映画「拳銃無頼帖 電光石火の男」

拳銃無頼帖 電光石火の男
「拳銃無頼帖 電光石火の男」赤木圭一郎
拳銃無頼帖 電光石火の男拳銃無頼帖 電光石火の男
赤木圭一郎                     浅丘ルリ子

今回は野口博志監督1960年製作「拳銃無頼帖 電光石火の男」をピックアップする。
本作は、赤木圭一郎さん主演の「拳銃無頼帖 抜き射ちの竜」に続く拳銃無頼帖シリーズ第二弾(全4作1960年制作)である。赤木圭一郎さんは、1959年に鈴木清順監督「素っ裸の年令」で初主演を果たし、20本以上の日活アクション映画に出演し、その風貌から”和製ジェームズ・ディーン”と呼ばれ人気を博したが、石原裕次郎さんの怪我で代役となって撮影に臨んだ「激流に生きる男(吉田憲二監督)」の日活撮影所内で撮影中、昼休憩時(1961年2月14日12時20分頃)に、ゴーカートを所内で運転中に操作を誤り、大道具倉庫の鉄扉に激突した。慈恵医大病院(狛江市)に緊急搬送されたが、1961年2月21日に21歳の若さで惜しまれて亡くなった伝説の映画俳優である。

拳銃無頼帖 電光石火の男
「拳銃無頼帖 電光石火の男」浅丘ルリ子
拳銃無頼帖 電光石火の男拳銃無頼帖 電光石火の男
二谷英明                        宍戸錠

【ストリー】
大津組の貞夫(杉山俊夫)と殺し屋の五郎(宍戸錠)が夕陽の燃える砂浜で対決した時、長身の男が現われて五郎の拳銃を吹き飛ばした。男が貞夫と共に姿を現わした時、大津組幹部の辰吉(高品格)は血相を変えた。男は3年前大津組親分仁作を闇討したハイライト興業の元幹部丈二(赤木圭一郎)だった。しかし射ったのは丈二ではなかった。仁作(菅井一郎)もそれは知っていた。丈二は足を洗うつもりで、ボス麻島(武藤章生)の身代りで刑務所に入った。だがこの町に残した恋人圭子(浅丘ルリ子)にひかれて帰って来た。丈二を愛していたが音沙汰の無いのを悲しんだ圭子は東京で警官をしている仁作の一人息子の昇(二谷英明)と婚約していた。圭子の心は乱れたが、丈二はきっぱり忘れることにした。昇が刑事部長としてこの町に赴任して来た。暴力追放を宣言した昇は早速ハイライト興業の根城を襲い、麻島を激怒させた。東京から昔五郎の情婦だった歌手のジーナ(白木マリ)が舞戻って来たが、丈二に熱を上げたジーナは別れ話をして五郎を怒らせた。麻島は五郎に丈二を消すことを命じた。圭子は昇と婚約を解消した。大津組のシマにある喫茶店「異邦人」が襲撃された。ハイライト興業の仕業とにらんだ大津組も、警察も色めき立った。昇の忠告もきかず、怒った仁作はハイライト興業と対決することを決意した。暴力団狩りが始まり、麻島の乾分が次々と検挙された。昇の暗殺を五郎に頼んだが丈二が引き受けた。丈二の真意を知る麻島は五郎に丈二と昇を両方殺すことを命じたが、丈二は昇をかばって難を逃れた。その夜の深更、大津組とハイライト興業は、第三波止場のB倉庫で決戦することになった。麻島らが奇襲を企てて待ち伏せる波止場に丈二の姿が現われた。兇弾が火を吐く。しかし丈二は子分達の手首を鮮やかに射落した。五郎が挑んだ。しかし五郎の胸を射抜いたのは丈二ではなかった。ジーナだった。ジーナも五郎の弾丸に倒れた。B号倉庫に大津組がなだれ込んだのと、昇の指揮する警官隊が突入したのは同時だった。麻島らは残らず縛についた。さん然と輝き出した海を、丈二と圭子はいつまでも見つめていた。

拳銃無頼帖 電光石火の男拳銃無頼帖 電光石火の男
白木マリ                      宍戸錠、藤村有弘

題名:拳銃無頼帖 電光石火の男
監督:野口博志
企画:浅田健三
原作:城戸禮
脚本:松浦健郎
撮影:永塚一栄
照明:河野愛三
録音:高橋三郎
美術:小池一美
特技:天羽四郎
技斗:高瀬将敏
音楽:山本直純 主題歌:赤木圭一郎「野郎泣くねえ」「夕日と拳銃」
記録:小林圭子
編集:辻井正則
現像:東洋現像所
製作主任:山野井政則
助監督:宮野高
色彩計測:上田利男
出演:赤木圭一郎、浅丘ルリ子、二谷英明、宍戸錠、白木マリ、藤村有弘、菅井一郎、吉永小百合、高品格、武藤章生、杉山俊夫、嵯峨善兵、志方稔
1960年日本・日活/シネスコサイズ・カラー86分35mmフィルム

拳銃無頼帖 電光石火の男拳銃無頼帖 電光石火の男
赤木圭一郎、吉永小百合、杉山俊夫          杉山俊夫、高品格
拳銃無頼帖 電光石火の男拳銃無頼帖 電光石火の男
赤木圭一郎、浅丘ルリ子             拳銃無頼帖 電光石火の男

映画「地獄の曲り角」

地獄の曲り角
「地獄の曲り角」稲垣美穂子
地獄の曲り角地獄の曲り角
葉山良二                         稲垣美穂子

今回は藏原惟繕監督1959年製作「地獄の曲り角」をピックアップする。
本作は、藤原審爾氏の原作を日本版フィルム・ノワールとして映画化したものだ。内容は、仕掛けれた謎と裏の世界で伸し上がった男の物語である。男が殺し屋にロックオンされるラストの終わり方は、私は好きだ。南田洋子さんが美しく印象に残った。

地獄の曲り角
葉山良二、稲垣美穂子
地獄の曲り角地獄の曲り角
南田洋子                      葉山良二、大泉滉

【ストリー】
さくらホテルのボーイ牧(葉山良二)は殺人事件のあった部屋で「3分の1の鍵」と書かれた紙片と鍵の一部をひろった。翌日の朝刊で、彼は昨夜の殺人はある公団の収賄事件にまつわるもので、殺されたのは出所直後の某省課長補佐であり、共犯の課長松永(二本柳寛)はなお服役しており、1億5千万円の金が行方不明になっているのを知った。思わぬ運命の微笑に彼は狂喜した。ホテルの花屋につとめながら、10万円でその店を買い、彼と暮すことを夢見ている恋人章子(稲垣美穂子)の心配をよそに、彼は生活態度をきりかえた。事件のあった隣りの部屋に宿をとった謎の女貴子(南田洋子)は、色じかけで彼の鍵を狙ってきた。彼女を手にいれた牧は、ホテルの部屋にテープレコーダーをしかけ、密会するアベックから金をおどしとることをはじめ、やくざの上月組とはり合うようになった。麻薬事件を密告して上月組の組織を自分のものにした牧は、今やいっぱしの顔の利く男となった。しかし、花屋を買いとってもらって経営にあたっていた章子は、そんな牧をいやがった。だが牧の目は覚めなかった。貴子の持っていた鍵を手に入れ、出所した松永の手から殺し屋を使って鍵を奪った牧は、3つを合せて中央郵便局私書函からメモをとり出し、それをコピーしてメモにある3人の人物をホテルに集めた。代議士吉満(嵯峨善兵)、局長鈴木(山田禅二)、某会社専務宮岡(松下達夫)の三人は、牧殺害を計ったが、計画はかつて牧のしかけておいたテープにとられていた。こうして5千円札のぎっしり詰ったパッグを手中におさめた牧は、それを自動車に投げ入れて乗ろうとした時、章子の電話でフロントに呼ばれた。そのスキに貴子が車にとびのり、逃走した。だが車には牧を仇と狙うサブの細工がしてあった。追う牧の目前で貴子の車と札束は炎上した。衣服は破れ、うちのめされた牧は、一人章子の部屋に倒れ込んだ。

地獄の曲り角地獄の曲り角
南田洋子、二本柳寛                    高品格

題名:地獄の曲り角
監督:藏原惟繕
企画:大塚和
原作:藤原審爾 「命と女と花」
脚本:馬場当、山田信夫、今村昌平(ノンクレジット)
撮影:間宮義雄
照明:高島正博
美術:千葉一彦
録音:沼倉範夫
技斗:峰三平
編集:鈴木晄
音楽:真鍋理一郎
製作主任:武藤良夫
助監督:野村孝、木下喜源
出演:葉山良二、稲垣美穂子、南田洋子、二本柳寛、近藤宏、高品格、大泉滉、土方弘、大町文夫、松下達夫、山田禅二、河上信夫、嵯峨善兵
1959年日本・日活/シネスコサイズ・モノクロ93分35mmフィルム

地獄の曲り角地獄の曲り角
地獄の曲り角

映画「暴力金脈」

暴力金脈暴力金脈
梅宮辰夫、松方弘樹                  松方弘樹、小沢栄太郎

今回は中島貞夫監督1975年製作「暴力金脈」をピックアップする。
本作は”東映実録路線”過渡期の異色作で、現代やくざの変種といえる総会屋の生態を描いており、初めての松方弘樹さん主演作品である。

暴力金脈暴力金脈
丹波哲郎                        梅宮辰夫、田中邦衛

【ストリー】
早朝5時、大阪通天閣を朝日が射す頃、総会屋の端くれである中江宏(松方弘樹)は、大平重工の総務部へ出かけ整理券を貰う。会社の始る9時から整理券の順番にそって総務部に出向き、手当を貰う。宏は、そういう付き合いの中から“貰いつづけて30年”〃と自称する古い万才屋・乃木万太郎(小沢栄太郎)と知り合い、総会屋の手ほどきを受ける。総会屋だけでは食えない宏は、合間に三味線とハンバーグの材料にする猫捕りを手伝っていたが、その縁で暴力団・寺岡組の若い衆で、宏とは同郷の奥田寛次(梅宮辰夫)と親しくなる。大物総会屋への野望に燃える宏、日本一の組長をめざす奥田の二人は連係を約する。奥田の腕力と、乃木の協力を得た中江は、関西で実力一の総会屋・神野(田中邦衛)と対決し、浪花相互銀行を事件にし、その熾烈な戦いで乃木は死んだ。やがて、頭取の不正融資をネタに3,000万円脅し取った宏は、東京に進出した。八方破れな行動力に目をつけた綜合商社・東商物産副社長の長尾(大滝秀治)は、買収に失敗し続けている東亜制作所の攻撃を宏に依頼した。長尾の後には曽宮社長(若山富三郎)に対する反社長派の常務・三浦(嵯峨善兵)の画策があった。しかし、東亜制作所についている総会屋は、その名も知られた西島一光(丹波哲郎)だった。彼は暴力団・綿志会を背景に敢然たる勢力を持っていた。西島には綿志会が、中江のバックには奥田が寺岡組を率いて上京し、それぞれ眠みをきかせた。曽宮の愛人関係を調べていた中江は、クラブのママ、上原アヤ(池玲子)の存在を知った。アヤには父は無く、たった一人の母も死に、曽宮の世話を受けながら、彼の異常な性欲のハケロになっていた。宏はそんなアヤを抱いた。そしてアヤを調査しているうちに彼女は曽宮の実の子である事を知った。そしてアヤは証拠物件である母親の日記を宏に渡して自殺した。総会前夜、宏は曽宮に会い、アヤの死と、彼女が実の娘であった事を告げた。そして総会。宏の工作は西島に敵わなかった。だが、曽宮は一身上の都合を理由に社長を退陣した。闘いは終った。しかし東亜制作所はビクともせず厳然と残る。新たな野望に燃える宏は会場を後に力強く歩き出した。

暴力金脈暴力金脈
若山富三郎、池玲子                  絵沢萠子
暴力金脈暴力金脈
若山富三郎                     松方弘樹、室田日出男

題名:暴力金脈
監督:中島貞夫
企画:日下部五朗、佐藤雅夫
脚本:野上龍雄、笠原和夫
撮影:増田敏雄
照明:北口光三郎
録音:中山茂二
美術:富田治郎
装置:吉岡茂一
装飾:西村和比古
背景:松原邦四郎
美粧:長友初生
結髪:白鳥里子
衣装:豊中健
擬斗:三好郁夫
記録:石田照
編集:堀池幸三
音楽:津島利章
現像:東映化学
進行主任:上田正直
監督補佐:清水彰
助監督:藤原敏之
演技事務:森本英次
スチール:中山健司
出演:松方弘樹、梅宮辰夫、池玲子、小沢栄太郎、田中邦衛、若山富三郎、丹波哲郎、山城新伍、大滝秀治、伊吹吾郎、絵沢萠子、室田日出男、川谷拓三、森田めぐみ、橘麻紀、浜田寅彦、嵯峨善兵、片桐竜次、汐路章、志賀勝
1975年日本・東映京都撮影所/シネスコサイズ・カラー95分35mmフィルム
暴力金脈 -DVD-
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暴力金脈暴力金脈
池玲子                         松方弘樹