映画「岸和田少年愚連隊」

岸和田少年愚連隊岸和田少年愚連隊
岡村隆史、矢部浩之

今回は井筒和幸監督1996年製作「岸和田少年愚連隊」をピックアップする。
1975年「行く行くマイトガイ 性春の悶々」で監督デビューし1978年「熱くて深い交わり 肉色の海」から1984年「赤い復讐暴姦」までピンク映画を撮り続け、1981年「ガキ帝国」から一般映画に移行した井筒和幸監督が描いたノスタルジック青春コメディだ。脚本は先日お会いした我妻正義氏が担当している。

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秋野暢子                                                              大河内奈々子

【ストリー】
1975年、大阪・岸和田、リョーコ(大河内奈々子)は恋人のチュンバ(矢部浩之)を鑑別所まで送るためにバスに揺られながら、昨年の夏からのことを想い出していた。中学生の悪ガキコンビ・チュンバと小鉄(岡村隆史)は、仲間のガイラ(辰巳浩三)やアキラ(宮川大輔)とつるんでは喧嘩を繰り返す毎日を送っていた。ある日、岸和田西中の安藤(吉田敬)たちと大乱闘を繰り広げたチュンバたちは、安藤に加勢した高丘中の宿敵・サダ(木下ほうか)から付け狙われるようになる。チュンバたちがバラバラになったところを待ち伏せたサダは、数の力にものを言わせてチュンバたちを痛めつけるのだった。翌日、チュンバはサダを待ち伏せると、カバンに仕込んだ鉄板でキッチリと借りを返すが、サダはまたしても数で圧倒し、チュンバと小鉄、ガイラと間違われた双子のサンダ、鑑別所から戻ったばかりのサイの4人にヤキを入れる。チュンバたちはお礼参りにサダの学校に乗り込んで、今度こそ徹底的にサダをぶちのめした。この一件でチュンバは家庭裁判所の世話になったが、おかん(秋野暢子)の泣きの芝居で鑑別所送りだけは免れた。リョーコは飽きることなく喧嘩を繰り返すチュンバに呆れていたが、それでも内心では心配せずにいられないでいた。そんな彼らもなんとか卒業を迎え、チュンバと小鉄は工業高校へ進学し、リョーコはスーパーに就職、ガイラ(辰巳浩三)とサイはヤクザの仲間入りをする。入学初日に喧嘩を売ってきたゴリを叩きのめしたチュンバは、ある日、小鉄とつまらないことから仲たがいをしてしまい、小鉄が岸和田の町から姿を消した。ひとりになったチュンバは、サイ(宮迫博之)たちの誘いを受けてヤクザになろうかと迷っていたが、そんなころ、おかんが家を出てしまう。人生に思い悩んだチュンバは偶然再会した小鉄とともに、現状を打破するために住み込みでレストランで働くことにした。しかし、弟の仇を取るために現れたゴリの兄・ダイナマイトの薫(山本太郎)に喧嘩魂を再燃させられたチュンバと小鉄は、薫を見事返り討ちにするのだった。こうして、チュンバはついに鑑別所送りとなったのである。リョーコは、いつまで経っても反省しないチュンバを残して、ひとりバスを降りた。遠ざかるバスを見送りながら、リョーコはいつまでもチュンバのことを思っていた。

岸和田少年愚連隊岸和田少年愚連隊
山城新伍                                                               宮迫博之

題名:岸和田少年愚連隊
監督:井筒和幸
製作総指揮:中川滋弘、木村政雄
製作:中沢敏明、榎望、米山紳
原作:中場利一
脚本:我妻正義、鄭義信
撮影:浜田毅
照明:渡辺孝一
特機:NK特機
録音:鈴木肇
音効:中村佳央
美術:細石照美
衣裳:勝俣淳子
記録:広川貴美子
編集:冨田功
音楽:藤野浩一 主題歌:T-REX
フィルム:富士フィルム
撮影機材:ナック
照明機材:日本照明
現像:イマジカ
助監督:小笠原直樹
ラインプロデューサー:吉村光男
スチール:川澄雅一
出演:岡村隆史、矢部浩之、山城新伍、木下ほうか、八木小織、大河内奈々子、正司花江、原西孝幸、宮迫博之、宮川大輔、山本太郎、小林稔侍、秋野暢子、白竜
1996年日本/ビスタサイズ・カラー106分35mmフィルム
岸和田少年愚連隊 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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吉田敬                                                       山城新伍、岡村隆史、矢部浩之

映画「緋牡丹博徒 お竜参上」

緋牡丹博徒お竜参上
藤純子

今回は加藤泰監督1970年製作「緋牡丹博徒お竜参上」をピックアップした。
本作はシリーズ全8作の第6作になる。加藤泰監督は3作目の「花札勝負」編も担当された。富司純子さんの魅力と迫力が、日本的様式美と相まって炸裂し、今観てもカッコイイ作品だと思う。
加藤泰監督は、徹底的にローアングルに拘る監督としてよく知られているが、ローアングルを多用した監督と言えば小津安二郎監督が有名だ。日本家屋で畳に座った時の目線の高さが、カメラの基本レベルと言われている。加藤泰監督の場合は、より徹底したローアングルを追求し、ある作品で道路に穴を掘ってカメラを据えたそうだ。本作もローアングルの独特な効果を生かした場面を随所に見る事が出来る。

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緋牡丹博徒お竜参上
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菅原文太                       嵐寛寿郎

【ストリー】
お竜は数年前、死に追いやったニセお竜の娘お君を探しながら渡世の旅を続けていたが、長野の温泉町で知り合った渡世人青山常次郎から浅草にいると聞き、東京へ向った。浅草にやってきたお竜は鉄砲久一家に草鞋をぬいだ。鉄砲久は娘婿の鈴村が、六区に小屋をもっている関係で、一座の利権をにぎっていた。だが、同じ浅草界わいを縄張りとする鮫洲政一家は一座の興行権を奪おうと企んでいた。鮫州政一家の勘八のふところをねらったスリのおキイだが、しくじり危ういところを彼女に思いをよせる銀次郎に救われた。お竜は鉄砲久に彼女の詫びを入れる銀次郎からおキイがお君であることを知った。そしておキイは鉄砲久に養女として預けられた。ところで、鈴村は鮫洲政一家の博奕に手を出し、多大な借金を背負い、小屋の利権を渡すよう迫られていた。鉄砲久にこの片をつけるよう頼まれたお竜は、筋の通らない金は受け取れないと拒絶した鮫州政に差しの勝負を挑み、いかさまを見破り、証文を取り戻した。この夜、常次郎が浅草にやってきた。彼を追う二保は鮫州政一家に草鞋をぬいだ。ある夜、鉄砲久は鮫州政の謀略にかかり、殺された。翌日、下谷一帯の権力者金井が仲裁人となった和解の席上鮫洲政一家はお竜と代貸喜三郎に匕首を向けたが、お竜を尋ねきた義兄弟熊虎に救われた。一方、銀次郎は鮫州に人質にされていたおキイと鈴村を助けたことから、殺された。そしてその夜、常次郎を立会人に鮫州政と差しでケリを付けようとしたお竜だったが、約束に反し鮫州政は手下を引き連れてやってくる。常次郎の加勢で手下たちを斬って捨てるお竜。残された鮫州政は塔から落ちて死んだ。

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安部徹

題名:緋牡丹博徒 お竜参上
監督:加藤泰
脚本:鈴木則文、加藤泰
撮影:赤塚滋
照明:和多田弘
美術:井川徳道
録音:渡部芳丈
編集:宮本信太郎
音楽:斉藤一郎
現像:東映化学工業
出演:藤純子(富司純子)、菅原文太、若山富三郎、山城新伍、安部徹、夏珠美、嵐寛寿郎
1970年日本・東映/シネスコサイズ・フジカラー100分35mmフィルム
緋牡丹博徒 お竜参上 [DVD]
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映画「牡丹博徒」

牡丹博徒
藤純子

今回は山下耕作監督1968年製作「緋牡丹博徒」をピックアップした。
本作は、女任侠スターとして一時代を築いた藤純子さん主演の緋牡丹博徒シリーズ全8作の第1作である。高倉健、若山富三郎ほか豪華スターの競演と共に鉄火の啖呵、小太刀と手裏剣の巧みな技で、女一匹鉄火場渡世を展開するカッコイイとしか言い様のない傑作だ。

牡丹博徒
高倉健
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緋牡丹博徒
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緋牡丹博徒
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緋牡丹博徒
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【ストリー】
九州の博徒、矢野組の組長、矢野は一人娘の竜子をどこに出しても恥ずかしくない、まっとうな娘にと手塩にかけて育てた。その甲斐もあり、竜子は堅気の男との縁談がまとまっていた。しかし、矢野が闇討ちに会って死ぬと、結婚も破談になった。竜子は一家を解散し、父の亡骸のそばに落ちていた財布を手掛かりに、犯人を探す旅に出る。竜子が全国津々浦々の賭場を流れ歩くうち、いつしか五年の歳月が過ぎていた。
明治十八年の晩春、すでに“緋牡丹のお竜”の異名をとっていた竜子は、岩国のある賭場で胴師のイカサマを見破る。いざこざに巻き込まれた竜子は旅の博徒、片桐に助けられた。片桐の人柄に惹かれた竜子は一部始終を打ち明けるが、何故か片桐は無言だった。やがて片桐は立ち去るが、その時には証拠の財布は消えていた。一方、竜子の唯一の子分で矢野殺しの犯人の顔を覚えているフグ新が道後でいざこざを起し、岩津一家と熊虎一家の喧嘩騒ぎにまで発展した。それを知った竜子は早速道後に向う。単身乗り込んだ竜子の気っぷの良さに、大阪堂万一家の女親分、おたかが仲裁に入り、喧嘩は治まる。竜子とフグ新はおたかの勧めで大阪に出て、不死身の富士松の元に身を寄せる。大阪は千成一家二代目の加倉井の勢力下にあった。富士松と約束を交わした芸妓の見受けを巡って、竜子と対した加倉井は、卑劣な手段で彼女を手寵めにしようとするが、そこに片桐が現れる。片桐は加倉井の兄貴分で、竜子の父を殺した犯人は、加倉井だった。だが、片桐は博徒の義理から、弟分の加倉井をかばい、真相を打ち明けなかった。そんな時、犯人の顔を知るフグ新が加倉井に会い、すべてを知る。しかし、そのフグ新は加倉井の部下に斬られ、瀕死の所を片桐に救われる。加倉井は兄弟分の杯を返すと片桐に告げ、片桐も同意する。フグ新は竜子に事の真相を打ち明けると、皆に看取られながら息を引き取る。竜子は不死身の富士松と共に千成組に殴り込む。富士松はダイナマイトを投げつけ、竜子は加倉井と対峙する。そこに片桐が現われ、加勢する。片桐は加倉井と刺し違えて倒れる。瀕死の片桐は竜子に抱かれながら「竜子を人殺しにはしたくなかった」と言い残し、息を引き取った。後日、矢野組再興二代目襲名の口上を述べる竜子の姿があった。

牡丹博徒牡丹博徒
若山富三郎、待田京介            清川虹子、山城新伍

題名:緋牡丹博徒
監督:山下耕作
脚本:鈴木則文
撮影:古谷伸
照明:和多田弘
録音:溝口正義
美術:雨森義允
擬斗:谷明憲
記録:矢部はつ子
編集:宮本信太郎
音楽:渡辺岳夫
現像:東映化学工業
助監督:本田達男
スチール:藤本武
出演:藤純子(富司純子)、高倉健、若山富三郎、待田京介、大木実、若水ヤエ子、金子信雄、清川虹子、山城新伍
1968年日本・東映/シネスコサイズ・フジカラー98分35mmフィルム
緋牡丹博徒 [DVD]
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。

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緋牡丹博徒

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