映画「暗殺者の家」

暗殺者の家暗殺者の家
レスリー・バンクス                 ピーター・ローレ

今回はアルフレッド・ヒッチコック監督1934年製作「暗殺者の家(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)」をピックアップする。
本作は、ハリウッドでセルフリメイク(1956年制作)された「知りすぎていた男」のオリジナル作品である。

暗殺者の家暗殺者の家
エドナ・ベルト

【ストリー】
ロンドンのローレンス夫妻(レスリー・バンクス、エドナ・ベルト)が一人娘のペティ(ノヴァ・ピルビーム)を連れてスイスのサンモリツに遊んでいた時の出来事である。ホテルの舞踏場で夫妻の友達ルイ(ピエール・フレネー)が何者かの手によって射殺された。ルイが殺されたときに残した一言、それによってローレンスはルイの部屋から小さな紙片を発見した。それがローレンス夫妻にとって恐ろしい災難をもたらそうとは知らなかった。レヴィン(フランク・ヴォスパー)という男がルイの下手人なのである。そのころ欧州には正体不明のアボット(ペーター・ローレ)という男を首領にする国際的な暗殺団があった。彼等はロンドンに駐在する某国の大官を暗殺して国際間に戦争を企させ様と企んでいたが、イギリス外務省の特務機関の一員だったルイによってこの秘密が探知された。レヴィンはアボット配下で射撃にかけての腕利きとしてこの暗殺の仕事に重要な一役を買っていた。今ローレンスの手にある紙片には、暗殺決行の場所と時間が記されていた。この秘密が当局の手に渡っては折角の計画が水の泡と帰すので、レヴィンはルイの娘ベティを誘拐してロンドンへ逃走した。若し紙片を当局の手に渡したら娘の命はないものだと思わなければならなかった。ロンドンへ帰ったローレンス夫妻は紙片引き渡しを要求する特務機関員の申し込みを拒絶して、自らの手でベティを取り戻すために、紙片に帰された連絡場所を探知したが、そこは怪しげな拝日教の教会であり、ローレンスは却ってアボット一味に計られ、ベティと共に敵の人質になってしまった。しかし友人クライヴの伝言によって、某国大官暗殺の場所が、今宵大音楽会の催されるアルバート・ホールであることを知ったローレンスの妻ジルは一人会場へ向かった。やがてその場にレヴィンは姿を現したが、彼の眼は威嚇に輝いていた。若し秘密を漏らしたら夫と娘の命はないものと思え!呼物の交響楽は進められ、レヴィンの銃口は大官の胸元をねらっている。耐りかねたジルが大声で叫んだ時、白煙は上っていた。レヴィンは逃れ警官はジルと共に彼の後を激しく追った。ラジオによって既に計画破れた事を知ったアボットはやがて押し寄せる警官隊を予知して襲撃に備えた。凄じい市街戦の数刻が過ぎた。アボットも、レヴィンも天命尽きて倒れ暗殺団は全滅し、ローレンスとベティは救われたのである。

暗殺者の家暗殺者の家
暗殺者の家(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)

題名:THE MAN WHO KNEW TOO MUCH
邦題:暗殺者の家
監督:アルフレッド・ヒッチコック
製作:マイクル・バルコン
原作:チャールズ・ベネット、D・B・ウィンダム・リウィス
脚本:エドウィン・グリーンウッド、A・R・ローリンソン 台詞:エムリン・ウィリアムズ
撮影:クルト・クーラント
編集:H・セント・C・ステュアート
美術:アルフレッド・ジャンジ、ピーター・プラウド
音楽:アーサー・ベンジャミン
出演:レスリー・バンクス、ピーター・ローレ、ボブ・ローレンス、アポット、エドナ・ベルト、フランク・ヴォスパー、ヒュー・ウェイクフィールド、ノヴァ・ピルビーム
1934年イギリス/スタンダードサイズ・モノクロ76分35mmフィルム
暗殺者の家 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

暗殺者の家暗殺者の家
暗殺者の家(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)

映画「知りすぎていた男」

知りすぎていた男知りすぎていた男
ジェームズ・ステュアート               ドリス・デイ

今回はアルフレッド・ヒッチコック監督1956年製作「知りすぎていた男(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)」をピックアップする。本作は、ヒッチコック監督が1934年に本国イギリスで制作した「暗殺者の家」のセルフリメイク作品である。劇中でドリス・デイが歌う「ケ・セラ・セラ」は第29回アカデミー賞で歌曲賞を受賞した。撮影は、パラマウント・ビスタビジョン・システムが採用されている。

※ビスタビジョンについては「泥棒成金」で説明しています。

知りすぎていた男知りすぎていた男
ドリス・デイ、ジェームズ・ステュアート

【ストリー】
アメリカの医者ベン・マッケナ(ジェームズ・スチュアート:はブロードウェイのミュージカル・スターだったジョー夫人(ドリス・デイ:と、7歳になる息子ハンクを連れて、パリでひらかれた医学会議に出席した後フランス領モロッコへ旅をした。カサブランカからマラケシュへ行く途中、バスの中でマッケナ夫妻がアラビア人の男に捕って困っているとき、ルイ・ベルナール(D・ジェラン:というフランス人の若い男に助けられる。マラケシュに着いた時、ベルナールをカクテル・パーティにさそう。ベルナールは後で一緒にアラビア料理店へ行くことを条件として招待に応じる。その夜マッケナ夫妻はホテルにベルナールを招く。数分後、ノックの音が聞こえて、ジョーがドアを開けると1人の男が廊下に立っていた。その男はベルナールの姿を見つけると、部屋をまちがえたと云って、あわてて帰って行く。突然ベルナールはベンとジョーをアラビア料理店に連れて行くことが出来なくなったと云い急いで部屋を出て行った。マッケナ夫妻が2人だけで食事に出かけるとイギリス人のドレイトン夫妻がジョーの姿を認めて話しかけてきた。翌日、ベンとドレイトン夫妻と一緒にマラケシュの市場を見物に出かける。辺りがさわがしくなって、1人のアラビア人が何者かに殺される。アラビア人は息をひきとるまえにベンの耳に秘密を告げた。しかも、アラビア人と思ったのは、ルイ・ベルナールの変装だった。マッケナ夫妻は証人として警察に連れて行かれた。ドレイトン夫人はハンクを連れてホテルに帰る。ベンに不思議な電話がかかる。ベルナールが最後に云った「アンブローズ・チャペル」という謎の言葉を話したらハンクを殺すという脅迫だった。ベンはハンクのことが気になるので、一緒にきたドレイトンを先にホテルに帰らせて様子を探らせることにする。マッケナ夫妻が釈放されて、ホテルに戻るとドレイトン夫妻はすでにモヌケのカラ。ベンとジョーは後を追ってロンドンに向かう。ロンドンに着くと、ブキャナン警視が待っていて、ハンクの誘拐されたことを知っており、ベルナールは暗殺計画を知るためにマラケシュに派遣されたフランスのスパイだったと告げる。ベルナールの最後の言葉だけが謎をとく鍵であるとブキャナンは云ったが、ハンクの生命が危険にさらされるのをおそれて、ベンは謎の言葉を教えることを拒んだ。ベンは「アンブローズ・チャペル」という言葉をたよりに捜査を続け、それが教会であることを知る。ドレイトンはこの教会を預かっている牧師で、暗殺計画はこの礼拝堂を中心に画策されていた。ベンは教会の中に入りハンクを救い出そうとするが、ドレイトンに妨げられ、ハンクは大使館に連れて行かれた。暗殺はアルバート・ホールの音楽会で、ヨーロッパの某国の首相を倒すことだった。一方、ジョーは事情をブキャナンに知らせるためにアルバート・ホールへ赴いたが、音楽会に来ている筈なのに姿が見えなかった。狙われている首相の正面のボックスに暗殺者のリアンがいる。リアンはオーケストラに耳をすませて機会を待っていた。ベンが教会からかけつけてきた。暗殺はシンバルが鳴ると同時に行われる。リアンがピストルをかまえて狙う。ジョーは叫び声をあげ、ベンがリアンにおどりかかる。リアンは逃げようとして、ボックスに落ちて死ぬ。ベンはハンクが大使館に監禁されていることをブキャナンに告げて、救助を頼むが、大使館は治外法権になっているので、捜索は不可能だった。ジョーは大使館のパーティにベンとともに招いて貰う。ジョーはパーティで得意の歌をうたい、ハンクに聞かせて口笛でこたえさせようとした。ベンはハンクの口笛をたよりに監禁されている部屋を探し出し、ドレイトンがハンクを連れ出そうとしているところに襲いかかる。ドレイトンは階段から足を踏み外して死ぬ。ベンとジョーはやっとハンクをとりもどし、悪魔のような事件から解放される。

知りすぎていた男知りすぎていた男
知りすぎていた男(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)           アルバート・ホール

題名:THE MAN WHO KNEW TOO MUCH
邦題:知りすぎていた男
監督:アルフレッド・ヒッチコック
製作:アルフレッド・ヒッチコック
原作:チャールズ・ベネット、D・B・ウィンダム・ルイス
脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ、アンガス・マクフェイル
撮影:ロバート・バークス
特撮:ジョン・P・フルトン
美術:ヘンリー・バムステッド、ハル・ペレイラ
装飾:サム・カマー
衣装:イーディス・ヘッド
美粧:ウォーリー・ウェストモア
編集:ジョージ・トマシーニ
音楽:バーナード・ハーマン 主題歌:ドリス・デイ「ケセラセラ」
現像:テクニカラー
第29回アカデミー賞歌曲賞:ドリス・デイ「ケセラセラ」
出演:ジェームズ・ステュアート、ドリス・デイ、クリストファー・オルセン、バーナード・マイルズ、ブレンダ・デ・バンシー、ダニエル・ジェラン、ラルフ・トールマン、バーナード・ハーマン
1956年アメリカ/ビスタサイズ・カラー120分35mmフィルム
知りすぎていた男 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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知りすぎていた男(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)

知りすぎていた男(THE MAN WHO KNEW TOO MUCH)
知りすぎていた男

映画「見知らぬ乗客」


ファーリー・グレンジャー              ロバート・ウォーカー

今回はアルフレッド・ヒッチコック監督1951年製作「見知らぬ乗客(STRANGERS ON A TRAIN)」をピックアップする。
本作は「太陽がいっばい」を書いたパトリシア・ハイスミス氏の原作者を巨匠ヒッチコック監督が映画化したものだ。内容は交換殺人を持ちかけられた男の恐怖と動揺をサスペンスタッチで描いているが、ラストシーンが米国版と英国版では違う。またヒッチコック監督の実娘(長女)パトリシア・ヒッチコックがバーバラ・モートン役で出演している。


ルース・ローマン            見知らぬ乗客(STRANGERS ON A TRAIN)

【ストリー】
アマチュア・テニス選手として名の通っているガイ・ヘインズ(ファーリー・グレンジャー)は、ワシントンから故郷メトカルフへ離婚のため帰る途中、列車の中で不思議な青年ブルノ・アントニー(ロバート・ウォーカー)と知り合った。彼は、ガイが最近妻ミリアムと不和になり、モートン上院議員の娘アン(ルース・ローマン)と結婚したがっていることを知っていて、自分の父を殺してくれるならミリアムを殺してやろうと申し出たのである。むろんガイはこの交換殺人を一笑に付したが、アントニーは遊園地の草原で本当にミリアムを殺してしまった。ガイはアリバイが不充分なまま刑事の尾行を受けることになったが、そのスキを狙ってブルノははしつこく返礼殺人をガイに迫るのだった。ガイも、この事実を知ったアンも、心からブルノに翻意を促したが、彼はいよいよ狂的になって行き、ついにフォレスト・ヒルの試合当日、ブルノは車中でガイからかすめたライターを現場に置いてくる計画をたてていることが判った。ガイは必死に試合をすすめ、敵に辛勝して尾行刑事をまき、ブルノを遊園地に追った。2人はメリーゴーランド上で対決、あわてた刑事の一弾が係の男を倒したので、突然急転をはじめたメリーゴーランドの上の格闘は凄絶をきわめるものとなった。つにい回転木馬は心棒から折れてみじんに崩け、ガイは外へ放り出されたが、ブルノは敢えなく下敷きとなって息絶えた。その手の中に握られていたライターによって、ガイの容疑が晴れたのはいうまでもない。


ファーリー・グレンジャー       見知らぬ乗客(STRANGERS ON A TRAIN)

題名:STRANGERS ON A TRAIN
邦題:見知らぬ乗客
監督:アルフレッド・ヒッチコック
原作:パトリシア・ハイスミス
脚本:ウィットフィールド・クック 脚色:レイモンド・チャンドラー、ツェンツィ・オルモンド
撮影:ロバート・バークス
美術:テッド・ハワース
装飾:ジョージ・ジェームズ・ホプキンス
編集:ウィリアム・ジーグラー
音楽:ディミトリ・ティオムキン 音楽監督:レイ・ハインドーフ
出演:ファーリー・グレンジャー、ロバート・ウォーカー、ルース・ローマン、パトリシア・ヒッチコック、ローラ・エリオット、マリオン・ローン、レオ・G・キャロル
1951年アメリカ/スタンダードサイズ・モノクロ101分35mmフィルム
見知らぬ乗客 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ルース・ローマン                 ロバート・ウォーカー

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