映画「めぐり逢い」


ウォーレン・ベイティ                アネット・ベニング

今回はグレン・ゴードン・キャロン監督1994年製作「めぐり逢い(LOVE AFFAIR)」をピックアップする。
本作は「邂逅(LOVE AFFAIR/1939年)」と「めぐり逢い(AN AFFAIR TO REMEMBER/1957年)」のリメイク映画、名優キャサリン・ヘプバーンが出演した最後の作品である。


キャサリン・ヘップバーン              レイ・チャールズ

【ストリー】
元フットボールの花形選手で人気スポーツ解説者のマイク(ウォーレン・ベイティ)は、オーストラリアに向かう飛行機内で、美しい女性テリー(アネット・ベニング)と出会う。その直後、エンジンが故障して機は珊瑚礁の島に不時着し、乗客たちは通りがかったロシアの客船に助けられる。2人は束の間、共に船旅をすることになり、互いに引かれ合う。プレイボーイのマイクは年貢を納める形でキャスターのリン(ケイト・キャプショー)と婚約した直後で、歌手のテリーも激しいときめきよりも自分を穏やかに包んでくれる人をと思い、実業家のケン(ピアース・ブロスナン)と婚約していた。運命の相手と出会うことは諦めかけていた2人だが、互いの出現により思いは乱れる。そんな時、船はボラボラ島に数時間寄港することになり、マイクはテリーを誘って上陸し、島に住む年老いた伯母ジニー(キャサリン・ヘップバーン)を訪ねる。亡き夫を今も愛する彼女はマイクの幸福な結婚を願っており、テリーに「やっと本当の相手を見つけたのね」と言う。島で過ごした短い時間は2人の心を一層結びつけ、船に戻った彼らはためらいを捨てて愛し合う。そしてニューヨークへ戻る飛行機の中で、彼らはこれまでの生活を捨てて新しくやり直すことを約束する。それぞれが婚約を解消し、新しい仕事を見つけて3ヶ月後の5月8日、エンパイア・ステート・ビルの展望台で再会しようと誓う2人。もしどちらかが現れなくても非難せず、電話もしないことを約束して彼らは別れた。マイクはリンとの婚約を解消し、贅沢な生活をやめて小さな大学のコーチの職を得、テリーもケンと別れて幼稚園の先生として生計を立てる。そして約束の日。テリーは渋滞に巻き込まれたタクシーから降り、歩いて向かおうとした時、後ろから来た車にはねられた。待ち続けるマイクの前にテリーは現れず打ちのめされるが、あの約束が自らを縛る。彼女に渡すはずの自ら描いた絵は、ビルのレストランに提供してしまった。季節は過ぎ去り、クリスマスがやってきた頃、レイ・チャールズ(本人)のコンサートで2人は偶然再会する。テリーはケンを同伴していた。その夜、マイクはテリーの部屋を訪ねる。互いの気持ちに気づきながら、別れる決意をする2人。マイクが立ち去ろうとした時、彼女の部屋にあの絵があるのを見た。彼はその時、初めて彼女の気持ちを知り、2人はしっかりと抱き合った。


めぐり逢い(LOVE AFFAIR)

題名:LOVE AFFAIR
邦題:めぐり逢い
監督:グレン・ゴードン・キャロン
製作総指揮:アンドリュー・Z・デイヴィス
製作:ウォーレン・ベイティ
原作:ミルドレッド・クラム、レオ・マッケリー
脚本:デルマー・デイヴス、ドナルド・オグデン・スチュワート 脚色:ロバート・タウン、ウォーレン・ベイティ
撮影:コンラッド・ホール
録音:アンディ・ネルソン
美術:フェルナンド・スカルフィオッティ
視覚効果:ジョン・リチャードソン
衣装:ミレーナ・カノネロ
編集:ロバート・C・ジョーンズ
音楽:エンニオ・モリコーネ 挿入曲:レイ・チャールズ “The Christmas Song”
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
出演:ウォーレン・ベイティ、アネット・ベニング、キャサリン・ヘップバーン、ギャリー・シャンドリング、クロエ・ウェブ、ピアース・ブロスナン、ケイト・キャプショー、レイ・チャールズ
1994年アメリカ/ビスタサイズ・カラー108分35mmフィルム
めぐり逢い(1994) -DVD-
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アネット・ベニング

映画「理由」


ショーン・コネリー

ショーン・コネリー                 ケイト・キャプショー

今回はアーネ・グリムシャー監督1995年製作「理由(JUST CAUSE)」をピックアップする。
本作はアメリカ南部の街で起こった少女の殺人事件を背景に、濡れ衣を着せられた黒人青年を助けようと主人公が真相を追及する中、思いもよらぬ衝撃の事態に直面するというサスペンスドラマだ。プロットは良かったが、展開と結末が物足りない内容だった。ショーン・コネリーの娘に、スカーレット・ヨハンソン(子役)が出演している。


ブレア・アンダーウッド            ローレンス・フィッシュバーン

【ストリー】
死刑反対論者であるハーバート大学の法学部教授ポール・アームストロング(ショーン・コネリー)の許に、エヴァン・ジェリン(ルビー・ディー)という老婦人がやってきた。少女誘拐殺人の濡れ衣を着せられ、死刑監房に入れられている孫の命を助けて欲しいという彼女の申し出を一度は断ったポールであったが、もと弁護士の妻ローリー(ケイト・キャプショー)の説得で、事件の解明に乗りだすことに。フロリダに飛んだポールは刑務所のボビー・アール(ブレア・アンダーウッド)と面会、彼は警官タニー・ブラウン(ローレンス・フィッシュバーン)らの苛酷な取調べに屈し、自分が犯人であると告げたと語る。ポールは事件の起きた町オチョビーに赴き、閉鎖的な町の実体を垣間見る。そして黒人というだけで煙たがられていたボビーの身の上と、彼を犯人に仕立てるべくおざなりな捜査が行なわれていたことを確信する。再度刑務所に行ったポールはボビーの口から、同じ死刑囚にして連続殺人鬼のブレア・サリバン(エド・ハリス)こそ真犯人であると知らされ、そのブレアも誇らしげに自分がやったと語った。ボビーの無実を立証できる様々な証拠を手にしたポールは再審を要求、ボビーは勝訴し釈放された。ところが、ポールの妻ローリーと娘がボビーに誘拐される。ボビーの本当の目的はローリーを殺すことだった。ボビーは少女殺人事件の前にも犯罪を犯して逮捕されており、その時警官たちの虐待に遭って去勢されてしまった。その事件の担当弁護士がローリーだった。彼女を逆恨みしたボビーは復讐を決意するが、数年後に犯した少女殺しのため刑務所に入れられてしまった。目的を達成するためには無実を勝ち取って出所するしかない。そこで敏腕な法律学者であり、ローリーの夫でもあるポールに白羽の矢を立てたのだ。ポールは、ボビーが真犯人であると見抜いていたタニーと協力し、家族の命を救う。


エド・ハリス

題名:JUST CAUSE
邦題:理由
監督:アーネ・グリムシャー
製作総指揮:ショーン・コネリー
製作:リー・リッチ、アーネ・グリムシャー、スティーヴ・ペリー
原作:ジョン・カッツェンバック
脚本:ジェブ・スチュアート、ピーター・ストーン
撮影:ラホス・コルタイ
美術:パトリシア・フォン・ブランデンスタイン
編集:ウィリアム・A・アンダーソン
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ショーン・コネリー、ローレンス・フィッシュバーン、エド・ハリス、ケイト・キャプショー、ブレア・アンダーウッド、ルビー・ディー、スカーレット・ヨハンソン
1995年アメリカ/シネスコサイズ・カラー102分35mmフィルム
理由 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


理由(JUST CAUSE)

映画「ブラック・レイン」

BLACK RAIN
高倉健、松田優作、マイケル・ダグラス

1982年に「ブレードランナー(BLADE RUNNER)」で一躍有名になったリドリー・スコット監督の1989年製作「ブラック・レイン(BLACK RAIN)」高評価作品sをピックアップした。本作の主な舞台は大阪であり、高倉健、松田優作、若山富三郎、神山繁、内田裕也、安岡力也、ガッツ石松など日本俳優陣各氏の競演で見応えのある作品となっている。

【追記・訃報】
本作に主演した高倉健さんが2014年11月10日に病気の為に亡くなった。1955年に東映ニューフェイス2期生としてスタート、1955年「電光空手 打ち」で主演デビュー、205本の映画に出演し日本を代表する名優だった。スクリーンでもう見れないかと思うと寂しい。謹んでご冥福をお祈り致します。

BLACK RAIN
高倉健                   マイケル・ダグラス、アンディ・ガルシア

本作の日本ロケ撮影当時、CF撮影の現場で応援に行った照明部さんに聞いたのだが、大阪のロケ現場ではケータリングならぬ”屋台”が立ち並んだそうだ。アメリカ映画ユニオンの規定でスタッフには食事のつなぎにも温かいものを提供しなければならないので、日本人スタッフ に茹で立てのうどん、焼きそば、たこ焼きなどを、アメリカ人スタッフには温かいスープやサンドウィッチなどが用意された。日本には拘束力のあるユニオンは存在しないので、待遇面、労働時間などで日米格差を見せつけられたそうだ。

BLACK RAINBLACK RAIN
松田優作

本作は、世界に通用した偉大な俳優松田優作氏の遺作でもある。
久々に観た本作で残念でならない。当時ショーン・コネリー監督の次回作も決まっていたそうだ。また日本の刑事を演じた我らが健さんは、マイケル・ダグラスやアンディ・ガルシアに一歩も引けを取らなかった。英語のセリフがほとんどなので英語版でご覧になる事をお勧めする。

BLACK RAINBLACK RAIN
ガッツ石松、内田裕也              若山富三郎、安岡力也

当初本作のロケ地は、「ブレードランナー(BLADE RUNNER)」で描かれていた混沌としたイメージを東京・新宿歌舞伎町で予定していたそうだが、今の様にフィルムコミッションなどない時代だ。撮影許可が出ても警察による交通規制などの協力が得られず、少しは融通が利いた大阪に変更された。それでも監督のイメージが合わずに本国でセットを組んで撮影したシーンも多く、特にケイト・キャプショーの出演箇所はほとんど本国での撮影だったそうだ。

私も海外、とりわけロスアンジェルスで撮影をした時に、現地の非番警察官がアルバイトで撮影に(合法的に)協力してくれた経験があり、撮影の為の交 通整理はもとより、別の場所にあるレンズボックスを白バイで取りに行って貰った。私はLAポリスの仕事の徹底ぶりにとても驚かされた。
官僚が支配する日本では程遠い事なのだろうか、情けない国情だとつくづく思った。

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撮影でのケータリングサービス(筆者撮影:LAにて)※右側で食べ物を取り分けているLAポリス
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ケイト・キャプショー

【ストリー】
半年前の容疑者の逮捕の際に現金が減って発見されたことで、その行動に疑いをかけられているニューヨーク市警のニック・コンクリン部長刑事(マイケル・ダ グラス)は、ある日同僚のチャーリー・ヴィンセント(アンディ・ガルシア)と昼食をとっている時に、そのレストランで、マフィアのボスが日本人の2人組に 襲撃される事件に直面した。そして激しい格闘の末に、その佐藤(松田優作)という男を逮捕したニックとチャーリーは、彼を護送するために日本へと向かうこ とになる。ところが大阪空港での犯人引き渡しの際に、偽装警察に佐藤をだまし取られた2人は、銃を所持しないという条件のもと、大阪府警の松本正博警部補 (高倉健)の監視下に置かれることになった。そんな折、大阪の「クラブ・ミヤコ」で殺人事件が起きた。被害者は例の偽装警官で、別室では彼と一緒にいたミ ユキ(小野みゆき)というホステスが事情聴取されていた。ジョイス(ケイト・キャプショー)というアメリカ人ホステスからニックは、犯人が佐藤であるこ と、また彼が大阪の夜の街のボスである菅井(若山富三郎)と抗争を続けていたことを知らされる。ところがニックとチャーリーがホテルに帰ろうとする夜、佐 藤を始めとするライダーたちに取り囲まれ、チャーリーが切り殺されてしまう。ミユキが佐藤の情婦であるとにらんだ松本とニックは、彼女を尾行し、やがて大 きな製鉄所で佐藤と菅井が対峙している現場にたどりつくが、激しい銃撃戦の末、彼を取り逃してしまう。国外退去を命じられたニックは、佐藤を逮捕するため 監視の目を盗んで飛行機から脱出し、松本を訪ねるが、停職中の彼は協力できないと言う。単独で菅井に接近したニックは、佐藤が来るという農家に連れてこら れる。身を潜めて彼を待ち伏せするニックの前に現われたのは松本だった。そして松本の援護のもと農家に乗り込んだニックは佐藤を追いつめ、畑での激しい格 闘の末、彼を逮捕することに成功するのだった。

BLACK RAINBLACK RAIN
大阪での現地ロケ         日本に見立てたサンフランシスコ郊外のロケ

題名:BLACK RAIN
邦題:ブラック・レイン
監督:リドリー・スコット
製作総指揮:クレイグ・ボロティン、ジュリー・カーカム
製作:スタンリー・R・ジャッフェ、シェリー・ランシング
脚本:クレイグ・ボロティン、ウォーレン・ルイス
撮影:ヤン・デ・ボン
美術:ノリス・スペンサー
編集:トム・ロルフ
出演:マイケル・ダグラス、高倉健、松田優作、アンディ・ガルシア、ケイト・キャプショー、若山富三郎、神山繁、内田裕也、安岡力也、ガッツ石松、大野美雪
音楽:ハンス・ジマー 主題歌:グレッグ・オールマン”I’ll be Holding On”
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
配給:パラマウント映画
1989年アメリカ/Super35・イーストマンカラー125分35mmフィルム
ブラック・レイン デジタル・リマスター版 ジャパン・スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。