映画「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」

「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」池玲子

池玲子                    クリスチナ・リンドバーグ

今回は鈴木則文監督1973年製作「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」をピックアップする。
本作は、伝説の”全裸殺陣”を池玲子さんが演じているが、ドキドキするどころか彼女の役者魂に圧倒された。
全身全霊とはこの事だ。
今時の「脱ぐ脱がない」で騒いでいる女優さん達よ!
見よ!彼女の根性こそが、本物の全身女優なのだ。
あなた方にはその根性を持ち合わせてない様だ。

本作は、任侠映画で名を馳せた東映の底力を背景に、池玲子さんの魅力が炸裂する作品である。
またスウェーデン人女優クリスチナ・リンドバーグさんの日本進出第一作目でもある。


「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」池玲子

成瀬正孝                        河津清三郎

【ストリー】
葛西杏子は3歳の時、警視庁刑事の父(殿山泰司)を目の前で殺された。犯人の記憶は全くないが父の手に残された猪・鹿・蝶の三枚の花札がその手掛りだった。そして20年後、明治38年。金沢で政界の黒幕民政会の黒川(河津清三郎)の襲撃に失敗して逃走中の柊修之肋(成瀬正孝)という男を、通りすがりの女博徒・猪の鹿お蝶(池玲子)が助けた。そのお蝶こそ、葛西杏子が成人して華麗に変身した姿だった。彼女は仕立屋お銀(根岸明美)というスリの女親分の養女として育てられたのである。お蝶は、おゆき(早乙女りえ)という女郎屋に売られた少女を捜して東京・浅草に来た。おゆきは、加納組々長キズ源(内田勝正)の手配によって、黒川を後楯としている岩倉土建の社長岩倉直蔵(名和宏)に抱かされようとしていた。お蝶は博奕で、おゆきの身柄を賭けようと岩倉に申し出た。岩倉はクリスチーナ(クリスチナ・リンドバーグ)という外国人の女を代人に立て、勝負は英国貿易商ギネス邸で争われた。勝負の最中、同邸に居合せた黒川を求めて壮士たちが乱入して来た。あざやかなクリスチーナのピストルさばぎで壮士たちを追い払ったが、その中に柊の姿を見つけたクリスチーナは動揺した。二人は柊が医学生として英国留学中に知り合い、愛し合った仲だったのである。そしてクリスチーナが諜報部員として日本に来た本当の理由だったのである。やがて、動揺したクリスチーナはお蝶との勝負に負けた。おゆきを助け出したお蝶は、おゆきから岩倉が鹿の刺青をしていることを聞いた。父の仇の一人が岩倉だったのである。数日後、お蝶は再び警官に追われている柊を、かくまった。そして、二人はいつしか互いに求め合うままに抱きあっていた。一方、お蝶が柊をかくまったことを知ったキズ源は、お蝶のスリ仲間を拉致し拷問にかける。それを知ったお蝶は岩倉に身を委ねた。美しいお蝶の肉体に狂喜した岩倉だが、すぐに悶絶してしまった。彼女の体に毒が塗ってあったのだ……。柊の話から、黒川の背に猪の刺青があるのを知ったお蝶は黒川を襲うが、逆に捕われてしまった。しかし、そっと彼女を逃そうとした女がいた。黒川の妻八重路(三原葉子)で、彼女こそお蝶の生みの母で、かつて黒川と結托して葛西を殺し、出奔したのだった。猪、鹿、蝶とは黒川、岩倉、そして八重路のことだった。しかし、お蝶は脱走できず、八重路は黒川の手に掛って殺された。一方、スパイの任務を終えたクリスチーナは、ギネスの罠にはまり、柊ともども殺されてしまった。やがて、お蝶は独力で縄抜けして、父の仇、黒川を襲い、恨みをはらすのだった。


「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」池玲子

三原葉子、池玲子                 名和宏、早乙女りえ

碧川ジュン                    クリスチナ・リンドバーグ

名和宏、池玲子              クリスチナ・リンドバーグ、碧川ジュン

「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」池玲子

題名:不良姐御伝 猪の鹿お蝶
監督:鈴木則文
企画:天尾完次
原作:凡天太郎
脚本:掛札昌裕、鈴木則文
撮影:わし尾元也
照明:北口光三郎
録音:堀場一朗
美術:石原昭
装置:米沢勝
装飾:柴田澄臣
美粧・結髪:東和美粧
衣装:豊中健
擬斗:三好郁夫
記録:牧野叔子
編集:市田勇
音楽:荒木一郎
製作主任:俵坂孝宏
助監督:志村正浩
演技事務:上田義一
スチール:藤本武
出演:池玲子、クリスチナ・リンドバーグ、成瀬正孝、衣麻遼子、碧川ジュン、早乙女りえ、一の瀬レナ、河津清三郎、名和宏、三原葉子、丘ナオミ、根岸明美、岡八郎、林真一郎、殿山泰司、大泉滉
1973年日本・東映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー88分35mmフィルム
不良姐御伝 猪の鹿お蝶 -DVD-
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名和宏、池玲子                  不良姐御伝 猪の鹿お蝶

「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」池玲子