映画「ブレードランナー」


ハリソン・フォード                                    ショーン・ヤング

今回はリドリー・スコット監督1982年製作「ブレードランナー(BLADE RUNNER)」をピックアップする。
本作は、ワーナー・ブラザースのバーバンクスタジオにある”オールド・ニューヨーク・ストリート”と呼ばれるオープンセットを大規模に改装して作られたセットで撮影された。人造人間と人間との戦いをフィルム・ノワール調で描いたSF映画だ。
撮影後の合成処理は、視覚効果監修のダグラス・トランブル氏によると「2001年宇宙の旅」での経験から当時のオプチカル合成による画質劣化を抑えるために、SFXシーンを70mm(65mm)で撮影したそうだ。ファイナル・カット版の特撮シーンは、この70mmフィルムからダイレクトにテレシネされたものが使用されいる。


ダリル・ハンナ                  ルトガー・ハウアー

【ストリー】
2019年。この頃、地球人は宇宙へ進出し、残された人々は高層ビルの林立する都市に住んでいた。休みなく雨が降っているロサンゼルスでは東洋系を始めとして、さまざまな人々がうごめいていた。その1人デッカード(ハリソン・フォード)は、ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)と名乗る男に本署へ連れてこられる。そこで彼は元上司のブライアントに、レプリカント4名が地球に侵入したので、彼らを見つけ出せと命じられる。レプリカントとは、遺伝子工学の新技術によって生産された人造人間で、宇宙探索や植民地惑星での危険な労働に従事し、あらかじめ死期もセットされている。ブレードランナーはレプカリントの犯罪や叛逆にそなえ、彼らを識別し抹殺する刑事のことで、デッカードはなかでも一流だった。彼はレプカリント製造の最大手タイレル社に行き、そこでタイレル博士(ジョン・ターケル)と謎の美女レイチェル(ショーン・ヤング)に出合う。彼はレイチェルをテストし、彼女がレプカリントであることを知るが、彼女自身はそれを知らなかった。デッカードはスネーク・ダンスを踊っていたレプリカントの1人ゾーラを射殺。レプリカントのレオンに襲われるが、危ういところをレイチェルに救われた。その後、2人はアパートで結ばれる。レプリカントのリーダーであるバッティ(ルトガー・ハウアー)は、自分の死期を知ろうとしてタイレル社長と対面し、タイレルを惨殺。デッカードは、レプリカントのプリス(ダリル・ハンナ)を倒した。そして、デッカードとバッティが対決。デッカードを追いつめながら、死期を悟ったバッティは彼を見逃すのだった。デッカードはレイチェルを連れて、都市から脱出する。

題名:BLADE RUNNER : The Final Cut
邦題:ブレードランナー ファイナル・カット
監督:リドリー・スコット
製作総指揮:ブライアン・ケリー、ハンプトン・ファンチャー
製作:マイケル・ディーリー
原作:フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デイヴィッド・ピープルズ
撮影:ジョーダン・クローネンウェス
録音:バド・アルパー
美術:ローレンス・G・ポール、デイヴィッド・L・スナイダー
衣裳:チャールズ・ノッド、マイケル・カプラン
特殊メイク:マービン・G・ウェストモア
スタント:ゲイリー・コムズ
未来世界視覚デザイン:シド・ミード
特殊効果監修:ダグラス・トランブル、リチャード・ユーリシッチ、デイヴィッド・ドライヤー
ビジュアルフューチャリスト:シド・ミード
編集:テリー・ローリングス、マーシャ・ナカシマ
音楽:ヴァンゲリス
提供:ジェリー・ペレンチノ、バッド・ヨーキン
出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモスM・エメット・ウォルシュ、ダリル・ハンナ、ウィルアム・サンダーソン、ブライオン・ジェームズ、ジョセフ・ターケル、ジョアンナ・キャシディ
1982年アメリカ/シネスコサイズ・カラー116分35mmフィルム
ブレードランナー ファイナル・カット -Blu-ray-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ブレードランナー ファイナル・カット(BLADE RUNNER : The Final Cut)

映画「キル・ビル(Vol.2)」

キル・ビルVol.2
ユマ・サーマン

今回はクエンティン・タランティーノ監督2004年製作「キル・ビルVol.2(KILL BILL:VOL.2)」をピックアップする。本作は「キル・ビルVol.1」の続編だが、当初「キル・ビル」は一本の作品として撮影され仮編集をすると3時間越えになり、上映時間短縮を否定した上で検討した結果、二部に分けて仕上げた。それでVOL.1とVOL.2に分け後編を4ヵ月後に封切りと言うアメリカでは珍しい事になったそうだ。VOL.1は「復讐とアクション」をテーマに描か れていたが、VOL.2は過去に遡り、復讐の旅が始まった原因を探るという核心にVOL.1とは違う描き方をしている。「キル・ビル」はティストの違う2 作品て完結する優れた作品だった。
ビルを演じたデヴィッド・キャラダイン(本名:ジョン・アーサー・キャラダイン)は、TV映画「燃えよ!カンフー(KUNG FU/1972年~)」などで日本でも有名な俳優だが、2009年6月にバンコクで亡くなった。彼のエルパソでの名シーンが素晴らしかっただけに残念だ。

作品リスト

キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
デヴィッド・キャラダイン

前作に続き挿入歌のセンスが良い。イタリアの巨匠エンニオ・モリコーネの「続・夕陽のガンマン」より「IL TRAMONTO/夕陽は沈む~」、「豹/ジャガー」より「L’ARENA/決闘場」などマカロニウエスタンの音源が登場し、前作同様に梶芽衣子さんが歌う「女囚さそり701号 怨み節」より「怨み節 」がラストに流れる。

「女囚さそり701号 怨み節(1972年東映/監督:伊藤俊也)」主題歌「怨み節 」歌:梶芽衣子

キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
PANAFLEX GOLDキャメラとクエンティン・タランティーノ監督

【ストリー】
かつて闇のエージェント”毒ヘビ暗殺団“で最強と言われた殺し屋ザ・ブライド(ユマ・サーマン)は、結婚式の最中に、花嫁姿のまま瀕死の重傷を負わされ、 身篭もっていた娘をも殺された。彼女は、自分を襲った組織のボスであるビル(デイヴィッド・キャラダイン)とその部下たちへの復讐の旅に出ていた。残る標的は3人。ビルの弟バド(マイケル・マドセン)はストリップ・クラブの用心棒をしながら、薄汚れたトレーラーで酒浸りの日々を送っている。片目にア イ・パッチをした女、エル・ドライバー(ダリル・ハンナ)は、ザ・ブライドの代わりにビルの愛人の座に納まっていた。
ザ・ブライドはテキサスの荒野へと降 り立ち、まずはバドを殺しにいく。だが逆に倒されてしまい、彼女は土の中に埋められる。しかし中国の僧侶パイ・メイ(ゴードン・リュー)のもとでの武術の修行の日々を思い出したザ・ブライドは、拳で棺桶の蓋を突き破り、地上に出ることに成 功。一方バドは、エル・ドライバーの裏切りにより毒ヘビに噛まれて死亡。そこにザ・ブライドが現われ、エル・ドライバーの残っている片目をえぐり取る。そしてビルとの対決。ザ・ブライドとビルの間に産まれた娘は生きていた。ビルの愛を知ったザ・ブライドだが、それでも対決の末にビルを倒す。翌日から、娘と共に彼女は新しい生活を始めるのだった。

キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
ダリル・ハンナ                      ゴードン・リュー、ユマ・サーマン

題名:KILL BILL:VOL.2 THE LOVE STORY
邦題:キル・ビルVol.2 ザ・ラブ・ストーリー
監督:クエンティン・タランティーノ
製作総指揮:ハーヴェイ・ウェインスタイン、ボブ・ウェインスタイン、E・ベネット・ウォルシュ、ハーヴェイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン、エリカ・スタインバーグ
製作:ローレンス・ベンダー
脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:ロバート・リチャードソン
美術:デイヴィッド・ワスコ、ツァオ・ジュウピン
衣装:小川久美子、キャサリン・マリー・トーマス
編集:サリー・メンケ
音楽:ロバート・ロドリゲス、The RZA
現像:テクニカラー
撮影機材:パナビジョン
制作会社:ア・バンド・アパート
出演:ユマ・サーマン、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、マイケル・マドセン、マイケル・パークス、サミュエル・L・ジャクソン、ボー・スベンソン、ラリー・ビショップ
2004年アメリカ/シネスコサイズ・イーストマンカラー138分35mmフィルム
キル・ビル Vol.2 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

キル・ビルVol.2キル・ビルVol.2
ユマ・サーマン

映画「キル・ビル(Vol,1)」

キル・ビル
ユマ・サーマン

今回はクエンティン・タランティーノ監督2003年製作「キル・ビルVol.1(KILL BILL:VOL.1)」をピックアップした。本作は日本でも話題になり、三池崇史監督や園子温監督の作品に強い影響を与えた事は間違いない。東京ロケも 一部あるが、決闘シーンの舞台となる青葉屋は港区西麻布の権八をモデルにした。その青葉屋や沖縄の寿司屋、日本のセットは中国北京の撮影所(北京電影公司)で四ヶ月にわたって撮影されたそうだ。本作は、劇画を見る様なアクションとバイオレンスがベースにあるが、形式美として成立しており、秀でた構成で完結している見事な作品だ。「ジャンゴ 繋がれざる者」は劇場で観たが、本作をDVDで観た事を後悔する。やはりクエンティン・タランティーノ氏は傑出した監督だと思う。

本作を見終ると、東映が1971年に製作した「修羅雪姫(/監督:藤田敏八、主演:梶芽衣子)」を彷彿させるシーンが多い事に気付く。原作者である小池一夫氏が「キル・ビルの原作は修羅雪姫である」として制作プロダクションア・バンド・アパート社に版権料の支払いを要求し、認められたそうだ。
(参照:ウィキペディア)

作品リスト

キル・ビルキル・ビル
ユマ・サーマン

2012年に製作した「ジャンゴ 繋がれざる者」でもそうだったが、本作は挿入歌が凄い!
マカロニウエスタン「怒りのガンマン 銀山の大虐殺(THE BIG SHOWDOWN/1969年/監督:ジャンカルロ・サンティ、音楽:セルジオ・バルドッティ、主演:リー・ヴァン・クリーフ)」や「女囚さそり701号 怨み節(1972年東映/監督:伊藤俊也、音楽:菊池俊輔、主演・歌:梶芽衣子)」をクエンティン・タランティーノ監督の嗜好で採用している。またトップシーンでナンシー・シナトラが歌う「バン・バン(BANG BANG)」が流れるが、この曲は1966年にフランス人歌手シェール(Cher)のオリジナルをカバーしたもので日本でもヒットし、私もEPレコードを 買ったのを覚えている。この歌詞が本作にピタリと嵌っているのが、素晴らしくセンスが良い。

「Bang Bang」 歌:シェール(Cher)

こっちは5つであの子は6つ
棒切れを馬見立てて
西部劇の真似して遊んだ
あの子は黒を,こっちは白を着てた
決闘に勝つのはいつもあの子の方で
バンバン!ってこっちが撃たれては
バンバン!そのたび地面に倒れてた
バンバン!っていうヘタクソな銃声が聞こえると
いつもあの子に撃たれて死んだよ
やがて季節がめぐって時が過ぎ
大人になって,付き合うようになった
よく笑ってはこう言ってたね「覚えてる?昔よく遊んだろ?
バンバン!撃つのはいつもこっちでさ
バンバン!って言うと倒れてくれた
バンバン!って言いながら
バンバン!よく撃つ真似をして遊んだよね」

音楽がかかって周りの歌声も聞こえてた
教会の鐘も自分のために鳴ってたのに

なのにあの人はここにはいない
一体どうしてなのかわからない
今日という日が来るまでに
何度か泣くこともあったけど
さよならの言葉も言わないまま
あっという間にいなくなった
バンバン!その一撃で
バンバン!すっかり打ちのめされた
バンバン!ってあの音が聞こえてくる
大好きなあの人が
こんな仕打ちをするなんて

キル・ビルキル・ビル
キル・ビルキル・ビル
キル・ビルキル・ビル
ルーシー・リュー

【ストリー】
毒ヘビ暗殺団で最強と言われた元エージェントの女、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)が、4年間の昏睡状態から奇跡的に目を覚ます。彼女は自分の結婚式の最 中に、かつてのボス、ビル(デイヴィッド・キャラダイン)とその手下たちに襲われ、頭を撃ち抜かれたのだ。友達も夫も、腹の中に宿っていた子供もみんな死 んだ。ザ・ブライドは復讐の旅に出る。まずはナイフの使い手であるヴァニータ・グリーン(ヴィヴィカ・A・フォックス)の自宅で彼女を殺す。そして沖縄へ 飛び、服部半蔵(サニー千葉)から刀を手に入れ、東京へ。青葉屋に乗り込み、暗殺集団クレイジー88を皆殺しに。少女の殺し屋ゴーゴー夕張(栗山千明)、 さらに日本刀の名手オーレン・イシイ(ルーシー・リュー)も苦闘の末に倒す。そして飛行機の中、ビルの名で終わる復讐リストを書き記すのだった。

キル・ビルキル・ビル
ジュリー・ドレフュス             栗山千明

題名:KILL BILL:VOL.1
邦題:キル・ビルVol.1
監督:クエンティン・タランティーノ
製作総指揮:ハーヴェイ・ウェインスタイン、ボブ・ウェインスタイン、E・ベネット・ウォルシュ、ハーヴェイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン、エリカ・スタインバーグ
製作:ローレンス・ベンダー
脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:ロバート・リチャードソン
照明:中須岳士(日本ロケのみ)
美術:種田陽平、デイヴィッド・ワスコ
殺陣:島口哲朗
衣装:キャサリン・マリー・トーマス、 小川久美子
アニメーションキャラクターデザイン:石井克人、田島昭宇
アニメーション美術:西田稔
編集:サリー・メンケ
音楽:The RZA、ラーズ・ウルリッヒ
現像:テクニカラー
撮影機材:パナビジョン
制作会社:ア・バンド・アパート
出演:ユマ・サーマン、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、ルーシー・リュー、ジュリー・ドレフュ、ヴィヴィカ・A・フォックス、千葉真一、栗山千明、國村隼、風祭ゆき、菅田俊、マイケル・マドセン、マイケル・パークス
2003年アメリカ/シネスコサイズ・イーストマンカラー113分35mmフィルム
キル・ビル Vol.1 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

キル・ビルキル・ビル
千葉真一                      國村隼