映画「雨のしのび逢い」

雨のしのび逢い雨のしのび逢い
ジャンヌ・モロー               ジャン=ポール・ベルモンド

今回はピーター・ブルック監督1960年製作「雨のしのび逢い(MODERATO CANTABILE)」をピックアップする。
本作は「二十四時間の情事(HIROSHIMA MON AMOUR/アラン・レネ監督1959年)」のシナリオを執筆したマルグリット・デュラス女史の小説を映画化したものだ。観念的な作風や時間の流れは独自のものである。

雨のしのび逢い雨のしのび逢い
ジャンヌ・モロー、ディディエ・オードパン、コレット・レジス パスカル・ド・ボワッソン、ジャン=ポール・ベルモンド

【ストリー】
ブレーはフランス西海岸のひっそりした田舎町である。そこの製鉄所長の妻アンヌ(ジャンヌ・モロー)は、ピアノ教師(コレット・レジス)の家で、窓の外に突然女の悲鳴を聞いた。同じ建物の一階のカフェからだった。アンナは異様な光景を見た。悲鳴の主はすでに息たえて横たわり、その上に男(ヴァレリック・ドブジンスキー)がかがみこんで愛撫をくりかえしているのである。アンヌにとって、これは大きなショックであった。その夜、あの不思議な殺人者が、警官に腕をとられながら、床上の倒れた女にそそいでいた燃えるような視線が、彼女の脳裏を離れなかった。結婚以来8年、アンナはこの町に住んでいる。何一つ不自由のない、名流夫人である。しかし、彼女の夫には、あの殺人者の激しい情熱はなかった。相手を殺すほどの愛情、この世にそんな強い愛があったとは--。彼女の心は大きく揺れ動いた。翌日、彼女は一人の男から話しかけられた。鉄工所の工員ショーバン(ジャン・ポール・ベルモンド)で、会話は当然のことのように昨日の事件に向けられた。が、それは推測でしかない。二人はそれから毎日のように会い、愛し合う仲となった。7日目、ショーバンは「君は死んだ方がいい」といい残して去った。激しい愛の言葉と知りながらも、消えて行く男を見送って、アンナは号泣した。事件の女の悲鳴にも似たうつろな叫び声をあげて。彼女は、人妻であり、母であることに変りはない。だが、彼女の心の中の何ものかは、ショーバンへの愛と共に死んだのだ。翌日から、アンヌの人妻にふさわしい毎日がふたたびはじまる。夫はこれからのちも、ひと言も彼女を責めないだろう。ブレーの町には、大した事件は起らないのだ。

雨のしのび逢い雨のしのび逢い
ヴァレリック・ドブジンスキー                  ジャン=ポール・ベルモンド、ジャンヌ・モロー

題名:MODERATO CANTABILE
邦題:雨のしのび逢い
監督:ピーター・ブルック
原作:マルグリット・デュラス
脚本:マルグリット・デュラス、ジェラール・ジャルロ
撮影:アルマン・ティラール
美術:R.アンドレ
編集:アルベール・ジュルジャンソン
音楽:アントニオ・ディアベリ
現像:L.T.C
出演:ジャンヌ・モロー、ジャン=ポール・ベルモンド、パスカル・ド・ボワッソン、ジャン・デシャン、ディディエ・オードパン、コレット・レジス
第13回カンヌ国際映画祭女優賞受賞
1960年フランス・イタリア/シネスコサイズ・モノクロ95分35mmフィルム
雨のしのび逢い -DVD-
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ジャンヌ・モロー、ジャン=ポール・ベルモンド    ジャンヌ・モロー