映画「河内のオッサンの唄 よう来たのワレ」


川谷拓三                      夏純子

今回は斎藤武市監督1976年製作「河内のオッサンの唄 よう来たのワレ」をピックアップする。
本作は、ミス花子のヒット曲「河内のオッサンの唄」を映画化したもので、第二弾最終作である。
1976年前半、斎藤監督によって第1弾「河内のオッサンの唄」が制作された。


田中邦衛                        岩城滉一

【ストリー】
飲んだくれでバクチ好きの河内のオッサン徳田松太郎(川谷拓三)も、年末ともなると女房連に尻をひっぱたかれ、やむなしモチ代をかせぎに大阪へと出かせぎに行く。フトコロも少しは、あったかくなって、河内への帰り道。ついうかれて、入ったアルサロで、助平根生を出した徳松ら長屋の連中は、サイコロバクチにひっかかり、せっかくの虎の子もスッテンテン。このまま帰ったら、カアチャンたちから、ドツかれるとワラをもつかむ思いで競艇場へと行った。そこで、バクチの大天才、通称・先生、鍋山慎一郎(田中邦衛)とめぐり会う。この先生の霊感を聞き、最後の金で大穴をあてる。意気揚々として河内へ帰った。ところが河内では一大事件がぼっぱつ中。徳松達の長屋の大家・忠三郎(室田日出男)、これがまた大のバクチ好き。忠三郎は、暴力団・難波組とのバクチに長屋の権利書を持ち出した。正月を前に家を取り上げられたら一大事。徳松達は再び先生の霊感をたよって窮地を切り抜けた。ところが、河内松原を一大風俗街として、大もうけをたくらんだ難波組は、次々と悪どい手口でのっとりをたくらんできた。一方、先生とは、実は一目惚れした女に会社の金、1,000万円を使い、公金横領犯として指名手配中の人物であった。そんなある日、アルサロのホステス陽子(伊佐山ひろ子)とひょんな事から知り合った徳松は、彼女が先生の一目惚れの相手であることを知った。徳松のはからいで二人は久し振りの再会。陽子は先生に対し、冷たい態度をとった。陽子に振られてしまった先生は、出直しを決意し、旅へ出発。てんやわんやの河内松原もひとだんらくと思ったのもつかのま、難波組の上部団体・横浜大東組から、鬼頭(成瀬正)という人物が派遣されて来た。長屋は再び危機を迎える。たこ焼き屋の千吉(榎兵衛)は、土地を買っていただけに強きの態度で出た。鬼頭はこの仙吉の土地の権利書をねらった。徳松はそんな鬼頭のやり口に、我慢ができなかった。そして、ついに彼は単身、仙吉の権利書を持って、大東組の本拠地・横浜へのりこんだ。仙吉の権利書をもって一か八かの勝負を賭ける徳松は、そこで先生と再会。これぞ救いの神とばかり徳松は、先生を引き連れ大東組の盆ゴザへと行く。美人の壷ふり、昇りの龍の銀子(篠ヒロコ)によって始った三番勝負。一番手をとられた先生には、以前の博才はなくなっていた。その時、偶然にも先生を追いかけ、この横浜へ来ていた陽子の姿が目にとまった。そのとたん、先生の直感力も冴え、残り二番の勝負に勝った。長屋の権利書を取りもどした徳松。よりをもどした先生と陽子。しかし、大東組はこの三人を持ちぶせていた。しかしこの危機は銀子によって救われた。徳松達は晴れて、河内松原に帰っていった。


伊佐山ひろ子                     篠ヒロコ

榎兵衛、川谷拓三、室田日出男、花柳幻舟          志賀勝

【追悼】
本シリーズの八百千枝子役を演じた舞踊家の花柳幻舟さんが、2019年2月28日 群馬県安中市の碓氷第三橋梁の下に倒れているところを発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。橋の上から転落したものとみられている。享年77歳。

題名:河内のオッサンの唄 よう来たのワレ
監督:斎藤武市
企画:坂上順
脚本:松本功、高田純、関本郁夫
撮影:出先哲也
照明:川崎保之丞
録音:長井修堂
美術:藤田博
装置:井保国夫
装飾:新井栄治
美粧:入江ニ
美容:石川靖江
衣裳:福崎精吾
擬斗:日尾孝司
記録:高津省子
編集:田中修
音楽:鏑木創 主題歌:ミス花子「河内のオッサンの唄 」
現像:東映化学
進行主任:志村一治
演技事務:石原啓二
助監督:福湯通夫
製作宣伝:小田和治
スチール:遠藤努
出演:川谷拓三、夏純子、岩城滉一、伊佐山ひろ子、田中邦衛、室田日出男、篠ヒロコ、花柳幻舟、志賀勝、ミス花子、中谷一郎、野口貴史、団巌、あき竹城、榎兵衛、田中筆子、成瀬正
1976年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー93分35mmフィルム
河内のオッサンの唄 よう来たのワレ -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


ミス花子                        川谷拓三、田中邦衛

映画「河内のオッサンの唄」


川谷拓三                           夏純子

今回は斎藤武市監督1976年製作「河内のオッサンの唄」をピックアップする。
本作は、ミス花子のヒット曲「河内のオッサンの唄」を映画化したもので、川谷拓三さんの初主演作である。
同年、斎藤監督によって第2弾「河内のオッサンの唄 よう来たのワレ」が制作された。


岩城滉一                         奈美悦子

【ストリー】
河内松原に住む“河内のオッサン”こと徳田松太郎(川谷拓三)こと通称、徳松は30過ぎて、まだ一人者の白タクの運転手。喧嘩早くて、粗骨者だが、河内男の心意気を身につけた好漢である。徳松は、当然のごとくバクチ好きだが、残念ながらバク才はない。ライバルの地主の息子、忠三郎(室田日出男)のカモになって、いつも身ぐるみ剥がれて丸裸の朝帰りである。そんな徳松にでも好意を寄せる女がいる。花火工場に勤める花子(夏純子)は、徳松にバクチをやめさせようと常々忠告するのだが、自らバクチの天才と思い込む徳松には馬耳東風である。ところがある日、その徳松に異常現象が起きた。どうした風の吹きまわしか、一世一代のツキがまわって来たのだ。誰が立ち向っても歯がたたない。あまりの勢いに呆気にとられる一同を前に、得意満面の徳松--。そこへ花子が現われた。花子は徳松の鼻柱を折るべく勝負を挑んだ。かくて、一同注視の中で、二人の差しの勝負が始まった。だが、この夜の徳松は向うところ敵なしで、花子とて容赦なく、勝負はアッサリ徳松が勝った。ところが、負けた花子は払うものがなく、身体で払うと言い寄られて、徳松はあわてふためいた。徳松は、ほうほうの体で家に逃げ帰ったものの、治まらないのは河内の名物婆さん、通称六升こと林田かね(ミヤコ蝶々)をはじめ、オジヤン、仙やんといった何かとおせっかいやきの連中。例え女でも、バクチの抵当はきっちりつけるのが河内者の仁義とばかり、寄ってたかって徳松に羽織ハカマを着せて、花子との結婚式を強行した。そしてその後は、二人のことはまるで忘れたかの如く、飲めや踊れのドンチャン騒ぎが何時果てるともなく続いた。かくして、徳松と花子の神聖な初夜は、この連中にねぐらを取られたため、大和川のススキの中で迎えることとなった。甘い新婚生活もマンザラではない徳松は、真面目に仕事に精を出すようになった。そんなある日、客待ちで居眠りをしていた徳松の車に、ダンプがぶつかった。これが縁で、徳松は東京から流れて来た唐長(岩城滉一)と名乗る若者と知り合った。この男、何か過去を背負っているらしいが、妙に徳松と気が合って、二人は兄弟分の契を結んだ。ここに、河内松原がひっくり返る大騒動が持ち上った。唐長を追って東京の暴力団が流れ込んで来たのだ。実はこの唐長、こともあろうに組長の情婦、かおる(奈美悦子)と駆け落ちして来たのである。かおるはファッション・モデルに憧れて上京した六升の一人娘であった。暴力団の手から必死に唐長と唐長に惚れた梅子(清水美恵)を守ろうとした気丈な六升は、力がつきて、駆けつけた徳松に、二人とかおるのことを頼んで、息を引きとった。唐長は梅子ともども東京に連れ去られ、凄烈なりンチを受けた。徳松の河内魂が、ムクムクと頭を持ち上げた。「ヤクザが何んぼのもんじゃい、ワイが河内モンのド根性見せたるド!」と、小さな体に闘志満々。六升の葬儀を終えた徳松は、東京の空をハッタとにらみつけた--。


川谷拓三、ミヤコ蝶々                     今井健二、田中浩

題名:河内のオッサンの唄
監督:斎藤武市
企画:坂上順
脚本:関本郁夫、高田純
撮影:中島芳男
照明:萩原猶義
録音:小松忠之
美術:藤田博
装置:井保国夫
装飾:高井義典
美粧:入江荘ニ
美容:石川靖江
衣裳:福崎精吾
擬斗:日尾孝司
記録:高津省子
編集:田中修
音楽:鏑木創 主題歌:ミス花子「河内のオッサンの唄」
現像:東映化学
進行主任:志村一治
演技事務:山田光男
助監督:馬場昭格
宣伝担当:山本八州男
協力:“河内音頭”三音家社中
スチール:藤井善男
出演:川谷拓三、夏純子、岩城滉一、奈美悦子、清水美恵、花柳幻舟、ミヤコ蝶々、ミスター珍、今井健二、室田日出男、志賀勝、野口貴史、片桐竜次、成瀬正、岩尾正隆、平尾昌晃、川地民夫
1976年日本・東映東京撮影所/シネスコサイズ・カラー89分35mmフィルム
河内のオッサンの唄 -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


花柳幻舟                       清水美恵、岩城滉一

【追悼】
本シリーズの八百千枝子役を演じた舞踊家の花柳幻舟さんが、2019年2月28日 群馬県安中市の碓氷第三橋梁の下に倒れているところを発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。橋の上から転落したものとみられている。享年77歳。


室田日出男、川谷拓三、岩城滉一            河内のオッサンの唄

映画「野獣死すべし」


野獣死すべし

松田優作                    松田優作、鹿賀丈史

今回は村川透監督1980年製作「野獣死すべし」をピックアップする。
本作は大藪春彦氏の同名ハードボイルド小説を映画化したものだが、1959年に東宝で須川栄三監督が仲代達矢さん主演で撮っている。本作の方は、原作をペースにしているものの、全く異質の作品に仕上げている。作品の良し悪しは別として、1979年に製作されたフランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」に相当影響を受け、名優松田優作さんの個性が炸裂している事は確かだ。劇場で観たのが懐かしい。

※1959年須川栄三監督「野獣死すべし


「野獣死すべし」松田優作

小林麻美                       室田日出男

【ストリー】
ある夜、警視庁捜査一課の岡田警部補(青木義朗)が殺害され、拳銃が奪われた。数日後、秘密賭博場が襲われ、暴力団3人が射殺され、テラ銭3,000万円が奪われた。使われた拳銃は奪われたものだった。伊達邦彦(松田優作)は、通信社のカメラマンとして、アンゴラ、レバノン、ウガンダなど血と硝煙の戦場を渡り歩き、帰国して退社した今、翻訳の仕事をしている。戦場でめざめた野獣の血、巧みな射撃術、冷徹無比な頭脳の持ち主だ。岡田警部補の部下だった柏木(室田日出男)は、執念深く事件を追い、長身、ガッチリとし体の男という容疑者像を割り出した。そして、伊達の尾行を始める。柏木の尾行をよそに、伊達はコンサート会場で華田令子(小林麻美)に接近したり、優雅な日々を送っている。暫くして、伊達は次の行動に移った。高級宝石店の店員を支払いをするからと銀行に呼び出した。店員が預金カウンターに近づくと、伊達は係の男に、前にいる男に金を渡せと電話をした。係員の防犯の合言葉で、何も知らない宝石店の男は、組み伏せられ、1分30秒後にパトカーが到着した。これは銀行の防犯体勢を調べる伊達の実験だ。大学の同窓会に出席した伊達は、そこで、自分と同じ野獣の血を感じた真田(鹿賀丈史)と出会い、彼を仲間に入れる。伊豆山中での拳銃の練習。真田はアッという間に腕を上げた。同行した恋人、雪絵(根岸季衣)が邪魔になった真田は、伊達に促され動く標的として、彼女に銃口を向けた。銀行襲撃は決行された。巧妙に逃走する伊達と真田。追う柏木。銀行に居合わせた令子も射殺して、伊達は野獣のみちを突き進んでいく……。


野獣死すべし

「野獣死すべし」松田優作、鹿賀丈史

題名:野獣死すべし
監督:村川透
製作総指揮:角川春樹
製作:黒澤満、紫垣達郎
原作:大藪春彦
脚本:丸山昇一
撮影:仙元誠三
照明:渡辺三雄
録音:福島信雅
音効:坂井三郎
美術:今村力
擬斗:松尾悟
衣装:第一衣装
美粧:入江美粧
記録:今井治子
編集:田中修
音楽:たかしまあきひこ
現像:東映化学
色彩計測:川口徹也
助監督:小池要之助
製作担当:青木勝彦、山本勉
スチール:関谷嘉明
出演:松田優作、小林麻美、鹿賀丈史、室田日出男、根岸季衣、風間杜夫、岩城滉一、泉谷しげる、佐藤慶、青木義朗、安岡力也、トビー門口、岡本麗
1980年日本・角川春樹事務所+東映/ビスタサイズ・カラー119分35mmフィルム
野獣死すべし -DVD-
本作はゲオ宅配レンタルでご覧になれます。


「野獣死すべし」室田日出男               松田優作

「野獣死すべし」松田優作          日比谷公園市政會舘(ラストカット)

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