映画「スキャンダル」


リザ・ガストーニ                        フランコ・ネロ

今回は、サルヴァトーレ・サンペリ監督1976年製作「スキャンダル(LO SCANDALO)」をピックアップする。
本作はイタリア版ロマンポルノといった内容の作品で、「エヴァの匂い」「太陽の下の18歳」のリザ・ガストーニ、
真昼の用心棒」「続・荒野の用心棒」で主演したフランコ・ネロが、情熱の濡れ場を魅せてくれる。


リザ・ガストーニ                フランコ・ネロ、アンドレア・フェレオル

【ストリー】
ヒツトラーの軍隊が侵入してくる数カ月前のフランスはプロバンスの5月。女盛りのエリアーヌ(リザ・ガストーニ)は薬局を経営、夫アンリー(レイモン・ペルグラン)は大学教授であり、町の名士である。2人には15歳の娘ジュスティーヌ(クラウディオ・マルサーニ)がいた。ある日、店の雑役夫アルマン(フランコ・ネロ)が、女店員ジュリエット(アンドレア・フェレオル)とまちがえ、エリアーヌを暗闇で抱いてしまったことから、スキャンダルは始まった。すでに夫との性交渉のないエリアーヌは、アルマンを怒ったが、彼女には彼の肉体が忘れられない。名士夫人としてたかが下男に、と思っても肉体は無意識に……。それに感づいたアルマンはある夜、エリアーヌにむりやりフェラチオをさせた。以来、彼女はアルマンの愛の奴隷と化し、主従関係は逆転してしまう。一方、アルマンはジュリエットとも関係を続け、2人の情事をエリアーヌは目撃した。嫉妬する彼女。アルマンはジュリエットの前で、エリアーヌに裸になれ、と命じる。屈辱にたえるエリアーヌ。翌日、アルマンは店を辞めた。だが、彼を忘れられないエリアーヌは、ジュリエットに彼を連れ戻しにやらす。やがて、勝ちほこった笑顔で帰ってくるアルマンは、再びエリアーヌに精神的拷問を加えた。彼のSEXを得るため店の前で裸で娼婦のように立つエリアーヌ。今や理性などない彼女は、それがスキャンダルになろうとも、彼との激しい性の歓びさえあればよかったのだ。さらに、アルマンはジュスティーヌ(クラウディオ・マルサーニ)にも接近する。狂乱して反対するエリアーヌは、ついに夫にすべてを告白するが、アンリーは涙を浮かべるだけであった。パーティの席上ではエリアーヌと下男アルマンのスキャンダルがささやかれる。そんなある日、アンリーの大切なコレクションをこわしてしまったジュスティーヌは叱られ、それを機に彼女はアルマンに近づいていく。絶望の底のエリアーヌは毒薬をあおった。折しも空襲は激しさを加え、ブルジョワ階級は戦争と共にその姿を崩壊しつつあった。


スキャンダル(LO SCANDALO)リザ・ガストーニ

リザ・ガストーニ          リザ・ガストーニ、アンドレア・フェレオル、フランコ・ネロ

題名:LO SCANDALO
邦題:スキャンダル
監督:サルヴァトーレ・サンペリ
製作:シルヴィオ・クレメンテッリ
脚本:オッタヴィオ・ジェンマ、サルヴァトーレ・サンペリ
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ
編集:セルジオ・モンタナリ
音楽:リズ・オルトラーニ
出演:リザ・ガストーニ、フランコ・ネロ、レイモン・ペルグラン、アンドレア・フェレオル、クラウディオ・マルサーニ
1976年イタリア/ビスタサイズ・カラー102分35mmフィルム
スキャンダル -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


スキャンダル(LO SCANDALO)リザ・ガストーニ

スキャンダル(LO SCANDALO)      フランコ・ネロ、クラウディオ・マルサーニ

映画「哀しみのトリスターナ」


「哀しみのトリスターナ(TRISTANA)」カトリーヌ・ドヌーヴ

カトリーヌ・ドヌーヴ                                フェルナンド・レイ

今回はルイス・ブニュエル監督1970年製作「哀しみのトリスターナ(TRISTANA)」をピックアップする。
1920年代末のスペイン・トリエステを舞台に、薄幸の美女の愛と憎しみを描いた本作の主演は、フランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴ、共演に「ガンマン大連合」などのマカロニ・ウエスタンでお馴染みのスペイン人俳優フェルナンド・レイと「続・荒野の用心棒(DJANGO)」のイタリア人俳優フランコ・ネロが名優ぶりを魅せている。”愛なき結婚の孤独を、自らの片足のない裸体を、口のきけぬ下男に晒す”シーンは、凄絶の極みである。


フランコ・ネロ、カトリーヌ・ドヌーヴ          カトリーヌ・ドヌーヴ、フェルナンド・レイ

【ストリー】
幼ない時に父を失い、16歳の時、母が死んだトリスターナ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、母の知人ドン・ロペ(フェルナンド・レイ)に引き取られた。ドン・ロペは貴族であり、職業を持たず、先祖から伝わる土地や財産で食べていた。人間で一番幸福なのは働かない事だと彼は言う。しかし、1920年代終りのこの頃では、そういった生活は苦しいものだった。邸にはサトゥルナ(アントニオ・カサス)という女中が居て、トリスターナは、ロペの簡単な身のまわりをすれば良かった。或る日、サトゥルナの息子達と遊ぶうちに教会の鐘楼に登った彼女は、鐘をつかせて貰った。その夜、トリスターナは無気味な夢を見る。鐘にぶら下がってカッと眼をひらいたドン・ロペの生首だった。彼女は、悲鳴をあげて目を覚ました。ロペが来て、気を落着かせるが、彼はトリスターナのゆるめた寝間着の下の胸のふくらみが意外と成熟しているのを見逃さなかった。そして彼は、暮しがいよいよ苦しくなっているのもいさいかまわず、喫茶店に入りびたり、またトリスターナをわが物にと心がける。或る夜「愛とは自由なものだ。鎖も祝福もいらぬ」と語り、トリスターナを組み敷いた。そのうち、ドン・ロペは風邪をひく。病いに臥せる姿に老醜が浮かんだ。「自由とはいっても限度があるのだ、それお前自身で判断して、儂の名誉とお前の愛情を保つのだ」と彼は訂正した。ロペの風邪が治るとトリスターナは久し振りに外出して、画家のオラーシオ(フランコ・ネロ)と知り合う。彼女は度々外出しはじめ、夜遅くにまで及んだ。嫉妬するロペに対し、彼女は「私は自由よ。そう言ったでしょ」と答える。オラーシオを知ってからトリスターナは以前にも増して親切になるドン・ロペを心から憎み始める。彼女の過去を聞いたオラーシオは一度は怒るが、一緒に生活しようと決心する。そして「お前の母から、お前を後見し、名誉を守るよう遺言されている儂だ!」というドン・ロペに「名誉ですって!あなたのおかげで、私はそれを失くしたのに!」とトリスターナは応酬し、私は出ていくと言う。その夜、オラーシオに掛け合いに行ったロペは、てもなく殴り倒される。翌日、二人は出立した。「また戻る。きっと戻ってくる!」とドン・ロペは呟いた。ロペと仲の悪かった姉(アントニオ・カサス)が突然死に、巨額の遺産がころがり込んで来た。今迄に売った家具、食器を買い戻したが、ロペはトリスターナが忘れらなかった。そんな或る日、サトゥルナがトリスターナが町に戻ったと告げに来た。足にデキモノが出来て、トリスターナのたっての願いで町へ戻ったとオラーシオは言った。足の切断という手術が必要だったのだ。彼女はドン・ロペの家に引き取られた。トリスターナはすっかり冷たい女となっていたがロペは溺愛する。オラーシオは去った。老衰が目立つロペだが、毎日、彼女の車椅子を押し、散歩を続け、トリスターナの冷たい素振りにも耐え続ける。そして、結婚してくれと言った。トリスターナは鼻でせせら笑うが、後日二人は結婚する。かつては無神論を唱えたロペは教会で式をあげ、神父を招いてもてなす好々爺となった。が、トリスターナは彼と別の寝室をとり、口も利かぬ日が続いた。ある夜、ドン・ロペが発作を起こす。隣室から来たトリスターナに「医者を呼んでくれ」と言うが、居間に行った彼女は受話器を取り上げるがソッと切り、医者に電話をかけたように装う。寝室に戻ったトリスターナは窓を開けた。雪が風に舞っていた。しばらく苦しんでいたロペはもう動かなくなった。トリスターナは相変らず無表情で窓を閉めた。


哀しみのトリスターナ(TRISTANA)

哀しみのトリスターナ(TRISTANA)カトリーヌ・ドヌーヴ

題名:TRISTANA
邦題:哀しみのトリスターナ
監督:ルイス・ブニュエル
原作:ベニート・ペレス・ガルドス
脚本:ルイス・ブニュエル、ジュリオ・アレジァントロ
撮影:ホセ・F・アグアーヨ
音楽:クロード・デュラン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、フェルナンド・レイ、フランコ・ネロ、ロラ・ガオス、アントニオ・カサス
1970年スペイン・フランス・イタリア/ビスタサイズ・カラー99分35mmフィルム
哀しみのトリスターナ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


哀しみのトリスターナ(TRISTANA)

マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション「真昼の用心棒」



フランコ・ネロ                   ジョージ・ヒルトン

朝日新聞出版より3月2日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」第24号が届いた。二作品のうち今回はルチオ・フルチ監督1966年製作「真昼の用心棒(MASSACRE TIME)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2017年 3/12号[分冊百科]


ニーノ・カステルヌオーボ

ルチオ・フルチ監督による残酷描写の萌芽
本作のルチオ・フルチ監督は、1959年のコメディ映画「I ladri(泥棒たち)」で監督デビューを果たした後、若者たちを主役とした青春歌謡映画や、イタリア屈指のお笑いコンビ”フランコ&チッチョ”主演のコメディ映画を撮り続けていた。そんな彼にとって17本目の監督作となる「真昼の用心棒」は、初めての西部劇であり、初のシリアス劇だった。そして、フルチ監督は早くも本作で、後に”イタリアン・ホラーの帝王”と称される残酷描写の一端を覗かせていた。イタリア検閲局が公開の条件として、(1)人が犬に喰い殺される冒頭シーン。(2)フランコ・ネロ演じるトムが、ニーノ・カステルヌーヴォ演じるスコット・ジュニアに執拗に鞭で打たれるシーン。(3)ジョン・バーサ演じるキャラダインの娘二人が、ジュニアらに射殺されるシーン—-の削除を提示したのである。製作側は要求に従い、合計約2分間をカットして公開に漕ぎつけたが、「カットシーンに何が映っていたのか?」が話題となって映画は大ヒット。その後、”完全版”と称されるバージョン(マカロニウエスタン傑作DVDコレクション版収録)がリリースされたものの、カット部分のどこまでが復元されたのかは未だ謎に包まれている。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

極悪非道スコット・ジュニア役の本命俳優?
本作のキャスティングで特に話題となったのが、カンヌ映画祭のパルムトール(グランプリ)にも輝いた名画「シェルブールの雨傘(1963年)」で、カトリーヌ・ドヌーブの恋人役を演じたニーノ・カステルヌーヴォが、情け容赦ない敵役スコット・ジュニアを演じた事であった。本作のトム・コーベットを演じたフランコ・ネロによれば、当初、スコット・ジュニア役にはクラウス・キンスキーが予定されていたのだが、オファーに対して曖昧な返事しかしなかった為、カステルヌーヴォに変更されたのだという。さらにネロは、トムがジュニアに激しく鞭打たれるシーンを撮影していた際、前触れもなく、突如として現場に現れたキンスキーが、「これは俺の役だ!」とルチオ・フルチ監督を始めとする制作陣に大声でアピール。周りを取り囲んだスタッフ数人に事情を説明されてなだめられたものの、結局は納得せず、怒り狂った様子でその場を立ち去ったと証言している。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


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映画「真昼の用心棒」当ブログ2013年8月3日公開
001
フランコ・ネロ

今回はマカロニウエスタンの傑作「真昼の用心棒(MASSACRE TIME)」高評価作品sをピックアップした。1966年製作のルチオ・フルチ監督作品だ。出演はフランコ・ネロ、ジョージ・ヒルトン、ニーノ・カステルヌオーボ、本来のマカロニらしくセルジオ・エンドリゴの歌う主題歌「BACK HOME SOMEDAY (A MAN ALONE)」が良い。

真昼の用心棒

1964年に「シェルブールの雨傘」でカトリーヌ・ドヌーブと共演して爽やかな好青年を演じていたニーノ・カステルヌオーヴォが見事な悪役を演じているのが凄い。現在も第一線で活躍しているフランコ・ネロが主演だが今年で71歳になる。本作は彼の24歳時の作品になる。先日も「ジャンゴ 繋がれざる者」で勇姿を見せてくれたのは嬉しかった。本作は新宿追分の封切り館で観た記憶がある。久々にDVDでの視聴となったが、劇場でクロモスコープ(1:2.35)上映で観たかった。ちなみに本作のDVDはレンタルが出てないので購入してしまった。
※2013年8月31日現在

真昼の用心棒真昼の用心棒
ジョージ・ヒルトン、フランコ・ネロ     ニーノ・カステルヌオーボ
真昼の用心棒真昼の用心棒
真昼の用心棒(MASSACRE TIME)
真昼の用心棒真昼の用心棒

【ストリー】
トム・コーベット(フランコ・ネロ)は“用心棒”が稼業だ。彼はある日、生れ故郷の友人から、村に帰ってきて欲しい、と訴える手紙を受け取った。母親に死なれて、その村を出たきり今まで一度も故郷に足を踏み入れていない彼の村は、昔と全く趣を異にしていた。
彼の兄スリム(ジョージ・ヒルトン)の牧場はボスのスコット(ジョン・マクダグラス)に奪われ、村の銀行も彼の支配下にあった。スコットは残酷な男で、息 子のスコット・ジュニア(ニーノ・カステルヌオーボ)のぬかりない手伝いをうけて悪業の数々を働いていた。村がそんな状況だったから、スリムはトムにすぐ 出て行くよう勧めた。しかしトムは事態の真相をつきとめようと決心し、スコットの牧場へ行った。そこで彼は鞭使いの名手スコット・ジュニアに決闘を挑まれ て破れ、みじめな姿でスリムの家に帰りついた。これを見た年老いたスリムの乳母は、これまでのいきさつを語ろうとしてスコット一味のために射ち殺されてし まった。
憤ったスリムは今までスコットの横暴に無抵抗だった自分の生き方の非を悟り、トムを助けてスコット一味と闘うことを誓った。トムとスコットは復讐に燃えて牧場に向った。だがトムはそこでスコットがトムの父という意外な事実を知らされた。
トムは複雑な気持でスコットと話し合った。その時父親の財産を一人占めしようとしたスコット・ジュニアが、スコットを射殺してしまった。トムとスリムは、スコット一味が待ち構える牧場へ襲いかかった。多くの人の血が流れた結果、スリムはスコットに横領されていた牧場を再び自分のものにした。トムは牧場の平和を喜ぶと、懐かしい故郷の村を後に、再び放浪の旅に出て行くのだった。

真昼の用心棒真昼の用心棒
ニーノ・カステルヌオーボ

題名:MASSACRE TIME
邦題:真昼の用心棒
監督:ルチオ・フルチ
脚本:フェルナンド・ディ・レオ
撮影:リカルド・パロッティーニ
音楽:ラッロ・ゴーリ
主題歌:セルジオ・エンドリゴ
出演:フランコ・ネロ、ジョージ・ヒルトン、ニーノ・カステルヌオーボ、ジョン・マクダグラス、ジュゼッペ・アドバッティ
1966年イタリア/クロモスコープ(シネスコサイズ)・イーストマンカラー92分35mmフィルム
真昼の用心棒 [DVD]

真昼の用心棒真昼の用心棒
ジョージ・ヒルトン「真昼の用心棒(MASSACRE TIME)」

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