映画「爆弾を抱く女怪盗」

爆弾を抱く女怪盗
「爆弾を抱く女怪盗」高倉みゆき
爆弾を抱く女怪盗爆弾を抱く女怪盗
高倉みゆき                      菅原文太

今回は土居通芳監督1960年製作「爆弾を抱く女怪盗」をピックアップする。
新東宝時代(1958~1961年在籍)の菅原文太さんが、鉄道公安官と海上保安庁捜査官を演じている。その後の東映時代とは全く違うキャラであるのが目新しい。ヒロインは1957年に新東宝社長の大蔵貢氏によってスカウトされた高倉みゆきさんである。「天皇・皇后と日清戦争(1958年/並木鏡太郎監督)」「明治大帝と乃木将軍(1959年/小森白監督)」で皇后役に起用され「皇后女優」と呼ばれたそうだが、本作の様なクライムサスペンスものも難なくこなしている。画面サイズは、新東宝最大のヒット作である「明治天皇と日露大戦争(1957年/渡辺邦男監督)」で初めて採用されたシネマスコープ・レンズを使用している。

爆弾を抱く女怪盗
「爆弾を抱く女怪盗」三条魔子(シークレット・フェイスとしてタイトルされている)
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三条魔子                        吉田輝雄

【ストリー】
暗夜を西下する急行“銀河”。鉄道公安官・朝倉伸男(菅原文太)は網棚からボストンバッグを抜き取ろうとしている二人連れの置き引きを取り押えようとしたが、美貌の女にさえぎられた。不思議なことに女の手にボストンバッグが握られていた。それを被害者の東洋貿易専務・吉沢文雄(岬洋二)にかえした朝倉は女を取り調べるため乗務車掌室に入ったが、麻薬をかがされ逃げられてしまった。朝倉は責任をとって辞表を出した。その夜、芝浦海岸の東洋貿易が襲われた。その一団を指揮していたのが謎の女だった。かねてから密輸のうたがいで張り込んでいた朝倉はその女に不二ホテルへつれ込まれた。そこで謎の女を首領にしたこの一団が東洋貿易社長・立花竜太郎(沼田曜一)の仕事を妨げるため暗躍していることを知った。興味を持った朝倉はすすめられるまま協力することとなった。立花は取り調べの刑事に5,000万円相当のダイヤを奪われたと申し立てたが実はダイヤは地下の秘密金庫にあった。その夜、このダイヤを秘密裏に神戸に送るトラックが襲われダイヤは奪われた。謎の女の一団だった。ところが翌朝ダイヤはふたたび立花の手に返った。一団の一人島崎(御木本伸介)の裏切からだった。その島崎が殺された。警察の追求をのがれるため山小屋にひそんだ時、朝倉は彼女が元北支開発の副総裁だった三ノ宮伯爵令嬢・雅子(高倉みゆき)であることを知らされた。父を殺し三ノ宮家の財産を横領した元執事の立花に復讐しようとしていたのだ。これをたすけたのが立花の秘書に入り込んだ星野久美(三条魔子)だった。不二ホテルを密輸の巣と密告して外国に脱れんとする立花一味の動きを知った雅子はヘリコプターで城ヶ島に向った。そして逃亡寸前の立花らをとらえたが不覚にも拳銃を奪われてしまった。ダイナマイトをくくりつけられた雅子と久美のあわやという一瞬、巡視艇に乗った朝倉がかけつけ、立花一味はとらえられた。

爆弾を抱く女怪盗
「爆弾を抱く女怪盗」菅原文太
爆弾を抱く女怪盗爆弾を抱く女怪盗
三原葉子

題名:爆弾を抱く女怪盗
監督:土居通芳
製作:大蔵貢
企画:佐川滉、中塚光男
原案:室町加納
脚本:土居通芳、大貫正義
撮影:森田守
照明:平岡岩治、岡庭正隆
美術:加藤雅俊
録音:鈴木勇
編集:鹿島秀男
音楽:渡辺宙明
製作主任:奥原徳太郎
助監督:大貫正義
出演:高倉みゆき、菅原文太、三原葉子、三条魔子(シークレット・フェイス)、沼田曜一、吉田輝雄、御木本伸介、岬洋二、高松政雄、浅見比呂志、九重京司、渡辺高光、村山京司
1960年日本・新東宝/シネスコサイズ・モノクロ79分35mmフィルム

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爆弾を抱く女怪盗
爆弾を抱く女怪盗
爆弾を抱く女怪盗

映画「肉体女優殺し 五人の犯罪者」

肉体女優殺し 五人の犯罪者肉体女優殺し 五人の犯罪者
宇津井健                      三ツ矢歌子

今回は石井輝男監督1957年製作「肉体女優殺し 五人の犯罪者」をピックアップする。
本作は石井輝男監督デビュー初年度にして、すでに新東宝6本目の作品である。出演者は、新東宝黄金期に貢献した映画俳優でキャスティングされ、当時の新東宝社長&プロデューサーである大蔵貢氏の指揮のもと、当時のエロスぎりぎりのカットを織り交ぜながら推理サスペンスドラマが構成されている。

肉体女優殺し 五人の犯罪者肉体女優殺し 五人の犯罪者
三原葉子                        天知茂

題名:肉体女優殺し 五人の犯罪者
監督:石井輝男
製作:大蔵貢
企画:佐川滉
脚本:中田勇、三輪彰
撮影:鈴木博
照明:傍土延雄
美術:小汲明
録音:竹口一雄
編集:鹿島秀男
音楽:服部レイモンド
製作主任 : 奥原徳太郎
助監督 : 三輪彰
スチール : 花沢正治
出演:宇津井健、三ツ矢歌子、三原葉子、天知茂、林寛、小倉繁、伊沢一郎、北令子、御木本伸介、大江満彦、矢代京子
1957年日本・新東宝/スタンダードサイズ・モノクロ74分35mmフィルム

肉体女優殺し 五人の犯罪者肉体女優殺し 五人の犯罪者
三原葉子

【ストリー】
ストリップ劇場フランス座の人気スター浜野千鳥(北令子)は、芝居に使う小道具のピストルがいつか本物とすりかえられていたため、台の上で殺害された。うったのは舞相手役のベテイ桃園(三原葉子)で、彼女は千鳥の夫のドラム叩き徳島(大江満彦)と関係があったことから、捜査本部はこの徳島を逮捕した。だが毎朝新聞記者、西村(宇津井健)は他に犯人ありとにらみ、徳島の妹水町かほる(三ツ矢歌子)に近づいて、事件の糸口をつかもうとする。かほるは隅田川畔のアパートに住んでいて、下の川を通る船から、長い紐でザルをつるし、毎日のおかずを買っていた。それを知った西村は、千鳥が麻薬常習者だったことから、おかずを売る舟がくさいと考える。だが、当のおかず屋は姿を消し、舞台の事故から有力な事件のカギを握ると見えたベテイ桃園は惨死、また彼女にまつわりついていた秘密の男--森元(御木本伸介)も隅田川に水死体として上る始末。一切が謎につつまれたと見えたが、森元宅にあった「関根精肉店」のカレンダーから、西村は関根(林寛)の家に目ぼしをつけた。折しも関根はフランス座の役者で麻薬患者ハチノキ(小倉繁)をそそのかしてかほるを誘拐し、彼女を手ごめにしようとしていた。実は関根は、肉屋の裏で麻薬密輪をやっており、千鳥の口からそれがもれるのを恐れて森元にピストルをすり替えさせ、次に裏切りそうなベテイ桃園と用のすんだ森元を惨殺した犯人であった。西村の急報に警察がかけつけ、関根は放水時間の迫る死のマンホールに逃れて、自らの生命を断った。

肉体女優殺し 五人の犯罪者肉体女優殺し 五人の犯罪者
肉体女優殺し 五人の犯罪者

映画「怪談海女幽霊」


明智十三郎                                 万里昌代

今回は加戸野五郎監督1960年製作「怪談海女幽霊」をピックアップする。
本作は怪談と言うよりも殺人ミステリーものになるが、新東宝の海女シリーズ「海女の戦慄」「海女の化物屋敷」に比べて色気度は少ない。だが好きなティストで時間は流れる。


若杉嘉津子

【ストリー】
九鬼港沖合の小島“神島”の素封家里村勇作(倉橋宏明)が、終戦直後のある夜シケにあって遭難した。妻の照代(若杉嘉津子)が夫を追って自殺し、一人娘の奈美江(万里昌代)も地獄岩から身を投げた。里村家唯一人の血筋である俊也(御木本伸介)も戦死が判明し、里村家は人手に渡った。数年後、港に勇作と照代の亡霊が出るという噂が出た。その噂を裏書きするように、流れ者の漁師大場為三郎(大谷友彦)と木下源蔵(鈴木信二)が行方不明になった。今は村一番の網元で実権を握る紀州屋の旦那宮内進太郎(九重京司)は、昔は勇作の家で働く漁師だった。娘の京子や使用人達が亡霊の話をすると、笑って打ち消したもののその夜から亡霊に悩まされた。駐在の連絡でやって来た池田警部(明智十三郎)は、調書から為三郎と源蔵の事件を殺しと断定した。捜査を開始してまず浮かんで来たのは紀州屋であった。紀州屋と為三郎が口論したこと、事件の前の晩、妾の家にいた源蔵が見知らぬ男に呼び出されたこと、などが理由だった。しかし、紀州屋は答えず幽霊封じの祈祷を始めた。神島近辺の海女が地獄岩の海底で勇作の幽霊を見勇作の家を買い取った長浜吉次(沢井三郎)が地獄岩の近くで勇作と照代の亡霊に取りつかれて海底に姿を消すという事件が起きた。神島に渡った池田警部は、吉次の伜大吉が奈美江を愛し、大吉が海にはまったのと、奈美江が身投げしたのが同一の日だったことを知った。島の者に導かれて地獄岩にもぐった警部は、岩に安置された勇作と照代の位牌の前に、為三郎、源蔵、吉次三人の苦悶を物語る遺骸を発見した。怨恨による殺しと確信した警部は、里村家の使用人だった亀松(山川朔太郎)から、紀州屋と為三郎が勇作夫婦を殺して、実権を握ったらしいということを聞き出した。惨事を予期した警部が九鬼に引き返したのは紀州屋がかつての勇作夫婦の亡霊に殺害されたあとだった。--かつての里村家の四人の使用人、為三郎、源蔵、吉次、紀州屋を殺したのは、死んだと伝えられた奈美江だった。父勇作を四人に謀殺されたことを知り、自害を装い幽霊の姿を借りて四人に報復したのだった。

題名:怪談海女幽霊
監督:加戸野五郎
製作:大蔵貢
企画:津田勝二
原案:海樹満咲
脚本:松木功
撮影:岡田公直
照明:石森浩
録音:根岸寿夫
美術:宮沢計次
編集:笠間秀敏
音楽:長瀬貞夫
製作主任:毛利幸久
助監督:渡邊祐介
スチール:西崎新
出演:明智十三郎、万里昌代、若杉嘉津子、矢代京子、御木本伸介、倉橋宏明、九重京司、小高まさる、大谷友彦、鈴木信二、沢井三郎、山川朔太郎
1960年日本・新東宝/シネスコサイズ・モノクロ56分35mmフィルム
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怪談海女幽霊

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