映画「ゴルゴ13 九竜の首」


「ゴルゴ13 九竜の首」千葉真一

今回は野田幸男監督1977年製作「ゴルゴ13 九竜の首」をピックアップする。
ゴルゴ13は、1973年に佐藤純彌監督で「ゴルゴ13」としてイラン・ロケで撮影されたが、本作はマイアミ・香港・マカオ・東京・京都で撮影され、香港の九龍城領域内の九龍城砦では映画史上初めて使われたそうだ。作品の出来は別として、デューク東郷のイメージは、千葉真一さんが近いのではないかと思う。


千葉真一                       嘉倫

【ストリー】
アメリカ麻薬組織の代表ロッキーから、シンジケートの香港支部長である周雷峰の暗殺依頼を受けたゴルゴ13は、香港へ飛んだ。ゴルゴがアメリカを発つ数日前、ビクトリア湾に全裸の男の死体が浮かんだ。捜査にあたった麻薬のスミニーと呼ばれる香港警察の主人刑事の鋭い眼は、死体の男がアメリカから派遣された殺し屋であったことから、麻薬のボス・周とアメリカの組織との間に亀裂が生じた結果とにらむ。そこで、香港から麻薬を一掃するチャンスとばかり捜査を開始する。スミニーは女刑事林玲を周の経営する「東方光」へ潜入させるが、林玲は麻薬の精製場である山小舎をつきとめたところで消息を断つ。スミニーはようやくのことで山小舎をつきとめるが、周の部下に爆破され、林玲は死亡する。ゴルゴは「東方光」で周に会うが、帰途、麻薬組織の男を撃ち殺した紅蘭という女を救う。香港警察の厳しい追求とゴルゴの出現に脅える周は、黒幕のXに助けを求めた。Xの指示どおり、周は市民に寄贈したプール開きに出席するが、側頭部を撃ち抜かれ即死する。だが、ゴルゴの銃から弾丸は発射されていなかった。周の情婦麗花の通報により、周殺害の犯人がゴルゴであると知らされたスミニーは、ゴルゴ逮捕に総力をあげる。危険を承知で「東方光」に向ったゴルゴは麗をベットに誘う。その時、ゴルゴは殺気を感じ、銃を撃つと“火喰い鳥”と呼ばれる南米随一の美人殺し屋が倒れていた。周殺しがこの“火喰い鳥”だとにらんだゴルゴは、麗花にXへ計画終了の電話をかけさせたうえ、彼女をも撃ち殺す。ポーラニア領事ポランスキーは、麻薬シンジケートのリストをFBIへの土産としてアメリカ亡命を企み、日本のアメリカ大使館に交渉した。この計画を知ったゴルゴは日本へ飛ぶが、ゴルゴを追ってきたスキニーに邪魔され、ポランスキーを逃してしまう。香港に戻ったポランスキーはアメリカからの連絡を待つ一方、石霊島に隠れ家を建て、厳重に警戒する。スミニーは、捜査網を張りめぐらし、遂にゴルゴを逮捕する。証拠不十分のため釈放されたゴルゴに、ポランスキーが雇った世界各国の殺し屋が襲いかかった。重傷をおったゴルゴは、紅蘭の手厚い看護によって救われる。ポランスキーの逃亡期日が迫っている事を知ったゴルゴは石霊島へ潜入する。処刑の部屋と呼ばれる脱出不可能とも思える所で、ゴルゴは殺し屋を倒す。スミニーが石霊島に到着した時、ポランスキーのためにFBIが用意したヘリコプターは離陸した。その時、ゴルゴの驚異的な威力を誇るアーマライトが火を吹いた。落下するポランスキーの手には麻薬組織の全貌の記録を詰めたアタッシュケースが握られていた。書類を手に入れたスミニー、役目を終えたゴルゴ。互いに激しい闘志をこめて対決する男と男の燃えたぎる鼓動のように飛び発って行くジャンボジェット機。--やがて、その機内に、次の標的に向かうゴルゴの姿があった。


鶴田浩二                        志穂美悦子

題名:ゴルゴ13 九竜の首
監督:野田幸男
企画:俊藤浩滋、杉本直幸。佐藤雅夫
原作:さいとう・たかを
脚本:中島信昭、杉本功
撮影:赤塚滋、勝木勝男
照明:金子凱美
録音:荒川輝彦
美術:井川徳道
装置:吉岡茂一
背景:西村和比古
装飾:白石義明
美粧・結髪:東和美粧
衣装:佐々木常久
技斗:斎藤一之
記録:森村幸子
編集:市田勇
音楽:伊部晴美
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
製作進行:伊藤彰将
助監督:土橋亨
スチール:三浦憲治
出演:千葉真一、嘉倫、志穂美悦子、新藤恵美、鶴田浩二、エレーナ・スン、ダナ、林偉哲、ジェリー伊藤
1977年日本・東映/シネスコサイズ・カラー93分35mmフィルム
ゴルゴ13 九竜の首 -DVD-
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新藤恵美

映画「ニッポン無責任野郎」

ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
植木等                         団令子

今回は古澤憲吾監督1962年製作「ニッポン無責任野郎」をピックアップする。
植木等さんが、歌って踊りながら東急東横線自由が丘駅のロケーションから始まる本作は、次のカットで突然、小田急線成城学園前駅南口に移り、「無責任一代男」を唄いながら、線路を隔てた反対側である北口に現れる。実に楽しい!

ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
現在の自由が丘駅北口改札         現在の成城学園前駅南口三井住友銀行前

この他にも数寄屋橋交差点、日比谷公園、恵比寿駅前などの風景の移り変わりも楽しめる。
本作は前作「ニッポン無責任時代」のヒットを受けて作られた姉妹篇であり、東宝クレージー映画第2作で、30作まで作られた。子供の頃、正月映画だったので、劇場で笑い転げて観たと思う。

ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
ハナ肇                        谷啓

【ストリー】
真面目な野郎は損をする、嬉しがらせて儲けて逃げるこれが無責任男源等(植木等)の人生観。ひょんなことから知り合った明音楽器営業部長の長谷川(ハナ肇)から会社の派閥争いを嗅ぎつけると、絶好のチャンスとばかり入社をこころざした。次期社長の椅子を狙う王仁専務(犬塚弘)と幕田常務(人見明)の間を縫って「明音楽器は貴方のもの」と、天性のハッタリとオトボケでまんまと入社に成功。丸山英子(団令子)の預金を見つけた源等、通帳ほしさに一円玉を預金して100万とオオボラ吹いてすかさず結婚を申込む。金に弱いが……の常、ガッチリや英子もヒトコロリ。結婚式は千円会費で、花嫁花婿は式をそっちのけの金儲け。新婚旅行は観光団体にまぎれ込んで飲めや歌えの大騒ぎ。女とウサギは掴み方にコツがある。等は長谷川に惚れているバーのマダム(中島そのみ)、専務の恋人(草笛光子)、はては社長のお目当て芸者初太郎(中真千子)のハートをガッチリ惑きつけてしまった。一金、二ワイフ、三出世、女なんかは余技の中、等の本領は金にある。会社から未収金取り立て係に廻されるや、ホイホイと取り立てた五百万円をソックリ自分名義で預金して利息でチャッカリ金儲け。一方英子も負けてはいない。食事代は割り勘、お代りは割り増し料金。等こんどは、アメリカはスミス楽器の御曹子が技術提携をしたいとのふれこみで、サックス吹きのゲーリイ(ジェリー伊藤)を引っぱりこんでの大博打。彼も等に劣らぬしたたか者、サックスも吹けばホラも吹く。二人の口車にのせられた王仁、幕田は社長への絶好の足がかりとばかり、ゲーリイ、等にリベート合戦。スイスイスイの人生街道にも山もあれば谷もある。あっさりゲーリイは化けの皮をはがされ、ついでに等の取立て貯金もバレてしまった。バレテしまえばハイソレマデヨ、等の旺盛な生活力は底知れない。

ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
草笛光子                       犬塚弘

題名:ニッポン無責任野郎
監督:古澤憲吾
製作:安達英三郎、森田信
脚本:松木ひろし
撮影:飯村正
照明:隠田紀一
録音:斎藤昭
整音:下永尚
美術:小川一男
記録:横山照子
編集:黒岩義民
音楽:宮川恭
現像:東京現像所
スチール:田中一清
出演:植木等、団令子、ハナ肇、谷啓、草笛光子、藤山陽子、犬塚弘、由利徹、桜井センリ、石橋エータロー、人見明、ジェリー伊藤、中島そのみ、中真千子、浦辺粂子、細川隆一
1962年日本・東宝/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
ニッポン無責任野郎 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

ニッポン無責任野郎ニッポン無責任野郎
由利徹                     植木等、藤山陽子