映画「西部の無頼人」


クレイグ・ヒル                                                レア・マッサリ

今回はパオロ・ビアンチーニ監督1968年製作「西部の無頼人(LO VOGLIO MORTO)」をピックアップする。
主演は「さすらいの一匹狼」でブレイクしたクレイグ・ヒル、共演に「情事(1960年/ミケランジェロ・アントニオーニ監督)」「ロード島の要塞(1961年/セルジオ・レオーネ監督)」「好奇心(1971年/ルイ・マル監督)」の名女優レア・マッサリが出演した唯一のマカロニ・ウエスタンだ。他には「怒りの荒野」のアンドレア・ボシック、「夕陽の用心棒」のホセ・マヌエル・マルティンが脇を固めている。


レア・マッサリ、リシア・カルデロン      クリスティーナ・バシナリ

【ストリー】
牧場を買うためにやって来た放浪するガンマンのクレイトン(クレイグ・ヒル)とその妹メルセデス(クリスティーナ・バシナリ)は。ある町に立ち寄り、クレイトンが知人と会っている間、メルセデスはホテルで休憩をとっていた。そこに悪党ららが侵入し、暴行されたメルセデスは殺されてしまう。
ホテルに戻って来たクレイトンは、妹の遺体のそばにタバコ入れが落ちているのを発見。
ジャック・ブラット(ホセ・マヌエル・マルティン)という悪党の持ち物である事を知った。クレイトンは、妹の復讐を果たすべく、ブラットの行方を追い、とある牧場に辿り着くのだった…….。


アンドレア・ボシック             ホセ・マヌエル・マルティン

題名:LO VOGLIO MORTO
邦題:西部の無頼人
監督:パオロ・ビアンチーニ
脚本:カルロス・サラビア
撮影:リカルド・アントセレイ
編集:エウヘニオ・アラビソ
音楽:ニコ・フィデンコ
出演:クレイグ・ヒル、レア・マッサリ、アンドレア・ボシック、ホセ・マヌエル・マルティン、アンドレア・スコッティ、ランク・ブラナ、ホセ・カナレハス、フランシスコ・エニト、クリスティーナ・バシナリ、リシア・カルデロン
1968年イタリア・スペイン/ビスタサイズ・カラー82分35mmフィルム [日本劇場未公開]
マカロニ・ウェスタン傑作映画DVDコレクション 48号 2018年 2/11号 [分冊百科]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


西部の無頼人(LO VOGLIO MORTO)」クレイグ・ヒル

西部の無頼人(LO VOGLIO MORTO)

※上の画はクリックすると別画面で拡大されます。

西部の無頼人(LO VOGLIO MORTO)

映画「好奇心」

好奇心好奇心
ブノワ・フェロー                   レア・マッサリ

今回はルイ・マル監督1971年製作「好奇心(LE SOUFFLE AU COEUR)」をピックアップする。
本作は、”性に目ざめた少年と肉感的な母親との母子相姦”をテーマとしているが、内容を陰鬱にしていないチャーリー・パーカーのジャズとラストで笑い飛ばすのが凄い!日本映画ではこうは行かないであろう内容、フランス文化の底力を知る事が出来る作品だ。肉感的な母親を演じたレア・マッサリは、セルジオ・レオーネ監督「ロード島の要塞」にも主演した。

作品リスト

「自由な発想」
人を傷つけたり、貶めたりしない限り、モラルとは個人的なものであるべきだと思う。自身のモラルを心の中に持っている人の言動は、自分専用の物差しがあるのだから強い。一方、社会化されたモラルは、人に対して一方的に行動の基準を押し付ける事があり、その時、モラルは暴力になる。母子相姦を含むこの映画は、社会的にタブーとされている事柄であっても、その社会性を捨象してあくまでも個人的な問題として当人達の心の内に封じ込めてしまうならば、まさにその出来事をきっかけに社会へ向けて踏み出す為のエネルギーにしうるという、とてつもなく自由な発想がある。意識の自由度は、どこまでも広がるものなのだ。
「マル・オン・マル」キネマ旬報社/DVDプロダクションノートより ルイ・マル監督

好奇心好奇心

【ストリー】
三人兄弟の末子ローラン(B・フェルー)は十四歳と六カ月、大人のような子供のような年頃である。トーマ(F・フェルー)とマルク(マルク・ウイノクール)の二人の兄はろくに勉強もしないで悪戯の限りをつくし、その余波はローランにまで及び、タバコやお酒まで覚えてしまった。ある日、学校の帰りがげに、ローランは母クララ(レア・マッサリ)が、知らない男と車に乗っているのを見かける。ローランは不愉快だった。父(ダニエル・ジェラン)はあまり好きになれなかったが、若くて美しいママがしてくれるただいまやおやすみのキスはローランにとって何ものにも代えられない宝物だったのだ。そんな大好きなママは僕だけのママじやなかった……それから数日後、両親が学会に出かけた夜、二人の兄はここぞとばかり羽根を伸ばし、女の子を呼んでパーティーが開かれ、父の秘蔵のぶどう酒が持ちだされた。更に兄たちは、ローランに初体験をさせるため、あやしげな娼婦の家に連れ出して、フレダという女と寝かせた。そして、フレダの胸に顔をうずめているローランの足を引っぱってしまった。翌日、ボーイスカウトのキャンプに行ったローランは熱をだした。猩紅熱で、心臓に雑音があるというのだ。医者は湯治場に療養に行くことを勧めた。ベッドに寝かされたローランを皆は大切にした。療養所ではみんながママに視線をあびせ、ローランは自分のことのように晴れがましかった。ローランとママは恋人のように腕を組んで散歩し、テニスに興じた。数日して、ママがいいにくそうにきりだした。「今日お客がくるのよ」ローランはすべてをのみこんだ。その夜、ママは眠ったふりをするローランの許に、二、三日で帰る由の置手紙を残して姿を消した。退屈をまぎらわすために同じ年頃のエレーヌやユベールと遊んだが、やはりママの魅力に比べれば、格段の違いだ。やがて約束通りママが帰ってきたが、哀しげで疲れきっていた。ママはあの男と別れたというのだ。ローランは傷ついたママが可愛そうでしかたなかった。パリ祭の前日、療養所には、楽団がくりだし、花火が上り、ダンスの輪ができた。酔っぱらいをさけたママとローランはホテルに帰った。ママはくたびれ果てて、服のままでベッドに横たわった。ローランはきつそうなママの服をゆるめてやり、おやすみのキスをした。ローランはママを抱きしめた。ママも抱きかえしてくれた。遠くではまだお祭りの音楽が奏でられていた。ママは、恥ずかしがるローランに、いつか美しい貴重な瞬間として思い出すわ、といった。ローランは無理に誰か女の子を抱きしめたかった。ほんとに大人になったのだ。ローランはここに来てから知り合ったダフネという女の子のベッドで輝やかしい朝を向えた。驚いたことに、部屋では父と兄たちが食事をとっていた。「お前、病人のくせに朝帰りとはしゃれているじやないか」と父が冷かした。一同は爆笑した。お腹のすいたローランは、クロワッサンにがぶりと食いついた。

好奇心好奇心

題名:LE SOUFFLE AU COEUR
邦題:好奇心
監督:ルイ・マル
製作:ルイ・マル、ヴァンサン・マル
脚本:ルイ・マル、クロード・ネジャール
撮影:リカルド・アロノヴィッチ
美術:ジャン・ジャック・カジオ、フィリップ・ターラー
化粧:ジャッキー・ライナル
編集:シュザンヌ・バロン、キャサリン・ブラジエ・スノプコ、ソランジュ・レプリンス
音楽:チャーリー・パーカー
出演:ブノワ・フェロー、レア・マッサリ、ダニエル・ジェラン、マルク・ウイノクール
1971年フランス・イタリア・ドイツ/ビスタサイズ・カラー118分35mmフィルム
好奇心 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

好奇心好奇心