映画「我が家は樂し」

我が家は樂し我が家は樂し
笠智衆                          山田五十鈴

今回は中村登監督1951年製作「我が家は樂し」をピックアップする。
本作は松竹の定番ホームドラマであるが、小津作品とは作風が違う作品で岸恵子さんのデビュー作でもある。しかし、小津安二郎監督と長年コンビで仕事された厚田雄春氏が撮影を担当されている事に興味を曳いた。レンズを多用せず、標準(50mm)を基本に画創りをするという姿勢、テーマとモチーフを深く理解する事で出来るキャメラポジションの決断、本作で学ぶ事は多くある。その一端がヴィム・ヴェンダース監督1985年製作「東京画」からも知る事が出来る。

我が家は樂し我が家は樂し
高峰秀子                      高峰秀子、岸恵子

【ストリー】
植村孝作(笠智衆)にはしっかり者の妻なみ子(山田五十鈴)がついていて、4人の子どもを抱え、乏しいながらも家庭は明るい。朋子(高峰秀子)は好きな絵を学び、胸を病む恋人・内田三郎(佐田啓二)の全快の日を待っている。孝作は勤続25年を迎えて会社から表彰され、特別賞与として金一封をもらうことになる。なみ子はこれで、子供たちの不足の品も買え、次女の修学旅行の費用も出ると、人知れず安堵。ところが、表彰式の帰途、夫婦でわずかな買い物をした賞与3万円の残金をすっかりすられてしまった。しかしなみ子はこの災難を子どもたちに知らせず、またなけなしの衣類を売り払って不足を補う。意気込んでいた朋子の絵が落選し、三郎が亡くなったとき、なみ子は絵が自分の昔の夢であったと打ち明け、くじける朋子を励ます。住みなれた家が家主のために隣家へ売渡され、立ち退きを迫られる。ところが、朋子の描いた隣家の庭の絵が、偶然隣家の主人の眼にとまり、買いとられる。これが縁となって立ち退きも取り消された。さらに、朋子が必死になって描いた母の肖像画はついに展覧会に入選した。家は、こうして、相変わらず、つつましやかで、心暖まる団欒に続けていくことができるのだった。

我が家は樂し我が家は樂し
佐田啓二、高峰秀子                 山田五十鈴、笠智衆

題名:我が家は樂し
監督:中村登
製作:小出孝
原案:田中澄江
脚本:柳井隆雄、田中澄江
撮影:厚田雄春
照明:高下逸男
美術:熊谷正雄
装置:佐須角三
装飾:守谷節太郎
工作:三井完義
衣裳:濱野正太郎
結髪:岸村いく
床山:吉沢金五郎
録音:大村三郎
整音:鵜沢克己
擬音:斎藤六三郎
記録:磯崎金之助
編集:濱村義康
現像:林龍次
焼付:秋元治枝
音楽:黛敏郎
製作進行:安田健一郎
企画事務:保住一之助
演技事務:赤松昭太郎
撮影事務:田尻丈夫
経理担当:武藤鐵太郎
監督助手:西河克己、番匠義彰、高田哲男、有本正
撮影助手:井上晴二、川又昂、老川元薫、内海収六、竹村博
照明助手:八鍬武、石渡健蔵、佐藤勇
美術助手:関根帝夫
装置助手:西山嘉一
装飾助手:石井勇
録音助手:平松時夫、吉田庄太郎、鈴木正男、佐藤廣文
編集助手:羽太みきよ
スチール:西田俊造
出演:笠智衆、山田五十鈴、高峰秀子、佐田啓二、岸恵子、櫻むつ子、高堂國典、楠田薫、岡本克政、福井和子
1951年日本・松竹大船撮影所/スタンダードサイズ・モノクロ91分35mmフィルム

我が家は樂し我が家は樂し
高峰秀子                       我が家は樂し