映画「無頼プロフェッショナル」


「無頼プロフェッショナル」ジーナ・ロロブリジーダ

“世界一美しい女性”ジーナ・ロロブリジーダ
本作の”悪女”を演じているのは、イタリアの名女優ジーナ・ロロブリジーダである。ロロブリジーダは1946年に女優デビューし、翌年ミス・イタリアの3位に入賞した事で知名度を上げ、1950年には主演映画が次々と製作される程の人気を獲得。さんな彼女に世界屈指の億万長者で映画製作者(プロデューサー)のパワード・ヒューズが目を付けてハリッドへ誘ったが、彼女はそれをあっさり断っている。その後もヨーロッパを拠点に活動を続けたロロブリジーダは、1953年にヨーロッパを舞台とするハリウッド映画「悪魔をやっつけろ」でハンフリー・ボガードと共演。この映画のヒットにより、世界的な人気を獲得した彼女は「世界で最も美しい女性」と称され、1960年のゴールデン・グローブ賞でヘンリエッタ賞(世界で最も好かれた女優賞)を受賞したのである。こうして国際スターとなったロロブリジーダだったが、もともとはローマ芸術学院を卒業した芸術家志望で、1950年代から女優活動と並行して写真を撮り続けていた。そして、1960年代からフォト・ジャーナリストとしての道を模索し、1970年代には世界中を飛び回り、時のキューバ首相フィデル・カストロ、アメリカ国務長官ヘンリー・キッシンジャー、20世紀を代表する天才画家サルバドール・ダリなど、各界の著名人からのインタビュー集を発表。自ら創作した大理石や銅製の彫刻をパリやベネチアなどの個展で展示し、その収益の一部を国境なき医師団やUNICEFに寄付した他、国連の親善大使を務めるなどした。そんなロロブリジーダは後年のインタビューで、デビュー当時も出演料1,000リラでの映画出演オファーに対して、100万リラを要求した事を告白。億万長者ヒューズからの誘いについて聞かれると「すべての財産を投げ打ってくれるなら、結婚を考えてもいいわ」と突っぱねた事を明かしている。そして彼女は「これまでの人生で妥協した事はない。いつも独立を守り続けてきたわ。自由な心と豊かな想像力が、私に強さとバイタリティーをもたらしているの」と誇らしげに語ったのだった。
(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)


リー・ヴァン・クリーフ              ジーナ・ロロブリジーダ

今回はエウヘニオ・マルティン(ジーン・マーティン)監督1971年製作「無頼プロフェッショナル(E CONTINUAVANO A FREGARSI IL MILIONE DI DOLLARI)」をピックアップする。マカロニ・ウエスタン傑作「ガンクレイジー(1966年)」のスペイン人監督エウヘニオ・マルティンが、「夕陽のガンマン」「怒りの荒野」のリー・ヴァン・クリーフを主演に「北北西に進路を取れ(1959年/アルフレッド・ヒッチコック監督)」の名優ジェームズ・メイソン、イタリアの大御所女優ジーナ・ロロブリジーダ、「二匹の流れ星」の人気俳優ジャンニ・ガルコ、「さすらいのガンマン」のアルド・サンブレルなど豪華俳優陣を迎えて製作した西部劇だ。


ジェームズ・メイソン                ジャンニ・ガルコ

【ストリー】
銀行から大金を盗んだ4人組の強盗一味は、それぞれ分け前を受け取った後に解散するが、列車の中で美女(ジーナ・ロロブリジーダ)に一目惚れしたリーダーのキング(リー・ヴァン・クリーフ)は、まんまと彼女に金を奪われてしまう。しばらくして、強盗一味のメンバーは或る仕事の為にキングに呼び出され、再び集合した。その仕事とは、メキシコ軍の武器庫を爆破するというもので、強盗一味は依頼主のフランシスコ・モンテーロ(ジェームズ・メイソン)と面会。するとそこに、キングを騙した美女が”モンテーロ夫人”として現れたのだった。


アルド・サンブレル               セルジオ・ファントーニ

題名:E CONTINUAVANO A FREGARSI IL MILIONE DI DOLLARI
英題:BAD MAN’S RIVER
邦題:無頼プロフェッショナル
監督:エウヘニオ・マルティン
製作:バーナード・ゴードン
脚本:ジーン・マーティン、フィリップ・ヨーダン
撮影:アレハンドロ・ウジョア
音楽:ワルド・デ・ロス・リオス
出演:リー・ヴァン・クリーフ、ジェームズ・メイソン、ジーナ・ロロブリジーダ、ジャンニ・ガルコ、サイモン・アンドリュー、ジェス・ハーン、ダイアナ・ロリス、ダニエル・マーティン、ルイス・リヴェラ、アルド・サンブレル、セルジオ・ファントーニ
1971年イタリア・スペイン/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム [日本劇場未公開]
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 48号 2018年 2/11号 [分冊百科]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


無頼プロフェッショナル(E CONTINUAVANO A FREGARSI IL MILIONE DI DOLLARI)

無頼プロフェッショナル(E CONTINUAVANO A FREGARSI IL MILIONE DI DOLLARI)

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映画「地獄のアパッチ」


リー・ヴァン・クリーフ                        キャロル・ベイカー

今回はアレクサンダー・シンガー監督1971年製作「地獄のアパッチ(CAPTAIN APACHE)」をピックアップする。
本作はリー・ヴァン・クリーフ主演のイタリア製とは全く違うティストを持つブリティッシュ・ウエスタンだ。共演は「新・課外教授」のキャロル・ベイカーなど。

リー・ヴァン・クリーフが歌う「地獄のアパッチ」テーマ曲
本作の主題歌を歌っているのは、アパッチを演じたリー・ヴァン・クリーフである。
クリーフは、1969年に出演した「ベンチャー・ワゴン」で、主演のリー・マービンが主題歌を歌っているのを聞き、自身も映画の主題歌にチャレンジする事を決意。元オペラ歌手の妻ジョアン(1974年離婚)も背中を押したという。クリーフの申し出を受け、リチャード・モリスの作詞に、ドロレス・クラマンが曲をつけ、オープニング曲”Captain Apache”とエンディング曲”April Morning”が完成。クラマンのピアノ伴奏で、早速練習が始まった。しかし、「クリーフは歌唱力に乏しく、特にリズム感がなかった」と語るクラノンに対し、クリーフは「ピアノのせいで音程が外れてしまう」と言って譲らなかった為、ギター伴奏による練習に切り替えられたのだが、クリーフの歌がレコーディングに至るレベルに上達する事はなかったのである。。そこで、苦肉の策として考案されたのが、曲のかなりの部分を語りにしてしまうというアレンジ法。別録りした音楽にクリーフの歌と語りを正しいタイミングで挿入し、編集するという方法であった。こうして無事に?仕上がったレコードをクリーフは気に入っていたようで、自身のファンクラブの会員に配ったという逸話が残されている。
(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)


スチュアート・ホイットマン、チャーリー・ブラフォー、パーシー・ハーバート

【ストリー】
先住民居留地の監督官ハリー・コリア(ルイス・イントゥーニ)が何者かに射殺される事件が発生、彼が死に際に発した「エイブリル・モーニング」という言葉の真相を探るべく、アパッチ大尉(リー・ヴァン・クリーフ)が捜査に乗り出した。その遺言を聞いたコリアの部下OJ(ミロ・ケソダ)が不審な死を遂げる中、彼が定期的に誰かと密かに誰かと会っていたという情報を得たアパッチは、その密会場所だというメキシコの酒場に急行。しかし、店内にはいくつもの死体が転がっており、その直後にアパッチを縦断が襲うのだった……。

題名:CAPTAIN APACHE (THE GUNS OF APRIL MORNING)
邦題:地獄のアパッチ
監督:アレクサンダー・シンガー
製作:ミルトン・スパーリング、フィリップ・ヨーダン
原作:S・E・ホイットマン
脚本:ミルトン・スパーリング、フィリップ・ヨーダン
撮影:ジョン・カブレラ
編集:レイジ・G・テイラー
音楽:ドロレス・クラマン
出演:リー・ヴァン・クリーフ、キャロル・ベイカー、スチュアート・ホイットマン、パーシー・ハーバート、トニー・ボーケル、ルイス・イントゥーニ、チャーリー・ブラフォー、ミロ・ケソダ、エリザ・モンテス
1971年イギリス・スペイン/シネスコサイズ・カラー93分[日本劇場未公開] 35mmフィルム
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 45号 2017年 12/31号 [分冊百科]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


地獄のアパッチ(CAPTAIN APACHE)

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映画「新・夕陽のガンマン 復讐の旅」


ジョン・フィリップ・ロー「新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)」

ジョン・フィリップ・ロー           リー・ヴァン・クリーフ

今回はジュリオ・ペトローニ監督1967年製作「新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)」をピックアップした。当時人気絶頂だったジュリアーノ・ジェンマに続けと売り出したジョン・フィリップ・ローが主演し、名優リー・ヴァン・ クリーフが渋い演技を見せてくれる。音楽はエンニオ・モリコーネが他のマカロニ作品とは違う旋律で魅了させてくれる。

※本ページは2013年9月2日版を改定したものです。

リー・ヴァン・クリーフ

脚本書き換えで遅れた撮影スケジュール
本作は「夕陽のガンマン(1965年)」の大ヒットに気を良くしたハリウッドの映画配給会社ユナイトが、巨額の製作費を投じてイタリアの製作会社に発注した作品である。脚本は、セルジオ・レオーネ監督・脚本の「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」に参加していたルチアーノ・ヴァンチェンツォーニだったが、ジュリオ・ペトローニ監督は彼の作品に満足せず、撮影と並行して変更を重ねていった。そんなペトローニは後日「ヴァンチェンツォーニは、マカロニ・ウエスタンの脚本を書くこと自体が、自分の知能指数より少々低い作業だと考えていた」とコメント。加えて「だが、彼の貢献は否定出来ない」としながらも、主演のリー・ヴァン・クリーフ、ジョン・フィリップ・ローなどの意見も取り入れながら、ヴァンチェンツォーニの脚本を大幅に書き換えていったのである。ところが、現場スタッフとキャストが満足するまでの変更を重ねた結果、撮影スケジュールは大幅に遅延、この状況をみた製作陣はスピードアップを図るべく、「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」「ウエスタン」「夕陽のギャングたち(1971年)」などで助監督を務めたレオーネの愛弟子、ジャンカルロ・サンティを送り込み、無事クランクアップを迎えたのだった。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


ルイジ・ピスティリ                アンソニー・ドーソン(右)

【ストリー】
覆面の盗賊団一味に押し入られ、家族全部を殺害されて以来15年、ビル(ジョン・フィリップ・ロー)は一味に復讐する執念だけで生きて来た。そんなある 日、射撃の練習をしている彼の前に、ライアンと名のるガンマン(リー・ヴァン・クリーフ)があらわれた。ライアンは、ただビルを感慨深げに見て立ち去った だけだが、ビルは、ライアンが一味と何か関係があるとにらんで彼を追った。ある町についた夜ビルはライアンを襲撃したが、逆にとり押えられてしまった。町の顔役キャバノー(アンソニー・ドーソン)から100ドルで暗殺を頼まれたと白状するビルをライアンは笑って放してやった。そしてビルはこの時、キャバノーが盗賊団の一人であったこ とが分った。単身キャバノーのもとにのりこんだビルは、キャバノーを射殺したが、その部下たちにとりかこまれてしまった。この時ライアンがあらわれビルの 危急を救った。次のビルの目指す相手は、今は銀行家におさまっているウォルコットであった。そのウォルコットの前にライアンがあらわれた。
15年前、ウォルコット(ルイジ・ピスティリ)たちと現金輸送馬車を襲った時の分け前と、一味の罪をかぶって服役した身代り代金を受けとりに来たのだった。が、ウォルコットはライアンを罠にかけ縛り上げ、その上、銀行強盗の犯人として獄舎にぶち込んだ。そのライアンを、今度はビルが救った。そしてその足でビ ルはウォルコット一味をニューメキシコの寒村に追った。そこにはビルの仇敵のすべての顔があった。そのうちの一人をビルは射殺したが、捕えられ生きうめの 刑に処せられた。一味が出動した後、農民に変装したライアンがビルを救けた。そして、村人たちと協力、一味を村から追いだすことになった。すさまじい闘いが展開され、ビルとライアンは次々と一味をたおしていった。だが、その闘いの中でビルは、ライアンもまた、復讐すべき一人であることを知った。遂にビルとライアンの対決の時が来た。ビルは弾丸を撃ちつくしたライアンに弾丸を一個与え、二人は相対した。
拳銃をあげようとしないライアンに、ビルの拳銃が火をふいた。が、うたれたのは、ライアンの背後にいた一味の最後の一人だった。ライアンの掌にはビルの与えた弾丸が握られていた。ビルはしばらくライアンをみつめたあと、黙したまま馬にまたがり去っていった。


新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)

リー・ヴァン・クリーフの”影武者”ロマノ・ブッポ
本作でリー・ヴァン・クリーフのスタントを担当したのは、イタリア出身の俳優ロマノ・ブッポである。1966年の「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」で、腰を痛めて馬に乗るシーンで難儀していたクリーフに代わって、背格好が似ていたブッポが激しいアクションシーンの代打を務めたのだった。英語が話せたブッポは、私生活でもクリーフの良き友人となり、同作以降、”影武者”となってクリーフのアクションシーンを演じ続けた。ブッポ自身も俳優として100本以上の映画に出演しており、本作でもクリーフ演じるライアンを連行する保安官助手を演じている。1989年にクリーフが心筋梗塞によって64歳の若さで急死した際、棺を担ぐ友人の中にブッポの姿があった。1967年の「怒りの荒野」でもクリーフのスタントを務めたブッポは。主演のジュリアーノ・ジェンマとも親交を深めており、クリーフの死から4年後、心臓発作になって急死したブッポの葬儀で、追悼スピーチに立ったのはジェンマであった。
(マカロニウエスタン傑作映画DVDプロダクションノートより)


ルイジ・ピスティリ      新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)

題名:DEATH RIDES A HORSE
邦題:新・夕陽のガンマン 復讐の旅
監督:ジュリオ・ペトローニ
製作:アルフォンソ・サンソーネ 、 ヘンリー・クローシッキー
脚本:ルチアーノ・ヴィンセンツォーニ
撮影:カルロ・カルリーニ
美術:フランコ・ボッティアーリ
編集:エラルド・ダ・ローマ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ジョン・フィリップ・ロー、リー・ヴァン・クリーフ、ルイジ・ピスティリ、アンソニー・ドーソン、ホセ・トーレス、アーチー・サヴェッジ
1967年イタリア/シネスコサイズ・テクニカラー114分35mmフィルム
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 42号 2017年 11/19号 [分冊百科]
2017年11月現在、DVDレンタルはありません。


新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)

新・夕陽のガンマン 復讐の旅(DEATH RIDES A HORSE)

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