映画「経験」


谷隼人                                大原麗子

今回は鷹森立一監督1970年製作「経験」をピックアップする。
本作は辺見マリさんのヒット曲「経験」をモチーフに谷隼人さんの初主演作品である。大原麗子さんの美しさが残る作品だ。
60年代にあった歌謡ドラマとは違い、東映ポルノがフィチャーする前のセクシー路線上にある位置付けの様だ。



集三枝子、谷隼人                        渡瀬恒彦

【ストリー】
流行歌が流れ、ネオンが輝く盛り場には、今夜も獲物を求めて闊歩する桜井年男(谷隼人)の姿があった。新宿のマンモスバーから、銀座のクラブ“ノムノム”のバーテンとして働く年男は店のママ、さおり(三原葉子)のヒモとなって毎日を送っていたが、ある日店が人手不足になったことから、以前新宿で知り合った初枝(集三枝子)、あき子(大原麗子)の二人をホステスとして紹介する。やがて年男は、あき子に想いをよせるようになり、初枝を使って何とかモノにしようとするが、あき子には故郷仙台で運転手として働らく勇(渡瀬恒彦)という恋人がいたためうまくいかなかった。数日後、店の経営者の後藤田(金子信雄)は、いやがるあき子を二号にしようと、さおりを通して、マンションに呼びつけるが、この一件をいち早く知った年男は、替玉として初枝を行かせるが、後藤田にばれ、命を狙われるはめとなる。その頃、勇が上京してきたことを知った年男は、あき子の変らない気持を確め、勇のもとに送りとどけ、自分はもとの古巣新宿に戻り、一から出直すことを心に誓うのだった。


「経験」三原葉子

三原葉子                               辺見マリ

題名:経験
監督:鷹森立一
企画:吉峰甲子夫、安斉昭夫
脚本:成澤昌茂
撮影:中島芳男
照明:元持秀雄
録音:長井修堂
美術:北川弘
装置:根上徳一
装飾:米沢一弘
擬斗:日尾孝司
記録:山内康代
編集:祖田富美夫
音楽:八木正生 主題歌:辺見マリ「経験」
現像:東映化学
進行主任:岩谷敏明
助監督:戸田幸男
スチール:藤井善男
出演:谷隼人、大原麗子、渡瀬恒彦、集三枝子、三原葉子、賀川雪絵、金子信雄、梅宮辰夫、小松方正、太宰久雄、八代万智子、大信田礼子、辺見マリ
1970年日本・東映/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム
経験 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


谷隼人、八代万智子                         渡瀬恒彦、大原麗子

映画「幸福の黄色いハンカチ」

幸福の黄色いハンカチ幸福の黄色いハンカチ
高倉健                        倍賞千恵子

今回は山田洋次監督1977年製作「幸福の黄色いハンカチ」をピックアップした。
本作はピート・ハミル「黄色いリボン」を映画化したもので、北海道を舞台に刑務所帰りの中年男と偶然出会った若い男女が、それぞれの愛を見つけるまでを描いたロードムービーだ。国内の映画賞を独占した山田洋次監督の代表作でもある。

幸福の黄色いハンカチ幸福の黄色いハンカチ
武田鉄矢、桃井かおり

【ストリー】
欽也(武田鉄矢)が島勇作(高倉健)と逢ったのは、春の陽差しの強い網走の海岸であった。欽也は自分の車で、北海道の広い道をカッコイイ女の子を乗せて、ドライブするのが高校時代からの夢で、嫌な仕事も無理をして勤め、金をためて新車を買い求めた。東京からフェリーで釧路港へ、そして、あざやかな緑の根釧原野を欽也の赤い車は、ラジオの軽快なリズムに合わせて、ひた走った。欽也は網走の駅前で、一人でふらりと旅に出た朱実(桃井かおり)と知り合う。朱実は列車食堂の売り子で、同僚から誤解を受けて、やけくそになって旅に出たのだった。朱実は欽也の車に乗せてもらったものの、海岸で不意に欽也からキスを求められて、車から飛び出した。逃げ出した朱実をかばい、鋭い目付で欽也を睨んだ男、それが島勇作であった。欽也から見た勇作は、なんともいえない、いい男だった。しかし、欽也は啖呵を切った行きがかり上、勇作に挑むが、軽くあしらわれてしまう。そんなことがきっかけで、三人の旅は始まった。欽也が勇作に行く先を尋ねると、彼は暫らく考え、「夕張」と答えるだけだった。その夜、三人で泊まった宿で、欽也は、勇作が眠ったのを見定め、朱実の寝床に忍び込む。朱実は必死に抵抗し、大声で泣き出したため、目をさました勇作に、欽也は一喝を喰わされてしまった。翌日、欽也は毛ガニを買いこみ、一人で二匹もたいらげたことから、腹をこわしてしまう。車を運転していても、便所のあるところを見つけてはかけこむ始末である。そんなことで、十勝平野の美しい風景も欽也には共感が湧いてこなかった。大雪山が見える狩勝峠で、強盗犯人が逃亡したことから一斉検問が行なわれていた。欽也は免許証を見せるだけで済んだが、警官は勇作を不審に思い質問すると、一昨日刑期を終え、網走刑務所を出所したと彼は答えた。朱実と欽也は驚きのあまり、語る言葉もなかった。三人はパトカーで連行されるが、勇作が六年前、傷害事件をおこした際立合った温厚な渡辺課長(渥美清)の取りはからいで、何もなく富良野署から釈放される。走る車の中で勇作は重い口を開いて、朱実と欽也に過去を語り出した。--勇作は若い頃、九州に住んでいたが、三十歳を過ぎて考えを変え、夕張の炭抗で働らき始めた。その頃、町のスーパー・マーケットで働いていた光枝と恋をして結婚した。それから数年は幸福な日が続いた。そして光枝は妊娠するが、折角出来た赤ちゃんを流産してしまった。その夜、勇作は飲み屋で酔っぱらったチンピラに因縁をつけられる。あまりのしつこさに勇作は腹をたて、相手を殴ると、チンピラはそのまま死んでしまう。勇作は六年間、刑務所で過すが、光枝の面影は、勇作の心から離れなかった。刑期を終える直前、勇作は光枝に手紙を書いた。「俺は、お前が良い男と再婚して、幸せになっていることを望んでいる。この手紙がつく頃、俺は夕張に行くが、もしも、お前が今でも独りで暮しているなら、庭先の鯉のぼりの竿の先に黄色いハンカチをつけておいてくれ。そのハンカチを見たら俺は家に帰る。でもハンカチがなかったら、俺はそのまま夕張を去っていく」と。--その話を聞いた朱実と欽也は声をふるわせて泣いた。車は赤平、歌志内、砂川を過ぎて一直線に夕張に向かう。朱実と欽也の祈りをこめて、車は夕張の町に近づいた。しかし、勇作は引返そうと言い出す。陸橋を越え、車は大きくカーブを描き、街の坂を登っていった。その時、欽也と朱実の眼に映ったものは、角の家の狭い庭先に、不釣合いな高い旗竿の上から下まで並んだ何十枚もの黄色いハンカチであった。欽也と朱実は手と手を固く握りしめる。黄色いハンカチのなびく家から、光枝は出てきた。語りきれない愛の言葉を胸に秘め、静かで温かな勇作の眼は、じっと光枝を見つめている。六年の歳月も、二人を離すことはできなかったのだった。

幸福の黄色いハンカチ幸福の黄色いハンカチ
渥美清                      武田鉄矢、桃井かおり

題名:幸福の黄色いハンカチ
監督:山田洋次
製作:名島徹
原作:ピート・ハミル「黄色いリボン」
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
録音:中村寛、松本隆司
美術:出川三男
装置 :小島勝男
装飾 :町田武
衣裳 :松竹衣裳
編集:石井巌
音楽:佐藤勝
現像:東洋現像所
製作主任:峰順一
製作進行:玉生久宗
監督助手:五十嵐敬司
スチール:長谷川宗平
出演:高倉健、倍賞千恵子、桃井かおり、武田鉄矢、渥美清、太宰久雄、三崎千恵子、たこ八郎、小野泰次郎、谷よしの、岡本茉利、赤塚真人
1977年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー108分35mmフィルム
幸福の黄色いハンカチ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

幸福の黄色いハンカチ幸福の黄色いハンカチ
高倉健

映画「男はつらいよ・寅次郎紅の花」


渥美清                        浅丘ルリ子

今回は山田洋次監督1995年製作「男はつらいよ・寅次郎紅の花」をピックアップする。
第48最終作となる本作のロケ地は、兵庫県神戸市長田区菅原市場、岡山県津山市美作滝尾駅、鹿児島県奄美群島加計呂麻島、奄美大島などで行われ、封切り時の観客動員は170万人、配給収入は11億6,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,800円、併映は「サラリーマン専科(監督:朝原雄三 出演:三宅裕司、田中好子、田中邦衛、裕木奈江、加勢大周)」であった。26年間に48作品が続き、お正月映画の定番だった「男はつらいよ」シリーズは、第49作「男はつらいよ 寅次郎花遍路」を準備する中、渥美清さんが死去した事で本作が最終作となり、阪神淡路大震災の被災地に立つ寅さんの「皆様、本当にご苦労様でした」という言葉が俳優・渥美清さんの最期の台詞となった。後に追憶映画として「虹をつかむ男(1996年)」を西田敏行さん主演と寅さんファミリー総出演で製作され、第2作「虹をつかむ男 南国奮斗篇(1997年)」も作られた。


後藤久美子                    吉岡秀隆、後藤久美子

【ストリー】
柴又のくるまやの面々が、相変わらず連絡も無しで旅の空の寅(渥美清)のことを、今回ばかりは本気で心配していた。それもそのはずで、寅からの最後の連絡は大震災前の神戸からだったのだ。ところが、偶然見ていた”大震災その後-ボランティア元年”というテレビ番組に、寅が村山首相と写っていたからビックリ。さらに神戸で寅に世話になったという被災者まで現れて、一同はとりあえず寅の無事に胸を撫で下ろすのであった。ところが、寅の甥の満男(吉岡秀隆)に大事件が起こる。以前から想いを寄せていた泉(後藤久美子)が突然上京したかと思うと、医者の卵との縁談の相談を持ち掛けてきたのだ。動転した満男は、泉の縁談を祝福するような心にもないことを言ってしまう。泉が名古屋へ戻り、いよいよ岡山へ嫁ぐ日。花婿の兄と新郎新婦を乗せた乗用車の前に、満男の運転する車が立ちはだかり、式をメチャクチャにしてしまうのであった。土地の青年たちに殴られ、警察につきだされた満男は、後悔の念にさいなまれながら、ふらふらと奄美大島へ。そこで一人の美しい女性と出会ったカラッケツの満男は、その女性の世話になるのだが、なんと彼女の家には寅が居候をきめこんでいた。その女性がリリー(浅丘ルリ子)であることを知った満男は、懐かしい話に花を咲かせるのであった。だが、満男のとった行動について話すうち、寅とリリーは意見が対立、次第に二人の仲はギクシャクしてしまう。そんなところへ、満男を追って泉がリリーの家へやって来た。泉に再会を果たした満男は、そこで泉に対する気持ちを告白する。それからしばらくして、寅はリリーを伴って柴又へ里帰り。くるまやをはじめ、町中がその話題に沸き返り、くるまやではその晩楽しい宴が催されるのだった。しかし、リリーが一晩女友達の家に泊まったことが原因で、寅とリリーは喧嘩。突然リリーが帰ると言い出したので、いよいよ兄が落ち着いてくれると思っていたさくら(倍賞千恵子)は大慌てで寅を説得する。しかし寅は言うことをききそうになかった。仕方なく諦めかけたさくらがリリーを送ろうとした時、寅が代わりに送って行くと言い出した。そしてタクシーの中、「どこまで送ってくれるの?」と訪ねるリリーに、寅は「男が女を送るって言った時はな、その女の家の玄関まで届けるんだよ」と答えるのであった。年が明けて新年正月、満男が泉とのデートでいない諏訪家では、博(前田吟)がリリーからの賀状を読んでいる。それによると、寅とリリーはしばらくの同棲の後、やはり喧嘩別れしてしまったらしい。同じ頃、震災後初めての正月を祝う神戸・長田区に姿を現した寅は、地元の人々との再会に顔を綻ばせていた。


浅丘ルリ子、倍賞千恵子       渥美清、前田吟、太宰久雄、倍賞千恵子、三崎千恵子、下條正巳

倍賞千恵子、三崎千恵子                夏木マリ

題名:男はつらいよ・寅次郎紅の花
監督:山田洋次
企画:小林俊一
製作総指揮:中川滋弘
製作:深澤宏
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:長沼六男、高羽哲夫
照明:野田正博
録音:鈴木功
調音:松本隆司
美術:出川三男
衣裳:本間邦人
編集:石井巌
音楽:山本直純、山本純ノ介 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:副田稔
監督助手:阿部勉
撮影助手:池谷秀行
スチール:金田正
出演:渥美清、浅丘ルリ子、後藤久美子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、佐藤蛾次郎、下條正巳、吉岡秀隆、田中邦衛、夏木マリ、千石規子、芦屋雁之助、犬塚弘、桜井センリ、宮川大助・花子、関敬六
1995年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー110分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・寅次郎紅の花 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


宮川大助、渥美清、宮川花子             渥美清、浅丘ルリ子

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