人の子を意味する”エンダ”と呼ばれた彼は、先住民と同じように狩りをし、厳しい特訓によって戦士として鍛え上げられ、部族の土地に入り込んで来る白人の入植者、メキシコ人、テキサス陸軍や他の部族の戦いに明け暮れたのである。やがて、部族間の争いにより、今までいた部族を離れてコマンチ族と行動を共にするようになったレーマンは、アメリカ陸軍騎兵隊との戦いに参戦、国家支配に最後まで抵抗したコマンチ族の一人となった。降伏後、白人家族の元に9年ぶりに戻ったレーマンは、英語とドイツ語を習って白人社会に溶け込む努力を続け、5人の子供の父親になっている。レーマンは後に出版した自叙伝「インディアンと共に生活した9年間(Nine Years Among the Indians)」で、「戦いの目的は馬を獲得する事と、ペイルフェース(白人)を出来る限り殺す事だった」と述べている。
(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)


シンツテア・デ・ポンティ            ライジング・スターの伝説

【ストリー】
山賊に襲われた身重の白人女性が、先住民のアパッチ族に助けられた後、集落に連れて行かれ、そこで出産。女性は直後に死亡するが、生まれた男の子は「シャイニング・スカイ」と名付けられ、首長の子として育てられた。青年となった彼は、首長の実子である兄と本当の兄弟のように仲が良かったが、部族の若いライジング・スターを巡るトラブルで、誤って兄を死なせてしまう。部族民らに”白人の血”を忌み嫌われたシャイニングは、集落を離れ、白人社会に戻るのだった………。


アルベルト・ファーレイ、チャーリー・ブラヴォー     ライジング・スターの伝説

題名:BIANCO APACHE
英題:WHITE APACHE
邦題:ライジング・スターの伝説
監督:ヴィンセント・ドーン
原案:ロベルト・ディ・シローラモ
脚本:フランコ・プロスペリ
撮影:フリオ・バルゴス、ルイジ・チッカレーゼ
音楽:ルイジ・セカレッリ
助監督:クラウディオ・フラガッソ(クライド・アンダーソン)
フィルム:富士フィルム
現像:テクニカラー(スペイン)
出演:セバスチャン・ハリソン、ローラ・フォルネル、アルベルト・ファーレイ、チャーリー・ブラヴォー、シンツテア・デ・ポンティ、チャールズ・ポロメル、ホセ・カナレハス、ルチアーノ・ヒゴッツィ
1986年イタリア・スペイン・西ドイツ/ビスタサイズ・カラー95分35mmフィルム
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 44号 2017年 12/17号 [分冊百科]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ライジング・スターの伝説(BIANCO APACHE)

※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。

ライジング・スターの伝説(BIANCO APACHE)