映画「男はつらいよ・寅次郎恋歌」


渥美清                       池内淳子(マドンナ役)

今回は山田洋次監督1971年製作「男はつらいよ・寅次郎恋歌」をピックアップする。
第8作となる本作のロケ地は、岡山県備中高梁、山梨県甲斐大泉などで行われ、封切り時の観客動員は148万1,000人、配給収入は4億円だったそうだ。本作は初代おいちゃん役の森川信さんが出演したシリーズ最後の作品になった。当時のロードショー入場料金は700円、併映は「春だドリフだ 全員集合!!(監督:渡辺祐介 出演:ザ・ドリフターズ、進藤恵美、長山藍子)」であった。本作は、シリーズ好調の中、洋画専門劇場であった丸の内ピカデリーでもロードショー公開された。


倍賞千恵子               渥美清、池内淳子

三崎千恵子、森川信、渥美清      三崎千恵子、倍賞千恵子、森川信、前田吟

【ストリー】
例によって車寅次郎(渥美清)は半年ぶりで故郷柴又へ帰ってきた。一同は歓迎したつもりだったが、些細な言葉のゆき違いから竜造(森川信)やつね(三崎千恵子)と喧嘩となり、又もや旅にでることになった。寅が去って静かになったある日、博(前田吟)の母が危篤という電報が入り、光男を竜造夫婦に託した博とさくら(倍賞千恵子)は岡山へ急いだ。博の父の[風票]一郎(志村喬)は元大学教授で、研究一筋に生きてきた学者だった。葬式の日、驚ろいたことに寅がヒョッコリ現われた。柴又に電話したことから、葬式のことを知り、近くまできていたから寄ったという。しかし、旅先とはいえ、派手なチェックの背広姿である。さくらは近所の人から借りたダブダブのモーニングを寅に着せ、葬儀に参列させるが、トンチンカンなことばかりやってその場をしらけさせてしまう。岡山で生涯生活するという[風票]一郎を一人残して毅(梅野泰靖)、修(穂積隆信)、博の兄弟は去っていくが、[風票]一郎の淋しい生活に同情した寅は一度は去った諏訪家に戻ってくる。[風票]一郎も、自分のこれまでの人生をふりかえって、人間らしい生活をするよう寅に語った。秋も深まった頃、柴又「とらや」で皆が集まって寅の噂をしているところに、題経寺山門の近くに最近開店したコーヒー店の女主人六波羅貴子(池内淳子)が挨拶に来た。この美人を見て一同は身震いした。もしこの場に寅が居合わせたらどうなることか、と考えたからである。しかも、何たる不幸か、寅はその日帰ってきたのである。みんなの予感は摘中し、寅は貴子に身も心も奪われて、そのまま柴又に滞在する仕儀と相成った。貴子には、学という小学校四年になる男の子があった。学は自閉症的な性格のうえに、新しい学校にも馴染めず、貴子も心を痛めていた。しかし、学は寅にすっかりなつき、明るく元気になった。貴子は寅に感謝した。そして寅の、貴子に対する思慕はますます高まり、三人一緒に生活する夢まで見るようになった。その頃、さくらや竜造たちは、寅がいつ又失恋することかとハラハラ見守っていた。みんなが、そろそろ二枚目が現われて例によって失恋する時分だと話しているところに寅が帰ってきて、旅に出るために荷物をまとめだした。寅は、心配するさくらに「いくら馬鹿な俺だって潮時ってものを考えてるよ」といい残すとどこへともなく旅だっていった。


志村喬、渥美清

題名:男はつらいよ・寅次郎恋歌
監督:山田洋次
企画:高島幸夫、小林俊一
製作:島津清
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:内田喜夫
録音:中村寛
調音:小尾幸魚
美術:佐藤公信
編集:石井巌
音楽:山本直純 主題歌・唄:渥美清
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:池田義徳
製作進行:玉生久宗
助監督:五十嵐敬司
スチール:堺謙一
出演:渥美清、池内淳子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎、森川信、志村喬、穂積隆信、吉田義夫、岡本茉利、中沢祐喜、上野綾子、梅野泰靖
1971年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー113分35mmフィルム
公式サイト
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