映画「馬鹿まるだし」


ハナ肇                              桑野みゆき

今回は山田洋次監督1963年製作「馬鹿まるだし」をピックアップする。
本作は、”馬鹿シリーズ”の第一作であり、撮影の高羽哲夫氏のデビュー作、山田監督の喜劇初作品である。
1969年から山田監督と組んで”男はつらいよ”シリーズ全48作と続く。

1963年「馬鹿まるだし」共演:桑野みゆき
1964年「いいかげん馬鹿」共演:岩下志麻
1964年「馬鹿が戦車でやって来る」共演:岩下志麻


長門勇                             渥美清

【ストリー】
シベリヤ帰りの松本安五郎(ハナ肇)は、外地に抑留される和尚をもつ浄念寺にころがりこんだ。若くて美しい住職の妻の夏子(桑野みゆき)に安五郎は秘に恋慕していた。堂々たる風貌と腕ぷしの強さで安五郎は、早くも町の人気者となった。そのきっかけは、町の劇場に出演中の怪力スーパーマンを負かした事件が、町中に広まったからだ。以来、安五郎には乾分(犬塚弘)も出来、又一軒の家を構えて、町のボスとなった。インフレの波がこの瀬戸内海の小さな町にも押しよせて来た。町の工場にも労働争議が起きた。おだてられた安五郎は、赤木会長(小沢栄太郎)に面談し、工員の要求を貫撤させた。ただ夏子に一言ほめてもらいたい、それが安五郎の行動の全ての動機なのだ。英雄となった安五郎の日々も、町の勢力を革新派が握ったことから急変した。何となく冷くなった町の人達の眼、そして夏子との間が噂となり浄閑寺への出入り禁止と痛手は大きかった。がある日ダイナマイトを持った脱獄囚の三人組が辰巳屋の静子(清水まゆみ)を誘拐して裏山ににげた。この時人の口にのぼったのが、大力をもつ安五郎だ。人の好い安五郎は名誉挽回と裏山にゆき静子を救ったが、その足元でダイナマイトが爆発し、両眼を失った。それから2年後、唯一筋に愛しぬいた夏子の、再婚の花嫁姿を見守る、杖にすがった盲目の老人。あの気風のいい、安五郎の変り果てた姿が白木蓮の匂う浄念寺にあった。夏子の涙にぬれた眼が安五郎に優しくそそがれているのも知らぬまま……。


ハナ肇、犬塚弘

題名:馬鹿まるだし
監督:山田洋次
企画:市川喜一
製作:脇田茂
原作:藤原審爾「庭にひともと白木漣」
脚本:加藤泰、山田洋次
撮影:高羽哲夫
照明:戸井田康国
録音:松本隆司
調音:戸井田康国
美術:佐藤公信
装置:中島好男
装飾:鈴木八洲男
衣装:田口ワシエ
編集:浦岡敬一
音楽:山本直純
語り:植木等
現像:東京現像所
助監督:不破三雄
色彩計測:倉橋芳宏
撮影助手:青木澄夫
照明助手:内田嘉夫
録音助手:鈴木正男
製作進行:末松昭太郎
スチール:梶本一三
出演:ハナ肇、桑野みゆき、犬塚弘、桜井センリ、安田伸、石橋エータロー、長門勇、三井弘次、花澤徳衛、小沢栄太郎、渥美清、藤山寛美、高橋とよ、清水まゆみ、植木等(ノンクレジット)
1963年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー87分35mmフィルム
馬鹿まるだし -DVD-
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石橋エータロー、桑野みゆき                   植木等