映画「男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花」


渥美清                         浅丘ルリ子
今回は山田洋次監督1980年製作「男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花!」をピックアップする。
第25作となる本作のロケ地は、沖縄県、長野県軽井沢町、群馬県六合村(現:中之条町)などで行われ、封切り時の観客動員は206万3,000人、配給収入は12億円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,400円、併映は「思えば遠くへ来たもんだ(監督:朝間義隆 出演:武田鉄矢、あべ静江、熊谷真美、植木等、乙羽信子)」であった。

男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇
第49作「男はつらいよ・寅次郎花遍路」の準備中に車寅次郎役の渥美清さんが1996年8月に死去した事で急遽、第48作「寅次郎紅の花」で”男はつらいよシリーズ”は幕を閉じたが、特別篇は根強い寅さん人気に応える形で作られた作品である。内容は、満男が寅さんを回想し、タイトルになっている第25作目「寅次郎ハイビスカスの花」だけではなく、第11作目「寅次郎忘れな草」第15作目「寅次郎相合い傘」のシーンが使われ、主題歌「男はつらいよ」は八代亜紀さんが歌った。特別篇の公開は1997年11月22日だった。


江藤潤、浅丘ルリ子               笠智衆、佐藤蛾次郎

【ストリー】
例によって、かって気ままな旅を続ける寅次郎(渥美清)、ある夜、不吉な夢を見て、故郷の柴又に帰った。そこにあのキャバレー回りの歌手、リリー(浅丘ルリ子)からの手紙があった。彼女は沖縄の基地のクラブで唄っていたが、急病で倒れ、入院中だという。そして、手紙には「死ぬ前にひと目寅さんに逢いたい」と書いてあった。とらやの一同は、飛行機嫌いの寅次郎を説得して沖縄へ送り出した。五年振りの再会に、リリーの大きな瞳は涙でいっぱい、そして彼女の病状も寅次郎の献身的な看護で快方に向かい、病院を出られるようになると、二人は療養のために漁師町に部屋を借りた。寅次郎はその家の息子、高志(江藤潤)の部屋で寝起きするようになった。リリーの病気が治るにしたがって、心配のなくなった寅次郎は退屈になってきた。そんなある日、寅次郎は海洋博記念公園でイルカの調教師をしている娘、かおり(新垣すずこ)と知り合った。一方、リリーはキャバレーを回って仕事をさがしはじめた。体を気づかう寅次郎に、リリーは夫婦の感情に似たものを感じる。たが、寅次郎は自分がかおりと遊び歩いているのをタナに上げ、リリーと高志の関係を疑いだした。好意を誤解されて怒った高志は寅次郎ととっくみ合いの大喧嘩。翌日、リリーは手紙を残して姿を消した。リリーがいなくなると、彼女が恋しくてならない寅次郎は、寂しくなり柴又に帰ることにした。三日後、栄養失調寸前でフラフラの寅次郎がとらやに倒れるように入ってきた。おばちゃん(三崎千恵子)たちの手厚い看護で元気になった寅次郎は、沖縄での出来事をさくら(倍賞千恵子)たちに語る。それから数日後、リリーがひょっこりとらやにやって来た。置いてけぼりにした寅次郎が心配だったのだ。そんなリリーに寅次郎は「世帯を持つか」と言う。しかし、リリーは寅次郎の優しい言葉が素直に受けとれない。二人の関係は、いつでもどちらかが意地を張っている。そして「もし旅先きで病気になったり、つらい目にあったら、寅さんまた来てね」の言葉を残してリリーは旅立った。それから間もなくして、寅次郎も、いつものように、旅の仕度をはじめるのだった。


渥美清、太宰久雄、前田吟、倍賞千恵子 倍賞千恵子、三崎千恵子、太宰久雄、下條正巳、前田吟

題名:男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:島津清
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:鈴木功
調音:松本隆司
美術:出川三男
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:長谷川宗平
出演:渥美清、浅丘ルリ子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、下條正巳、江藤潤、新垣すずこ、金城富美江、中村はやと
1980年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー103分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


渥美清、倍賞千恵子             渥美清、浅丘ルリ子

映画「男はつらいよ・寅次郎春の夢」


渥美清、太宰久雄、下條正巳           香川京子(マドンナ役)

今回は山田洋次監督1979年製作「男はつらいよ・寅次郎春の夢!」をピックアップする。
第24作となる本作のロケ地は、和歌山県、京都府西陣、アメリカアリゾナ州などで行われ、封切り時の観客動員は184万1,000人、配給収入は12億2,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,400円、併映は「神様のくれた赤ん坊(監督:前田陽一 出演:桃井かおり、渡瀬恒彦)」であった。


※アメリカ・アリゾナロケは、ハーブ・エーデルマンのみ


倍賞千恵子、笠智衆、佐藤蛾次郎、ハーブ・エーデルマン    香川京子、林寛子

【ストリー】
秋祭りもたけなわで、寅次郎(渥美清)は柴又に半年近くも帰っていない。その頃、帝釈天の境内を散歩していた御前様(笠智衆)は、ベンチでふさいでいた外国人を見つけた。英語の苦手な御前様は、さくら(倍賞千恵子)に頼んで満男(中村はやと)の通う英語塾の女子大生、めぐみ(林寛子)先生に来てもらった。彼女の話では、この外国人はマイケル・ジョーダン(ハーブ・エーデルマン)と言い、ビタミン剤のセールスに日本へ来たが商売はうまくいかず、無一文になってしまったそうだ。そんなことで、マイケルは“とらや”に転がり込むことになった。おばちゃん(三崎千恵子)がビフテキを作ってご馳走しているところに寅次郎が帰ってきたから大変だ。「俺にはイモしか食わせないのに」と寅とマイケルはとっくみあいの喧嘩となった。めぐみと母親の圭子(香川京子)がやってきて何とかその場は収まったが、二人は面白くない。しかし、寅は圭子の美しさにソワソワしだし、おまけに彼女の夫は交通事故で亡くなったと聞いたので、“とらや”一同はまた恋の病がはじまったと心配顔。しかし、マイケルと寅は怒りがおさまらず別々に旅に出てしまった。その二人が伊豆でバッタリ出会い、憎み合っていたのも忘れ、旅は道づれということで意気投合しての二人旅がはじまった。うちとけたところで、マイケルが寅に「ワタクシは寅さんの妹のさくらさんが大好きです」と語る。これには寅も驚いた。「さくらは亭主持ちたんだ……」と説明するが、マイケルの気持は変わらない。そんなマイケルの情熱に、寅も圭子の顔を思い浮かべた。数日後、二人は再び柴又に戻った。ある日、マイケルがさくらに胸の内を伝えると、彼女はめぐみに「私は夫を心から愛している」と話してもらう。ふられたマイケルは帰国を決心する。一方、寅もめぐみに圭子に対する愛を伝える。だがめぐみの答えは「私にはお父さんは一人しかいないのです」とやさしく言われ、寅は例のごとく故郷柴又を後にして南に旅立つのでった。


ハーブ・エーデルマン            太宰久雄、下條正巳、三崎千恵子

題名:男はつらいよ・寅次郎春の夢
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:島津清
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、レナード・シュレイダー、朝間義隆、栗山富夫
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:中村寛
調音:松本隆司
美術:出川三男
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:長谷川宗平
出演:渥美清、香川京子、ハーブ・エーデルマン、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、下條正巳、林寛子、殿山泰司、梅野泰靖、犬塚弘、中村はやと
1979年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー104分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・寅次郎春の夢 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

映画「男はつらいよ・噂の寅次郎」


大原麗子(マドンナ役)

渥美清                渥美清、三崎千恵子、倍賞千恵子、笠智衆、下條正巳

今回は山田洋次監督1978年製作「男はつらいよ・噂の寅次郎」をピックアップする。
シリーズ10年目を迎えた第22作となる本作のロケ地は、長野県木曽福島、静岡県大井川、旧墨田区役所(現:第一ホテル両国)などで行われ、封切り時の観客動員は191万5,000人、配給収入は11億6000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,300円、併映は「俺は上野のプレスリー(監督:大嶺俊順 出演:吉幾三、水島涼太、早乙女愛、沢田雅美、ハナ肇、カルーセル麻紀)」であった。

本作から撮影機材(キャメラ)をパナビジョン社のPanaflex GoldとPana Lensを使用している。この当時、パナビジョン社のキャメラは、極東総代理店である三和映材社と東宝撮影所にあったが、パナビジョン社はキャメラを販売はしないので、前者がレンタル目的、後者が長期リースという形態であったと思われる。
※PANAFLEX GOLD GⅡについては「地獄でなぜ悪い」でコメントしています。


撮影の高羽哲夫氏、山田洋次監督、Panaflex Gold Camera


三崎千恵子、志村喬                  室田日出男

【ストリー】
旅先で偶然、博の父、[風票]一郎(志村喬)と出会った寅(渥美清)は、そこで、[風票]一郎に人生のばかなさについて諭され、「今昔物語」の本を借りて、柴叉に帰った。その頃、“とらや”では、職業安定所の紹介で、荒川早苗(大原麗子)が店を手伝っていた。寅は帰るや否や、家族を集めて、[風票]一郎の受売りを一席ブツのだった。翌朝、修業の旅に出ると家を出ようとするところに、早苗が出勤して来た。彼女の美しさにギョッとする寅だが、旅に出ると言った手前、やむなく、店を出た。通りを歩いていると、さくら(倍賞千恵子)に出会った寅は急に腹痛を訴えるのだった。救急車で病院に担ぎ込まれた寅だが、たいしたこともなく、家に帰った。早苗が現在、夫と別居中であることを聞いて、寅はウキウキしながらも、彼女を励まし、力づけた。彼女も寅の優しい心づかいに、思わず涙ぐみ、“寅さん、好きよ”とまで言うので、“とらや”一家やタコ社長(太宰久雄)の心配はつのる一方であった。ある日、早苗は義兄の添田(室田日出男)に夫の離婚届を渡された。高校で教師をしている添田は密かに彼女を慕っていた。暫くして、早苗の引っ越しの日、手伝いに出かけた寅は、そこで生徒を連れてキビキビと働く添田を紹介された。気やすく早苗に話しかける寅に、撫然とする添田だった。やがて、そんな添田が、“とらや”に早苗を訪ねてきた。添田は外出している早苗を暫く待っていたが、意を決するように立ち上がると、手紙と預金通帳を、早苗に渡すように、寅に託して立ち去るのだった。添田が出て行くと、入れちがいに早苗が戻って来た。その手紙は、「僕は学校を辞めて、故郷の小樽に帰るが、早苗は、頑張って生きて欲しい」という内容で、預金通帳には、百万円の数字が一行目に記入されていた。添田の気持を悟った寅は、「早く後を追え、今ならまだ駅にいる」と躊躇する早苗を説得するのだった。寅の顔を凝視していた早苗は、振り返ると、駅に向かって駈けだした。翌朝、例によって、家族の止める声を背に受けて、旅に出る寅の姿があった……。


泉ピン子                     下條正巳、前田吟、倍賞千恵子、渥美清、三崎千恵子

題名:男はつらいよ・噂の寅次郎
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:島津清
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:中村寛
調音:松本隆司
美術:出川三男
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:長谷川宗平
出演:渥美清、倍賞千恵子、大原麗子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、下條正巳、桜井センリ、志村喬、大滝秀治、室田日出男、泉ピン子、吉田義夫、中村はやと
1978年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー104分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・噂の寅次郎 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。



大原麗子(マドンナ役)

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