映画「戦国自衛隊」


千葉真一                        61式戦車

今回は斎藤光正監督1979年製作「戦国自衛隊」をピックアップする。
半村良氏のSF同名小説を映画化したもので2005年に「戦国自衛隊1549(監督:手塚昌明 出演:江口洋介)」としてリメイクされている。本作は隊員が無許可離隊を冒す内容が含まれる事から陸上自衛隊の撮影協力が得られず61式戦車は8,000万円の予算をかけレプリカを作り、M3A1装甲車についてはM16対空自走砲の払い下げ品を改造したそうだ。


夏木勲、千葉真一

渡瀬恒彦

【ストリー】
伊庭三尉を隊長とする21名の自衛隊員は、日本海側で行なわれる大演習に参加するために目的地に向かっているとき“時空連続体の歪み”によって400年前の戦国時代にタイム・スリップしてしまった。東海には織田信長が勢力を伸ばし、上杉、武田、浅井、朝倉らが覇を競いあい、京へ出て天下を取ろうと機をうかがっていた時代。成行きから彼等は、のちの上杉謙信となる長尾平三景虎に加担することになり、近代兵器の威力で勝利をもたらした。戦いの中で、伊庭と景虎は心が通じあうなにかを感ずる。隊員のひとり菊池(にしきのあきら)は、恋人和子(岡田奈々)と駈け落ちすることになっていたが戦国時代にスリップ、和子は約束の地で菊池を待ち続けた。三村(中康次)は農家の娘みわ(小野みゆき)に出会い、恋に落ちていく。そんな中で、矢野(渡瀬恒彦)は、自分たちだけで天下を取ろうと、加納や島田を誘って反逆を起こし、魚村を襲い、手あたりしだいに女を犯すが、伊庭(千葉真一)たちの銃撃のはてに殺される。近代兵器を味方につけた景虎(夏八木勲)は、主君小泉越後守(小池朝雄)の卑怯さに我慢がならず、春日山城で斬り殺し、天守閣からヘリコプターにぶら下がって脱出する。そして戦車が春日山城を陥落させた。その勢いで景虎と伊庭は京へ攻め上がろうとする。景虎は浅井・朝倉の連合軍と戦い、伊庭は川中島で武田信玄と戦闘をまじえることになった。「歴史がなんだっていうんだ。俺たちが歴史を書きかえるんだ」と、自衛隊員と2万人の戦いが始まった。戦車、ジープ、ヘリを駆使しての互角の勝負、そして目指す武田信玄(田中浩)の首を取ることにも成功するが、その激しい戦いの中で、伊庭たち隊員も死んでいった。隊員の中で生き残ったのは、農夫となってその時代に生きようと決意した根本(かまやつひろし)だけであった。


薬師丸ひろ子                      竜雷太

題名:戦国自衛隊
監督:斎藤光正
製作総指揮:角川春樹
製作:元村武
原作:半村良
脚本:鎌田敏夫
撮影:伊佐山巌
照明:遠藤克巳
録音:橋本文雄
美術:植田寛、筒井増男
特撮監督:鈴木清
闘技監督:JJサニー千葉(千葉真一)
擬斗:菅原俊夫、斉藤一之
衣装:柳生悦子
記録:堀北昌子
編集:井上親弥
音楽:羽田健太郎 音楽プロデューサー:鈴木清司、高桑忠男
音楽監督:角川春樹 主題歌:松村とおる
監督補佐:戸田康貴
助監督:山下稔
スチール:遠藤功成
出演:千葉真一、夏木勲、渡瀬恒彦、真田広之、江藤潤、岡田奈々、河原崎建三、岸田森、小野みゆき、かまやつひろし、にしきのあきら、宇崎竜童、鈴木ヒロミツ、岸田森、江藤潤、竜雷太、倉石功、三浦洋一、仲谷昇、成田三樹夫、小池朝雄、中康次、薬師丸ひろ子
1979年日本・角川春樹事務所/ビスタサイズ・カラー139分35mmフィルム
戦国自衛隊 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


岡田奈々                      かまやつひろし

小野みゆき                                                               「戦国自衛隊」

映画「トラック野郎 御意見無用」


「トラック野郎 御意見無用」菅原文太

菅原文太、中島ゆたか                愛川欽也

今回は鈴木則文監督1975年製作「トラック野郎 御意見無用」をピックアップする。
本作はシリーズ化の予定はなかったが、興行収入が約8億円を記録した大ヒットとなり、シリーズ化が急遽決定した経緯がある。10作品(1975~1979年)は全て鈴木則文監督が担当されている。日本全国津々浦々を走る長距離トラック(白ナンバー)運転手、”一番星”こと星桃次郎(菅原文太)と”やもめのジョナサン”こと松下金造(愛川欽也)は、子沢山の相棒。この二人が全国各地で起こす珍道中を描いている。
シリーズ全10作に通ずる基本的なストリー雛形は、桃次郎が目の前に現われたマドンナに一目惚れをし、相手の趣味や嗜好に合わせ積極的にアタックして行く。一方、個性の強いライバルトラッカーが現われ、ワッパ勝負(トラック運転での勝負)や1対1の殴り合いの大喧嘩を展開する。そしてと松下君江(春川ますみ)を始めとするジョナサン一家、女トラッカー、ドライブインに集う多くのトラック野郎達等を絡ませ、人情味あふれるキャラクター・桃次郎を中心に様々な人間模様が綴られる。

トラック野郎シリーズ


夏純子                    愛川欽也、菅原文太、湯原昌幸

【ストリー】
日本列島一人旅と意気がる11トントラックの運転手・星桃次郎(菅原文太)は、家を持たず金財産をトラックに注ぎ込んでいる。そんな桃次郎の世話を何かと焼いているのが未亡人運転手のモナリザお京(夏純子)。桃次郎の相棒は4トン半の松下金造(愛川欽也)で、金造は川崎の安アパートに女房君江(春川ますみ)と息子4人娘3人の9人家族で住んでいる。桃次郎と金造は、東北のドライブ・インで新顔ウェイトレスの洋子(中島ゆたか)を知り、桃次郎は洋子に一目惚れ。桃次郎がストリップ小屋で知り合った調子者の万田千吉(湯原昌幸)を助手にしたことから金造との仲がおかしくなった。そんな時、西日本一を誇る関門のドラゴンと称する竜崎勝(佐藤允)が、桃次郎の飾りとハンドル裁きに挑戦して来た。勝は偶然にもお京の兄だった。車体の飾りは互角だったが、スピード競争は千吉が桃次郎の足を引っぱり負けてしまった。このレースの後、千吉が金造の悪口を言ったために、怒った桃次郎は彼を破門にした。桃次郎と金造の友情が回復したある日、3歳になる捨て子を拾った二人は、その子が“ねぶた祭り”を記憶しているので青森まで親捜しに出かけた。何とか子供の身元を探し当てたが、子供の父が土木工事の事故で数日前に死んでしまっていた。ところが、かつてはトラック運転者だったその子供の父が日雇い作業員になった原因というのが、花巻の鬼代官と運転手たちに恐れられていた警察官、つまりかつての金造の執拗な取締りに引っかかったからだった。責任を感じた金造は、暴走して台貫場へ突っ込み、重傷を負った。その金造を見舞いに来た洋子が、桃次郎に自分の身上話をした。彼女には明(夏夕介)という婚約者がいるが、彼が車の人身事故を起こし賠償金の負担の重さに挫折してしまったというのである。そして、4時間後に明が漁船で日本を脱出するのだ。洋子に恋を囁こうとした桃次郎だったが、彼女に明との再起を促すと、彼女を乗せて漁港までフルスピードで突っ走るのだった。


春川ますみ                       佐藤允

トラック野郎 御意見無用

題名:トラック野郎 御意見無用
監督:鈴木則文
脚本:鈴木則文、澤井信一郎
企画:高村賢治
撮影:仲沢半次郎
照明:山口利雄
録音:内田陽造
美術:桑名忠之
装飾:米沢一弘
装置:井保国夫
美粧:住吉久良蔵
擬斗:日尾孝司
衣裳:内山三七子
美容:花沢久子
技斗:日尾孝司
記録:勝原繁子
編集:田中修
音楽:木下忠司 主題歌:菅原文太、愛川欽「一番星ブルース」
進行主任:堀賢二
助監督:馬場昭格
演技事務:山田光男
現像:東映化学
スチール:藤井善男
出演:菅原文太、愛川欽也、中島ゆたか、夏純子、湯原昌幸、春川ますみ、佐藤允、宇崎竜童、鈴木ヒロミツ、安岡力也、小松方正、夏夕介、由利徹、大泉滉、芹明香
1975年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー98分35mmフィルム
トラック野郎 御意見無用 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ダウン・タウン・ブギウギ・バンド

トラック野郎 御意見無用」中島ゆたか、夏夕介

映画「突入せよ!「あさま山荘」事件」


役所広司                    「あさま山荘」のセット

今回は原田眞人監督2002年製作「突入せよ!「あさま山荘」事件」最悪作品賞をピックアップする。
本作は佐々淳行氏の「連合赤軍「あさま山荘」事件」を映画化したものだが、製作委員会に産経新聞が入っているだけあって体制迎合からの一方的状況劇に過ぎない内容だ。新左翼運動が日本社会の多くの人々からの支持を失った基点となったあさま山荘事件を何の考察もなしに描いている。これに怒った若松孝二監督が私財を投げ打って2007年に製作した「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」の方が映画として質が高い。製作費は、本作の方が10倍以上は掛かっているが、意味はない。あさま山荘事件の舞台は長野県軽井沢町だが、本作の撮影は新潟県中頸城郡板倉町(現:新潟県上越市板倉区)で行われたそうだ。


本作はパナソニックのHDカメラAJ-HDC27F[DVCPROHD](2001年11月発表)を使用している。撮影コマ数可変機能や、映画フィルム並みの階調再現域(ラチチュード)をビデオで可能にする“シネガンマ”機能を備えた業務用デジタルビデオカメラという能書きだが、センサーサイズが2/3インチであり、レンズマウントがB4という事を考えると、現在のデジタルシネマカメラと比べ大きく劣る。当時は新製品だったにせよ、著名な撮影監督の阪本尚善氏がイメージサークルの小さいAJ-HDC27Fを何故選択されたのか分からない。パナソニックに騙されたのでは?と思った。

※焦点距離50mmレンズを35mmフィルムで標準とすると3/1インチ、3/2インチのセンサーサイズのキャメラでは望遠になり、焦点距離12.5mmは標準向になる。広角はそれ以下なので必ずディストーション(歪み)が出る。まともなレンズの選択肢はないと言ってよい。

センサーvsフィルム


役所広司                       宇崎竜童

【あさま山荘事件】
1972年2月19日から2月28日にかけて長野県北佐久郡軽井沢町にある河合楽器の保養所「浅間山荘」において連合赤軍が人質をとって立てこもった事件である。日本の新左翼組織連合赤軍のメンバー5人が、浅間山荘の管理人の妻(当時31歳)を人質に立て籠り、山荘を包囲した警視庁機動隊及び長野県警察機動隊が人質救出作戦を行うが難航し、死者3名(機動隊員2名、民間人1名)重軽傷者27名(機動隊員26名、報道関係者1名))を出した。10日目の2月28日に部隊が強行突入し、人質を無事救出、犯人5名は全員逮捕された。人質は219時間監禁されており、警察が包囲する中での人質事件としては日本最長記録である。
事件が長期化した要因
・生け捕りの方針であったこと
・警察官が殺人罪で告発される懸念があったこと
・犯人が主張や要求をしなかったこと
・立て籠もり側に有利な地形であったこと
事件後の情勢
・連合赤軍の崩壊
・警察特殊部隊の創設
(ウィキペディア参照)


伊武雅刀                      天海祐希

【ストリー】
1972年2月19日、長野県南軽井沢のあさま山荘に、連合赤軍のメンバー5人が管理人の妻を人質に取り、立てこもった。警察庁長官・後藤田(藤田まこと)の特命により丸山参事官(串田和美)の補佐として現地へ向かった警備局付警務局監察官・佐々淳行(役所広司)は、ヘラクレスの選択=敢えて困難な道を歩かされる自分の運命を呪いながらも陣頭指揮にあたることになる。ところが、現場は弁当も凍る寒さ。しかも、面子に固執する警視庁と長野県警の対立や先の見えない戦況に業を煮やすマスコミ、全国から押し寄せる野次馬、現場を信頼しない警察庁上層部とトラブル山積。当初、2、3日で解決すると思われた事件は、人質の安否も分からぬまま一週間を超えてしまう。そんな中、遂に佐々は強行突入を決意。そして事件発生から10日後の2月28日、作戦は実行され、犯人全員を逮捕、人質も無事救出し、負傷者24名、殉職者2名、民間犠牲者1名を出したあさま山荘事件は終幕した。


機動隊員が食べていたカップヌードルが連日全国に映り、CM効果となって爆発的な売れ行きになった。

題名:突入せよ!「あさま山荘」事件
監督:原田眞人
企画:小玉滋彦、源孝志
製作:佐藤雅夫、谷徳彦、椎名保、熊坂光
原作:佐々淳行
脚本:原田眞人
撮影:阪本尚善
照明:大久保武志
録音:中村淳
音効:柴崎憲治
美術:部谷京子
装飾:湯澤幸夫
衣裳:千代田圭介
スタイリスト:宮本まさ江
記録:牧野千恵子
編集:上野聡一
音楽:村松崇継
アソシエイト・プロデューサー:山田俊輔
ラインプロデューサー:片岡公生、梶野祐司
VFテクニカルコーディネーター:根岸誠
Fレコ・プリント:東映化学
プロデュース:原正人
プロデューサー:鍋島壽夫、濱名一哉、鈴木基之
協力プロデューサー:貝原正行
製作担当:田中敏雄
助監督:城本俊治、村上秀晃
撮影補佐:小林元
スチール:加藤義一
出演: 役所広司、宇崎竜童、天海祐希、伊武雅刀、藤田まこと、遠藤憲一、串田和美、椎名桔平、篠原涼子、高橋和也、豊原功補、松尾スズキ
2002年日本/ビスタサイズ・カラー134分HDビデオ
突入せよ!「あさま山荘」事件-DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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