映画「荒野のみな殺し」


ジャック・スチュアート                ダン・ヴァディス

今回はジョセフ・ウォーレン(本名:ジョゼッペ・ヴァリ)監督1966年製作「荒野のみな殺し(DEGUEJO)」をピックアップする。本作の主役ノーマンを演じたジャック・スチュアートは、1950年代から、主にジャコモ・ロッシ=スチュアートの名義で数々のイタリア映画に出演。1974年には、マウロ・ポローニ監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の文芸大作「哀しみの侯爵夫人(マウロ・ボロニーニ監督/1974年)」で、元モデルの妻ロレッタ、当時5歳の息子キムとのファミリー共演を果たした。
1969年に生まれた一人息子のキムは、14歳で学校を中退して演劇の勉強を始め、1984年ら放送されたテレビシリーズ「I ragazzi della valle misteriosa」の主役として俳優活動を開始、「カラテキッド(1987年)」「カラテキッド/激闘編(1989年)」などに主演し、その端正なルックスからアイドル的な人気を博した。以降、巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「愛のめぐりあい(1995年)」、ロペルト・ベニーニ監督・主演の「ピノキオ(2002年)」などに登場したキムは2004年、ジャンニ・アメリオ監督の「家の鍵」に主演。障害を抱えた息子と15年にぶりに再会した父親役を好演し、演技派としての評価も得ている。また1978年生まれのジャックの娘(キムの妹)ヴァレンティナは、スタントもこなす女優として活躍。その妹ロレッタも女優業のほか、通販番組の司会者としても知られている。
(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノート「芸能一家!スチュアート・ファミリー」より)


ダナ・ギア                 ダナ・ギア、リカルド・ガローネ

【ストリー】
メキシコに近いアメリカ西部の小さな農場に、かつて南軍の将校だったデイビット老人が、息子のノーマン(ジャック・スチュアート)と暮していた。ある日農場へ老人の旧友サムが重傷を負って転がり込み、「クック大佐を助けに行け!」と言ってこと切れた。
そこへサムを追ってきたらしい覆面の二人の男が、デイビット老人を連れ去ろうとした。老人が抵抗して殺されたのを見たノーマンは手練の早業で二人を倒した。ノーマンはクック大佐捜索のため、父の戦友フランクと南北戦争の時部隊長だったローガンに協力を頼み、レインジャー・シティへ行った。途中三人はウィスキー行商人のフォラン(リカルド・ガローネ)を助け、行動をともにした。町へ着いてみると、男たちの姿はなく、おびえきった女や子供ばかりであった。四人はジェニー(ジア・アーレン)という酒場の女主人から、メキシコ人ラモン(ダン・ヴァディス)を頭とする山賊の一団が町を襲い、男たちを人質として連れ去ったことを聞いた。クック大佐(ジョン・マクダグラス)もその一人だった。ノーマンはラモンのところから帰ってきたロージー(ロージー・ジチェイル)という女からラモンの隠れ家を教わると、一味が再び町を襲撃した隙にクック大佐を助けた。
大佐の保管しているはずの南軍の資金10万ドルを狙っていたラモンは、夜明けまでに大佐の財宝を渡さなければ町の者を皆殺しにすると通告した。翌朝の戦闘は残酷だった。
その最中、ジェニーは密かに奪った10万ドルの持ち逃げをはかったが、フォラン、実は政府から10万ドル回収のために派遣された男、に発見された。ラモンはこの二人を射った。ノーマンは壮烈な一騎打の末、父の仇ラモンを討った。


ダニエル・ヴァルガス、ジャック・スチュアート、ジョン・マクダグラス、ホセ・トーレス

題名:DEGUEJO
邦題:荒野のみな殺し
監督:ジョセフ・ウォーレン(ジョゼッペ・ヴァリ)
製作:ウィリー・レーガン(セルジオ・ガローネ)
脚本:ジョセフ・ウォーレン、ウィリー・レーガン、ロベルト・アモラソ(ラム)
撮影:ステファン・サンター
音楽:アレクサンドル・デレヴィトスキー
出演:ジャック・スチュアート、ダン・ヴァディス、ダナ・ギア、リカルド・ガローネ、ジア・アーレン、ディック・レーガン、ホセ・トーレス、ダニエル・ヴァルガス、ロリス・ロディ、ジョン・マクダグラス、ロージー・ジチェイル
1966年イタリア/ガースコープ・イーストマンカラー94分35mmフィルム
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 43号 2017年 12/3号 [分冊百科]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ジャック・スチュアート                                 ジャック・スチュアート、ロリス・ロディ

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荒野のみな殺し(DEGUEJO)

映画「荒野の復讐鬼」


ロバート・ハンダー                                         ジャン・ルイス

今回はマウリツィオ・プラドー監督1966年製作「荒野の復讐鬼(RAMON IL MESSICANO)」をピックアップする。
本作は1971年に日本語吹き替えで劇場公開された。出演は本作でデビューしたジャン・ルイス、「荒野のドラゴン」「復讐の用心棒」のロバート・ハンダーなど。


「荒野の復讐鬼」ウィル・リンダマー

「荒野の復讐鬼」ウィル・リンダマー

ブーム以前の欧州西部劇に登場したロバート・ハンダー
本作でラモン・モラレスを演じたロバート・ハンダーは、イタリアのシチリア島で生まれ、小学校に入学する頃には弁護士を志す様になったという。しかし、10代後半で演劇に魅せられてローマに移住。22歳を迎える1957年、本名のクラウディオ・ウンダリで史劇スベクタクル「大進軍」に出演し、俳優としてのキャリアを重ねていった。その後、アラン・ドロン主演の仏伊合作映画「生きる歓び(1960年)」からアメリカ人風の変名ロバート・ハンダーを名乗る様になった彼は、後に世界的プロデューサーとなるアルベルト・グリマルディに見出され、彼が創設した製作会社PEA(Produzioni Europee Associati)の作品に出演。セルジオ・レオーネ監督の「荒野の用心棒(1964年)」に先駆けて同社が製作した「墓標には墓標を(1963年)」といったマカロニ・ウエスタン最初期の作品で、197センチの長身を生かしたニヒルなガンマンを演じ、人気を博したのである。以降、数々の西部劇で存在感を示したハンダーは、ブームが去った1970年代にはカンフー映画やSF映画などに出演。2001年の伊仏合作映画「ナイト・オブ・ゴッド」を遺作として2008年に73歳で死去している。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


「荒野の復讐鬼(RAMON IL MESSICANO)」

【ストリー】
バクスター牧場の次男坊であるスリム・バクスター(ジャン・ルイス)が、恋人のエスメラルダ(ウィル・リンダマー)を暴行した男を射殺した。その男が、町を支配するラモン・モラレス(ロバート・ハンダー)の弟だった事から、報復を恐れた父(ウーゴ・サッソ)の指示でスリムは山に身を隠す。その後にバクスター家に押し掛けたラモン一味は、スリムの父を撃ち殺し、エスメラルダを拉致する。その事を情報屋のホセリート(フランコ・グラ)から知らされる。父を殺されたスリムは、町を牛耳るラモン一味と対決した。しかし力及ばず、スリムは半殺しの目に合う。スリムの姿が消えると、ラモンはスリムの恋人エスメラルダにも手を出し始めた。エスメラルダは、脅迫されて結婚することに同意するが……。

題名:RAMON IL MESSICANO
英題:RAMON THE MEXICAN
邦題:荒野の復讐鬼
監督:マウリツィオ・プラドー
製作:マリーノ・カルパノ
脚本:マウリツィオ・プラドー
撮影:オベルダン・トロイアーニ
音楽:フェリチェ・ディ・ステファーノ
出演:ロバート・ハンダー、ジャン・ルイス、ウィル・リンダマー、フランコ・グラ(レナト・トットトロ)、アルド・ベルディ、フェルッチオ・ヴィオッティ(トマス・クレイ)、ウーゴ・サッソ(ヒューゴ・ハーデン)、ホセ・トーレス
1966年イタリア/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 38号 2017年 9/24号 [分冊百科]
2017年9月現在、DVDレンタルはありません。


「荒野の復讐鬼(RAMON IL MESSICANO)」

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マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション 「皆殺しのジャンゴ」


朝日新聞出版より1月19日発売の「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション 」第21号が届いた。二作品のうち今回はフェルディナンド・バルディ監督1968年製作「皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)」をピックアップする。
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 2017年 1/29号[分冊百科]

テレンス・ヒル版ジャンゴ誕生の経緯
「皆殺しのジャンゴ」は、伝説的なキャラクター”ジャンゴ”を生み出した「続・荒野の用心棒(1966年)」の製作会社B・R・Cプロダクションが、フランコ・ネロと交わした契約書に基づいて企画された作品である。B・R・Cはネロとの間に3作品出演するという契約を交わしており、その1作目が「続・荒野の用心棒」、2作目が「ガンマン無頼(1966年)」、3作目が本作だった。ところが、「続・荒野の用心棒」で一躍その名を轟かせたフランコ・ネロは、ハリウッドの巨匠ジョン・ヒューストンに招かれアメリカ・イタリア合作の超大作映画「天地創造(1966年)」に出演。
帰国して「ガンマン無頼」を撮り終えると、今度はハリウッド製ミュージカル「キャメロット(1967年)」に出演すべく、再び渡米してしまったのだ。一方、フランコ・ネロにもう一度ジャンゴを演じさせたいB・R・C側は、「続・荒野の用心棒」の脚本家フランコ・ロゼッティに続編を依頼し、セルジオ・コルプッチ監督にオファーを送った。コルブッチが続編に興味を示さなかった為、メガホンは「ガンマン無頼」のフェルディナンド・バルディに託される。このバルディ監督が、B・R・Cのプロデューサーであったマノロ・ボロニーニに、「フランコ・ネロの弟の様なルックスだ」とテレンス・ヒルを推薦したのである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)

ヒル&バルディ監督の意外な前作
本作の主演俳優としてテレンス・ヒルを推薦したフェルディナンド・バルディ監督は、前年(1967年)に撮影した「西部のリトル・リタ 踊る大銃撃戦」で彼を起用していた。当時のイタリアでアイドル歌手的な人気を誇ったカンツォーネ歌手リタ・パヴォーネを主演に招いた”世界初のマカロニ・ウエスタン・ミュージカル”と称される超異色作である。(日本未公開)
ストリーは、人間を惑わす「金」をなくすために銀河の彼方から地球にやって来た早撃ちガンマン「リトル・リタ」が、金を巡って争う「ジャンゴ」や「リンゴ」というガンマンたちを次々に倒していく——というもの。
この作品で、リタが一目惚れしてしまう謎のガンマン「ブラック・スター」を演じたのが、テレンス・ヒルだったのである。随所に散りばめられた歌と踊りに加え、マカロニ・ウエスタンのパロデイ満載の「西部のリトル・リタ」についてバルディ監督は、「私が監督した41本の中で一番気に入ってる作品だ」後に語っている。ちなみに、「皆殺しのジャンゴ」」の原題「PREPARATI LA BARA(棺桶を用意しろ)」は、この作品の台詞から採られたものである。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


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映画「「皆殺しのジャンゴ」当ブログ2013年4月3日公開
皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
テレンス・ヒル

今回は「ガンマン無頼」のフェルディナンド・バルディ監督1968年製作「皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)」をピックアップした。本作と「続・荒野の用心棒」を見比べると興味深い。主人公のジャンゴが身に纏う黒の帽子、黒のインバネスコート、棺桶から取り出す・ガトリングマシンガン、そして最終決着が妻の墓前という設定はオマージュしているのかパクリなのか?フランコ・ネロを意識したテレンス・ヒルの演技も濃くしている。それなりに楽しめるマカロニ・ウエスタンだ。

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
ジョージ・イーストマン

【ストリー】
金輸送の警護人ジャンゴ(テレンス・ヒル)は妻ルーシー(バーバラ・サイモン)を連れての警護中親友のデビッド(ホルスト・ブランク)と彼の手下ルーカス (ジョージ・イーストマン)に率いられた盗賊に襲われた。ジャンゴを裏切ったデビッドは、ジャンゴとルーシーに向かって発砲、ルーシーは死んだ。辛うじて 逃れたジャンゴはデビッドに復讐を誓った。ジャンゴは巧妙な企てを敢行した。絞首刑吏となり、巧みに罪人たちの命を助け、次々と彼等を仲間に加えていった のだ。ある酒場でルーカスを発見したジャンゴは、はげしいガンファイトの末、彼を射殺した。このあと、ジャンゴの手下ガルシア(ホセ・トーレス)が謀反を 企て、ジャンゴの手下を皆殺しにして、金輸送馬車襲撃を狙ったが、ジャンゴに阻まれた。一方、ルーカスに代りギャング団を再編成したデビッドは、ジャンゴ 抹殺を画策するが、いずれも失敗、逆にジャンゴに墓場に誘い出されジャンゴの執念の銃口はデビッドにピタリと狙いを定めた。その時、デビッドの手下達が忽 然と現われた。ジャンゴはデビッドに強制的に墓穴を掘らされ、ジャンゴ絶体絶命かと見えたとき、ジャンゴは掘り起こした柩の中を見やって、うっすらと笑み を浮かべた。と瞬間手にした機関銃は轟然と火を吹き、一味は次々と地に這っていった。

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
ホセ・トーレス

題名:VIVA DJANGO/PREPARATI LA BARA
邦題:皆殺しのジャンゴ
監督:フェルディナンド・バルディ
脚本:フランコ・ロゼッティ、フェルディナンド・バルディ
撮影:エンツォ・バルボーニ
音楽:ジャンフランコ・レヴェルベリ
出演:テレンス・ヒル、ジョージ・イーストマン、マリオ・ジロッティ、リー・バートン、ホルスト・ブランク、バーバラ・サイモン、ホセ・トーレス
1968年イタリア/ヨーロッパビスタサイズ・イーストマンカラー95分35mmフィルム
皆殺しのジャンゴ [DVD]

皆殺しのジャンゴ皆殺しのジャンゴ
皆殺しのジャンゴ(VIVA DJANGO)

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