映画「女番長 感化院脱走」


杉本美樹                         渡瀬恒彦

今回は中島貞夫監督1973年製作「女番長 感化院脱走」をピックアップする。
“女番長シリーズ”第5作目の本作は、スケバン同士の抗争がなく、日活の”野良猫ロックシリーズ”に近い仕上がりでテンポの良い構成になっている。私は東映作品で、杉本美樹さんの最高傑作ではないかと思う。

【女番長シリーズ】
1971年「女番長ブルース 牝蜂の逆襲」監督:鈴木則文 出演:池玲子、杉本美樹
1972年「女番長ブルース 牝蜂の挑戦」監督:鈴木則文 出演:池玲子、杉本美樹
1972年「女番長ゲリラ」監督:鈴木則文 出演:杉本美樹、池玲子
1972年「女番長(スケバン)」監督:鈴木則文 出演:杉本美樹、池玲子
1973年「女番長 感化院脱走」監督:中島貞夫 出演:杉本美樹
1973年「女番長 タイマン勝負」監督:関本郁夫 出演:池玲子
1974年「女番長 玉突き遊び」監督:関本郁夫 出演:叶優子


叶優子                        伊佐山ひろ子

「女番長 感化院脱走」伊佐山ひろ子

【ストリー】
京都にある特別教護施設を脱走して捕まった青木るり子(杉本美樹)は、傷害事件を起して補導される松本三奈(須永かつ代)とともに、再び学院に戻された。教官の小池(今井健二)が、一人の脱走は連帯責任として、全員に懲罰を課したために、清美(太田美鈴)、勝子(早乙女りえ)たちが、マキ(須藤リカ)、ユキ(大森不二香)たちるり子一派に、露骨なイヤガラセをするのだった。ただ一人、三奈だけが、財界の大物、遠山実をパトロンにしているため、学院長・秦野(金子信雄)が特別に目をかけているので、彼女らの対決を静観していた。そんなある日、法務省の役人が視察に来た時、生徒たちが暴力をおこした。怒った秦野は、生徒全員に厳罰を下した。その夜、るり子、杏子(叶優子)、三奈、マキ、ユキの五人が脱走した。五人はそれぞれバラバラに散った。るり子はドライブインで、強盗犯人で逃走中の菊村洋一(渡瀬恒彦)と知り合い、トラックを盗み共に逃走することにした。二人はやがて、北陸の海辺にやって来た。以前、るり子が脱走する度に集めて埋めておいたダイナマイトがあるのだ。これで船を乗っ取って日本脱出を計るつもりだった。ところが、一度バラバラになった杏子たちも、この海辺に偶然集まって来た。彼女たちも、るり子の計画に乗って準備を進めたが、杏子を尾けていた小池が、警察に知らせたために、たちまち警官隊にとり囲まれてしまった。猟銃、火焔ビルの抵抗も虚しく、全員逮捕されしまった。だが、洋一だけは、トラックごと阻止線のドラムカンに激突した……。


金子信雄、室田日出男                   菅井きん

【訃報】
テレビ時代劇「必殺」シリーズの姑(しゅうとめ)役など、味のあるわき役として人気を集めた俳優の菅井きん(すがい・きん、本名佐藤キミ子<さとう・きみこ>)さんが2018年8月10日、心不全で亡くなった。92歳だった。1926年、東京生まれ。戦時中は文部省の事務職員を務めていた。戦後、東京芸術劇場の「人形の家」を見て主人公ノラの生き方に感動し、1946年に同劇場研究所に入った。その後俳優座に移り、黒澤明監督の「生きる」など映画でも活躍。30代のころからもっぱら老け役、わき役として持ち味を発揮した。1973年からテレビ時代劇「必殺」シリーズ(朝日放送)で藤田まことふんする婿・中村主水の姑役を20年間演じ、「婿どのっ」のせりふで主水に詰め寄るコミカルな婿いびりの演技で人気を集めた。1985年には映画化された「必殺」と、故伊丹十三監督の「お葬式」の2作品で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。1990年に紫綬褒章、1996年に勲四等宝冠章を受けた。2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」が最後のドラマ出演となった。
朝日新聞デジタル2018年8月23日配信


「女番長 感化院脱走」渡瀬恒彦、杉本美樹

題名:女番長 感化院脱走
監督:中島貞夫
企画:天尾完次
脚本:鴨井達比古、中島貞夫
撮影:古谷伸
照明:金子凱美
録音:荒川輝彦
美術:井川徳道
装置:米沢勝
装飾:柴田澄臣
美粧・結髪:東和美粧
衣装:森譲
擬斗:三好郁夫
記録:石田照
編集:市田勇
音楽:荒木一郎 挿入歌:太田美鈴「好きではじめた女じゃないが」
進行主任:長岡功
助監督:牧口雄二
演技事務:西秋節生
スチール:諸角義雄
出演:杉本美樹、渡瀬恒彦、叶優子、須永かつ代、太田美鈴、伊佐山ひろ子、須藤リカ、早乙女りえ、一の瀬レナ、城恵美、金子信雄、室田日出男、今井健二、川谷拓三、菅井きん、名和宏
1973年日本・東映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー90分35mmフィルム
女番長 感化院脱走 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


須永かつ代、渡瀬恒彦、杉本美樹              杉本美樹

女番長 感化院脱走

映画「女番長(スケバン)」


杉本美樹                        宮内洋

今回は鈴木則文監督1972年製作「女番長(スケバン)」をピックアップする。
本作は、”女番長シリーズ”第4作目として。1973年1月に全国公開された。内容は大阪・梅田を舞台に、女番長同志の対決と、彼女らを弾圧する暴カ団たちとの争いを描いたものだ。

【女番長シリーズ】
1971年「女番長ブルース 牝蜂の逆襲」監督:鈴木則文 出演:池玲子、杉本美樹
1972年「女番長ブルース 牝蜂の挑戦」監督:鈴木則文 出演:池玲子、杉本美樹
1972年「女番長ゲリラ」監督:鈴木則文 出演:杉本美樹、池玲子
1972年「女番長(スケバン)」監督:鈴木則文 出演:杉本美樹、池玲子
1973年「女番長 感化院脱走」監督:中島貞夫 出演:杉本美樹
1973年「女番長 タイマン勝負」監督:関本郁夫 出演:池玲子
1974年「女番長 玉突き遊び」監督:関本郁夫 出演:叶優子
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池玲子                         衣麻遼子

天津敏                         三原葉子

【ストリー】
少年特別院送りの護送車から、美貌の女番長、関東小政こと篠原政子(杉本美樹)、大阪・梅田で番を切る高校総番長の学ラン会の摩耶(池玲子)、そして摩耶と勢力を二分する黒菊団の女番長のゴロメン燎子(衣麻遼子)、それに鈴江(太田美鈴)、ラン子(丘ナオミ)、桃子(西来路ひろみ)たちが脱走、それぞれ関西方面へと逃れていった。小政の貫禄に惚れた鈴江、ラン子、桃子らは、小政を番長とし、ジプシー団を結成し大阪へ潜り込む。しかし、学ラン会や、黒菊団はジプシー団を目の仇とつけ狙い、三者は入り乱れて縄張り争いをつづけた。ある日、小政は警察に追われチンピラの一郎(荒木一郎)のアパートに逃げこみ、難を救われる。一郎は地元の暴力団・北竜会の予備軍でもある三星会の一員で、三星会のリーダーの達夫(宮内洋)は、かつての摩耶の愛人だった。その達夫が、北竜会と手を結ぶ国税局の役人二官の息子を恐喝したことから組長・淀(天津敏)の激怒にふれ、上納金を倍額納めるように命しられた。達夫のピンチに小政と一郎は二官夫人(三原葉子)を強引にプルーフィルムのモデルにしてしまい、150万円稼ぎ、達夫に渡す。数日後、ジプシー団は、北竜会の賭場を急襲するが、四人共捕われてしまう。しかし達夫は借りを返すぺく、小政を救出。二人は身を秘めている間、いつのまにか抱きあっていた。そこに摩耶が現われた。火花を散らす再会。一方、鈴江たちは黒菊団に連れられて、ソープランドセンターに行く途中、小政が襲撃、燎子を痛めつける。さらに勢いに乗った小政は摩耶とも対決。そこへ、達夫が来て、摩耶を強引に淀のところへ連れていく。かつて摩耶は淀に傷つけたことがあったのである。なぶりものにされる摩耶。しかし、小政が摩耶救出に成功。達夫は追って来た北竜会の銃弾から摩耶を守って死んでいった。それぞれの復讐の念を胸に北竜会本部へ殴り込む、小政と摩耶。そして小政に惚れた弱味から助っ人として乗り込み、死んでいった一郎の犠牲を得た。二人の怒りのダイナマイトが火を吹き、ドスが、ナイフが、淀たちを次次と血祭りにあげていった。


荒木一郎                        池玲子

題名:女番長(スケバン)
監督:鈴木則文
企画:天尾完次
脚本:大原清秀、皆川隆之、鈴木則文
撮影:増田敏雄
照明:和多田弘
録音:堀場一郎
美術:雨森義允
装置:吉岡茂一
装飾:松原邦四郎
美粧・結髪:東和美粧
衣装:豊中健
擬斗:三好郁夫
記録:牧野叔子
編集:堀池幸三
音楽:八木正生 主題歌:杉本美樹「女番長流れ者」
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学
進行主任:長岡功
演技事務:伊駒実麿
助監督:皆川隆之
スチール:諸角義雄
出演:杉本美樹、宮内洋、衣麻遼子、太田美鈴、池玲子、西来路ひろみ、丘ナオミ、碧川ジュン、一の瀬レナ、須藤リカ、城恵美、渡辺やよい、三原葉子、成瀬正孝、天津敏、遠藤辰雄、名和宏、大泉滉、田中小実昌、荒木一郎
1972年日本・東映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
女番長(スケバン) -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


宮内洋、池玲子                 女番長(スケバン)

映画「悪名一番」

悪名一番
「悪名一番」田宮二郎、勝新太郎
悪名一番悪名一番
勝新太郎                       田宮二郎

今回は田中徳三監督1963年製作「悪名一番」をピックアップする。
全15作(1961~1969年)が製作された勝新太郎さんと 田宮二郎さんのコンビが冴える”悪名シリーズ”の第8作になる。
今までとは趣を変えてオリンピック前の東京が舞台になっている。

悪名シリーズ

悪名一番
「悪名一番」江波杏子
悪名一番悪名一番
江波杏子                    芦屋小雁、芦屋雁之助

【ストリー】
年の瀬も押しつまった頃朝吉(勝新太郎)と清次(田宮二郎)のもとに、お照(藤原礼子)が店の朋輩のもめごとを、もちこんできた。大衆の零細な資金を集めて、町の金融業を営む大黒金融の不良社員が、預金を持ちにげ、支払不能に陥ったというのだ。話を聞いた朝吉と清次は、大阪支社にのりこみ、気の毒な預金者の依頼を引受け、東京本社に善後策をかけあうため、持逃げ犯人の大野平助(矢島陽太郎)を追ってトラックで東上した。平助の姉の妙子(雪代敬子)を訪ねた朝吉、清次の二人は、四国で名前をかたっていた偽せ者の一郎(芦屋小雁)と二郎(芦屋雁之助)に再会した。朝吉と清次は早速大黒金融の本社へ乗りこんだが、社長の郡(安部徹)は、彼等に会おうとしなかった。接待に出て来た美貌秘書圭子(江波杏子)に、くいさがった朝吉は、豪華なナイトクラブで郡を発見した。関東の顔役工藤(名和宏)らのいならぶ中、田舎者の朝吉は、その嘲笑に耐えた。一方清次は、上野でおぎん(茶川一郎)に会い工藤組にもぐりこんだ。しかもそこで、監禁されている平助を発見、彼の口から持送げの真相を聞いた。恋人の圭子が400万の分け前を約束に、1億円近い金の擬装拐帯犯人になって遁走中だというのだ。黒い悪の組織の動めく中、又朝吉の身のうえにも、工藤の手が動いているようだった。そんな時、使い込み金の唯一の証拠となる郡の手帖が金庫から消え、圭子が平助を求めて工藤事務所に来た所を、清次は、二人をさんざん痛めつけることで、工藤にとりいった。更に、二人をバラすことをたのまれた清次は、二人を連れて脱出する機会を待った。ついに朝吉が工藤を怪しいとにらんだ直後、平助は、川田組へ1,000万で売られることになった。単身、工藤事務所にのりこんだ朝吉は、平助と圭子をのがして監禁されている清次を救うため、一郎、二郎を伴って工藤事務所を奇襲した。郡も工藤も朝吉の鉄挙のもとに倒れ、朝吉、清次の二人は、感謝されて、大阪に帰った。

悪名一番悪名一番
名和宏、安部徹                 雪代敬子、勝新太郎
悪名一番
藤原礼子、伊井友三郎、江波杏子、矢島陽太郎、雪代敬子
悪名一番悪名一番
悪名一番                     田宮二郎、勝新太郎

題名:悪名一番
監督:田中徳三
企画:財前定生
原作:今東光
脚本:依田義賢
撮影:武田千吉郎
照明:中岡源権
録音:大谷巖
音効:倉島暢
美術:西岡善信
装置:梶谷和男
擬斗:宮内昌平
編集:山田弘
音楽:鏑木創
現像:東洋現像所
製作主任:小沢宏
助監督:土井茂
スチール:西地正満
出演:勝新太郎、田宮二郎、江波杏子、藤原礼子、雪代敬子、安部徹、名和宏、遠藤辰雄、丸井太郎、茶川一郎、芦屋小雁、芦屋雁之助、伊井友三郎、矢島陽太郎
1963年日本・大映/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
悪名一番 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

悪名一番
「悪名一番」撮影風景

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