マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「ミネソタ無頼」


朝日新聞出版より1月19日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第21号が届いた。二作品のうち今回はセルジオ・コルブッチ監督1964年製作「ミネソタ無頼(MINNESOTA CLAY)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2017年 1/29号[分冊百科]

「ミネソタ無頼」の元ネタは「座頭市」?
本作の主人公は、実在したとされる、西部開拓時代の伝説的な人物「MINNESOTA CLAY(ミネソタ・クレイ)」である。無類の早撃ちガンマンだったというクレイの生涯を描く映画は、これまでに何度も企画されながら、晩年に負傷して盲目になったという伝説から、実現は難しいと見送られてきた。それが「ミネソタ無頼」によって実現したのは、勝新太郎主演の「座頭市物語(1962年)」を始めとする座頭市シリーズの影響とも言われる。盲目の任客が見事な立ち回りを見せる座頭市シリーズは、海外でも大変な人気を博していたのだ。一方、「ミネソタ無頼」のセルジオ・コルブッチ監督は、1954年に原案。監督を担当した映画「Acque amare」でも失明してしまう主人公を描いており、「殺しが静かにやって来る(1968年)」では声を失った「サイレンス」をヒーローとしている。後のインタビューでコルブッチ監督は「ヒーローに何らかの障害を持たせれば、監督は、それを克服する為の工夫を考え抜く必要が生じる。私は、そのチャレンジが好きなんだ」と語っている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


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映画「「ミネソタ無頼」当ブログ2013年1月2日公開
MINNESOTA CLAYMINNESOTA CLAY
「MINNESOTA CLAY(ミネソタ無頼)」                    キャメロン・ミッチェル

今回はセルジオ・コルブッチ監督1964年製作「ミネソタ無頼(MINNESOTA CLAY)」をピックアップする。本作は今迄紹介したマカロニウエスタン(イタリア製西部劇)と違いハリウッド西部劇を模倣した創成期の作品である。1966年製作の「続・荒野の用心棒(DJANGO)」が同じ監督とは思えないテイストだ。

MINNESOTA CLAYMINNESOTA CLAY
フェルナンド・サンチョ            エテル・ロージョ

マカロニウエスタンで出演しないと淋しい名物キャラクターのフェルナンド・サンチョ氏も往年の作品に比べると若々しい。またセルジオ・コルブッチ監 督作品の女優陣は美しく哀しく屈強なヒロインが登場する。
主演はバイキング映画に出るためにイタリアへ招かれたキャメロン・ミッチェル。

MINNESOTA CLAYMINNESOTA CLAY
ディアナ・マーティン          エテル・ロージョ  フェルナンド・サンチョ

【ストリー】
刑務所を脱獄したミネソタ・クレイ(キャメロン・ミッチェル)は自分の無実を晴らすためにかっての仲間だったフォックス(ジョルジュ・リヴィエール)がい るメサの町に向っていた。途中でならず者たちに襲われていたエステラ(エテル・ロージョ)の命を救う。 メサの町はフォックスのグループとメキシコ人オルチス(フェルナンド・サンチョ)が激しく町の支配を巡って争っていた。エステラはオルチスの情婦だったの だ。そしてメサの町に到着したクレイはここで全てを悟る。 旧友のジョナサン(アントニオ・カザス)がクレイに語ったのは―メサの町にいたフォックスは18年前にクレイの恋人だったエリザベスの横恋慕を抱きその思 い叶わぬと知るや、エリザベスを殺し、クレイに殺人の濡れ衣を着せ自分は正義の仮面を被って保安官となっていた。 しかも町で見かけたナンシー(ディアナ・マーティン)という娘が持っていた金貨のお守りはクレイがエリザベスに渡した愛の証だった。ナンシーはクレイの実 の娘だった。ナンシーはジョナサンが引き取り大切に育てられたいた。そこへ山賊のオルチスが雪崩れ込みフォックスと争ったが、オルチスたちフォックスに倒 された。もう町は完全にフォックスに手中に落ちたのだ。クレイはフォックスに対決を挑むが、クレイの「持病」が悪化したのだ。 獄中にいた時からクレイは眼病を患い、盲目になってしまったのだ。彼は死を覚悟してジョナサンの名前で脱獄したドラナー刑務所にクレイが町に居ると便りを 出せさせる。こうすればクレイが死んでも自分の賞金はジョナサンが手にする事ができるからだ。クレイはハンディをなくすために月の出ていない闇夜にフォッ クスたちを誘い出し、彼等の物音や足音を自分の耳を頼りにひとりずつ倒して行く。だがクレイも決闘で傷つき、最後のひとり、フォックスを倒したクレイもそ の場で崩れる・・・。

MINNESOTA CLAY
メサの町“になったオープンセット

本作の”メサの町”になったセットは、スペインの首都マドリードの北にあるオヨ・デ・マンツァナーレスのオープンセットで撮影された。 「荒野の用心棒(1964年)」、「荒野の棺桶(1966年)」、「情無用のコルト(1967年)などで撮影されたが、1970年代半ばに取り壊されたそうだ。

題名:MINNESOTA CLAY
邦題:ミネソタ無頼
監督:セルジオ・コルブッチ
脚本:アドリアーノ・ボルツォーニ、セルジオ・コルブッチ
撮影:ホセ・F・アグアイヨ
美術:カルロ・シミ
音楽:ピエロ ピッチオーニ
出演:キャメロン・ミッチェル、ジョルジュ・リヴィエール、アントニオ・カサス、エセル・ロホ、ダイアナ・マーティン、アンソニー・ローズ
1964年イタリア ・フランス ・ スペイン合作/ヨーロッパ・ビスタサイズ(1.66:1)・カラー89分35mmフィルム
ミネソタ無頼[DVD]


MINNESOTA CLAY(ミネソタ無頼)

映画「スペシャリスト」



ジョニー・アリディ              フランソワーズ・ファビアン

今回はセルジオ・コルブッチ監督1969年製作「スペシャリスト(LE SPECIALISTE)」をピックアップする。
マカロニウエスタンはスペインのアルメリア地方で撮影されることが多いが、本作はイタリアとフランスの国境地帯で撮影されたそうだ。主演にフランスからフレンチロック歌手のジョニー・アリディ、共演は「男と女の詩(LA BONNE ANNEE/クロード・ルルーシュ監督1973年)」のフランソワーズ・ファビアン、イタリアから「黄金の七人」「続・黄金の七人 レインボー作戦」のガストーネ・モスキン、「ミラノ・カリブロ9」のマリオ・アドルフなどだ。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2017年 1/1号

レコード/CD売り上げ1億枚を誇るロックスター
本作の主人公ハッドを演じたジョニー・アリディの人気は未だに衰える事なく、レコード/CDのトータルセールスは1億枚を突破している。そんなアリディは2005年、フランスの高い税金から逃れる為、父親の祖国であり、富裕税のないベルギーの国籍取得を申請。却下された為にスイスへの移住を発表し、フランス国民を大いに悲しませた。それでも、芸能生活45年間で234億円以上を稼いだというアリディにとって、スイスの生活は、1年間に約3億円もの節税になるのだという。この2年後に大統領となるニコラ・サルコジ(当時は内務大臣)は、国民的スターであるアリディの移住について「この国に問題があるのだろう」とコメントした。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


ジョニー・アリディ、アンジェラ・ルーチェ    ランソワーズ・ファビアン

【ストリー】
夕暮れのブラックストーンの街に一人の男が帰ってきた。黒いマントに身をつつんだ拳銃使いが、この街で生れ育ったハッド(ジョニー・アリディ)だとは誰も気がつかなかった。悪名をとどろかすハッドは、銀行強盗の汚名を着せられて縛り首にされた実兄チャーリーの復讐に帰ってきたのだ。ブラックストーンの保安官(ガストーネ・モスキン)は、街に入ろうとしたハッドの銃を取り上げようとしたが、ハッドはその瞬間、給水塔の上でライフルを構えていた二人の男を射ち殺した。以来、チャーリーのリンチを煽動した街の人々は極力ハッドを避け始めたが、なぜか銀行家の未亡人バージニア(フランソワーズ・ファビアン)だけは接近してきた。その夜、酒場に現われたハッドは、無法者のブートに喧嘩を売られた。ブートは兄の恋人シーバの養父で、ハッドもチャーリーも昔世話になった男だったが、しかたなくハッドは銃を抜いた。ハッドは事件を究明するために、この辺一帯で恐れられている片腕のメキシコ山賊ディアブロ(マリオ・アドルフ)に逢いに出かけた。彼はディアブロとは幼ななじみだったのだ。それによると、バージニアまで十万ドルの護送を頼まれたチャーリーは、途中ブート一味に襲われ瀕死の重傷を負い、ディアブロに半分焦げた一枚の紙幣を渡したという。その頃バージニアから、チャーリーに十万ドルを奪われたと聞いた街の護衛団がやってきて、チャーリーを街に連れて帰りリンチにしたというのだ。ハッドには焦げた紙幣を見て思いだすものがあった。それは子供の頃よく遊んだ基地の壁だった。ハッドはそこで十万ドルの札束を発見した。これはチャーリーが、あらかじめ襲われることを予期して埋めていたのだ。ハッドが金を持って街に戻ると、街の者たちは現金に群がり、ハッドは留置された。その夜バージニアは色気で保安官に酒を勧め、十万ドルを持ちだすと河原で火をつけた。この炎はディアブロ一味を呼んだ。燃える札束を見たディアブロはこれがニセ札であり、彼女が預金者の十万ドルを強奪しようとしていた事を察知すると、本物の金のありかを白状させた。その頃、酔った保安官の目を盗んで牢を脱出したハッドがディアブロの子分たちを射った。遂にディアブロとハッドの宿命の対決の時がきた。ハッドは左肩を射ち抜かれ、ディアブロは倒れた。ハッドは銀行の暖炉の下から十万ドルを引きだすと街の者たちが見守る前でいまわしい札束の山に火をつけた。


ガストーネ・モスキン、ジョニー・アリディ

題名:LE SPECIALISTE
邦題:スペシャリスト
監督:セルジオ・コルブッチ
脚本:セルジオ・コルブッチ、サバティーノ・チウフィーニ
撮影:ジルベルト・ダッソンビーユ
音楽:アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ
現像:テクニカラー
出演:ジョニー・アリディ、ガストーネ・モスキン、フランソワーズ・ファビアン、マリオ・アドルフ、アンジェラ・ルーチェ
1969年イタリア・フランス・モナコ・西ドイツ/テクニスコープ・イーストマンカラー98分35mmフィルム
スペシャリスト -DVD-
2016年12月現在、DVDレンタルはありません。


スペシャリスト(LE SPECIALISTE)

スペシャリスト(LE SPECIALISTE)

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映画「リンゴ・キッド」

リンゴ・キッドリンゴ・キッド
マーク・ダモン

今回はセルジオ・コルブッチ監督1966年製作「リンゴ・キッド(RINGO AND HIS GOLDEN PISTOL)」をピックアップする。
本作は「続・荒野の用心棒」で世界を驚かせたセルジオ・コルブッチ監督が、その3か月後に発表した初期の代表作である。
白人インディアン登場などアメリカ西部劇のティストを残している。主演は「皆殺し無頼」「殺して祈れ」のマーク・ダモン。

リンゴ・キッドリンゴ・キッド

マーク・ダモン「売れっ子プロデューサーに転身したインテリ俳優」
本作のヒットを受け、同年の「皆殺し無頼」翌年の「殺して祈れ」「オーウェルロックの血戦」「白昼の大列車強盗」といったマカロニ・ウエスタンに立て続けに出演したマーク・ダモンは、次第にアクションスターとなった自分に違和感を覚え始めたという。乗馬やピストルの扱い方、ケンカの立ち回りや椅子の投げ方までをスタントマンから教わり、それを実行しているだけの自分は「役者とは言えない」と思うようになったというのだ。そんな中、ロサンゼルスから居を移したローマで多種多様な映画関係者と知り合った彼は、資金不足によって挫折した優秀な映画人や、配給に恵まれずに埋もれていくインディペンデント映画の秀作が多い事に気づかされた。そこでダモンは、1974年に俳優活動を一時休止。優れた作品に企画段階から出資し、その配給権を販売管理する新手のプロデュース業を開始する。そして1977年、帰国して”プロデューサーズ・セールス・オーガニゼーション(PSO)」という会社を立ち上げたのである。欧米双方に通じた人脈と、作品の可能を判断する眼力、さらに、若き日にUCLAで取得したMBA(経営学博士号)がダモンを成功に導いた。以降、10作に及ぶアカデミー賞候補作を含む約60作品を世に送り出したダモンは、ハリウッド屈指の名プロデューサーとして今も活動を続けている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

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フランコ・デ・ローザ(中央)          ロリス・ロディ、エットレ・マンニ

【ストリー】
テキサスとメキシコとの国境。この一帯をペレス六人兄弟は殺戮、略奪と無法をきわめていた。当然のこと、末弟ジュアニト(フランコ・デ・ローザ)を除いて、彼等の首には多額の賞金かかかっていた。こんな兄弟にとって、賞金かせぎの早射ちリンゴ(マーク・ダモン)は、目の上のコブだった。兄弟の一人はすでに彼の餌食になっていたし、そしてまた今、バランコスで二人がリンゴに打ち殺されてしまった。いつものように、放浪のリンゴは賞金を受け取るとさっさと別の町ゴールドストンへ踵を返すのだった。町の保安官ノートン(エットレ・マンニ)は、リンゴに銃の携帯を許さなかった。悪者を退治するとはいえ、リンゴの身辺はいつも穏やかならず、町の秩序が保てないからだ。案の定、ペレス兄弟がリンゴを狙った。一瞬丸腰のリンゴが自分の水筒を兄弟に投げつけると、兄弟は木端微塵に吹き飛んでしまった。水筒の中はダイナマイトが詰まっていたのだ。だが、この爆弾事件のため、リンゴはノートンに牢にぶち込まれた。さてことここに至り、ジュアニトは遂に立ち上った。奸知にたける彼は、インディアンを口車にのせ協力を誓わせる一方、さっそくノートンにリンゴを引き渡すか、さもなくば町を襲撃して、虐殺を行うと最後通牒を言い渡した。町民はノートンにリンゴを引き渡すよう要求するが、ノートンは法を曲げることはできぬと拒否した。期限の日が刻々と迫ってきた。町民は家財道具を馬車に満載し、町からでていった。果たして、ジュアニトは部下やインディアンを率いて大挙町を襲った。ノートンは騎兵隊の来援を求めに、幼い息子を使いに出し、妻や獄舎のリンゴらと防戦した。だが、少年は途中で敵に捕えられ、このままでは全員敵の手中に落ちるのも時間の問題だった。そんな時、獄舎から脱けだしたリンゴは、爆薬を箱一ぱいに詰めロープを利用して敵陣目がけてふっ飛ばした。襲撃の失敗を知ったジュアニトは、ノートンの息子を盾にとって、リンゴの手から挙銃をもぎとった。今や復讐なれりとジュアニトが会心の笑いを浮かべた最後の瞬間、倒れ伏したのは彼自身だった。リンゴのかくした挙銃が火を吐いたのだ。リンゴは保安官一家の感謝の言葉を背に、静かに町を去っていった。

リンゴ・キッドリンゴ・キッド
ジュリア・ルビーニ

題名:RINGO AND HIS GOLDEN PISTOL
邦題:リンゴ・キッド
監督:セルジオ・コルブッチ (ジョゼフ・フライド名義)
製作:ジョセフ・フライド
脚本:アドリアーノ・ボルツォーニ 、 フランコ・ロゼッティ
撮影:リカルド・パロッティーニ
美術:カルロ・シーミ
音楽:カルロ・サヴィーナ
出演:マーク・ダモン、エットレ・マンニ、ヴァレリア・ファブリツィ、フランコ・デ・ローザ、ジュリア・ルビーニ、ロリス・ロディ
1966年イタリア/メトロスコープ・イーストマンカラー86分35mmフィルム
リンゴ・キッド -DVD-
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2016年 11/20号[分冊百科]
2016年11月現在、DVDレンタルはありません。

リンゴ・キッドリンゴ・キッド
リンゴ・キッド(RINGO AND HIS GOLDEN PISTOL)
リンゴ・キッドリンゴ・キッド
リンゴ・キッド(RINGO AND HIS GOLDEN PISTOL)

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