マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「ウエスタン」


朝日新聞出版より11月10日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第16号が届いた。二作品のうち今回はセルジオ・レオーネ監督1968年製作「ウエスタン(ONCE UPON A TIME IN THE WEST)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2016年 11/20号[分冊百科]

ウエスタン

モリコーネが語る自己最高傑作!?
本作の音楽を担当したのは「歴史上最も多くの曲を作曲したマエストロ」と称される”映画音楽の巨人”エンニオ・モリコーネである。
1961年に初めて手掛けた「IL FEDERALE」以降、今年(2016年)までに実に420作以上の映画音楽を担当。2015年にはクエンティン・タランティーノ監督の西部劇「ヘイトフル・エイト」でアカデミー賞作曲賞に輝いたモリコーネの名前は枚挙にいとまがない。そんな彼が「(自分の)作曲した中で最高の音楽」と語っているのが「ウエスタン」のオープニングである。
とは言え、「映画史上最もなずぃ」とされる約10分にわたるオープニングには”音楽”は流れず、聴こえるのは、ドアが閉められる音、風車が軋む音、ガンマンが指の関節を鳴らす音・・・・といった自然音だけ。モリコーネは「すべての音は音楽である」という考え方に基づき、この冒頭シーンを完成させたのだ。2015年にアメリカのウエッブサイト”Taste of Cinema”が発表した「映画史に残る傑作オープニング20」において「ウエスタン」は堂々の第1位に選出されている。ちなみに、2位はフェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」、3位にはオーソン・ウェルズ監督の「黒い罠」がランキングされた。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ウエスタン
クラウディア・カルディナーレ

レオーネ監督がヘンリー・フォンダに空港で激怒!
セルジオ・レオーネ監督は、”ドル箱三部作”と呼ばれた「荒野の用心棒(1964年)」「夕陽のガンマン(1965年)「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年)を撮り終えた時、これでマカロニ・ウエスタンから”卒業”しようと決意していた。そんな彼にバラマウントは「ヘンリー・フォンダに口を利く」と約束し、卒業を延期する事を承諾させたのである。ところが、オファーを受けたフォンダはレオーネの名前さえ知らなかった為「続・夕陽のガンマン」に出演した旧友のイーライ・ウォラックに電話で意見を聞いた。するとウォラックは「とになく会え、セルジオの事が好きになるぞ」と即答。その言葉に促されたフォンダは、ハリウッドにやって来たレオーネと面会し、共に”ドル箱三部作”を鑑賞した上で、出演契約書にサインしたのである。
台本を読み、情け容赦のない悪人を演じる事を知ったフォンダは、自分の青い目では迫力に欠けると考え、茶色のコンタクトレンズを手に入れ「リンカーン大統領を暗殺したジョン・ブースのような」口髭をはやしてローマに向かった。ところが、空港で出迎えたレオーネはフォンダを見るなり早口のイタリア語で「髭を剃れ!」とまくし立て「青い目はどうした?俺が買ったのは青い目だ!」と怒鳴り散らした。
ただし、こう話すのはフォンダの方で、レオーネ自身は時間をかけ、余分なものを取り除いていったと語っている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ウエスタンウエスタン
※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。
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映画「ウエスタン」当ブログ2013年6月30日公開
ウエスタン

今回はセルジオ・レオーネ監督1968年製作「ウエスタン(ONCE UPON A TIME IN THE WEST)」高評価作品sを ピックアップする。主演がアメリカを代表した俳優ヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソンでありマカロニウエスタンとは言い難いのだが、調べるとほと んどのロケ地は定番のスペインだった。 本作で驚いたのが原案作成スタッフにベルナルド・ベルトルッチ監督が名を連ねている事だ。
公開当時、私はこの映画を新宿プラザ劇場(東宝洋画系)で観たが劇場オープニング作品だった。劇場は2008年11月「タイタニック」の公開後に閉館となった。

作品リスト

ウエスタンウエスタン

美術監督カルロシーミ氏によるスペイン(ミニハリウッド)に建てられた街のセット(写真右) セルジオ・レオーネ監督は遠近の使い分け、俳優の顔面のクローズアップの多用と、そこに遠景を巧みに織り込んだ緻密な画面構成に特徴がある。本作も撮影監督のトニーノ・デリ・コリ氏がテクニスコープ(2.35:1)を有効に使いフィルムはイーストマンコダック、現像はテクニカラーが採用されている。
このサイズは西部劇を撮る最良なサイズだと思う。

ウエスタンウエスタン
ヘンリー・フォンダ

本作でも冷徹な悪玉を演じたヘンリー・フォンダは名優であり素晴らしかった。
1981年「黄昏」でにアカデミー主演男優賞受賞している。この作品は娘のジェーン・フォンだと共演した。残念な事に1982年8月に77歳で亡くなっている。
上右の写真を見るとトニーノ・チェルビー監督1968年製作「野獣暁に死す」の日本が誇る俳優仲代達矢氏と鬼気としたイメージがダブる。

ウエスタンウエスタン
チャールズ・ブロンソン

チャールズ・ブロンソンは、アメリカ製西部劇「荒野の七人(THE MAGNIFICENT SEVEN)」、「レッド・サン(SOLIEL ROUGE)」などに出演し、日本では大林宣彦監督のTVCF「マンダム」で知名度を上げたが残念な事に2003年8月に81歳で亡くなっている。

ウエスタンウエスタン
クラウディア・カルディナーレ

クラウディア・カルディナーレは、フェデリコ・フェリーニ監督「8 1/2(OTTO E MEZZO)」、ルキノ・ヴィスコンティ監督「山猫(IL GATTOPARDO)」、クリスチャン=ジャック監督「華麗なる対決」などに出演し、日本でもブリジット・バルドーと共に人気で現在75歳(1938年4月15日生)のイタリアの美しい女優だ。何度か訪日している。

ウエスタンウエスタン
ジェイソン・ロバーズ

ジェイソン・ロバーズは、1976年「大統領の陰謀(ALL THE PRESIDENT’S MEN)」、「ジュリア(JULIA)」でアカデミー助演男優賞を受賞した名優。1999年「マグノリア(MAGNOLIA)」が遺作となり、2000年 12月に76歳で残念にも亡くなっている。私は1998年「エネミー・オブ・アメリカ」が好きだった。

【当プログで紹介したセルジオ・レオーネ監督作品】
1964年「荒野の用心棒
1966年「続・夕陽のガンマン
1968年「ウエスタン
1971年「夕陽のギャングたち
1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
1989年4月に60歳で他界されている。

ウエスタンウエスタン
このシーンはイタリアローマ・チネチッタ撮影所で撮影されたそうだ。

【ストリー】
西部に初めて鉄道が敷かれようとしていた頃……。アイルランドから移住して来たマクベイン(フランク・ウォルフ)は、この荒野に大きな夢を抱いていた。そ して、彼 は砂漠を買い、ニュー・オリンズにいる婚約者ジル(クラウディア・カルディナーレ)を呼ぶ準備をした。その彼の地権を狙う二人の悪党がいた。鉄道局の役人 モートン (ガブリエル・フェルゼッティ)と、ガンマンのフランク(ヘンリー・フォンダ)である。そこへ、フランクを捜して一人のよそ者(チャールズ・ブロンソン) がやって来た。彼は“その男”と呼ばれた。もの凄いガンさばきとハーモニカのうまいのが特徴であった。彼と同じ馬車でジルもやって来た。彼女はマク ベインに呼ばれて来たのだった。しかし、その時すでに、マクベインはフランク一味の銃弾に倒れていた。この事件は、ハーフのシャイアン(ジェイソン・ロ バーズ)の しわざということになったが、居酒屋で“その男”に出会ったシャイアンは、犯行を否定した。一方、法的な利権がジルに与えられると知ると、フランクは彼女 を狙いはじめた。身の危険を感じたジルは、保安官(キーナン・ウィン)の助力を得て遺産をせりに出した。フランクは裏工作をしたが、“その男”とシャイア ンが権 利を買いとり、再びジルに与えた。その後も、フランクは執拗に彼女を狙ったが、目的を果せなかった。そしてついに、フランク一味の襲撃を待っていた“その 男”の怨みの銃弾がフランクを倒した。その時“その男”の脳裏には一五歳の時フランクに虐殺された兄の事が浮かんでいた。彼は再びこの土地を去って行っ た。夫の夢をうけついでいこうとするジルを残して………

ウエスタンウエスタン
ライオネル・スタンダー

題名:ONCE UPON A TIME IN THE WEST/C’ERA UNA VOLTA IL WEST
邦題:ウエスタン
監督:セルジオ・レオーネ
製作:フルヴィオ・モルセラ
製作総指揮:ビーノ・チコーニャ
原案:ダリオ・アルジェント、ベルナルド・ベルトルッチ
脚本:セルジオ・ドナティ、セルジオ・レオーネ
撮影:トニーノ・デリ・コリ
美術:カルロシーミ
メイクアップ: ジャンネット・デ・ロッシ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ヘンリー・フォンダ、クラウディア・カルディナーレ、ジェイソン・ロバーズ、チャールズ・ブロンソン、ガブリエル・フェルゼッティ、フランク・ウォルフ、ウディ・ストロード、パオロ・ストッパ、キーナン・ウィン
1968年イタリア・アメリカ/テクニスコープ・テクニカラー165分35mmフィルム
ウエスタン [DVD]

本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。
ウエスタンウエスタン
このシーンだけはアメリカユタ州モニュメント・バレーで撮影された。

映画「皆殺しハンター」

皆殺しハンター皆殺しハンター
マリオ・アドルフ                ヘンリー・シルヴァ

今回はフェルンナンド・ディ・レオ監督1972年製作「皆殺しハンター(MANHUNT)」をピックアップする。
本作は、クエンティン・タランティーノ監督が師と仰ぐB級ギャング映画の巨匠、フェルナンド・ディ・レオ監督によるミラノを舞台に大量のヘロイン強奪の罪を着せられた男の復讐が展開するアクション・ドラマだ。共演にマカロニウエスタン「帰って来たガンマン」のヘンリー・シルヴァ、「新・課外教授」のフェミ・ベヌーシが出演している。

皆殺しハンター皆殺しハンター
ヘンリー・シルヴァ                 マリオ・アドルフ

【ストリー】
ミラノからニューヨークに運ばれる途中で、600万ドル相当のヘロインが、何者かの手によって奪われた。数日後、容疑者として浮び上ったミラノのポン引き、ルカ・カナリ(マリオ・アドルフ)を派手に殺すようにとの密命を帯びた二人のアメリカ人の殺し屋がミラノに送り込まれてきた。命令を下したのはニューヨークの組織を支配するボスのコルソ(シリル・キューザック)だった。ルカはかつて、ミラノのボス、トレソルディ(アドルフォ・チェリ)の売人だったが、役に立たないためお払い箱となっていたのだ。二人の殺し屋デビッド(ヘンリー・シルヴァ)とフランク(ウディ・ストロード)は早速、ルカの跡を追った。一方、もめごとが大きくならないうちにルカを始末しようと考えたトレソルディも、部下に命じてルカを狙い始めた。当のルカは命が狙われていることなど知るよしもなく、相変らずポン引き稼業に精をだし、その合間をぬって別れた妻のルチア(シルバ・コシナ)と一粒ダネのリタに会うことを楽しみにしていた。そんなある日、ルカはトレソルディの使いだという二人の暴漢に襲われたが、得意の頭突きで切りぬけた。しかし、ミラノのボス、トレソルディに狙われたからにはここから逃げだすしかない。しかし、報復を恐れて協力してくれる人はいない。やむなくルカは親友のニコラを訪ね、彼の従兄の家に身を隠すことになった。ミラノ市内各所にはトレソルディの手下の眼が光り、もはや、市外への脱出は不可能だった。さらにトレソルディは、ルカの最大の弱点をついてきた。一人娘のリタを誘拐するというのだ。ルカはすぐルチアに連絡し、学校へ迎えにやった。だがルカと待ち合せ場所寸前の所で、猛スピードで疾走してきたトラックに、はね飛ばされてしまった。もちろんトレソルデイの仕業だ。復讐の鬼と化したルカは、巧みに彼の事務所に忍び込み、トレソルディにピストルをつきつけた。そこでは意外な事実が判明した。ヘロインを奪ったのはトレソルディ自身だったのだ。ルカは何のためらいもなく引金を引いた。だが、まだ強敵がいた。二人の殺し屋だ。最後の決闘の場所は郊外の廃車集積場に決まった。山のように積みあげられたポンコツ車の中で、ルカは殺し屋たちを待った。二対一、ルカには不利な形勢だったが、死にもの狂いの彼にとっては問題ではなかった。しかしルカは二人を倒したもののデビッドの銃弾をうけ、次第に意識を失っていった。

皆殺しハンター皆殺しハンター
シルバ・コシナ、マリオ・アドルフ           フェミ・ベヌーシ

題名:MANHUNT
邦題:皆殺しハンター
監督:フェルンナンド・ディ・レオ
原案:フェルナンド・ディ・レオ
脚本:フェルナンド・ディ・レオ、アウグスト・フィノッキ、インゴ・ヘルメス
撮影:フランコ・ビラ
美術:フランチェスコ・クッピーニ
衣装:フランチェスコ・クッピーニ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ
フィルム:イーストマンコダック
現像:テクニカラー
出演:マリオ・アドルフ、ヘンリー・シルヴァ、ウディ・ストロード、アドルフ・チェリ、ルチアナ・パルッツィ、フランコ・ファブリッツィ、シルバ・コシナ
1972年イタリア/ビスタサイズ・イーストマンカラー92分35mmフィルム
皆殺しハンター [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

皆殺しハンター皆殺しハンター
ウディ・ストロード

映画「ケオマ・ザ・リベンジャー」


ケオマ・ザ・リベンジャーケオマ・ザ・リベンジャー
フランコ・ネロ

今回はエンツォ・G・カステラッリ監督1977年製作「ケオマ・ザ・リベンジャー(KEOMA)」をピックアップした。
当時日本ではブームが去ったマカロニウエスタン後期の劇場未公開作品だ。本作の黙示録的終末感が色濃く漂う無法世界と二連ソードオフショットガンは「マッドマックス(MAD MAX/1979年オーストラリア/監督:ジョージ・ミラー/主演:メル・ギブソン)」の原点だったそうで、サム・ペキンパーばりのスローモーション撮影やフラッシュバックなど1960年代と作風が変わっていた。しかしフランコ・ネロは相変わらずカッコよかった。また「新・さすらいの用心棒」でジュリアーノ・ジェンマと共演したジョージ・イーストマンが脚本を担当しているのが興味深かい。

ケオマ・ザ・リベンジャーケオマ・ザ・リベンジャー
フランコ・ネロ、ウィリアム・バーガー

【ストリー】
ネイティブ・アメリカンの血を引いたケオマは故郷の街へと帰り着く。だが彼の村は無残にも破壊され立ち去ろうとしたケオマだったが、道中で無法者から女性を助けてしまい、悪人の抗争に巻き込まれてしまう。さらに町は伝染病に侵され独裁者に支配されている事を知ったケオマは女性と街の為に闘うが、その先には幼い頃共に育った3兄弟との対決が待っていた。

ケオマ・ザ・リベンジャーケオマ・ザ・リベンジャー
オルガ・カルラトス

題名:KEOMA
邦題:ケオマ・ザ・リベンジャー
監督:エンツォ・G・カステラッリ
製作:マノロ・ポロニーニ
脚本:ジョージ・イーストマン、エンツォ・G・カステラッリ、ニコ・ドゥッチ
撮影:アイアス・パロリン
特撮:ジョヴァンニ・コリドリ
衣装:マッシモ・レンティーニ
編集:ジャンフランコ・アミカッチ
音楽:グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス
出演:フランコ・ネロ、ウディ・ストロード、オルガ・カルラトス、ウィリアム・バーガー、ウディ・ストロード、ガブリエラ・ジャコブ、ジョンシュア・シンクレア、オルゾ・マリア・クエリーニ、アントニオ・マルシーナ、ドナルド・オブライエン
1977年イタリア/テクノスコープ・イーストマンカラー97分35mmフィルム[日本劇場未公開]
ケオマ・ザ・リベンジャー [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

ケオマ・ザ・リベンジャーケオマ・ザ・リベンジャー
ケオマ・ザ・リベンジャー(KEOMA)

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