映画「水のないプール」


「水のないプール」内田裕也 ※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。

「水のないプール」中村れい子

内田裕也                       中村れい子

今回は若松孝二監督1981年製作「水のないプール」をピックアップする。本作は「餌食(1979年)」に続いて東映系列館で公開されたものだが、内容はクロロホルムを部屋にまき散らし女性を眠らせた後、侵入して性的暴行を働く男が主人公の物語である。これは1980年に宮城県仙台市で実際に発生して世間を震撼させた事件に着想を得ているそうだ。主人公の男(内田裕也)は地下鉄の駅員の設定なので、東京メトロ東西線5000系(2007年3月引退)が登場したり、硬券に鋏を入れたりする貴重なシーンもある。

東京メトロ東京メトロ
営団地下鉄5000系
5000系は1964年から1981年に428両が製造されました。営団地下鉄初の20m級車両で、2007年3月17日までは東西線で現役でした。その後アルミ試作車3両固定編成でワンマン化され、千代田線北綾瀬支線(綾瀬~北綾瀬駅間)で2014年3月末まで運用されました。(東京の電車より)

本作は特別出演・友情出演が凄い。沢田研二さん、安岡力也さん、イラストレーターの黒田征太郎さん、漫画家の赤塚不二夫さん、タモリさん、原田芳雄さん、常田富士男さんといった貴重な面々が参加している。


MIE                       内田裕也、藤田弓子

【ストリー】
主人公の男(内田裕也)は地下鉄の駅員。家に帰れば口やかましい女房(藤田弓子)、仕事は毎日喧噪の中で無気力になっていて何かを変えようとしながらうまく行かない。勤め帰りに酒場に立ち寄り、酔っ払いとやくざの小ぜりあいにまき込まれて右手を怪我し、駅前の噴水で血を流っているとき不思議な少女みくが近寄って来た。みく(浅岡朱美)は男を水のないプールへ連れて来て裸になる。そのみくを置きざりにして、男はその足で数日前に暴漢から助けたじゅん(MIE)の部屋へ忍び込もうとするが気付かれ、戸締りをするように注意して出てゆく。夏休みのある日、男は息子の昆虫採集で使う注射器を見ていて、女を昆虫のように薬で眠らせることを思いつく。男はわざわざ遠くの薬局から大量のクロロホルムを手に入れ、侵入に必要な道具を買い揃えた。男はまず、じゅんのアパートで実験してみる。窓の隙間から注射器でクロロホルムを注入し、じゅんを眠らせた。この成功に味をしめて、かねてから目をつけていたフルーツパーラの店員ねりか(中村れい子)の部屋へ自分は昏倒しないように防塵マスクで身を堅めてねりかを犯す。犯した後で男は朝食の用意や洗濯までしてねりかの部屋を出た。男はポラロイドカメラを買い、犯した女を撮っていた。その写真を同僚に見られ、それをきっかけにして地下鉄をやめた。狂気のおもむくままに侵入と暴行をくり返し、男は生き生きとしていた。ねりかはうす気味悪い思いをしていたが男を待つようになる。ふと不安になり友だちに一緒に泊ってほしいと誘う。三人が寝ているねりかの部屋へ男はやはりクロロホルムを注入して侵入して来たが、そこにあったシャボン玉を吹こうとマスクをはずし、クロロホルムを吸って昏倒してしまう。目覚めた一人が男に気付いて警察へとどける。男の夢は終わったかに見えた。しかしねりかは告訴を取り下げ、男は再び水のないプールに立った。みくの吹くシャボン玉はふわふわと上っていった。


浅岡朱美                    中村れい子、内田裕也

沢田研二、安岡力也                  黒田征太郎

原田芳雄                       常田富士男

タモリ                       赤塚不二夫


「水のないプール」中村れい子

題名:水のないプール
英題:A POOL WITHOUT WATER
監督:若松孝二
製作:若松孝二、浅岡弘行、清水一夫
脚本:内田栄一
撮影:袴一喜
照明:磯貝一
録音:杉崎喬
美術:細石照美
美粧:小沼みどり
衣装:第一衣装
小道具:部谷京子
効果:秋山実
編集:中島照雄
音楽:大野克夫
製作主任:磯村一路
監督助手:成田裕介、福岡芳穂、東山通
撮影助手:田中一成、西川哲
周明助手:石垣圭三郎、木下省三、石川整
スチール:五海祐治、中島俊雄
撮影機材:KPNews
現像:東映化学
出演:内田裕也、中村れい子、MIE、藤田弓子、浅岡朱美、紗貴めぐみ、殿山泰司、安岡力也、常田富士男、赤塚不二夫、黒田征太郎、タモリ、沢田研二、原田芳雄
1981年日本・東映セントラルフィルム/ビスタサイズ・カラー103分35mmフィルム
水のないプール -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


「水のないプール」内田裕也