映画「アルジェの戦い」


アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)

今回はジロ・ポンテコルヴォ監督1966年製作「アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)」をピックアップする。
本作は「無防備都市」を彷彿とさせるネオレアリズモ(イタリアン・リアリズム)を継承した作品で、ドイツ軍占領下からの解放と自由を勝ち取ったはずのフランスが、一方で戦後もアジアやアフリカで人種差別的植民地主義を継続した欺瞞をドキュメントタッチで描いている。撮影は実際に独立運動が激しかったカスバで行われ、レジスタンスを演じるのが俳優ではなく、実際にカスバの独立運動に参加したメンバーや地元の群衆であり、戦車、武器類もアルジェリア軍から調達されたそうだ。
本作は1962年のアルジェリア独立の熱気が冷めやらぬ内に撮影がされた事も成功した要因である。今、どれだけの予算と人員を割いても撮れる画ではない事は明らかだ。

【ストリー】
1954年11月1日、仏領アルジェリアのカスバを中心として、暴動が起きた。それはアルジェリアの独立を叫ぶアルジェリア人たちの地下抵抗運動者によるものだった。激しい暴動の波はアルジェリア全域から、さらにヨーロッパの街頭にまで及び、至る所で時限爆弾が破裂した。1957年10月7日、この事件を重大視したフランス本国政府は、マシュー将軍(ジャン・マルタン)の指揮するパラシュート部隊をアルジェに送った。独立運動地下組織の指導者はサアリ・カデル(ヤセフ・サーディ)という青年であった。彼はマシュー将軍の降伏勧告に応じようとせず、最後まで闘う決意であった。日増しに激しさを加えるテロ行為に対処するため、マシュー将軍は市内に数多くの検問所を設け、現地人の身体検査から、パスポートの検閲まで、厳しく取締まった。そしてテロ容疑の情報が入ると抜き打ち的に民家やアパートを襲って、アラブ人の強制逮捕を行なった。そのたびごとに地下指導者たちは監禁され、ある者は拷問され、またある者は殺された。しかしサアリは屈せず、女性連絡員ハリマ(ファウチア・エル・カデル)をはじめとするわずかの部下を率いて、地下活動を続けた。パラシュート部隊の執拗な追求の手を巧みにのがれてきた彼も、ある日、街頭でフランス官憲に目撃され、ついに本拠をつきとめられてしまった。彼はマシュー将軍の投降の呼びかけにも応じなかったため、ハリマと共に軍隊の手にかかって射殺された。サアリの死後3年経た1960年12月、平静だったアルジェは、独立を願うアルジェリア人たちの叫びで再び騒然となった。


アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)

題名:LA BATTAGLIA DI ALGERI
邦題:アルジェの戦い
監督:ジロ・ポンテコルヴォ
製作:アントニオ・ムーズ
脚本:フランコ・ソリナス
撮影:マルチェロ・ガッティ
美術:セルジョ・カネヴァーリ
編集:マリオ・セランドレイ、マリオ・モッラ
音楽:エンニオ・モリコーネ、ジロ・ポンテコルヴォ
出演:ジャン・マルタン、ヤセフ・サーディ、ブラヒム・ハジャク、トマソ・ネリ、ファウチア・エル・カデル、ミシェル・ケルバシュ
1966年ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)受賞。
1966年イタリア・アルジェリア/ビスタサイズ・モノクロ121分35mmフィルム
アルジェの戦い -DVD-
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アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)

アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)

アルジェの戦い(LA BATTAGLIA DI ALGERI)
【出演者】
ブラヒム・ハギアグ:アリ・ラ・ポワント
ジャン・マルタン:マチュー陸軍中佐
ヤセフ・サーディ:サーリ・カデル
トマソ・ネリ:デュボワ
ファウジア・エル・カデル:ハリマ
ミシェル・ケルバシュ:ファシア

マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「ミスター・ノーボディ」

ミスター・ノーボディ
ヘンリー・フォンダ
ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

朝日新聞出版より7月7日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第7号が届いた。二作品のうち今回は「ミスター・ノーボディ」をピックアップする。

ミスター・ノーボディ
テレンス・ヒル

本作でヘンリー・フォンダが演じるジャック・ボーレガードは、音信不通となった弟を探してアコマの墓場に行き着く。そこでテレンス・ヒル演じるノーボディは、ひとつの墓標を見つめながら「サム・ペキンパー、ナボハ族にしちゃいい名だ」と語る。
「昼下がりの決斗(1962)」「ワイルド・バンチ(1969)」などで知られ”最後の西部劇監督”とも称されるサム・ペキンパーは、本作の製作・原案を務めるセルジオ・レオーネとの間に、浅からぬ因縁があったと言われている。
1970年頃、レオーネは次回作「夕陽のギャングたち(1971)」の監督をペキンパーに依頼したものの、実現せずに自らメガホンを撮る事となった。その理由をレオーネは「映画会社の反対」と説明したのだが、同作の脚本家の一人であるルチアーノ・ヴィンチェンツォーニは「断りを入れたのはペキンパー自身だった」と 明かし、さらにレオーネは本作でペキンパーの名を墓標に刻み”自分の方がペキンパーより優れている”という思いを表した」と証言している。真相は分からな いが、この作品に「ワイルド・バンチ」を登場させ、ペキンパーが多用したスローモーションを採り入れるなど、レオーネがペキンパーを強く意識していた事は 批評家たちの一致した意見となっている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ
ミスター・ノーボディ

本作は「荒野の用心棒(1964)」「夕陽のガンマン(1965)」の助監督を務め、セルジオ・レオーネ監督の”愛弟子”と呼ばれたトニーノ・ヴァレリが監督した作品である。レオーネの下で修業を積んだ後、クレイグ・ヒル主演のマカロニ・ウエスタン「さすらいの一匹狼(1966)」で監督デビューを飾ったヴァレリは、ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフという2大スターを迎えた「怒りの荒野(1967)」で実力を発揮。再びジェンマを起用した「怒りの用心棒/復讐のダグラス(1969)」 ではサスペンス色を押し出して称賛を浴び、さらに1970年の「ジュールの恋人」がベルリン映画祭に出品される等、監督としての地位を確立していた。こう した実績を引っさげて、恩師レオーネがプロデュースする「ミスター・ノーボディ」の演出を任されたのである。ところが、本作の撮影終了後にレオーネは、 オープニング、ボーレガードとワイルドバンチとの決斗、ボーレガードとノーボディとの決闘、という最重要シーンは「私が演出した」と発言。これに対して ヴァレリが、レオーネからの影響とプロデューサーとしての関与は認めながらも、演出については頑なに否定した為、両者の関係は完全に拗れてしまう。恩師・ 愛弟子という間柄だったレオーネとヴァレリは、その後、二度と一緒に仕事する事はなかったのである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

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次回発売予定作品

7月21日発売予定          8月4日発売予定


映画「ミスター・ノーボディ」当ブログ2013年2月12日公開

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ
ヘンリー・フォンダ                 テレンス・ヒル

今回はトニーノ・ヴァレリ監督1974年製作「ミスター・ノーボディ(MY NAME IS NOBODY)」をピックアップする。伝説のガンマンにハリウッドの大御所ヘンリー・フォンダ、不思議な風来坊に「皆殺しのジャンゴ」のテレンス・ヒルを配し音楽をエンニオ・モリコーネが担当している。
ヘンリー・フォンダは、トニーノ・ヴァレリ氏の師匠であるセルジオ・レオーネ監督「ウエスタン」と本作のみマカロニウエスタンに出演している。さすが大御所を迎えるだけあって両作共にオープンセット、美術が豪華である。尚、本作の一部をセルジオ・レオーネ監督が演出しているそうである。

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

【ストリー】
ここはアメリカ南西部の小さな田舎町。初老の早射ちガンマン、ジャック・ボーレガード(ヘンリー・フォンダ)が、町の小さな電報局に立ち寄る。ニューオリ ンズからヨーロッパへ向けて出航する船の出発日時を確認するためだ。彼はガンマン稼業から足を洗い、ヨーロッパで残り少ない余生を静かに送る決心をしてい た。彼は床屋で待ちぶせていた三人の無頼漢を難なく片づけると、小さな食堂に入り食事を注文した。そこへ金髪の若者(テレンス・ヒル)が入ってきて、何か 入ったバスケットを渡した。バスケットの中味は爆弾だった。やがて、ボーレガードは町はずれの墓地に立った。そこには金鉱の利権争いで殺された弟のネバ ダ・キッドの墓がある。背後に人の気配を感じ、ふり返るとさっきの若者が立っていた。若者は自ら雑魚と名のり、「あんたは俺の英雄さ、あんたの最後をこの 眼でみたいのさ。この町の無法者を一人で片づけりゃ引退土産にふさわしい語り草になるぜ」といった。そのとき、凄い地鳴りがした。砂埃をあげて150人の ワイルド・バンチの登場だ。ボーレガードが線路の土手に三挺のカービン銃を準備するのを、ノーボディは冷やかに見つめていた。やがて1対150の壮烈な銃 撃戦が展開されていった。ボーレガードは正確に狙いを定め、ダイナマイトが入っている敵の鞍を片はしから爆破した。戦いは終わった。ボーレガードとノーボ ディは盗んだ機関車でニューオリンズに向かう。だがボーレガードが生きている限り、彼を殺してその後釜に坐ろうとする野望に燃えたガンマンが彼を追うだろ う。それから逃れる手はただひとつ--ボーレガードが死ぬことだ。ニューオリンズに到着したボーレガードとノーボディは遂に宿命の対決に決着をつけなけれ ばならない。二人の拳銃が同時に火を吹く。次の瞬間、地面に崩れおれたのはボーレガードだった。だが、この決闘はボーレガードの伝説に終止符をうつための 二人の仕組んだ芝居だった。船のなかで、ボーレガードはノーボディに手紙を書いた。「君はもう雑魚ではない。有名人だ。今に大勢のノーボディが君の命を狙 うだろう……」。

ミスター・ノーボディミスター・ノーボディ

題名:MY NAME IS NOBODY/IL MIO NOME E NESSUNO
邦題:ミスター・ノーボディ
監督:トニーノ・ヴァレリ
製作総指揮:クラウディオ・マンシーニ
製作:フルヴィオ・モルセラ
原案:セルジオ・レオーネ
脚本:エルネスト・ガスタルディ
撮影:ジュゼッペ・ルッツォリーニ、アルマンド・ナンヌッツィ
音楽:エンニオ・モリコーネ
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
出演:ヘンリー・フォンダ、テレンス・ヒル、レオ・ゴードン、ジェフリー・ルイス、ジャン・マルタン、マリオ・ジロッティ、R・G・アームストロング
1974年イタリア・フランス・西ドイツ合作/シネスコサイズ・テクニカラー115分35mmフィルム
ミスター・ノーボディ [DVD]

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ヘンリー・フォンダ                テレンス・ヒル