映画「網走番外地 悪への挑戦」


「網走番外地 悪への挑戦」高倉健、真理明美

高倉健                       高倉健、嵐寛寿郎

今回は石井輝男監督1967年製作「網走番外地 悪への挑戦」をピックアップする。
本作は網走番外地シリーズ第9作である。今回は九州福岡が舞台で、愛宕神社、姪浜漁港、早良炭鉱跡、中州、若松などや熊本県阿蘇山などでロケーション撮影をしている。
ラストの博多山笠(祭り)と斬り込みシーンのカットバックは、定石でありながら効果的だと思う。


川津祐介                        田崎潤

【ストリー】
橘真一(高倉健)は流れ者の気軽さから、誘われるまま鬼寅のいる九州に来たが、博多港に着いた時、猟銃を手に警官隊を手こずらせているイキがった少年たちを取り押さえた。そのため、不良少年たちの憧れのまとになって橘は苦り切ったが、鬼寅(嵐寛寿郎)が病気で倒れた友人に代って不良少年保護施設で働いていることが分ると、その仕事を手伝うことになった。ある日かつて暴力団門馬組の手先だった武(谷隼人)が施設を脱け出し、故郷の若松に向った。後を追った橘は、武の家で母(三原葉子)に重労働を押しつけ昼間から酒を浴びる義父(小松方正)に怒りをたたきつける武を見て、かつての自分を思い出すのだった。同じ生いたちから共感しあった橘と武は義兄弟の契りを結び、堅気になってしっかり生きていこうと約束した。鬼寅の世話で、武は人形工場に就職した。しかし、ライバルの港組組長を亡き者にしようとする門馬組は、武にその殺しをやらせようと、誘い出したのだ。武はそれを拒み、悽惨なリンチを受けた。その頃、施設の不良少年一郎は、門馬組の川上(曽根晴美)と計って、施設に働く春子(真理明美)を犯した。春子は絶望して阿蘇山に向い、火口に身を投げようとしたが駆けつけた橘に救われた。やがて始った博多祇園祭の夜、門馬組の客人衆木(川津祐介)は、組の汚ないヤリ口に怒って武を助けようとしたが門馬(田崎潤)に射殺され、また一郎が港組組長を襲って逆にとり押さえられた。事のすべてを知った橘は、急いで門馬組に駆けつけ瀕死の武を発見した。堅気となる約束を守った武は橘の腕に抱かれて死んでいった。怒った橘は、白鞘の長脇差を抜くと、山笠祭りのまっただ中で門馬を斬った。このニュースが施設に伝わると、少年たちは橘を英雄のように賞めたたえた。心を曇らせた鬼寅は、自首した橘に醜態を演じてくれと頼んだ。橘は手錠をかけられると、「助けてくれ、つかまるのは厭だ!」と喚きながら、警察に連行されていった。そんな彼の姿に、少年たちは失望の声をもらすのだった。


曽根晴美                                                                    石橋蓮司

題名:網走番外地 悪への挑戦
監督:石井輝男
企画:今田智憲、植木照男
原案:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
照明:大野忠三郎
録音:渡辺義夫
美術:藤田博
編集:鈴木寛
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
製作主任:武田英治
助監督:内藤誠
スチール:遠藤努
出演:高倉健、嵐寛寿郎、真理明美、川津祐介、波島進、谷隼人、田中邦衛、田崎潤、由利徹、三原葉子、砂塚秀夫、曽根晴美、小松方正、国景子、小林稔侍、石橋蓮司、前田吟
1967年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー90分35mmフィルム
網走番外地 悪への挑戦 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


谷隼人、高倉健                   国景子、高倉健

映画「網走番外地 決斗零下30度」


「網走番外地 決斗零下30度」高倉健

高倉健                      嵐寛寿郎、大原麗子

今回は石井輝男監督1967年製作「網走番外地 決斗零下30度」をピックアップする。
本作は網走番外地シリーズ第8作である。今回は北海道ノサップ炭鉱を舞台にお馴染みのメンバー(俳優)が勧善懲悪のドラマを展開する。毎回驚くのは、鬼寅(嵐寛寿郎)さんの登場の仕方だ。そこに至るまで荒唐無稽な展開に慣らされているので不自然だとは思わず、ラストまでの展開を飲み込めるのが不思議だ。俳優陣の質が高いから観れるのだと思う。


吉田輝雄、高倉健                    丹波哲郎

田崎潤                                                            安部徹

【ストリー】
網走刑務所で五年の刑を終え、行くあてもない一人旅をしていた橘(高倉健)は、汽車の中でノサップのサガレン炭鉱にいる父を訪ねて行くという少女チエ(吉野比弓)に会った。交通機関といえば馬橇しかないサガレンの炭鉱街、橘は強欲な万屋の主人英造(沢彰謙)から20万円の労働保証で馬を借り、無事チエを父親大槻(田中邦衛)の所に連れて行ってやった。ところが血も涙もない坑夫長の蝮(田崎潤)は大槻を鉱山の中に入れ、父娘の間を裂こうとした。怒った橘は蝮を殴り倒し、大槻の代りに彼が鉱山に入った。鉱山はまさに生き地獄だった。サガレン炭鉱をタコ部屋同然にして、支配人関野(安部徹)は悪どく儲けていた。橘にやられた蝮は橘が万屋から借りた馬を殺し、その上、関野一味と組んで橘を半殺しの目にあわせた。そして、あわやという危機を救ってくれたのはクラブ“コタン”のマネジャー白木(丹波哲郎)だった。九死に一生を得た橘はこの後、約束通り万屋の下働きとして働かねばならなかった。そうしたある日、関野の所に用心棒の吉岡(吉田輝雄)と共に西条弓子(国景子)がやって来て、炭鉱の権利書を奪って逃げ去った。それというのもこの炭鉱は、もと西条家の持ち鉱山で、関野が借金のかたに乗っ取ったものだった。弓子と吉岡が、後から追いかけてきた関野一味に捕ろうとした時、ちょうど橘を探してノサップまでやって来ていた鬼寅(嵐寛寿郎)が二人の危機を救った。だが権利書を奪われ、半狂乱になった関野は今度は損害保険金を目あてに、逡巡する白木を脅して落盤事故に見せかけた坑道爆破を強行した。大槻ら坑員は全員死亡、ことの重大さに初めて我をとり戻した白木は橘にすべてを告白し、一人で関野を追ったが、逆に殺されてしまった。一足遅れて現場に到着した橘、鬼寅、吉岡らの網走帰りに囲まれては、さすがの関野にも、もうなす術はなかった。


安部徹、国景子、吉田輝雄               高倉健

題名:網走番外地 決斗零下30度
監督:石井輝男
企画:植木照男
原案:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:中島芳男
照明:大野忠三郎
録音:広上益弘
美術:藤田博
編集:鈴木寛
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
製作主任:伊藤源郎
助監督:寺西国光
マジック指導:引田天功
スチール:遠藤努
出演:高倉健、嵐寛寿郎、田中邦衛、吉田輝雄、丹波哲郎、大原麗子、三原葉子、田崎潤、安部徹、由利徹、国景子、八名信夫、吉野比弓、沢彰謙、相馬剛三、黒沢妙子
1967年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー88分35mmフィルム
網走番外地 決斗零下30度 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


「網走番外地 決斗零下30度」高倉健

映画「網走番外地 大雪原の対決」


「網走番外地 大雪原の対決」高倉健

高倉健                        嵐寛寿郎

今回は石井輝男監督1966年製作「網走番外地 大雪原の対決」をピックアップする。
本作は網走番外地シリーズ第7作である。今回は第5作の「網走番外地 荒野の対決」と同様に1966年は日本でもマカロニ・ウエスタンが爆発的にヒットした年で、その影響を受けて再び北海道長期ロケーションを敢行したウエスタンライクな内容になっている。この趣向は”サムライウエスタン”として全編オーストラリアロケで1968年に「荒野の渡世人(佐藤純弥監督)」と続いた。


大原麗子                       内田良平

吉田輝雄                       小松方正

【ストリー】
ある日、橘真一(高倉健)が収容されている網走刑務所から白熊(内田良平)と呼ばれる男が脱走した。看守の木暮(関山耕司)が橘の弟分お秀(砂塚秀夫)がその手引きをしたと拷問にかけ、殺してしまった。間もなく出所した橘はお秀の遺骨を持ってお秀の父竜作(沢彰謙)を訪れた。そこノサップでは、油田が発見され大騒ぎになっていた。竜作の家がそのド真中にあるため、暴力団権田一家に狙われている竜作を見た橘は、早速、権田(上田吉二郎)と対決するが、権田が白熊の父であることを知った。
ある日、竜作が土地利権書を奪われたうえ、白熊に殺された。橘は残された娘の千恵(大原麗子)を、鬼寅(嵐寛寿郎)に預け、白熊と権田の乗る列車を馬で追った。その橘を助けたのが、旅の途中で知り合った吉岡(吉田輝雄)であった。二人は列車にとび乗ると、権田一家と格闘を展開、権田は吉岡と格闘するうちに、驀進する列車から転落してしまった。吉岡の父は権田に殺されていたのだった。一方、橘は白熊とすさまじい殴りあいを続けていた。やがて、さすがの白熊も橘の敵ではなく、橘は、無事に利権書を取り戻した。こうして、竜作の土地は千恵が引き継ぐことになり、鬼寅は彼女の後見人になった。安心した橘は、鬼寅、千恵、吉岡の見送りをうけながら、再び網走に旅だっていった。


嵐寛寿郎、大原麗子                 上田吉二郎、国景子

題名:網走番外地 大雪原の対決
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男、神波史男、松田寛夫
撮影:稲田喜一
照明:大野忠三郎
録音:広上益弘
美術:藤田博
編集:鈴木寛
音楽:八木正生
フィルム:富士フィルム
現像:東映化学工業
製作主任:白浜汎城
助監督:野田幸男
スチール:遠藤努
出演:高倉健、嵐寛寿郎、田中邦衛、大原麗子、小松方正、由利徹、佐山俊二、上田吉二郎、砂塚秀夫、吉田輝雄、内田良平、若水ヤエ子、関山耕司、国景子、沢彰謙、佐山俊二、小林稔侍
1966年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
網走番外地 大雪原の対決 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


高倉健



網走番外地 大雪原の対決

1 2