映画「男はつらいよ・寅次郎紅の花」


渥美清                        浅丘ルリ子

今回は山田洋次監督1995年製作「男はつらいよ・寅次郎紅の花」をピックアップする。
第48最終作となる本作のロケ地は、兵庫県神戸市長田区菅原市場、岡山県津山市美作滝尾駅、鹿児島県奄美群島加計呂麻島、奄美大島などで行われ、封切り時の観客動員は170万人、配給収入は11億6,000万円だったそうだ。当時のロードショー入場料金は1,800円、併映は「サラリーマン専科(監督:朝原雄三 出演:三宅裕司、田中好子、田中邦衛、裕木奈江、加勢大周)」であった。26年間に48作品が続き、お正月映画の定番だった「男はつらいよ」シリーズは、第49作「男はつらいよ 寅次郎花遍路」を準備する中、渥美清さんが死去した事で本作が最終作となり、阪神淡路大震災の被災地に立つ寅さんの「皆様、本当にご苦労様でした」という言葉が俳優・渥美清さんの最期の台詞となった。後に追憶映画として「虹をつかむ男(1996年)」を西田敏行さん主演と寅さんファミリー総出演で製作され、第2作「虹をつかむ男 南国奮斗篇(1997年)」も作られた。


後藤久美子                    吉岡秀隆、後藤久美子

【ストリー】
柴又のくるまやの面々が、相変わらず連絡も無しで旅の空の寅(渥美清)のことを、今回ばかりは本気で心配していた。それもそのはずで、寅からの最後の連絡は大震災前の神戸からだったのだ。ところが、偶然見ていた”大震災その後-ボランティア元年”というテレビ番組に、寅が村山首相と写っていたからビックリ。さらに神戸で寅に世話になったという被災者まで現れて、一同はとりあえず寅の無事に胸を撫で下ろすのであった。ところが、寅の甥の満男(吉岡秀隆)に大事件が起こる。以前から想いを寄せていた泉(後藤久美子)が突然上京したかと思うと、医者の卵との縁談の相談を持ち掛けてきたのだ。動転した満男は、泉の縁談を祝福するような心にもないことを言ってしまう。泉が名古屋へ戻り、いよいよ岡山へ嫁ぐ日。花婿の兄と新郎新婦を乗せた乗用車の前に、満男の運転する車が立ちはだかり、式をメチャクチャにしてしまうのであった。土地の青年たちに殴られ、警察につきだされた満男は、後悔の念にさいなまれながら、ふらふらと奄美大島へ。そこで一人の美しい女性と出会ったカラッケツの満男は、その女性の世話になるのだが、なんと彼女の家には寅が居候をきめこんでいた。その女性がリリー(浅丘ルリ子)であることを知った満男は、懐かしい話に花を咲かせるのであった。だが、満男のとった行動について話すうち、寅とリリーは意見が対立、次第に二人の仲はギクシャクしてしまう。そんなところへ、満男を追って泉がリリーの家へやって来た。泉に再会を果たした満男は、そこで泉に対する気持ちを告白する。それからしばらくして、寅はリリーを伴って柴又へ里帰り。くるまやをはじめ、町中がその話題に沸き返り、くるまやではその晩楽しい宴が催されるのだった。しかし、リリーが一晩女友達の家に泊まったことが原因で、寅とリリーは喧嘩。突然リリーが帰ると言い出したので、いよいよ兄が落ち着いてくれると思っていたさくら(倍賞千恵子)は大慌てで寅を説得する。しかし寅は言うことをききそうになかった。仕方なく諦めかけたさくらがリリーを送ろうとした時、寅が代わりに送って行くと言い出した。そしてタクシーの中、「どこまで送ってくれるの?」と訪ねるリリーに、寅は「男が女を送るって言った時はな、その女の家の玄関まで届けるんだよ」と答えるのであった。年が明けて新年正月、満男が泉とのデートでいない諏訪家では、博(前田吟)がリリーからの賀状を読んでいる。それによると、寅とリリーはしばらくの同棲の後、やはり喧嘩別れしてしまったらしい。同じ頃、震災後初めての正月を祝う神戸・長田区に姿を現した寅は、地元の人々との再会に顔を綻ばせていた。


浅丘ルリ子、倍賞千恵子       渥美清、前田吟、太宰久雄、倍賞千恵子、三崎千恵子、下條正巳

倍賞千恵子、三崎千恵子                夏木マリ

題名:男はつらいよ・寅次郎紅の花
監督:山田洋次
企画:小林俊一
製作総指揮:中川滋弘
製作:深澤宏
原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
撮影:長沼六男、高羽哲夫
照明:野田正博
録音:鈴木功
調音:松本隆司
美術:出川三男
衣裳:本間邦人
編集:石井巌
音楽:山本直純、山本純ノ介 主題歌・唄:渥美清
撮影機材:パナビジョン
フィルム:富士フィルム
現像:東京現像所
製作主任:峰順一
製作進行:副田稔
監督助手:阿部勉
撮影助手:池谷秀行
スチール:金田正
出演:渥美清、浅丘ルリ子、後藤久美子、倍賞千恵子、前田吟、三崎千恵子、太宰久雄、佐藤蛾次郎、下條正巳、吉岡秀隆、田中邦衛、夏木マリ、千石規子、芦屋雁之助、犬塚弘、桜井センリ、宮川大助・花子、関敬六
1995年日本・松竹/シネスコサイズ・カラー110分35mmフィルム
公式サイト
男はつらいよ・寅次郎紅の花 -DVD-
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宮川大助、渥美清、宮川花子             渥美清、浅丘ルリ子