映画「目撃」


クリント・イーストウッド                       ジーン・ハックマン

今回はクリント・イーストウッド監督1997年製作「目撃(ABSOLUTE POWER)」をピックアップする。
本作は、デイヴィッド・バルダッチ氏の同名小説を「明日に向かって撃て」「大統領の陰謀」でアカデミー賞脚本賞、脚色賞を受賞したウィリアム・ゴールドマン氏の脚色を映画化したもので、本作で17本目となるイーストウッド監督が製作・監督・主演を務めている。


ローラ・リニー、エド・ハリス              エド・ハリス

【ストリー】
ヴァージニア州の高級住宅地。大統領の後援者である政界の大物サリヴァン(E・G・マーシャル)の邸宅に忍び込んだ盗みのプロ、ルーサー・ホイットニー(クリント・イーストウッド)は、一家が休暇旅行中に夫人クリスティ(メロラ・ハーディン)の寝室にある金庫室の中身を頂く。その時、何とクリスティが大統領のリッチモンド(ジーン・ハックマン)を伴って帰宅。酔った勢いで暴力を振るうリッチモンドに、クリスティがナイフで反撃。飛び込んだシークレット・サービスのバートン(スコット・グレン)とコリン(デニス・ヘイスバート)が、彼女を射殺した。大統領補佐官のグロリアは、2人に現場の証拠隠滅を命じ、事件の揉み消しを図る。金庫室に隠れて一部始終を目撃したルーサーは、彼らが現場に忘れたナイフを手に逃走。事態に気づいたバートンとコリンの追跡を振り切って逃げきった。目撃を名乗り出ると窃盗の罪に問われる上に、現職大統領が殺人の張本人だという話を誰が信じてくれよう。ルーサーは悩んだ末に国外逃亡を決める。一方、サリヴァン邸強盗殺人事件を担当する刑事のセス・フランク(エド・ハリス)は、辻褄の合わない事件の筋書きに頭を悩ませる。水も漏らさぬ鮮やかな手口は明らかにルーサーの犯行を示唆しているものの、彼が殺人を犯すとは考えられない。だが、ルーサーと直接対面したフランクは、彼が何かを知っていると確信。翌日、ルーサーは空港で搭乗を待つ間、テレビでリッチモンドがホワイトハウスで開いた記者会見の中継を見る。盟友ウォルターの夫人の死を悼み、白々しく涙を流すリッチモンドの姿を見た時、ルーサーの腹は決まった。彼は大統領の化けの皮を剥がすべく、得意の変装術を駆使して、事件に関わる人間たちに捨て身の揺さぶりをかける。ルーサーは、離れて暮らす最愛の娘ケイト(ローラ・リニー)とカフェで接触する。大統領が雇った殺し屋とコリンが彼を狙撃するが失敗に終わり、ルーサーは逃亡した。コリンは、今度はケイトを狙い、崖から車ごと突き落とされた彼女は重傷を負う。とどめを刺すべくケイトのいる病院に侵入したコリンを、待ち伏せしていたルーサーが殺した。ルーサーはサリヴァンに接触すると、事件の真相を告白して、あのナイフを手渡した。罪の意識に苛まれていたバートンは自殺し、グロリアはフランクに逮捕された。そして、真実を知って怒りに震えるサリヴァンは、ナイフを手にホワイトハウスのリッチモンドに会う。その夜、大統領が突如自殺したと報じられた……。ルーサーは、ケイトの傍らに寄り添い、娘の寝顔をスケッチしていた。


メロラ・ハーディン、ジーン・ハックマン

題名:ABSOLUTE POWER
邦題:目撃
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:トム・ルーカー
製作:クリント・イーストウッド、カレン・スピーゲル
原作:デイヴィッド・バルダッチ
脚本:ウィリアム・ゴールドマン
撮影:ジャック・N・グリーン
録音:デヴィッド・E・キャンベル、ジョン・T・ライツ、グレッグ・ルドロフ
美術:ヘンリー・バムステッド
装飾:リチャード・C・ゴダード
衣装:デボラ・ホッパー
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス
撮影機材:パナビジョン
フィルム:イーストマンコダック
現像:テクニカラー
出演:クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、エド・ハリス、ローラ・リニー、スコット・グレン、デニス・ヘイスバート、ジュディ・デイヴィス、イー・ジー・マーシャル、メロラ・ハーディン
1997年アメリカ/シネスコサイズ・カラー121分35mmフィルム
目撃 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


クリント・イーストウッド「目撃(ABSOLUTE POWER)」

映画「ビューティフル・マインド」


ラッセル・クロウ                ジェニファー・コネリー

今回はロン・ハワード監督2001年製作「ビューティフル・マインド(A BEAUTIFUL MIND)」をピックアップする。
本作は度第74回アカデミー賞作品賞・監督賞・助演女優賞・脚色賞を受賞した作品だ。内容は実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描いたもので、1994年にノーベル経済学賞を受賞した本人は2015年5月にアリシアと共に交通事故死している。映画では彼の統合失調症と実を結んだ研究過程を巧妙に描いている。アカデミー賞を4つも獲ったのも頷ける作品だ。

【ストリー】
プリンストン大学大学院の数学科から優秀な成績でウィーラー研究所に進んだナッシュ(ラッセル・クロウ)は、周りに変人扱いされながらも数学の研究に没頭。ある時、諜報員パーチャー(エド・ハリス)にソ連の暗号解読を依頼される。世界の危機を救うことに喜びを感じ、密かにスパイ活動を続けるナッシュ。そんな彼にとって講師の仕事はつまらないものだったが、聴講生のアリシア(ジェニファー・コネリー)と愛を交わすようになり、2人は結婚する。結婚後も極秘でスパイの任務は続いていたが、プレッシャーは大きくなり、命の危険を感じる出来事も重なる。やがてナッシュは幻覚に悩まされるようになった。大学に勤めながらの、静かで長い闘いの日々。そして彼は老人になり、思わぬノーベル賞の報せを受け取る。幻覚症状は治っていないものの、ナッシュは穏やかな心を手に入れており、受賞のあいさつで妻への感謝を述べるのだった。

題名:A BEAUTIFUL MIND
邦題:ビューティフル・マインド
監督:ロン・ハワード
製作総指揮:カレン・ケーラ、トッド・ハロウェル
製作:ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード
原作:シルヴィア・ネイサー
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
撮影:ロジャー・ディーキンス
美術:ウィン・トーマス
VFX:デジタル・ドメイン
衣装:リタ・ライアック
編集:マイク・ヒル、ダン・ハンリー
音楽:ジェームズ・ホーナー
フィルム:イーストマン・コダック
現像:デラックスカラー
出演:ラッセル・クロウ、エド・ハリス、ジェニファー・コネリー、クリストファー・プラマー、ポール・ベタニー
2001年度第74回アカデミー賞作品賞・監督賞・助演女優賞・脚色賞、受賞
2001年アメリカ/ビスタサイズ・カラー136分35mmフィルム
ビューティフル・マインド -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

映画「ファントム 開戦前夜」


エド・ハリス                                     デイビッド・ドゥカブニー

今回はトッド ・ロビンソン監督2012年製作「ファントム 開戦前夜(PHANTOM)」をピックアップする。
本作は東西冷戦下にあった1968年に、ソ連の潜水艦K-129が通常の作戦海域を大きく逸脱した末にハワイ近海で謎の沈没事故を起こした事件を題材にしている。潜水艦のシーンは、サンディエゴの海軍博物館にある冷戦時代の本物のソ連潜水艦で撮影したそうだ。


ファントム 開戦前夜(PHANTOM)

【ストリー】
1968年。アメリカに代表される資本主義とソビエト連邦に代表される共産圏とがにらみあう冷戦は、ベトナム戦争や中ソ対立を経て違う局面を迎えていたが、核の脅威が人々を支配し続けていた。ソビエト連邦の海軍に所属するデミトリー・ズボフ(エド・ハリス)は、長い航海からカムチャッカのリバチー海軍基地に戻ったばかりにも関わらず、中国海軍に払い下げられる予定の潜水艦B-67最後の偵察航海を行うよう司令官マルコフ(ランス・ヘンリクセン)から命じられる。無茶な指令に反発する部下たちを抑えて、デミトリーはやむなく任務を引き受ける。いつものメンバーに加えて、補充兵やB-67に取り付けられた試作装置『ファントム』の実験のために技術者ブルニー(デイビッド・ドゥカブニー)とガーリン(デレク・マジャール)も同乗。さらにデミトリーには、外洋に出るまで開封を禁じられた指令書が渡される。異様な空気の中、B-67は出港。マルコフはそれを見届けると、ひっそりと自殺を図った。航行が進む中、『ファントム』の調整を続けるブルニーとガーリンは、艦長であるデミトリーにも『ファントム』の使い道について説明しないどころか、近づくことすら許さなかった。一方、副長のアレックス(ウィリアム・フィクトナー)は、ブルニーら今回の任務にあたり補充された者たちの身元が判然としないことに気付く。唯一名前のわかった兵士も死亡者名簿に載っているという事態に、ブルニーたちが情報機関KGBの特殊部隊『オズナ』のメンバーではないかと疑うアレックス。デミトリーが指令書を開封すると、アメリカ海軍の動きの監視および新兵器『ファントム』の実験を行うよう書かれていた。パナマ籍のタンカーと接近すると、ブルニーは『ファントム』の起動実験をしたいと主張。しかしデミトリーは何もせずにタンカーをやり過ごす。自室に戻り海軍政治担当官パブロフ(ジョナサン・シェック)と話しあっているうちに、デミトリーは激しい発作を起こす。それは、過去の事故で追った怪我の後遺症だった。B-67とアメリカの原潜が遭遇し、ブルニーはついに『ファントム』を起動させる。するとアメリカ原潜はB-67を置いて去っていく。『ファントム』は別の船の音波を模倣して敵のソナーを欺く偽装装置で、アメリカ原潜はB-67をただのタンカーと誤認したのだった。実験の成功に艦内は沸き立つが、デミトリーとアレックスは『ファントム』があればB-67が搭載する核ミサイルを探知されることなく使えることに気付き、ブルニーらはそれらを奪いにきたテロリストではないかとの疑いを強める。そしてB-67が海軍に報告をする通信点に到達したとき、ブルニーとガーリンはデミトリーらに銃をつきつけ、デミトリーが過去B-67で起こした事故を暴露し、艦を乗っ取る。ブルニーらはKGB特殊部隊『オズナ』のメンバーで、『ファントム』を用いて中国艦に偽装しアメリカ軍へ攻撃、アメリカと中国との戦争を誘発させソ連が覇権を握るという計画を立てていた。デミトリーたちは艦を奪還し核ミサイルの発射を阻止すべく立ち上がる……。


ファントム 開戦前夜(PHANTOM)

題名:PHANTOM
邦題:ファントム 開戦前夜
監督:トッド ・ロビンソン
製作:ジョン・ワトソン、ペン・デンシャム、ジュリアン・アダムス
脚本:トッド ・ロビンソン
撮影:バイロン・ワーナー
美術:ジョナサン・カールソン
衣裳:シェリー・ジョーダン
編集:テレール・ギブソン
音楽:ジェフ・ローナ
出演:エド・ハリス、デイヴィッド・ドゥカヴニー、ウィリアム・フィクトナー、ランス・ヘンリクセン、ショーン・パトリック・フラナリー、ジョナサン・シェック、ジェイソン・ベギー、デレク・マジャール、ダグマーラ・ドミンスク、ジェイソン・グレイ=スタンフォード、キップ・パルデュー、ジュリアン・アダムズ
2012年アメリカ/シネスコサイズ・カラー97分デジタルシネマ
ファントム 開戦前夜 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ファントム 開戦前夜(PHANTOM)

1 2