映画「新・男はつらいよ」


渥美清                      栗原小巻

今回は小林俊一監督1970年製作「新・男はつらいよ」をピックアップする。
第4作となる本作のロケ地は、愛知県名古屋市などで行われ、封切り時の観客動員は48万5,000人、配給収入は1億3,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は550円、併映は「アッと驚く為五郎(監督:瀬川昌治 出演:ハナ肇、梓みちよ、尾崎奈々、佐藤友美、谷啓、財津一郎)」であった。
本作は、TV版「男はつらいよ」の演出やプロデュースで深く関わった小林俊一監督が担当している。これは第3作「男はつらいよ・フーテンの寅」と同様、第1作の大ヒットによるもので、製作工程が1ヵ月半という短期間だったそうだ。尚、本作のラボは東京現像所(調布市)から東洋現像所(現:イマジカ/品川区五反田)に全48作中、唯一の変更だった。


佐山俊二、三崎千恵子、森川信           渥美清、太宰久雄

【ストリー】
名古屋の競馬で大穴を当てたフーテンの寅こと(車寅次郎)が久しぶりに懐しの生まれ故郷柴又に帰って来た。柴又では寅のおいちゃん夫婦(森川信、三崎千恵子)、妹さくら(倍賞千恵子)、その夫博(前田吟)らが寅の噂に花を咲かせていた。寅は100万円を見せびらかせ大得意、日頃の恩返しにとおいちゃん夫婦をハワイ旅行に行かせると大はりきりだった。弟分で今は旅行社に勤める登(秋野太作)に準備万端をととのわせた寅は、日一日とハワイの夢に胸はずませるおいちゃん夫婦に有頂点。この噂は近所に知れ、寅の株はグッとあがった。ハワイへ出発する日がやってきた。が、好事魔多し、寅の金を登の社長が持逃げして、旅行の夢ははかなくも消えた。近所の人の手前を気にする夫婦は、夜中にこっそり帰ってきた。そして、寅の提案により、数日を戸締りし、電気もつけないで暮すことになった。だが、その第一日目、留守を承知に押入った泥棒(財津一郎)が暗闇の中に三人を発見して大恐慌。この件により事の始終は近所の人たちの知るところとなった。かくして又ぞろ寅さんは柴又から姿を消すハメになった。それから一カ月。おいちゃん夫婦が心配になって、寅は帰郷した。その日から寅の小さな目が輝いた。自分の部屋に下宿する美しい幼稚園の先生・春子(栗原小巻)に恋をしたのだ。日増しにつのる慕情。春子と生き別れの父が病死し、寅は春子を元気付けようとするが、春子には会沢(横内正)という恋人がいた。失意の寅。彼はまたまた旅に出た。


渥美清、三崎千恵子、森川信      森川信、倍賞千恵子、三崎千恵子、秋野太作

題名:新・男はつらいよ
監督:小林俊一
企画:高島幸夫
製作:斎藤次男
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、宮崎晃
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:小尾幸魚
調音:松本隆司
美術:宇野耕司
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
現像:東洋現像所
製作主任:峰順一
助監督:大嶺俊順
スチール:久保哲男
出演:渥美清、倍賞千恵子、栗原小巻、前田吟、三崎千恵子、森川信、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、財津一郎、三島雅夫、横内正、村瀬幸子、秋野太作、佐山俊二、浜村純
1970年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー92分35mmフィルム
公式サイト
新・男はつらいよ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


森川信、前田吟、渥美清、三崎千恵子

映画「男はつらいよ・フーテンの寅」


渥美清                       新珠三千代

今回は森崎東監督1970年製作「男はつらいよ・フーテンの寅」をピックアップする。
第3作となる本作のロケ地は三重県湯の山温泉、四日市市、鹿児島県種子島、桜島、霧島神宮、岐阜県中津川などで行われ、封切り時の観客動員は52万6,000人、配給収入は1億2,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は550円、併映は「美空ひばり・森進一の花と涙と炎(監督:井上梅次 出演:美空ひばり、森進一、尾崎奈々、なべおさみ、北上弥太郎)」であった。
本作の演出は、山田洋次監督から森崎東監督になっている。これは第1作のヒットによるもので、次回作のロケハンなど同時準備する必要があった為と思われる。森崎東監督は、TV版「男はつらいよ」と映画版第1作「男はつらいよ」の脚本に携わっており、山田洋次監督・小林俊一監督と共にテレビドラマから映画へ育てた方だ。


倍賞千恵子、前田吟             森川信、渥美清、三崎千恵子、前田吟

【ストリー】
テキ屋渡世で全国を回っていたフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)は、久しぶりに故郷柴又へ帰って来た。すると寅に見合いの話があるという。叔父夫婦(森川信、三崎千恵子)や、妹のさくら(倍賞千恵子)、その夫・博(前田吟)らを喜ばせた寅は、翌日、相手に会ってびっくり。相手は知合いの駒子(春川ますみ)という旅館の女中だった。駒子は亭主の為吉(晴乃ピーチク)と喧嘩して、腹いせに見合いをしたのだった。寅は為吉を呼んでお説教、即座に二人の結婚式をとりもち、飲めや唄えのドンチャン騒ぎになった。それがもとで叔父や博と大喧嘩をやらかし、また柴又を離れた。一ヵ月後、寅は湯の山温泉で旅館・もみじ荘の番頭になっていた。旅館の女主人・お志津(新珠三千代)は美しい未亡人で、寅はひそかな想いを寄せたが、またも片想いに終った。そんなある日、こともあろうに叔父夫婦が慰安旅行で寅のいる旅館に来て、寅と鉢合わせ。二人は、温泉気分もそこそこに帰ってしまった。その日、志津の弟・信夫(河原崎建三)が恋人の芸者染奴に逢いに帰ってきた。寅は二人の仲をとりもってやった。しかし、やがて志津に吉井(高野真二)との縁談がまとまって、寅はまたも失恋の憂目にあった。大晦日の夜、寅はそっと湯の山を去った。年が明けて、鹿児島桜島へのフェリーボートの上で、相変らず威勢のいい台詞で売をしている寅の姿があった。


悠木千帆(樹木希林)、渥美清          左卜全、野村昭子、佐々木梨里

題名:男はつらいよ・フーテンの寅
監督:森崎東
企画:高島幸夫
製作:上村力
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、小林俊一、宮崎晃
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:鈴木正男
調音:松本隆司
美術:佐藤公信
編集:杉原よ志
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:池田義徳
助監督:熊谷勲
スチール:梶本一三
出演:渥美清、倍賞千恵子、新珠三千代、香山美子、前田吟、三崎千恵子、森川信、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、春川ますみ、悠木千帆(樹木希林)、左卜全、野村昭子、花澤徳衛、晴乃ピーチク、晴乃パーチク、河原崎建三、高野真二、山本幸栄、佐々木梨里、水木涼子
1970年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー分90分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・フーテンの寅 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


倍賞千恵子、前田吟、春川ますみ、晴乃ピーチク、森川信、三崎千恵子

映画「男はつらいよ」


渥美清                         倍賞千恵子

今回は山田洋次監督1969年製作「男はつらいよ」をピックアップする。
第1作となる本作のロケ地は、京都府、奈良県などで行われ、封切り時の観客動員は54万3,000人、配給収入は1億1,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は450円、併映は「喜劇 深夜族(監督:渡辺祐介 主演:伴淳三郎、高松しげお)」公開は昭和44年(1969年)8月27日であった。シリーズ化した「男はつらいよ」は、全48作中46作を山田洋次氏が監督し、1995年まで松竹大船撮影所で製作された。


※松竹大船撮影所については、大島渚監督「太陽の墓場」でもコメントしています。

光本幸子(マドンナ役)                森川信、三崎千恵子

本来は第5作「男はつらいよ・望郷篇」でシリーズを完結させる予定であったが、大ヒットで続編の製作が決定したそうだ。しかしながら49作を準備中の1996年に寅次郎役の渥美清さんが亡くなり、シリーズは終了してしまった。これを契機に松竹の経営は悪化し、2000年6月30日に松竹大船撮影所が閉鎖された。柴又の団子屋”とらや”は、第4作「新・男はつらいよ」まで柴又の実店舗で撮影され、以降は松竹大船撮影所のセットで撮影された。「男はつらいよ」シリーズ終了後の松竹の主力映画だった「釣りバカ日誌」は、東映東京撮影所(練馬区大泉)で撮影されている。


笠智衆                                                          前田吟

【ストリー】
車寅次郎(渥美清)は、“フーテンの寅”と呼ばれる香具師。父親と喧嘩してとびだした中学の時以来、ヒョッコリ故郷の葛飾柴又に帰って来た。というのも唯一人の妹・さくら(倍賞千恵子)を残して両親が死んだと風の便りに聞いたため。叔父の家へと向った寅次郎はそこで、美しく成長したさくらに会い、大感激。妹のためなら何でもしようと発奮、妹可愛さの一心で、さくらの見合の席へと出かけたものの、慣れぬ作法に大失敗。縁談をこわしてしまった。いたたまれずに、また旅にでた寅次郎は、奈良でお寺巡りをしている柴又帝釈天の御前様(笠智衆)と娘の冬子(光本幸子)に会い、冬子の美しさに魅せられ、故郷にと逆戻り。そんな寅次郎を待っていたのは、工場の職人・博の「さくらさんが好きです」という告白だった。博の真剣さにうたれ、何とかしてやろうとしたものの、寅次郎は、もち前の荒っぽさで、またまた失敗。が、かえってこれが、博(前田吟)、さくらを結びつけた。さくらの結婚の後の寂しさを、冬子の優しさに慰められていた寅次郎は、ある日、冬子が婚約者と一緒にいるところに出くわしショックを受ける。そしてそのことが周囲に知れたため寅は再び旅に出るのだった。


太宰久雄                       志村喬

題名:男はつらいよ
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:上村力
原作:山田洋次
脚本:森崎東、山田洋次
撮影:高羽哲夫
照明:内田喜夫
録音:小尾幸魚
調音:松本隆司
美術:梅田千代夫
装置:小野里良
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:池田義徳
監督助手:大嶺俊順
スチール:堺兼一
出演:渥美清、倍賞千恵子、光本幸子、前田吟、三崎千恵子、森川信、秋野太作、太宰久雄、笠智衆、志村喬、佐藤蛾次郎、広川太一郎、関敬六、北竜介、水木涼子、
1969年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー91分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


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