映画「ラヴレース」


ラヴレース(LOVELACE) アマンダ・セイフライド

アマンダ・セイフライド               ピーター・サースガード

今回は、ロバート・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン共同監督2012年製作「ラヴレース(LOVELACE)」をピックアップする。本作は、アメリカの伝説的なポルノ映画「ディープ・スロート(1972年)」の主演女優リンダ・ラヴレースを描いている。
センセーショナルなポルノスターに深い暗部があり、リンダ・ラヴレースは引退後に女性活動家へと転身した部分は全てカットされ、有力な支援者となったフェミニストの主導者、グロリア・スタイネム役にサラ・ジェシカが演じたそうだ。また信仰心の深い母親・ドロシー役を熱演するシャロン・ストーンが、今までのキャラクターをかなぐり捨てているのに驚いた。本筋とは離れるが、劇中のArriflex 35mm ⅡCキャメラにバッテリーケーブルが付いていないのが気になった。


ラヴレース(LOVELACE)

クリス・ノース           劇中キャメラ:Arriflex35 ⅡC (200Feet magazine)

【ストリー】
フロリダの小さな町に暮らすリンダ・ボアマン(アマンダ・セイフライド)は、敬虔なカトリック教徒の両親のもと厳しく育てられた。そんな生活にうんざりしていたリンダは、ある日、女友達と遊んだ帰りに地元でバーを営むチャック・トレイナー(ピーター・サースガード)と出会う。チャックが寄せる甘い言葉に酔いしれた彼女は、すぐに彼と結婚。うぶなリンダにチャックは一つずつセックスの手ほどきをしていった。当初甘い面を見せていたチャックだが、次第に汚い部分を見せ始める。バーでの売春容疑で逮捕され保釈金や多方面への借金を抱え金に困ったチャックは、リンダをポルノ映画に出演させようとする。こうして彼女はリンダ・ラヴレースという芸名でポルノ映画「ディープ・スロート」に主演。作品は1972年に全米公開され、成人映画用の劇場だけでなく一般の映画館でも上映、有名人やセレブ、女性たちもこぞって観に行き、一大センセーションを巻き起こす。『プレイボーイ』編集長のヒュー・ヘフナー(ジェームズ・フランコ)やサミー・デイヴィス・Jr.からの賞賛を受け、リンダは性革命のシンボルとして一躍スターとなる。それから6年後、チャックと別れたリンダは自伝を出すために出版社を訪れる。メディアによって作り上げられたリンダ・ラヴレースの虚像の裏で、チャックから日常的に暴力を振るわれても逃げ出すに逃げ出せず虐げられていた日々があった。辛い過去と決別するために、そして同じように苦しい思いをしている女性たちのために、リンダは当時のことを包み隠さず正直に語る……。


シャロン・ストーン、ロバート・パトリック

題名:LOVELACE
邦題:ラヴレース
監督:ロバート・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
製作総指揮:ジョン・トンプソン、マーク・ギル、メリット・ジョンソン、アビ・ラーナー、ダニー・ディムボート、トレバー・ショート、ボアズ・デビッドソン
製作:ジェイソン・ワインバーグ、ジム・ヤング、ハイディ・ジョー・マーケル、ローラ・リスター
脚本:アンディ・ベリン
撮影:エリック・エドワーズ
美術:ウィリアム・アーノルド
配役:ケリー・バーデン、ポール・シュニー
衣裳:カリン・ワグナー
編集:ロバート・ダルバ、マシュー・ランドン
音楽:スティーヴン・トラスク
撮影機材:クレアモントカメラ(CLAMONT)
現像:POTOKEM
出演:アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、ハンク・アザリア、シャロン・ストーン、アダム・ブロディ、ボビー・カナヴェイル、ジェームズ・フランコ、デビ・メイザー、クリス・ノース、クロエ・セヴィニー、ジュノー・テンプル、ロバート・パトリック、エリック・ロバーツ、ウェス・ベントリー
2012年アメリカ/ビスタサイズ・カラー93分35mmフィルム
ラヴレース -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


シャロン・ストーン           アマンダ・セイフライド

映画「マグニフィセント・セブン」


デンゼル・ワシントン

アントワーン・フークア監督2016年製作「マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)」が2017年1月27日に日本で劇場公開され、私は31日にTOHOシネマズ日本橋スクリーン5でDCP上映で観て来た。
本作の予告編は昨年夏頃からYouTubeなどで公開され、私はカレンダーに公開日をマークし期待していた作品だ。内容は黒澤明監督「七人の侍(1954年)」と同作をリメイクした「荒野の七人(THE MAGNIFICENT SEVEN/1960年ジョン・スタージェス監督)」を原案にしたハリウッド・ウエスタンだ。撮影は2015年3月から8月まで64日かけてルイジアナ州バートン・ルージュ、セイント・フランシスヴィル、ザッカリーで行われたそうだ。

マカロニウエスタン(イタリア製西部劇)を長年見続けて来た私にとって、本作は物足りなかった。何より悪役のキャラが全然立ってない。このインパクトがないとカタルシスが生まれず、復讐の銃弾が弱まり、ガンファイトが浮いて見えるのだ。
例えばセルジオ・レオーネ監督の1965年製作「夕陽のガンマン(FOR A FEW DOLLARS MORE)」では、ジャン・マリア・ヴォロンテ、クラウス・キンスキー、ルイジ・ピスティッリ、アルド・サンブレルなどの名俳優・悪役が佇むだけで成立している。これがないとクリント・イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフのガンファイトにカタルシスを感じ得なかっただろう。本作の銃器、衣装、セットの考証は、ハリウッド製作で流石と思うが、作品は凡作である。特に脚本と配役が残念だった。


マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

イ・ビョンホン

【ストリー】
悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)によって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。住民の一人であるエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)、流れ者、拳銃の達人といった7人の男を雇って、バーソロミューの手から町を救い出すように頼む。金のためと割り切って戦いに身を投じるサムやジョシュだったが……。

題名:THE MAGNIFICENT SEVEN
邦題:マグニフィセント・セブン
監督:アントワーン・フークア
製作総指揮:ブルース・バーマン、アントワーン・フークア、ウォルター・ミリッシュ、ベン・ウェイスブレン
製作:ロジャー・バーンボーム、トッド・ブラック
原作:黒澤明、橋本忍、小国英雄「七人の侍」
脚本:ニック・ピゾラット、リチャード・ウェンク
撮影:マウロ・フィオーレ
編集:ジョン・ルフーア
音楽:ジェームズ・ホーナー、サイモン・フラングレン
フィルム:イーストマン・コダック
撮影機材:パナビジョン
現像:テクニカラー
出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、マーティン・センズメアー、ピーター・サースガード
2016年アメリカ/シネスコサイズ・カラー133分35mmフィルム
マグニフィセント・セブン -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)

映画「K-19」

K-19

今回はキャスリン・ビグロー監督2002年製作の「K-19」をピックアップする。
最近同監督作品に嵌っている。1951年生まれの女性監督で、私 はどの作品を観ても凄いと思うリアルな描写と視点に感動する。私はすっかりキャスリン・ビグロー監督のファンになってしまった。本作は28年間封印されていた、米ソ冷戦時代に実際に起こった事件を映画化したものだ。
1961年にソ連の原子力潜水艦K-19で実際に起った放射能事故を基に航行実験において、突然原子炉の冷却装置に故障が起き原子炉のメルトダウンになりかねない危機的状況陥るが・・・。

K-19K-19

本作は単なるパニック映画ではなくロシアをソ連邦と呼んだ米ソ冷戦時代をソ連側から描いている。艦長がハリソン・フォードに若干の違和感を感じるが、演技が上手いので内容に引き込まれてしまった。今後もキャスリン・ビグロー監督作品は要注目だ!

K-19K-19
ハリソン・フォード              リーアム・ニーソン

【ストリー】
1961年、米ソ冷戦の最中、ソ連国家首脳部は原子力潜水艦K-19の処女航海の艦長にアレクセイ・ボストリコフを任命した。副艦長には経験豊富なミハイ ル・ポレーニンが就き艦は出航。この2人の意見はしばしば対立するが、K-19は次々にテストを成功させていった。しかし新たな任務の遂行中、艦内の冷却 装置のひび割れが判明する。原子炉は過熱し始め、このままでは炉心の溶融が避けられない。
ボストリコフはじめ乗組員は、大惨事をくい止めるべくひとつの決 断を下す・・・・。

K-19K-19

題名:K-19:THE WIDOWMAKER
邦題:K-19
監督:キャスリン・ビグロー
製作:キャスリン・ビグロー、シガージョン・サイヴァッツォン、ナイジェル・シンクレア、クリス・ウィッテカー、キャスリン・ビグロー
製作総指揮:ハリソン・フォード、モリッツ・ボーマン、ガイ・イースト、ナイジェル・シンクレア
脚本:クリストファー・カイル
撮影:ジェフ・クローネンウェス
美術:カール・ユーリウスソン 、 マイケル・ノヴォトニー
衣装:マリ・アレン
編集 :ウォルター・マーチ
音楽:クラウス・バデルト
現像:テクニカラー
撮影機材:パナビジョン
出演:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン、ピーター・サースガード、クリスチャン・カマルゴ、ピーター・ステッビングス
2002年アメリカ・イギリス・ドイツ/シネスコサイズ・カラー137分35mmフィルム
K-19 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

K-19K-19