映画「ペリカン文書」


「ペリカン文書」ジュリア・ロバーツ

ジュリア・ロバーツ               デンゼル・ワシントン

今回はアラン・J・パクラ監督1993年製作「ペリカン文書(THE PELICAN BRIEF)」をピックアップする。
本作はジョン・グリシャム氏の同名小説を「大統領の陰謀」「推定無罪(1990年/ハリソン・フォード主演)」のアラン・J・パクラ監督がプロデュースも兼ねて製作した傑作だ。内容は自分の書いた論文が、偶然にも政界の暗部を突いていたために国家的規模の陰謀に巻き込まれ、命を狙われる女子大生(ジュリア・ロバーツ)の危難を描いたサスペンスだ。2017年7月に惜しくも亡くなったサム・シェパードが若々しい姿を残してくれている。


サム・シェパード                  ジュリア・ロバーツ

サム・シェパード

【ストリー】
ワシントンD.C.で、一夜のうちに2人の最高裁判事が暗殺された。なぜ彼らが殺害されたのかは謎だった。ニューオリンズの法学部の女子大生ダービー・ショウ(ジュリア・ロバーツ)は事件に興味を覚え、ある仮説を打ち立ててレポートに書き上げた。彼女は恋人の大学教授キャラハン(サム・シェパード)にレポートを渡すが、それを読んだ彼は驚き、友人のFBI特別法律顧問ヴァーヒーク(ジョン・ハード)に渡す。それは24時間もたたぬうちにFBI長官(ジェームズ・B・シッキング)、CIA長官(ウィリアム・アサートン)から大統領補佐官(トニー・ゴールドウィン)、そして大統領(ロバート・カルプ)の手に渡った。論文はペリカン文書と呼ばれて厳重に保管された。そうとは知らぬダービーの眼前で、キャラハンの自動車が爆発炎上して彼は死亡した。車を降りていて危うく難を逃れたダービーは、何者かに命を狙われていることを確信する。論文は偶然にも事件の真実を突いていた。ヴァーヒーク、そして暗殺事件の実行犯の男(スタンリー・トゥッチ)が彼女のそばで殺されるに及んで、ダービーは敏腕新聞記者グレイ(デンゼル・ワシントン)に、何もかも話す。事件の裏には、ペリカンなどの野鳥が生息する湿地帯の開発を巡る訴訟問題があり、環境保護派の2人の判事は、開発推進派の支持者の手によって殺されたのだ。だが黒い影は、執拗に彼女とグレイの後を追う。2人は政府の高官と取り引きし、彼女の命を保証してもらう。グレイのスクープがTVをにぎわしている頃、彼女は南の島でその模様を見ていた。

題名:THE PELICAN BRIEF
邦題:ペリカン文書
監督:アラン・J・パクラ
原作:ジョン・グリシャム
撮影:スティーブン・ゴールドブラット
美術:フィリップ・ローゼンバー
衣装:アルバート・ウォルスキー
編集:トム・ロルフ、トゥルーディ・シップ
音楽:ジェームズ・ホーナー
撮影機材:パナビジョン
特機機材:J.L.Fisher,Chapman
現像:テクニカラー
出演:ジュリア・ロバーツ、デンゼル・ワシントン、サム・シェパード、トニー・ゴールドウィン、ジョン・リスゴー、ウィリアム・アサートン、ジェームズ・B・シッキング、ジョン・ハード、ロバート・カルプ
1993年アメリカ/シネスコサイズ・カラー141分35mmフィルム
ペリカン文書 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


「ペリカン文書」                ジュリア・ロバーツ

「ペリカン文書」ジュリア・ロバーツ

映画「フライト」


デンゼル・ワシントン

今回はロバート・ゼメキス監督2012年製作「フライト(FLIGHT)」をピックアップする。
本作を日本では航空サスペンスのように宣伝されたが、実際の内容はアルコール依存症の主人公を描いたドラマであり、アカデミー賞に輝く名優・監督コンビによる優れた作品だ。撮影は2011年10月から開始されたそうだ。

【ストリー】
フロリダ州オークランド発アトランタ行きの旅客機に乗り込んだウィップ・ウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)。一流の操縦テクニックを誇る彼は、この日も激しい乱気流を鮮やかに切り抜け、機体が安定すると副操縦士に任せて眠ってしまう。だが突然の急降下が、ウィトカーの眠りを破る。機体は制御不能、車輪を出し、燃料を捨て、あらゆる手段で速度を落とそうとするが、降下は止まらない。緊迫するコックピットでウィトカーは、機体を逆さまにする背面飛行を決行。高度は水平に保たれ、前方に草原が現れた。ウィトカーは機体を元に戻し、決死の不時着陸に挑む……。
アトランタの病院で目覚めたウィトカーは、パイロット組合幹事のチャーリー(ブルース・グリーンウッド)から、102人中生存者は96人だと告げられる。高度3万フィートからのそれはまさに奇跡の着陸だった。しかし密かに付き合っていた客室乗務員のトリ―ナ(ナディーン・ヴェラスケス)が亡くなったと聞き、ウィトカーはショックを受ける。見舞いに来た友人のハーリン(ジョン・グッドマン)が、興奮して世の中の騒ぎをまくし立てる。マスコミがウィトカーの偉業を称え、彼は一夜にしてヒーローとなったのだ。翌朝、チャーリーに呼び出されたウィトカーは、弁護士のラング(ドン・チードル)を紹介される。フライト・レコーダーから、事故の真相は機体の故障だと解明されるはずなのに、なぜ弁護士が必要なのかと声を荒げるウィトカー。実は調査委員会で、ある重大な疑惑が浮上していた。事故後、乗務員全員に行われた検査の結果、ウィトカーの血液中からアルコールが検出されたのだ。それが事故の原因と特定されれば、ウィトカーは過失致死で終身刑となる。一方、10人のパイロットに挑戦させた事故のシミュレーションでは、全員が地面に激突、全乗客が死亡、ウィトカーの神の腕が証明される。だがマスコミが疑惑を嗅ぎつけ始める中、ある客室乗務員はウィトカーを命の恩人だと感謝しながらも、彼に有利な証言を断り、副操縦士はTVのインタビューで思わせぶりな発言をするのだった。心の拠り所だった一人息子にも罵られ、次第に追いつめられていくウィトカー。そして全てが白日の下にさらされる公聴会の日がやって来た……。

題名:FLIGHT
邦題:フライト
監督:ロバート・ゼメキス
製作総指揮:シェリラン・マーティン
製作:ロバート・ゼメキス、ウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルド、スティーヴ・スターキー、ジャック・ラプケ
脚本:ジョン・ゲイティンズ
撮影:ドン・バージェス
美術:ネルソン・コーツ
衣裳:ルイーズ・フログリー
SFX/VFX/:ケビン・ベイリー
編集:ジェレマイア・オドリスコル
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:デンゼル・ワシントン、ケリー・ライリー、ドン・チードル、ジョン・グッドマン、ブルース・グリーンウッド、メリッサ・レオ、ブライアン・ジェラティ、タマラ・チュニー、ナディーン・ヴェラスケス、ジェームズ・バッジ・デール、ガルセル・ビュヴァイス
2012年アメリカ/シネスコサイズ・カラー138分デジタルシネマ
フライト -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


フライト(FLIGHT)

映画「マグニフィセント・セブン」


デンゼル・ワシントン

アントワーン・フークア監督2016年製作「マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)」が2017年1月27日に日本で劇場公開され、私は31日にTOHOシネマズ日本橋スクリーン5でDCP上映で観て来た。
本作の予告編は昨年夏頃からYouTubeなどで公開され、私はカレンダーに公開日をマークし期待していた作品だ。内容は黒澤明監督「七人の侍(1954年)」と同作をリメイクした「荒野の七人(THE MAGNIFICENT SEVEN/1960年ジョン・スタージェス監督)」を原案にしたハリウッド・ウエスタンだ。撮影は2015年3月から8月まで64日かけてルイジアナ州バートン・ルージュ、セイント・フランシスヴィル、ザッカリーで行われたそうだ。

マカロニウエスタン(イタリア製西部劇)を長年見続けて来た私にとって、本作は物足りなかった。何より悪役のキャラが全然立ってない。このインパクトがないとカタルシスが生まれず、復讐の銃弾が弱まり、ガンファイトが浮いて見えるのだ。
例えばセルジオ・レオーネ監督の1965年製作「夕陽のガンマン(FOR A FEW DOLLARS MORE)」では、ジャン・マリア・ヴォロンテ、クラウス・キンスキー、ルイジ・ピスティッリ、アルド・サンブレルなどの名俳優・悪役が佇むだけで成立している。これがないとクリント・イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフのガンファイトにカタルシスを感じ得なかっただろう。本作の銃器、衣装、セットの考証は、ハリウッド製作で流石と思うが、作品は凡作である。特に脚本と配役が残念だった。


マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

イ・ビョンホン

【ストリー】
悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)によって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。住民の一人であるエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)、流れ者、拳銃の達人といった7人の男を雇って、バーソロミューの手から町を救い出すように頼む。金のためと割り切って戦いに身を投じるサムやジョシュだったが……。

題名:THE MAGNIFICENT SEVEN
邦題:マグニフィセント・セブン
監督:アントワーン・フークア
製作総指揮:ブルース・バーマン、アントワーン・フークア、ウォルター・ミリッシュ、ベン・ウェイスブレン
製作:ロジャー・バーンボーム、トッド・ブラック
原作:黒澤明、橋本忍、小国英雄「七人の侍」
脚本:ニック・ピゾラット、リチャード・ウェンク
撮影:マウロ・フィオーレ
編集:ジョン・ルフーア
音楽:ジェームズ・ホーナー、サイモン・フラングレン
フィルム:イーストマン・コダック
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、マーティン・センズメアー、ピーター・サースガード
2016年アメリカ/シネスコサイズ・カラー133分35mmフィルム
マグニフィセント・セブン -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

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