映画「俺の空だぜ!若大将」


加山雄三                        酒井和歌子

今回は小谷承靖監督1970年製作「俺の空だぜ!若大将」をピックアップする。
若大将シリーズの第16作は、小谷承靖第一回監督作品、制作会社は東京映画である。スカイダイビングのシーンは、アメリカで降下経験があったという加山雄三さんが行う予定であったが、藤本真澄プロデューサーの厳命で降下場面はすべてスタントを立てたそうだ。ロケーションは、伊豆、箱根、伊豆大島で行われている。また飯田蝶子さんと左卜全さんは、本作が最後のシリーズ出演となり、1952年から東宝の専属契約だった久慈あさみさんは、最後の映画出演(以降はフリーでテレビや舞台での活躍)となった。


田中邦衛                      大矢茂、加山雄三

【ストリー】
若大将、田沼雄一(加山雄三)は東海建設の計画部員。雄一とクラスメートだった青大将、石山新次郎(田中邦衛)は社長の父、剛三(北竜二)の庇護で専務の椅子に坐っているが雄一の家“田能久”の近くにマンションの建設を計画し、着々と土地の買収をはじめている。近所の“梅の湯”の常吉(伴淳三郎)も立ちのきの交渉を受けているが、なかなか首をたてにふらない。住民と会社の板ばさみになり苦況に立つ雄一を見て、常吉の世話になっている塚本節子(酒井和歌子)、敏子(松村幸子)の姉妹は彼に好意を持つようになる。そんな時、雄一は大学の後輩太田茂夫(大矢茂)と綿貫の懇請で母校に新設されたスポーツ・パラシュート・クラブのコーチに就任、発足パーティで大林英子(應蘭芳)と知りあう。一方青大将は節子に一目惚れしてしまった。いよいよ東海建設は“梅の湯”の隣りにマンションの工事を着手する。足場から女湯をのぞきこんでいた青大将は足をすべらせて落下し、常吉の額にケガをさせてしまう。久太郎(有島一郎)は常吉への詫びのしるしに、雄吉を勘当してしまうのだが、雄一はケガをした常吉に対し会社側に誠意ある態度を望むが受けいれられず、怒った雄一は辞表を叩きつけ、会社をとび出した。英子は節子というライバルを除外するため青大将と手を組み青大将と節子を結ばせることによって、自分が雄一と結婚する策略をたて、そして伊豆でゴルフをしている父(上田吉二郎)にあわせるために、雄一を伊豆にさそう。そんな時、青大将は節子を伊豆沖の離れ島に旅行にさそい強引に結婚をせまったが、その最中マムシに噛まれ仰天。急報をうけた青大将の父、剛三は若大将に救助を求めてきた。血清を持ち小型飛行機で島へ飛ぶ雄一と茂夫。茂夫の見事なスカイ・ダイビングで青大将は救われる。すべて誤解もとけた雄一と節子は明るい笑顔で見つめあった。


應蘭芳                      有島一郎、飯田蝶子

久慈あさみ                  菱見百合子(ひし美ゆり子) 

伴淳三郎、田中邦衛、加山雄三              上田吉二郎

題名:俺の空だぜ!若大将
監督:小谷承靖
製作:藤本真澄、安武龍
脚本:田波靖男
撮影:逢沢譲
照明:比留川大助
録音:原島俊男
整音:西尾舞
美術:薩谷和夫
編集:諏訪三千男
音楽:広瀬健次郎 主題歌:加山雄三「美しいビーナス」
現像:東京現像所
製作担当:大久保欣四郎
監督助手:奥村正彦
協力:ジャパン スカイダイビング クラブ
スチール:中山章
出演:加山雄三、酒井和歌子、田中邦衛、大矢茂、江原達怡、有島一郎、飯田蝶子、久慈あさみ、應蘭芳、中真千子、菱見百合子(ひし美ゆり子)、松村幸子、藤木悠、上田吉二郎、左卜全、伴淳三郎、北竜二
1970年日本・東京映画/東宝スコープ(シネスコサイズ)・カラー105分35mmフィルム
俺の空だぜ!若大将 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


左卜全                      加山雄三、酒井和歌子

「俺の空だぜ!若大将」酒井和歌子

舞台になったレストランOAKは、成城通りのバス停「ゴルフ練習場前」にあった。
次回作「若大将対青大将」でも登場する。

現在の成城通りのバス停「ゴルフ練習場前」にOAKはない。世田谷区成城7丁目 Google Mapより

映画「悪名一代」


勝新太郎                        田宮二郎

今回は安田公義監督1967年製作「悪名一代」をピックアップする。
本作は、勝新太郎さんと 田宮二郎さんのコンビが冴える”悪名シリーズ”の第13作になる。素手で相手を倒す事をモットーとする朝吉が、遂にドスを使ってしまったという”悪名シリーズ”の異色作になる。

悪名シリーズ


長門勇                              森光子


森光子、上田吉二郎、勝山まゆみ              浜田ゆう子

【ストリー】
行先も定めずふらりと山陰線の汽車に乗った朝吉(勝新太郎)は、渡り仲居のお澄(森光子)に初恋の男と間違われた。朝吉は人の善いお澄に勧められるままに、彼女の勤める旅館に泊った。ところがそこには、近くアメリカから帰国する伯母から三億円の遺産を相続することになっているという蔦江(浜田ゆう子)が軟禁されていた。見張りは女高校生環(勝山まゆみ)で、彼女の父はかつて朝吉に悪事をあばかれた沖縄の源八(上田吉二郎)だった。源八は朝吉に、3億円に目をつけた二代目シルクハット(長門勇)が蔦江を無理に妾にしたので助け出したのだと語ったが、朝吉は蔦江を奪って、シルクハットの家へ乗り込んだ。意外にも、そこには清次(田宮二郎)がシルクハットの妹お美津(坪内ミキ子)を女房にして住んでいた。朝吉はシルクハットを詰問したが、とても一筋縄でいく男ではなく、様子を見るため、当分の間居候することにした。一方、1年前、刃物を使って親分の朝吉に怒鳴られ、姿を消した清次は、朝吉の怒りを解こうと懸命だった。その頃、源八は3億を山分けすることにして新興やくざのお十夜一家にこの話を持ち込んだ。やがて、盆踊りの太鼓が鳴り出した日、蔦江の伯母お菊(本間文子)が帰ってきた。蔦江を押さえているシルクハット、お菊を抱き込もうする源八とお十夜一家。小さな町にやくざの策略と陰謀が入乱れた。その有様を静観していた朝吉だったが、清次がだまし討ちにあって重傷を負い、しかもお美津までが斬り殺されるに及んで立ち上った。お十夜一家に、乗り込み、初めてドスを手にして暴れ回った。その朝吉にお十夜(小池朝雄)は倒され、助け出されたお菊は蔦江と涙ながらの対面をするのだった。一方、シルクハットは妹のお美津の死にショックを受け、3億円を諦めた。朝吉はこうしてすべてが終った後、ひとり自首するために出ていくのだった。


坪内ミキ子                      勝新太郎

題名:悪名一代
監督:安田公義
企画:奥田久司
原作:今東光
脚本:依田義賢
撮影:牧浦地志
照明:古谷賢次
録音:大角正夫
美術:加藤茂
擬斗:楠本栄一
編集:谷口登司夫
音楽:鏑木創
現像:東洋現像所
製作主任:村井昭彦
助監督:宮嶋八蔵
スチール:大谷栄一
出演:勝新太郎、田宮二郎、森光子、長門勇、浜田ゆう子、坪内ミキ子、勝山まゆみ、上田吉二郎、小池朝雄、本間文子、早川雄三、北城寿太郎、毛利郁子
1967年日本・大映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
悪名一代 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


山陰本線C57蒸機

映画「座頭市関所破り」

座頭市関所破り座頭市関所破り
勝新太郎                        平幹二朗
座頭市関所破り座頭市関所破り
高田美和                        滝瑛子

今回は安田公義監督1964年製作「座頭市関所破り」をピックアップする。
本作は、“座頭市”シリーズ”第9作目になる。座頭市が旅先で知り合う庶民との交流を深めながら、悪党を成敗していくというテンプレートを基本に、座頭市の幼い頃のエピソードが明かされ、父親らしいアル中の老人儀十(伊井友三郎)との交流も描かれ、そこが良かった。残念なのは、回り込みクレーンカットで撮影部の影が入っていた。

座頭市シリーズ

座頭市関所破り座頭市関所破り
高田美和、毛利郁子、勝新太郎             毛利郁子、高田美和

【ストリー】
座頭市(勝新太郎)は幼い頃の思い出を忘れかね、今は見えぬ目ながら初日の出を拝もうと妙義山に急いでいた。途中ふとしたことから新助(千波丈太郎)と名乗る旅人から手紙をことづかり、笠間の宿の旅籠、むさしやの女中お仙(滝瑛子)に届けた。市はそこで行方知れずの父を訪ねる、お咲(高田美和)に会った。一方土地の親分甚兵衛(上田吉二郎)は芸人たちの足元を見て、ショバ代を四分六で寄こせと難題を吹きかけてきた。宿の芸人達は怒ったが、代官、加島(河野秋武)と結びついた二足わらじにはどうすることもできなかった。そんなある夜、むさしやに新助が舞いもどった。新助は、代官甚兵衛の命令で、江戸へ強訴したお咲の父を殺した。しかし代官に通じてあるという甚兵衛との約束は被られ、追手におわれて宿に逃げこんだのだった。しかし非情な甚兵衛は、そんな新助をめった斬りにした。ふとしたことからこれを立ち聞した市も何も知らないお咲に真相を打明ける勇気はなかった。そんなある日、市は、甚兵衛の様子をさぐりに、その賭場へ行き得意の居合斬りでイカサマを見破り、甚兵衛、代官加島らのど胆を抜いた。だが居合せた加島の用心棒沖(平幹二朗)は、そんな市の殺気を見抜いていた。市は甚兵衛に狙れているお咲の身を案じて、居酒屋で会った父の思影をやどす老人儀十(伊井友三郎)にあづけた。しかし儀十は酒欲しさにお咲を甚兵衛に売った。代官役宅に閉じ込められたお咲を救い出すために、市は単身関所に向った。怒りにふるえる座頭市必殺の剣は、代官加島、甚兵衛らをなぎたおし、無事お咲を救出した。初日の出を迎えた、太陽が市の孤影を赤々と染めだしていた。

座頭市関所破り座頭市関所破り
滝瑛子、千波丈太郎                                上田吉二郎

題名:座頭市関所破り
監督:安田公義
企画:浅井昭三郎
原作:子母沢寛
脚本:浅井昭三郎
撮影:本多省三
照明:加藤博也
録音:長岡栄
音効:倉島暢
美術:加藤茂
装置:木村重雄
編集:山田弘
音楽:小杉太一郎
現像:東洋現像所
製作主任:今村喬
助監督:渡辺実
スチール:三浦康寛
出演:勝新太郎、高田美和、滝瑛子、平幹二朗、河野秋武、伊井友三郎、水原浩一、上田吉二郎、千波丈太郎、富田仲次郎、毛利郁子、寺島雄作、中田ダイマル・ラケット、木村玄、千石泰三
1964年日本・大映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
座頭市関所破り -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

座頭市関所破り座頭市関所破り
中田ダイマル・ラケット                伊井友三郎
座頭市関所破り座頭市関所破り
高田美和、勝新太郎                座頭市関所破り

1 2 3 7