映画「アヴェ・マリアのガンマン」


レナード・マン                  ピーター・マーテル

今回はフェルディナンド・バルディ監督1969年製作「アヴェ・マリアのガンマン(IL PISTOLERO DELL’AVE MARIA)」をピックアップする。主演は「ガンマン無頼 地獄人別帖」のレナード・マン、共演は「嵐を呼ぶ男スリム(DIO LI CREA…IO LI AMMAZZO!/パオロ・ビアンチーニ監督1969年)」のピーター・マーテル、「ガンマン無頼」のホセ・スアレス、「情無用のジャンゴ」のピエロ・ルリ、女優陣は「007 サンダーボール作戦」日米合作映画「ガンマー第3号 宇宙大作戦」のルチアナ・パルッツィ、「愛のアンジェラス(ラモン・フェルナンデス監督1971年)」のピラール・ヴェラスケスが出演している。
本作は定番のスペイン・タベルナスにあるテキサス・ハリウッド'(FORT BRAVO Almeria)などのオープンセットではなく、マドリッドの南約80Kmに位置するTEMBLEQUEという歴史ある実際の町を、現代の風情を消して使ったそうだ。当時マカロニウエスタンが増産時期だった為にオープンセットが別の作品で塞がっていたのではないかと思われる。その意味で貴重な作品だ。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 49号 2018年 2/25号 [分冊百科]

※本稿は2015年8月21日に公開したものを改定したものです。

アヴェ・マリアのガンマン
アルベルト・デ・メンドーサ                        ピエロ・ルリ

【ストリー】
出生不明のセバスチャン(レナード・マン)は、鐘桜を見ると過去の失われた記憶がフラッシュバックするような気がしてならない。ある日、メキシコ人の山賊に追われたラファエル(ピーター・マルテル)が、彼のところへ助けを求めに来る。食事を与え、泊まる場所を提供するセバスチャン。そのラファエルが、彼に驚くべき事実を伝える。セバスチャンの実の母親がまだ生きていて、父親を殺した男と一緒に暮らしているというのだ。自分の出生の秘密を探るため、セバスチャンはメキシコへと旅立つ・・・。


ルチアナ・パルッツィ

ルチアナ・パルッツィは芸者になりたい?
本作のアンナ役を演じたルチアナ・パルッツィは、日本で撮影された深作欣二監督の「ガンマー第3号 宇宙大作戦(1968年)」について「深作監督は、私や通訳などのスタッフにとても良くしてくれた。準備は常に万端でスケジュールの遅れもなく、日本滞在はとても楽しめたわ」と振り返っている。ところが、パルッツィが記者会見で語った次のような言葉が、ちょっとした問題を起こしてしまったのである。「もし私が日本女性に生まれていたら、人妻になるより芸者の方がいいわ。奥さんたちは家にいなければならないし、言いたい事も満足に言えず、子供を育て、家を掃除するだけでしょう?芸者の方が人生を楽しんでるわ。政治や世界の出来事について男性と語り、一緒に笑う事が出来るんだもの」この発言の後、会場は一瞬静まり返り、記者たちはショックを隠せない表情を浮かべた。そして、翌日の新聞には「ルチアナは芸者になりたい」という記事が掲載されたのだ。家事と育児に追われてばかりの日本の専業主婦を”応援”するための言葉だったというが、美女パルッツィのラジカルな発言は、当時の日本社会には刺激が強すぎたのかもしれない。(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)


ピラール・ベラスケス
アヴェ・マリアのガンマン
ホセ・スアレス                   ルチアナ・パルッツィ

題名:IL PISTOLERO DELL’AVE MARIA
邦題:アヴェ・マリアのガンマン
監督:フェルディナンド・バルディ
製作:マノロ・ボロニーニ
脚本:ピエロ・アンキーシ、フェルディナンド・バルディ、ヴィンセンツォ・セラミ、フェデリコ・デ・ウルティア、マリオ・ディ・ナルド
撮影:マリオ・モントゥーリ
美術:エドゥアルド・トレ・デ・ラ・フエンテ
編集:エウヘニオ・アラビソ
音楽:ロベルト・プレガディオ
出演:レナード・マン、ピーター・マーテル、ルチアナ・パルッツィ、アルベルト・デ・メンドーサ、ピラール・ベラスケス、ピエロ・ルリ、ルチアーノ・ロッシ、ホセ・スアレス
1969年イタリア/ビスタサイズ・カラー80分35mmフィルム [日本劇場未公開]
アヴェ・マリアのガンマン [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


アヴェ・マリアのガンマン(IL PISTOLERO DELL’AVE MARIA)

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映画「西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦」



リタ・パヴォーネ                                  リタ・パヴォーネ、ルーチョ・ダッラ

今回は「盲目ガンマン」「アヴェ・マリアのガンマン」「ガンマン無頼」のフェルディナンド・バルディ監督1967年製作「西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦(LITTLE RITA NEL WEST)」をピックアップする。本作はマカロニ・ウエスタンで初のミュージカルで、主演はイタリアカンツォーネ界のトップシンガーであるリタ・パヴォーネが起用された。
彼女は日本でも「恋の意気地なし(Come te non c’e nessuno)」や「禁じられた抱擁(Che M’Importa Del Mondo)」がヒットしている。共演はイタリアを代表するシンガー・ソングライターであるルーチョ・ダッラ、「ミスター・ノーボディ」「皆殺しのジャンゴ」のテレンス・ヒル、「風の無法者」のゴードン・ミッチェル、「南から来た用心棒」などマカロニ常連俳優のフェルナンド・サンチョなど豪華俳優陣が脇を固めている。
1シーンだが、日本でも有名な世界的トランペット奏者のニニ・ロッソが、カメオ出演しているには驚いた。

マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 46号 2018年 1/14号 [分冊百科]


ゴードン・ミッチェル               フェルナンド・サンチョ

【ストリー】
愚連隊を退治した女ガンマンのリトル・リタ(リタ・パヴォーネ)は、そこで出会った相棒フランシス(ルーチョ・ダッラ)と共に、インディアン村のチーフ・バイソン(ゴードン・ミッチェル)の元を訪れ、愚連隊から奪った金を引き渡す。「金は諸悪の根源」と考えるバイソンは、悪党たちから集めた金を”消滅”させようとしていたのだった。しかし、リタは「リンゴとジャンゴの金が未だよ」と、強敵から金を奪う事を宣言。そして、リンゴとジャンゴの前に立ちはだかったリタは、”名だたる”ガンマンを相手に一対一の勝負を挑むのだった。


テレンス・ヒル、リタ・パヴォーネ    エンツォ・ディ・ナターレ続・荒野の用心棒」のパロディ

題名:LITTLE RITA NEL WEST
邦題:西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦
監督:フェルディナンド・バルディ
製作:マノロ・ボロニーニ
脚本:フェルディナンド・バルディ、フランコ・ロゼッティ
撮影:エンツォ・バルボーニ
編集:アントニオ・ラミレス
音楽:ロビー・ポイトヴァン
出演:リタ・パヴォーネ、テレンス・ヒル、ルーチョ・ダッラ、ゴードン・ミッチェル、フェルナンド・サンチョ、テディ・リノ、ニナ・ラーカー、カーク・モリス、エンツォ・ディ・ナターレ
1967年イタリア・スペイン/シネスコサイズ・カラー98分35mmフィルム [日本劇場未公開]
-DVD- 西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦
2017年12月現在、DVDレンタルはありません。


カメオ出演:ニニ・ロッソ

西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦(LITTLE RITA NEL WEST)

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マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション 「皆殺しのジャンゴ」


朝日新聞出版より1月19日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション 」第21号が届いた。二作品のうち今回はフェルディナンド・バルディ監督1968年製作「皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2017年 1/29号[分冊百科]

テレンス・ヒル版ジャンゴ誕生の経緯
「皆殺しのジャンゴ」は、伝説的なキャラクター”ジャンゴ”を生み出した「続・荒野の用心棒(1966年)」の製作会社B・R・Cプロダクションが、フランコ・ネロと交わした契約書に基づいて企画された作品である。B・R・Cはネロとの間に3作品出演するという契約を交わしており、その1作目が「続・荒野の用心棒」、2作目が「ガンマン無頼(1966年)」、3作目が本作だった。ところが、「続・荒野の用心棒」で一躍その名を轟かせたフランコ・ネロは、ハリウッドの巨匠ジョン・ヒューストンに招かれアメリカ・イタリア合作の超大作映画「天地創造(1966年)」に出演。
帰国して「ガンマン無頼」を撮り終えると、今度はハリウッド製ミュージカル「キャメロット(1967年)」に出演すべく、再び渡米してしまったのだ。一方、フランコ・ネロにもう一度ジャンゴを演じさせたいB・R・C側は、「続・荒野の用心棒」の脚本家フランコ・ロゼッティに続編を依頼し、セルジオ・コルプッチ監督にオファーを送った。コルブッチが続編に興味を示さなかった為、メガホンは「ガンマン無頼」のフェルディナンド・バルディに託される。このバルディ監督が、B・R・Cのプロデューサーであったマノロ・ボロニーニに、「フランコ・ネロの弟の様なルックスだ」とテレンス・ヒルを推薦したのである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ヒル&バルディ監督の意外な前作
本作の主演俳優としてテレンス・ヒルを推薦したフェルディナンド・バルディ監督は、前年(1967年)に撮影した「西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦」で彼を起用していた。当時のイタリアでアイドル歌手的な人気を誇ったカンツォーネ歌手リタ・パヴォーネを主演に招いた”世界初のマカロニ・ウエスタン・ミュージカル”と称される超異色作である。(日本未公開)
ストリーは、人間を惑わす「金」をなくすために銀河の彼方から地球にやって来た早撃ちガンマン「リトル・リタ」が、金を巡って争う「ジャンゴ」や「リンゴ」というガンマンたちを次々に倒していく——というもの。
この作品で、リタが一目惚れしてしまう謎のガンマン「ブラック・スター」を演じたのが、テレンス・ヒルだったのである。随所に散りばめられた歌と踊りに加え、マカロニ・ウエスタンのパロデイ満載の「西部のリトル・リタ」についてバルディ監督は、「私が監督した41本の中で一番気に入ってる作品だ」後に語っている。ちなみに、「皆殺しのジャンゴ」」の原題「PREPARATI LA BARA(棺桶を用意しろ)」は、この作品の台詞から採られたものである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


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映画「「皆殺しのジャンゴ」当ブログ2013年4月3日公開
皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
テレンス・ヒル

今回は「ガンマン無頼」のフェルディナンド・バルディ監督1968年製作「皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)」をピックアップした。本作と「続・荒野の用心棒」を見比べると興味深い。主人公のジャンゴが身に纏う黒の帽子、黒のインバネスコート、棺桶から取り出す・ガトリングマシンガン、そして最終決着が妻の墓前という設定はオマージュしているのかパクリなのか?フランコ・ネロを意識したテレンス・ヒルの演技も濃くしている。それなりに楽しめるマカロニ・ウエスタンだ。

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
ジョージ・イーストマン

【ストリー】
金輸送の警護人ジャンゴ(テレンス・ヒル)は妻ルーシー(バーバラ・サイモン)を連れての警護中親友のデビッド(ホルスト・ブランク)と彼の手下ルーカス (ジョージ・イーストマン)に率いられた盗賊に襲われた。ジャンゴを裏切ったデビッドは、ジャンゴとルーシーに向かって発砲、ルーシーは死んだ。辛うじて 逃れたジャンゴはデビッドに復讐を誓った。ジャンゴは巧妙な企てを敢行した。絞首刑吏となり、巧みに罪人たちの命を助け、次々と彼等を仲間に加えていった のだ。ある酒場でルーカスを発見したジャンゴは、はげしいガンファイトの末、彼を射殺した。このあと、ジャンゴの手下ガルシア(ホセ・トーレス)が謀反を 企て、ジャンゴの手下を皆殺しにして、金輸送馬車襲撃を狙ったが、ジャンゴに阻まれた。一方、ルーカスに代りギャング団を再編成したデビッドは、ジャンゴ 抹殺を画策するが、いずれも失敗、逆にジャンゴに墓場に誘い出されジャンゴの執念の銃口はデビッドにピタリと狙いを定めた。その時、デビッドの手下達が忽 然と現われた。ジャンゴはデビッドに強制的に墓穴を掘らされ、ジャンゴ絶体絶命かと見えたとき、ジャンゴは掘り起こした柩の中を見やって、うっすらと笑み を浮かべた。と瞬間手にした機関銃は轟然と火を吹き、一味は次々と地に這っていった。

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
ホセ・トーレス

題名:VIVA DJANGO/PREPARATI LA BARA
邦題:皆殺しのジャンゴ
監督:フェルディナンド・バルディ
脚本:フランコ・ロゼッティ、フェルディナンド・バルディ
撮影:エンツォ・バルボーニ
音楽:ジャンフランコ・レヴェルベリ
出演:テレンス・ヒル、ジョージ・イーストマン、マリオ・ジロッティ、リー・バートン、ホルスト・ブランク、バーバラ・サイモン、ホセ・トーレス
1968年イタリア/ヨーロッパビスタサイズ・イーストマンカラー95分35mmフィルム
皆殺しのジャンゴ [DVD]

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)

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