映画「泥だらけの純情」

泥だらけの純情
吉永小百合
泥だらけの純情泥だらけの純情
吉永小百合、浜田光夫

今回は中平康監督1963年製作「泥だらけの純情」をピックアップする。
本作は、吉永小百合さんと浜田光夫さんの共演で描いた日活定番の青春純情ドラマだ。この頃に二番館か三番館で見た様な気がする。初めてファンになった女優が、吉永小百合さんだったので、類似作品を封切りから数年後に追っかけて観に行ったのだ。なお1977年に山口百恵さんと三浦友和さんの共演でリメイクされている。製作は東宝+ホリ企画制作、監督は富本壮吉氏だ。

泥だらけの純情泥だらけの純情
浜田光夫、小池朝雄

【ストリー】
外交官の令嬢樺山真美(吉永小百合)とチンピラやくざの次郎(浜田光夫)が知り合ったのは新宿の盛り場だった。不良学生につけ廻されていた真美を、ヤクを届ける途中の次郎が逃がしてやった。ところが乱闘の最中、相手は自分の待ったナイフを誤まって刺し死んでいた。次郎も重傷を負って逃げ帰ったが、兄貴分の花井(小池朝雄)は自首をすすめた。一方、殺人事件を報じる新聞を見て驚いた真美は、刑事にことの真相を話し、知人の公安委員にも説明した。その尽力がものをいって自首した次郎は一日で釈放された。翌日から次郎は盛り場を肩で風切るようになった。数日後、真美が次郎の汚ないアパートを尋ねて来た。次郎はドギマギしながら口をきいたが嬉しさはかくせず、真美をボクシングに誘って精一杯のサービスをみせた。それからの毎土曜日、二人はデイトを重ねた。だが次郎は会う度に背広や靴を新調し、そのため悪事を重ねた。ある日、いくら待っても次郎は現われず、初めての悲しみを味わった真美は赤倉へスキーに出かけた。次郎は恐喝容疑で逮捕されていた。その次郎が簡単に釈放されたと聞いて組長(高島稔)は、警察が次郎を泳がせてヤクの取締りを狙っているのではないかと疑った。あの事件のとき次郎がヤクを落したことは当局に知れているはずだった。一方、真美の家族は父の赴任地へ発つことになったが、真美は次郎と別れて日本を去るにはたえられなかった。花井に諭されて次郎が自首を覚悟した夜、ボストンバッグを待った真美が訪れた。思わずみつめあう次郎と真美は、表に花井が来たことを知ると、手をとって二人の世界に逃げ出していった。

泥だらけの純情泥だらけの純情

題名:泥だらけの純情
監督:中平康
企画:大塚和
原作:藤原審爾
脚本:馬場当
撮影:山崎善弘
照明:高島正博
録音:片桐登司美
美術:大鶴泰弘
特殊技術:金田啓治
編集:丹治睦夫
音楽:黛敏郎 主題歌:吉永小百合「泥だらけの純情」
現像:東洋現像所
製作主任:亀井欽一
撮影助手:畠中照夫
スチール:井本俊康
出演:吉永小百合、浜田光夫、和泉雅子、小池朝雄、滝沢修、宮阪将嘉、平田未喜三、高島稔
1963年日本・日活/シネスコサイズ・カラー91分35mmフィルム
泥だらけの純情 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

泥だらけの純情泥だらけの純情
泥だらけの純情
銀座線
上の写真は、本作に映った営団地下鉄(東京メトロ)渋谷駅の留置線で電車は2000形だ。
今は渋谷マークシティに組み込まれているが留置線はそのまま継続されている。
詳しくはこちらをご覧下さい。

映画「狂った果実」


石原裕次郎                       津川雅彦

今回は中平康監督1956年製作「狂った果実」をピックアップする。
本作は石原慎太郎氏の同名小説を弟の石原裕次郎主演を条件に承諾されて作られた作品であり、脚色もご本人が行っている。石原裕次郎は翌年公開された「嵐を呼ぶ男」で文字通り爆発的な人気を得る。この時代を描く作品として大島渚監督の「太陽の墓場」と対照的な作品だと思う。本作は中平康監督の代表作であるのみならず、フランスのヌーヴェル・ヴァーグへの影響も指摘されるなど、映画史の上でも重要な作品となっている。

狂った果実
北原三枝

【ストリー】
滝島夏久の弟春次は、兄に似ぬ華著な四肢を持ち、まだあどけない“坊や”だった。女漁りの巧い夏久に比べて、春次は全然女を知らなかったが、或る日、逗子 駅ですれ違った娘の瞳に、何故かドギマギして立ちすくんだ。その日の夕方、友人平沢のサマーハウスで兄弟は友人達とパーティを開く相談を決めた。皆夫々未 知の女性を同伴することに決まると、春次は又もや先刻の娘の姿を思い出すのだった。翌々日ウォータースキーのレースで夏久と組んだ春次は、思いがけずも仰 向けに泳いでいる例の娘天草恵梨に逢い、彼女を一色海岸まで送った。やがてパーティの当日、春次は洒落たカクテルドレスを着た恵梨を同伴して現われ、夏久 達を驚かせた。パーティを抜け出た二人は車を駆って入江に走り、春次は生れて始めての接吻を恵梨に受けその体を固く抱きしめた。一週間後、夏久は横浜のナ イトクラブで外国人と踊る恵梨の姿を見た。彼は春次に黙っていることを条件に、彼女と交渉を持つようになる。恵梨は春次の純情さを愛する一方、夏久の強靭 な肉体にも惹かれていた。だが、やがて恵梨の心にあった兄弟への愛情の均衡も破れ、彼女は夏久の強制で春次との待ち合せを反古にした。平沢から恵梨と夏久 に関する総ての出来事をぶちまけられた春次は、憑かれたようにモーターボートで二人の後を追った。早朝の海の上、春次は夏久と恵梨の乗ったヨットの周囲を 乗り廻しながら、無表情に二人を眺めていた。夏久は耐えられなくなり思わず「止めろ、恵梨はお前の物だ」と叫ぶなり彼女を弟めがけて突きとばした。その瞬 間舳先を向け直した春次のモーターボートは恵梨の背中を引き裂き、夏久を海中に叩き落してヨットを飛び越えた。白いセールに二人の血しぶきを残したヨット を残して、モーターボートは夏の太陽の下を、海の彼方へと疾走して行った。

狂った果実狂った果実

題名:狂った果実
監督:中平康
製作:水の江滝子
原作:石原慎太郎
脚本:石原慎太郎
撮影:峰重義
照明:三尾三郎
録音:神谷正和
美術:松山崇
音楽:佐藤勝、武満徹
出演:石原裕次郎、津川雅彦、北原三枝、芦田伸介、岡田眞澄、深見泰三、藤代鮎子
1956年日本・日活/スタンダードサイズ・モノクロ86分35mmフィルム
狂った果実 [DVD]
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狂った果実狂った果実
石原裕次郎、岡田眞澄           北原三枝、石原裕次郎
狂った果実

映画「月曜日のユカ」

月曜日のユカ
加賀まりこ

今回は中平康監督1964年製作「月曜日のユカ」高評価作品sをピックアップする。
主演はキュートな魅力が溢れる加賀まりこさん。
本作は名作と言われるだけあって脚本(脚色)が凄く良い。後に映画監督に転身する斎藤耕一氏と大御所の倉本聰氏の両人が担当された。中平康監督はフランソワ・トリュフォー監督やヌーヴェルヴァーグの作家たちに「孤高のニッポン・モダニスト」と称され、石原裕次郎氏が主演した「狂った果実」を始め「街燈(1957年)」「紅の翼(1958年)」「殺したのは誰だ(1957 年)」などのヒット作を世に放し、ATGで「変奏曲(1976年)」を撮った後、1978年9月に亡くなってしいる。

月曜日のユカ月曜日のユカ
加賀まりこ

斎藤 耕一氏は今村昌平監督や市川崑監督作品のスチルカメラマンを担当してから「囁きのジョー(1967年)」で監督デビューした。「旅の重さ(1972年)」「津軽じょんがら節(1973年)」など20作品を残された。

月曜日のユカ月曜日のユカ
中尾彬、加賀まりこ

テレビドラマやバラエティ番組でよく見かける中尾彬さんと加賀まりこさんだが、こんな初々しい時代もあったのだと思う。特に加賀まりこさんは今の女優にはない小悪魔的魅力がある。加賀まりこさんは1960年に通学姿を見初めた篠田正浩監督と寺山修司氏に路上でスカウトされTVドラマ「東京タワーは知っている(CX)」でデビューし、1962年に松竹から「涙を、獅子のたて髪に」で映画デビューしたそうだ。

【ストリー】
横浜の外国人客が多い上流ナイトクラブ“サンフランシスコ”では、今日もユカと呼ばれる十八歳の女の子が人気を集めていた。さまざまな伝説を身のまわりに 撒きちらす女、平気で男と寝るがキスだけはさせない、教会にもかよう。彼女にとっては当り前の生活も、人からみれば異様にうつった。横浜のユカのアパート で、ユカがパパと呼んでいる船荷会社の社長は、初老の男だがユカにとってはパパを幸福にしてあげたいという気持でいっぱいだ。ある日曜日、ユカがボーイフ レンドの修と街を歩いていた時、ショウウィンドウをのぞいて素晴しい人形を、その娘に買ってやっている嬉しそうなパパをみた時から、ユカもそんな風にパパ を喜ばせたいと思った。ユカの目的は男をよろこばすだけだったから。だが、日曜はパパが家庭ですごす日だった。そこでユカはパパに月曜日を彼女のためにあ げるようにねだった。月曜日がやって来た。着飾ったユカは母とともにパパに会いにホテルのロビーに出た。今日こそパパに人形を買ってもらおうと幸福に充ち ていた。だが、ユカがパパから聞されたのは、取り引きのため「外人船長と寝て欲しい」という願いだった。ユカはパパを喜ばすために、船長と寝る決心をし た。その決心を咎める修にユカはキスしても良いと告げる。ユカを殴り出て行く修。ユカは幼い頃母親の情事を見ていたのを牧師に咎められたことを思い出すの だった。修が死んだ。外人船長に抗議するために船に乗り込もうとして事故死したのだった。ユカは修にキスをして波止場を立ち去る。パパとの約束通りユカは 船長に抱かれた。落ち込んだユカだったが埠頭でパパと踊り狂う。踊り疲れたパパは海へ落ちてしまう。溺れ沈むパパをしばらく見ていたユカだったが、やがて 無関心に去って行った。

月曜日のユカ月曜日のユカ
加賀まりこ、加藤武

題名:月曜日のユカ
監督:中平康
企画:水の江瀧子
原作:安川実
脚本:斎藤耕一、倉本聰
撮影:山崎善弘
照明:森年男
録音:橋本文雄
美術:大鶴泰弘
編集:辻井正則
音楽:黛敏郎
スチール:斎藤耕一
出演:加賀まりこ、中尾彬、加藤武、北林谷栄、ウィリアム・バッソン、波多野憲、山本陽子
1964年日本・日活/シネスコサイズ・モノクロ94分35mmフィルム
月曜日のユカ [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

月曜日のユカ月曜日のユカ

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