映画「続・荒野の用心棒<デジタル・リマスター版>」

続・荒野の用心棒

続・荒野の用心棒(DJANGO)<<デジタル・リマスター版>>
続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉
フランコ・ネロ                   ロレダナ・ヌシアク

2020年1月31日に「続・荒野の用心棒(DJANGO)<<デジタル・リマスター版>>」が全国劇場公開され2月14日にシネマート新宿(スクリーン2[60席])で観て来た。この劇場は、アート・シネマ・ギルト(A.T.G)の封切館「アートシアター新宿文化(1962年~1974年)」が立て直され、1974年に再編したものだ。
平日昼に行ったので試写室で観る様な入りで、何度も観た本作の4Kデジタル・リマスター版の細部をDCP上映で確認する事が出来た。私見では暗部の再現性はフィルムに近く、ディテールも壊れてないが、映写距離が近いせいで暗部の黒が少し浮いていた。カラーは彩度が低い気がしたが、フィルムで観たのは50年以上前になるので記憶を加工しているのかもしれない。
イタリア製西部劇の名作と言われる本作は、名匠セルジオ・コルブッチ監督によるものだが、クエンティン・タランティーノ監督2019年製作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で「イタリア娯楽映画史の最重要監督にして”マカロニ・ウエスタンで2番目に偉大な監督”」と言う台詞で紹介されている。
セルジオ・コルブッチ監督は「二度と同じことはやらない」を信条に、次々と新機軸のアイディアを盛り込み、観客第一主義で娯楽に徹した映画作りを母国で続けた。「さすらいのガンマン」に主演したバート・レイノルズ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの物語と同じ)からハリウッド入りを打診されていたが断り、イタリアで精力的に活躍し続けるも1990年12月1日に惜しまれつつ世を去った。

続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉
ロレダナ・ヌシアク             フランコ・ネロ、ロレダナ・ヌシアク

本作の紹介は、1960年代の映画館事情も含め以下で紹介しています。
映画「続・荒野の用心棒」 マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「続・荒野の用心棒

続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉
アンヘル・アルヴァレス、エドゥアルド・ファヤルド

【ストリー】
メキシコとの国境にほど近い小さな村。この村では、人種偏見にとらわれた元南軍の少佐アメリカ人のジャクソン少佐(エドゥアルド・ファヤルド)一派と、メ キシコ独立 運動の闘士ユーゴ・ロドリゲス将軍(ホセ・ボダロ)一派が激しく対立していた。ある日、国境にある底なし沼で混血娘マリア(ロレダナ・ヌシアック)が、将 軍の部下と 少佐の部下に相次いで危害を加えられようとしていた。ちょうどその時、古ぼけた棺桶をひきずり丘の上にたたずむ男がいた。男は目にもとまらぬ早技でマリア を救った。この男が国境地方で名を売った早射ちの用心棒ジャンゴ(フランコ・ネロ)だった。ジャンゴはマリアを連れて、ナタニエーレ(アンヘル・アルバレス)の酒場 で休むことにした。ほ どなく少佐の部下達が酒場に現れ、けたはずれの用心棒代をナタニエーレに強要しからんだ。ジャンゴの二度目の早射ちが見れたのはこの時だった。やがて復讐 の念に燃えた少佐の一味が四十人の手下を従えて姿を現した。おもむろに棺桶から機関銃をとりたすやいなやジャンゴの前には死者の山ができた。一方将軍達は 革命のために機関銃を着々と集めていた。そんなある日、メキシコ政府軍営舎に多量の黄金があるとの情報が入った。資金集めにとって、営舎襲撃はかっこうの チャンスだった。
ジャンゴの腕を見込んだ将軍は、黄金を折半することで手を握った。襲撃は成功した。しかし将軍は黄金の分け前を渡してくれぬばかりか、 ジャンゴを邪魔者扱いするのだった。怒ったジャンゴは黄金を棺に詰めこむとマリアと村から逃げだした。ところがつり橋のところで馬車が急に傾き、棺はそこ なし沼に落ちてしまった。棺捜しにもたついているうちに、将軍の追手が姿を現し、ジャンゴは捉えられた。そして二度と銃を握れぬように馬の蹄でジャンゴの 両手もこなごなに踏みつぶして去った。そしてメキシコに向う将軍達は、待ち伏せた少佐達に、皆殺しにされてしまった。傷ついた腕をかかえ酒場に戻ったジャ ンゴを少佐達は墓場へ呼びよせた。積り積った恨みをこめて、少佐達はジャンゴを狙った。しかしながら、次の瞬間倒されたのは少佐達だった。激痛に耐えて、 ピストルに細工をし、墓標でピストルを支え、げき鉄を利用してのジャンゴの執念の闘いだった。

続・荒野の用心棒〈デジタル・リマスター版〉
フランコ・ネロ

題名:DJANGO
邦題:続・荒野の用心棒
監督:セルジオ・コルブッチ
原案・脚本:ブルーノ・コルプッチ
製作:マノロ・ボロニーニ
撮影:エンツォ・バルボーニ
美術・衣裳:ルイス・エンリケス・バカロフ
音楽:ルイス・エンリケス・バカロフ  「さすらいのジャンゴ」ロベルト・フィア、ロッキー・ロバーツ(英語版)
撮影機材:テクノビジョン
現像:テクニカラー
出演:フランコ・ネロ、ロレダナ・ヌシアック、エドゥアルド・ファヤルド、ホセ・ボダロ、ジーノ・ペルニーチェ、アンヘル・アルバレス
1966年イタリア・スペイン/ビスタサイズ・カラー97分35mmフィルム


続・荒野の用心棒(DJANGO)<<デジタル・リマスター版>>

マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「傷だらけの用心棒」


ロベール・オッセン                 ミシェル・メルシエ

朝日新聞出版より8月31日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第37号が届いた。二作品のうち今回はロベール・オッセン監督主演1968年製作「傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 37号 2017年 9/10号 [分冊百科]


アンヘル・アルバレス               セルジュ・マルカン
※「続・荒野の用心棒」のナタニエーレ役

セルジオ・レオーネに捧げられた「傷だらけの用心棒」
本作に登場する”ワイルド・ウエスト・ホテル”のフロントの男を演じているのは、”マカロニ・ウエスタンの父”と称される巨匠セルジオ・レオーネである。
….という“誠しやかな噂”がある。本作の監督・脚本・主演を務めたロペール・オッセンはレオーネの旧友であり、エンドクレジットには「この作品をセルジオ・レオーネに捧げる」とのメッセージが登場。そして何より、フロントの男の風貌がレオーネによく似ている事などから、未だに広く信じられている噂である。


クリス・ヒュエルタ

ところが、日本でDVD化した際の調査によると、フロントの男を演じているのはレオーネではなく、ポルトガル人俳優クリス・ヒュエルタであるようだ。
それでは何故、この様な噂が流れたのだろうか。レオーネの生涯を綴った「セルジオ・レオーネ 西部劇神話を撃ったイタリアの悪童(著者:クリストファー・フレイリング 訳:鬼塚大輔 発行:フィルムアート社)」によれば、レオーネは実際にオッセンからオファーを受け、ホテルのフロントマンを一度は演じたという。しかし、レオーネはは自分自身の演技力に失望し「あの映画に出ている自分の姿を見て、もう二度とやるまいと心に誓ったよ。馬の方が私よりも演技が巧みだったからね(同書)」とコメントしている。
この事から、一度は撮影したものの、本人の希望を受けたオッセンが、レオーネによく似たヒュエルタを起用し、同じシーンを取り直した….という可能性が考えられる。
またオッセンは撮影現場に訪れたレオーネに、本編36分30秒頃から約3分にわたる食事シーンの演出を依頼。後に「レオーネは素晴らしい場面に仕上げてくれた。彼はやはり、最高の監督だ」という感謝の言葉を残している。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


ミッシェル・ルモアン、グイド・ロロプリジーダ、ミシェル・メルシエ

主題歌を歌った音楽界のスーパースター
本作の主題歌を歌っているのは、1960年代にビートルズと並ぶ絶大な人気を誇ったロックバンド”ウォーカー・ブラザース”のポーカルとして活躍したスコット・ウォーカーである。1944年、アメリカのオハイオ州に生まれたスコットは、1964年にウォーカー・ブラザースを結成。1965年、ビートルズ旋風が吹き荒れるイギリスへ渡ってレコードデビューを果たし、3枚目のシングル「涙でさよなら」で早くも全英チャート1位を獲得。
以降も「孤独の太陽」「ダンス天国」といったヒット曲を連発し、瞬く間にトップスターとなったのである。その後の1967年、ウォーカー・ブラザースは解散し、スコットはソロシンガーとして再出発。「傷だらけの用心棒」の主題歌「The Rope and The Colt」は、5枚目のシングルとしてフランスでリリースされている。
スコットは現在も音楽活動を続けており、2007年には彼の半生を描いたドキュメンタリー映画「スコット・ウォーカー30世紀の男」が製作された。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)

※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。


映画「傷だらけの用心棒」当ブログ2013年9月1日公開

傷だらけの用心棒傷だらけの用心棒
ロベール・オッセン

今回はロベール・オッセン監督主演1968年製作の「傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)」をピックアップした。フランスのスター俳優ロベール・オッセンがフィルムノワールのティストを取り入れたマカロニウエスタンだ。共演はフラン ソワ・トリュフォー監督「ピアニストを撃て」に出演した女優ミシェル・メルシエ「荒野の一つ星」でジュリアーノ・ジェンマと共演したセルジュ・マルカン「怒りの荒野」のベニート・ステファネッリ「皆殺しのジャンゴ」のリー・バートンが脇を固めている。

セルジオ・レオーネセルジオ・レオーネ
セルジオ・レオーネ  クリス・ヒュエルタ

本作で特筆すへきはイタリア映画界の巨匠でありマカロニウエスタンの父であるセルジオ・レオーネ監督が出演している事だろう。カメオ出演ではあるが威厳を持った宿屋の主人役で出ている。貴重な1シーンだった。
また当時アイドル歌手だったスコット・ウォーカーが主題歌を歌っている。

傷だらけの用心棒傷だらけの用心棒
ミシェル・メルシエ

【ストリー】
かつて愛した女マリア(ミシェル・メルシエ)に呼ばれて、無口で非情なガンマンのマヌエル(ロベール・オッセン)がやって来る。未亡人マリアの願いは、殺された夫の葬儀を執り行うことだった。夫の仇である牧場主の元へ用心棒として潜入したマヌエルは、牧場主の一人娘(セルジュ・マルカン)の誘拐に成功。可愛い娘を人質を取られた牧場主はマリアの要求通り、夫の葬式に参列する。血を流すことなく全てがうまく治まろうとしたその矢先、ならず者兄弟が人質の娘を奪い返そうとして、犠牲者が出る。早撃ちのガンマンとならず者たちの間で、血で血を洗う報復合戦が始まった。

傷だらけの用心棒傷だらけの用心棒
セルジュ・マルカン

題名:UNE CORDE, UN COLT/CIMITERO SENZA CROCE
邦題:傷だらけの用心棒
監督:ロベール・オッセン
脚本:ダリオ・アルジェント、クロード・デザイリー
撮影:アンリ・ペルサン
音楽:アンドレ・オッセン
現像:テクニカラー
出演:ロベール・オッセン、ミシェル・メルシエ、リー・バートン、セルジュ・マルカン、ベニート・ステファネッリ、ミッシェル・ルモアン、グイド・ロロプリジーダ、ダニエル・バルガス、ピエール・コレット、アンヘル・アルバレス、セルジオ・レオーネ
1968年イタリア・フランス/ビスタサイズ・イーストマンカラー87分35mmフィルム[日本劇場未公開]
傷だらけの用心棒 [DVD]

傷だらけの用心棒傷だらけの用心棒
傷だらけの用心棒(UNE CORDE, UN COLT)