映画「狼の挽歌」


チャールズ・ブロンソンン               ジル・アイアランド

今回はセルジオ・ソリーマ監督1970年製作「狼の挽歌(CITTA VIOLENTA)」をピックアップする。
本作は「復讐のガンマン」「続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ」などのマカロニ・ウエスタンを多数手掛けたイタリア人監督セルジオ・ソリーマ氏が、アメリカに渡り、チャールズ・ブロンソンンと妻のジル・アイアランドを主役に迎えて、一匹狼の殺し屋が裏切られた女への激情と、姿なき敵に不敵な戦意を燃やすアクション作品だ。


テリー・サヴァラス             ジル・アイアランド、ウンベルト・オルシーニ

【ストリー】
フロリダ南方の灼熱の島バハマ。一匹狼の殺し屋ジェフ(チャールズ・ブロンソンン)は愛人バネッサ(ジル・アイアランド)とドライブ中、何者かに追跡されて町の一角に追いつめられた。そして、その前に有名なレーサーの車が立ちふさがり、車から弾丸が発射され、ジェフの肩を打ち抜いた。乱射戦となり、ジェフは三人を射ち殺す。ジェフは殺人容疑で裁判ざたとなったが、弁護人スチーブ(ウンベルト・オルシーニ)の努力で正当防衛が認められ釈放された。ニューオリンズに向った彼はレース場に赴き、例のレーサーの車がカーブにさしかかった時をねらってライフルの引き金を引いた。車は火だるまとなって爆発した。数日後のパーティで彼はバネッサと再会した。車のレーサーと彼女は関係があり、ジェフの存在に嫉妬して殺そうとした事が分った。翌日、マイアミに向う二人が空港に着いた時、事務員が一枚の封筒を渡した。中には、あのレース場の薮の中でライフルを持っているジェフが写っていた。昔の仲間を洗って、誰が撮ったかを調べる彼の前にウェーバー(テリー・サヴァラス)の手下が現われ、彼の自宅へつれていった。ウェーバーは仲間に加える為に写真を撮ったのだ。またそこにはスチーブとウェーバーの妻になっていたバネッサがいた。バネッサは怒るジェフに必死に言いわけをした。翌日、ベットにいる二人をウェーバーに殺せと命令をうけた昔の仲間が忍んできた。ジェフの方が先だった。怒った彼はウェーバーを襲い射ち殺して写真のネガを取り戻した。一方、スチーブはウェーバーが殺されたのを幸いにバネッサがジェフを愛しながらも殺し屋として恐れているのを利用し、裏切らせて警察に売り、二人でウェーバーの後ガマをと目論んだ。バネッサと約束したホテルでジェフは危機一髪、刑事の張り込みをかわした。ウェーバーの会社引き継ぎのレセプションに行くエレベーターに乗ったバネッサとスチーブにジェフの冷たい眼が光った。弾がハジけた。バネッサへも射ち込まれた。警察隊と対峙したジェフの目は穏やかだった。


ジル・アイアランド                    チャールズ・ブロンソンン

題名:CITTA VIOLENTA
英題:VIOLENT CITY
邦題:狼の挽歌
監督:セルジオ・ソリーマ
製作:ピエロ・ドナティ
原案:マッシモ・デ・リタ
脚本:サウロ・スカボリーニ、ジャンフランコ・カリガリッチ、リナ・ウェルトミューラー、セルジオ・ソリーマ
撮影:アルド・トンティ
編集:ニノ・バアラジ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:チャールズ・ブロンソン、テリー・サヴァラス、ジル・アイアランド、ウンベルト・オルシーニ、ミシェル・コンスタンタン
1970年イタリア/テクニスコープ(シネスコサイズ)・テクニカラー110分35mmフィルム
狼の挽歌 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


狼の挽歌(CITTA VIOLENTA)

映画「続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ」


続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ
トーマス・ミリアン               ドナルド・オブライエン

今回はセルジオ・ソリーマ監督1968年製作「続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ(CORRI UOMO CORRI/RUN MAN RUN)」をピックアップする。本作は、流れ者のガンマン “クチーロ” の痛快な活躍を描いた「復讐のガンマン」「血斗のジャンゴ(1968年)」に続き、スケールアップした “クチーロ” 三部作の完結編だ。主演は「情無用のジャンゴ」のトーマス・ミリアンが拳銃を持たないナイフ使いを演じる。共演は「ハチェット無頼」のドナルド・オブライエン、女優陣は、「西部悪人伝」のリンダ・ヴェラス、「続・夕陽のガンマン」のチェロ・アロンゾ、山賊のボスに「さいはての用心棒」のネロ・パッツァフィーニが出演している。ガンファイトが少ないマカロニウエスタン絶頂期の作品である。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 44号 2017年 12/17号 [分冊百科]

トーマス・ミリアン ”クーチョ”への思い
本作で「復讐のガンマン(1967年)」に続いて”クーチョ”を演じたトーマス・ミリアンは、1933年にキューバで生まれた。しかし、キューバ革命の際、キューバ軍の将校だった父が革命軍に捕らえられて獄中死に追い込まれた事で、ミリアンは祖国を離れてアメリカへ移住したのである。そんなミリアンが、革命側の”クーチョ”を演じる事について、矛盾を感じているのではないかと思われがちだが、彼の思いは違っていた。「クーチョのキャラクターは、慎重に創り上げた。マカロニ・ウエスタンを通じてラテン・アメリカの仲間を支援するつもりで演じている。中南米の人々は映画の中で悪い奴として表現される事が多い。しかし、私は悪い奴をヒーローにした」と語っているのだ。ミリアンは、マイノリティのヒーローを創り上げる事によって、中南米で生活に苦しんでいる人々を励ましたかったのだろう。一方、セルジオ・ソリーマ監督は。「クチーヨというキャラクターが成功したのは、観客、特に若い世代の観客がクチーヨを自分の仲間だと感じる事が出来たからだろう。クリント・イーストウッドが演じた役は冷たく、観客とかけ離れたスーパースターだったからね」とコメントしている。
(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)

※本稿は2015年3月15日に公開した投稿の改定版です。

続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ
チェロ・アロンゾ                リンダ・ヴェラス

【ストリー】
ナイフ投げの名人クチーヨ(トーマス・ミリアン)は、牢獄で知りあった詩人ラミレス(ホセ・トーレス)から革命資金となる黄金の隠し場所を示す紙片を託される。ラミレスの遺言に応え、裸足で走り出したクチーヨ。追うのは革命軍の将軍、山賊、賞金稼ぎ、フランス人の殺し屋、救世軍の女軍曹、気の強いクチーヨの婚約者。弾丸とダイナマイトの雨の中、敵味方入り乱れながらメキシコの荒野から雪山を越えてテキサスへ…。

続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ
ネロ・パッツァフィーニ

題名:CORRI UOMO CORRI
英題:RUN MAN RUN
邦題:続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ
監督:セルジオ・ソリーマ
製作:アルド・ポミリア、セルジオ・ソリーマ
脚本:ポンペオ・デ・アンジェリス、セルジオ・ソリーマ
撮影:グリエルモ・マンコーリ
編集:タチアナ・カシーニ・モリジ
音楽:ブルーノ・ニコライ 主題歌:トーマス・ミリアン
出演:トーマス・ミリアン、ドナル・オブライエン、ジョン・アイアランド、フェデリコ・ボイド、リンダ・ヴェラス、ネロ・パッツァフィーニ、チェロ・アロンゾ、ホセ・トーレス、ルチアーノ・ロッシ
1968年イタリア・フランス/シネスコサイズ・カラー121分35mmフィルム [日本劇場未公開]
続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ! [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ007
続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ!(CORRI UOMO CORRI)

続・復讐のガンマン 走れ、男、走れ!(CORRI UOMO CORRI)

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映画「復讐のガンマン」

復讐のガンマン復讐のガンマン
リー・ヴァン・クリーフ                    トーマス・ミリアン

今回はセルジオ・ソリーマ監督1966年製作「復讐のガンマン(THE BIG GUNDOWN)」をピックアップする。
本作は「夕陽のガンマン」のリー・ヴァン・クリーフと「情無用のジャンゴ」のトーマス・ミリアンというマカロニ2大スターが競演し、逃走を続ける殺人事件の容疑者と賞金稼ぎの追跡劇で先に待つ思いがけない真実が待ち受けるのをアクションを交えて描いている。
共演は「夕陽の用心棒」「続・荒野の1ドル銀貨」「星空の用心棒」「サルタナがやって来る」「欲望の中の女」のスペイン美人女優ニエヴェス・ナバロ(スーザン・スコット)、「さすらいの一匹狼」「続・荒野の1ドル銀貨」「黄金無頼」のジョージ・マーティン、「続・荒野の1ドル銀貨」「南から来た用心棒」「地獄から来たプロガンマン」のフェルナンド・サンチョなどマカロニ常連俳優が楽しませてくれる。
巨匠エンニオ・モリコーネが作曲した主題曲が凄く良い!歌はCristy(クリスティ)という歌手なのだが、女性が単独で熱唱するマカロニウエスタンサウンドは貴重だ。

主題曲「Run Man Run/Cristy」

復讐のガンマン
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復讐のガンマン復讐のガンマン
ニエヴェス・ナバロ(スーザン・スコット)        ジョージ・マーティン

【ストリー】
ジョナサン・コーベット(リー・ヴァン・クリーフ)は、手におえぬヤクザ者を倒すことに生きがいを感じているバウンティ・キラーである。ある晩、町のブロックストン邸でパーティが開かれ、コーベットもまねかれて出席した。パーティの途中、十二歳の少女がさらわれ殺された。犯人はメキシコ人のコチヨ・サンチェス(トーマス・ミリアン)という男で、南へ向っているというニュースがはいった。ブロックスト(ウォルター・バーンズ)ンの頼みで、コーベットはコチヨを追った。あるメキシコ人の村でコーベットはコチヨを発見した。が、コチヨは一足早く逃げてしまった。その後、コーベットは、モルモン教徒の娘と河で遊んでいるコチヨを見つけ拳銃を向けたが、反対に背後から娘に射たれてしまった。未亡人(ニエヴェス・ナバロ)がきりまわしているある牧場に来たコチヨは、そこで仕事にありついたが、そこへまたコーベットが姿をあらわした。コーベットは重傷だったがモルモン教の人たちに救われたのだった。コーベットを歓待する未亡人の様子から、彼がボスになるものと誤解した牧場の男たちは、コーベットを殺そうと小屋をとりかこんだ。その危険を知らせたのはコチヨだった。二人は協力して危機を逃れた。コチヨを捕えたコーベットは帰路についたが、途中、蛇にかまれたのを利用してコチヨはまた逃げ出した。次に二人は牢の中で再会した。コーベットは保安官(フェルナンド・サンチョ)との誤解から、コチヨは喧嘩で牢入りというわけ。コチヨはかくしもったナイフを使って一人で脱出した。
やがてブロックストンに助けられコーベットは町へ帰った。が、彼はここで意外な真実を知った。娘殺しの犯人は、実はブロックストンの義理の息子(ジョージ・マーティン)だったのである。それをかくすためブロックストンはコチヨに罪をかぶせて殺そうとしていたのだ。すべてを知ったコーベットはコチヨと一緒になって、ブロックストン一味と対決した。そして、一味を全滅させた。「あばよ、おれはもうどんなことがあっても、絶対につまからねえよ!」コチヨはそういうと、コーベットのもとを去っていった。

復讐のガンマン復讐のガンマン
フェルナンド・サンチョ

題名:THE BIG GUNDOWN
邦題:復讐のガンマン
監督:セルジオ・ソリーマ
製作:アルベルト・グリマルディ
脚本:フランコ・ソリナス、フェルナンド・モランディ
脚色:セルジオ・ドナーティ、セルジオ・ソリーマ
撮影:ホセ・ガルシア・ガリステオ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:リー・ヴァン・クリーフ、トーマス・ミリアン、ジョージ・マーティン、ニエヴェス・ナバロ(スーザン・スコット)、フェルナンド・サンチョ、ベニート・ステファネッリ、ウォルター・バーンズ、マリア・グラナダ
1966年イタリア・スペイン/テクニスコープ(シネスコサイズ(1:2.35)・テクニカラー108分35mmフィルム
復讐のガンマン [DVD]
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2016年 7/31号[分冊百科]
2016年8月現在、DVDレンタルはありません。

復讐のガンマン復讐のガンマン
復讐のガンマン復讐のガンマン
復讐のガンマン復讐のガンマン

復讐のガンマン
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