映画「悪名」

悪名悪名
勝新太郎                   田宮二郎、勝新太郎

今回は田中徳三監督1961年製作「悪名」をピックアップした。
本作は今東光氏の同名小説を原作にした勝新太郎主演の人気シリーズ第1作だ。
勝新太郎の「座頭市」以前の最初のヒット作で、後に全15作が大映京都撮影所で作られた。
撮影は巨匠宮川一夫氏が担当されている。

悪名シリーズ

悪名悪名
水谷良重                    勝新太郎

【ストリー】
河内の百姓の伜朝吉(勝新太郎 )は無類の暴れ者で“肝っ玉に毛の生えた奴”と恐れられていたが、盆踊の晩、隣村の人妻お千代(水谷良重)と知りあって有馬温泉へ駆落した。しかし働きに出るお千代を、ゴロゴロ待っている朝吉は次第に退屈し、彼女が酔客と戯れているのを見たのをシオに大阪に帰った。彼はそこで幼馴染の青年達にあい、そのまま松島遊廓にくりこんだ。琴糸という源氏名の女は朝吉にぞっこん惚れ込んだ。その晩連れの青年が酔った勢いで土地の暴れん坊、モートルの貞(田宮二郎)と悶着を起し、彼らと貞は翌朝対決する羽目になった。しかし機敏な朝吉の働きで貞は散々に打ちのめされた。この時現れた貞の親分吉岡の客分として一家に身を預けた朝吉は、喧嘩やバクチ場で無類の強さを示し、貞も次第に彼にひかれた。そんな時、朝吉と馴染を重ねていた琴糸が逃げて来た。松島一家を恐れて匿うことを渋った吉岡の薄情さを怒った貞は、杯を叩き返し朝吉を親分と立て、一家を去った。琴糸は吉岡の隣のお絹の家に匿われていたが、松島一家に捕えられて因島へ売られてしまった。朝吉と貞は対策を練るが、その夜かねてから朝吉を好いていたお絹(中村玉緒)は“妻にする”という証文をかかせて身を任せた。二、三日お絹と甘い生活を送っていた朝吉は、貞の仕入れたピストルと軍資金を得て因島にのりこんだ。そして、わざと別の宿をとった貞は、毎晩琴糸のいる大和楼に、素姓を隠した大尽遊びを続けて手筈をつけ、琴糸をうまく朝吉に渡した。船で沖へ出た朝吉は潮に流されてまた港へ戻されてしまった。万事休した彼は度胸をきめて琴糸と貞と三人、旅館の大広間に立籠った。その時、この島の王様シルクハットの親分が、子分大勢をひきつれて琴糸を渡せと迫って来た。さすがの朝吉も顔面蒼白となり、ピストルで親分の心臓を狙った。そこへこの旅館の主で、子分二千人を持つ島の女王麻生イト(浪花千栄子)がでてきた。自分の持ち家に筋を通さずのりこんできたシルクハットの無礼をなじり、仲裁をかって出た。仲裁の儀も滞りなく成立し、自由になった琴糸を中に、朝吉と貞はイト等に見送られて港を離れた。

悪名悪名
中村玉緒                   勝新太郎、田宮二郎

題名:悪名
監督:田中徳三
企画:鈴木晰成
製作:小沢宏
原作:今東光
脚本:依田義賢
撮影:宮川一夫
照明:岡本健一
録音:大谷巖
美術:内藤昭
編集:菅沼完二
音楽:伊福部昭
現像:東洋現像所
スチール:西地正満
出演:勝新太郎、田宮二郎、、中村玉緒、中田康子、山茶花究、水谷良重、藤原礼子、浪花千栄子、須賀不二男、伊達三郎
1961年日本・大映/シネスコサイズ・カラー94分35mmフィルム
悪名 DVD-BOX
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

悪名悪名
勝新太郎                     中村玉緒、水谷良重

 

映画「日本侠客伝 昇り龍」

日本侠客伝 昇り龍
藤純子
日本侠客伝 昇り龍日本侠客伝 昇り龍
高倉健                      藤純子

今回は山下耕作監督1970年製作「日本侠客伝 昇り龍」をピックアップする。
日本侠客伝シリーズは、1964年から1971年にかけて11本が製作された。第1作から第9作までをマキノ雅弘監督が、その後、山下耕作監督と小沢茂弘監督が1作ずつを担当した。

日本侠客伝 昇り龍日本侠客伝 昇り龍
中村玉緒                    高倉健、片岡千恵蔵

【ストリー】
大正の中頃、若松の石炭仲仕の小頭「玉井組」の玉井金五郎は、二日市の外れにある古い湯の町、武蔵野温泉を目的とした、仲仕の親分衆の旅行会に同行した。金五郎はそこで、共同組の友田喜造の子分たちに斬られ深手を負った。ゴンゾ衆の生活向上を願う金五郎は、小頭組合を結成しようと運動し、それが友田の怒りにふれたのだった。追われる金五郎を救ったのは、浅草の女刺青師お京だった。そして金五郎に一目惚れしたお京は、金五郎の体に、一生一代の刺青「昇り竜」を彫りこんだ。傷がいえた金五郎は、若松で玉井組の留守を守っているマンのもとに帰るが、パナマ丸の荷役をめぐる争いにまきこまれ、共同組と闘わねばならなくなってしまった。友田は金五郎に喧嘩状を叩きつけ、それを受けた金五郎は誰にも知らせず、一人で指定された場所におもむいた。金五郎を慕って若松にやって来たお京は、マンの存在を知って衝撃をうけるが、二人の命を救うため島村ギンに、金五郎と友田との仲裁を願い出た。ギンはお京の一途な心に打たれ金五郎と友田の手打ち式を行うようとりもった。手打ち式の席上、金五郎が持ち出した小頭組合の問題で、両派の関係は再び険悪になったが、同席していた代議士の吉田磯吉は、金五郎の言葉に動され組合問題を了承し、友田を説得した。それから数年、時は昭和とかわり、若松では、炭積機の新たな導入によって、失業ゴンゾの数が日増しに増加していった。そしてゴンゾたちの転業資金の援助の問題をめぐって、金五郎と友田との対立が再び悪化していた。金五郎はギンと、小倉の元博徒島崎勇次の助けを借りて、市民大会を開くが、当日盛況の会場は友田によって襲われ、ギンが斬殺されてしまう。翌日金五郎は、友田の事務所に一人乗り込むが不穏の若松を心配して戻った吉田の仲裁によって引きあげた。一方、胸を患って浅草で荒んだ生活を送っていたお京は、自分の命の長くないことを知り、金五郎に一目会いたいとの心を押えきれずに若松にやって来た。金五郎は、最後の命の灯を消そうとするお京を、武蔵野温泉に尋ねた。お京は残されたわずかばかりの力をふるって、金五郎の背に彫りこまれた朱色の“京”の文字を、新しい墨で塗りつぶした。お京は、金五郎の心も体もすっかりマンに返そうとしたのだった。そしてお京は金五郎の胸にすがって、二度と開くことのない目を閉じたのだった。

日本侠客伝 昇り龍日本侠客伝 昇り龍
鶴田浩二                       藤純子、伊吹吾郎

題名:日本侠客伝 昇り龍
監督:山下耕作
脚本:笠原和夫
原作:火野葦平
撮影:吉田貞次
照明:和多田弘
美術:鈴木孝俊
録音:渡部芳丈
編集:宮本信太郎
記録:梅津泰子
助監督:本田達男
音楽:斉藤一郎
出演:高倉健、藤純子(富司純子)、中村玉緒、片岡千恵蔵、鶴田浩二、伊吹吾郎、荒木道子、天津敏
1970年日本・東映/シネスコサイズ・カラー117分35mmフィルム
日本侠客伝 昇り龍 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

日本侠客伝 昇り龍日本侠客伝 昇り龍
高倉健、藤純子

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